【書籍化】ヤニ吸う寿音さんのお口が疼く~仕事を辞めたら長身デカパイヤニカスイケメンお姉さんに拾われて甘々セフレ生活が始まってしまったお話 作:37級犬築士
お詫びの即尺あまあまエッチ、寿音さんの唾液ローション風呂にずっと浸かり続けていた。それは気持ちの良い入浴時間で、心からリラックスできる一時だった。
疲れて射精して、落ち着いて射精して、むらむらして我慢できず射精する。とろとろの唾液に包まれていると、それだけでいくらでも射精ができてしまう。だけど、さすがに頭痛が走ったから終わりにせざるを得なくなった。射精しすぎて頭痛を起こすなんて、はじめての体験だ。射精で頭痛、知らなんだ。
「……どう、楽になった」
「うぅ……った、っくぅ」
射精のし過ぎで頭痛、筋肉の収縮とかネットで調べる限りよくある事例ではあるけど派生して出てくる情報は皆怖い病例ばかり。
頭痛という、怖い病気を連想してしまう現象故に、なんだか気が落ちて不安に溺れそうになった。
フェラチオを止めて、今は、ベッドで寿音さんの膝を枕に、やさしく頭を指圧してもらっている。
こめかみや首と頭の境目、楽には、なってきた、かな?
「大丈夫、一時的なものだから……でも、ちょっとやりすぎたわね」
「……怖い」
「怖くないわ、寿音さんがいるのよ……大丈夫、大丈夫だから」
低い音程のセクシーな声が耳孔を撫でる。声と、手、そしてむにむにの太腿
時間と共に和らぐ頭痛、早まった血流で熱がこもって息が乱れる。
目を閉じて、そっと撫でられる感覚に没頭する。
……ぐぐぅ
「……っ」
安らぐ気分、寝て楽になろうとしたら、その前に警笛が鳴った。
時刻は、14時半、12時半に部屋に入って、それから長い事エッチをしていた。だから、すっかり忘れていた。
「栄養、入れよっか……ちょっと待ってて、お姉さんが用意してあげるから」
持ち上げた頭、ベッドから立つ寿音さんは僕の正しい位置へと直す。
枕を頭の下に、お腹に毛布を掛けて
「ちょっと待っててね……スマホでも見ながらさ、でも頭痛かったら無理しないでよ。いい、よっし……いいこ、いいこ」
……くし、くしゃり
「————」
料理をする、ただそれだけの理由で、ほんの少し離れるだけでも過保護に尽くす。
見抜かれた寂しさを、寿音さんはそのままにしない。優しく髪を整えて、額に優しくキスをする。
恋人どころか、これでは母と子の関係だ。
「————……ッ」
拒めない、抗えない。
いい子、そう言われて撫でられる快感に、どうも僕は耐えることができない病らしい。
「……さて、調理器具とってこないと……ちょっと待っててね」
部屋から出る音。すぐ隣の部屋へ行く寿音さん
隣だという事実、こんな素敵で格好良くて、頼れる人が隣に住んでいたなんて
……本当に、見えていなかったんだな、ぼく
× × ×
『……————』
テレビの音、適当に付けた番組、平日の昼間にやっている主婦御用達の番組だ。
静かすぎると落ち着かな。テレビ世代らしく、テレビの音を常に部屋に置いている方が落ち着くからと、これでいい、ちょうどいい、と
でも、付けたテレビには誰も目を向けていない。
鍋をかき回し、まな板で食材を切る寿音さんはともかく、僕も目を向けていない。
寿音さんを見ている。自分の為に、料理を作ってくれている女の人、魅力的な上に家庭的な完璧お姉さんの姿がそこにある。
スマホを見ていていいからと、そんな風に言われても、そんな気にはならない。
「……見ていて楽しい?」
「楽しい、とは違います……でも、見ていた方が落ち着きます」
これでいい、ちょうどいい、そんな理由と重なる建前。
「そっか、まあいいんじゃにゃあかな……っと、わさびは食べられる?問題ない?」
「……わかりません」
「わからないって、お刺身とかどうやって食べるの、さび抜き」
「…………えっと」
言葉に詰まる質問だった。
失敗した、適当に答えておけばよかったのに。
「あの、何でもないです……ごめんなさい」
結果的に謝らざるを得ない。
気を遣わせてしまったことの謝罪。だって、そうしないといけないから」
「……そっか、そうなんだ」
「あの、寿音さん……て、ふえ」
うつむいて、顔を上げたら目の前に大きな膨らみが二つ。エプロンを身に着けた寿音さんの豊かな胸部が眼前にある。
「……ッ」
言われずとも、聞かずとも、その意図はわかる。
余計な言葉を置かず、すぐさま行動で示しているのだ。
「大丈夫、火は切ってるから……ほら、おいで」
「……はい」
許されるまま、そのふくらみに顔を預けた。
大きくて、深く沈みこむ、ノーブラおっぱいだから苦しいぐらいに密着して、人肌の温度も谷間の中の空気も全部伝わってくる。
落ち着く、落ち着いてしまう。
「……ぅ……ぁぁ」
「そうそう、息をして……吐いて…………大丈夫、大丈夫だから」
肯定の言葉、安らぎを与える魔法の言葉。
寿音さんの過剰なまでの母性、僕だけに向けられている本心からの母性。撫でる手つきでそれがわかる、そうなんだと確信を得る。
「……ぼく、昔から」
勇気をくれる。寿音さんの胸に包まれていれば、何も怖くない。なんだって打ち明けられる。
「見たことはある?」
「……はい」
「お刺身、お寿司……誕生日ケーキ、そんなところか」
「……………」
美味しい料理を知らない。見たことあるけど、食べたことなんてない。給食に出てくる料理以上のモノを、僕は知らない。
ワサビの辛味も、誕生日ケーキの甘みも、クリスマスに食べるサクサク音を立てる鶏肉も知らない。
知らないまま大人になったから。
「……食べてみたいと思ったことは無いの、そのお金も無かったの?」
「それは……取られてたから、でも最低限は……頑張れば、少しぐらいは出来たかもですけど」
「……食べられないんだ。食べて良いって思えないんだね」
「…………はい」
心が縛られている。だから、今でも食べるものは小銭で済むとにかく安いもので、ご馳走に感じられるものだと体が拒絶反応を起こす。
これは食べてはいけないものだと。食べてはダメなんだと。
「焼肉、あれを食べられたのは」
「……祖母のおかげです、おばあちゃんが生きていた頃、誕生日に一度だけ、行きました」
今思えば、焼肉屋に連れていかれたのは運が良かった。
高級寿司なんて連れていかれてたら、それこそ目の前で嗚咽を起こしてしまったかもしれない。
一度だけ、亡き祖母が与えてくれた、美味しくて幸せな思い出、焼肉を除いて、僕は食べられないものが多い。
「……あの、そこまで深刻に考えないでください。寿音さんの親子丼は食べられました……だから、こんなのすぐに治ります」
残飯で食べた母親の親子丼、一切食べることを許されていないわけじゃなかった。
食べる機会が無かっただけ。だから、もう大丈夫。
これからは、食べる事にも何不自由しない。そのはずだ。
「……無理、してない?」
「ちょっとは、してます」
幸せになると決めた、ならばこそだ。
「おねだり、していいですか?」
「……うん、どんとこい♡」
胸から顔を出して、寿音さんに上奏する。
紐になることを許してくれて、甘やかすことを望んでくれた。素敵な貴方に、僕はいっぱいお願いをする。
人として、当たり前の幸せを得られるように。
「僕の舌、おこちゃまです……菓子パンとおにぎりばかり食べてきた。生の魚の味も、わさびも、美味しいお寿司も知らない。ふわふわのオムライスとか、とっても辛いカレーとか」
「それだけ?」
「……眠くならないためだけに飲んだブラックコーヒーよりも美味しい、ちゃんとしたお店のコーヒー。また焼肉も行きたいし、家庭料理も残飯なんかじゃない……寿音さんが作ってくれた、暖かいものをいっぱい食べたい」
胃袋が鳴る。なりながら、いっぱい叫んだ。
やりたいこと、幸せにするにしてもきっと小さなところから始めないといけない。
だから、幸せじゃなかった僕の舌には、取り返す勢いで幸せの味を染みこませたい。
「僕の舌を、幸せにしてください……寿音さん、おねがいしますッ」
甘えた声なんて出せないから、懸命に誠実に頼んでみた。
返答は、見下ろして目を見て、耳を澄まして一言一句漏らさず聞いてくれている貴方の答えは
「くす、いひひ……返答なんて、必要かにゃ?」
おどけた調子でにんまりと笑う。笑う門に福が寄ってたかって集まるような、そんな最高に柔らかい笑み。
その次は、いっぱいぎゅっと抱きしめて、幸せな窒息間を与える行為。
寿音さんの谷間の空気をいっぱい吸った。胃袋が鳴るお腹は、そんな行為に反応して早く早くと鳴き声を上げている。
「わかってる、ちゃんといい子に待ってて……幸せ、あげるから」
体温を移して、ゆっくりと僕はまたベッドに降ろされる。
座った僕に、屈んだあなたは前髪に触れて、そっとキスをする。名残惜しむ気持ちを切り離すために、淡い一瞬のキスが魔法になる。
「急いで作るわ、凛…………いい子で待ってて」
「……はい」
テレビの音が鳴っている。誰も見ていないテレビの音。
一方は料理に夢中、そしてもう一方は、その料理をする人に夢中。
けど、テレビの音を消すことはしない。
これでいい
穏やかな平日、二人きりでいることを実感する。なんでもない日常のノイズ、その中で目にして耳にする相手の存在、それが、ちょうどいい。
これでいい、ちょうどいい。
今回はここまで、明日の投稿をお楽しみに
穏やかなヤニカスお姉さんとの日常回、主人公の闇を癒すのはエッチ以外でも
くたびれて疲れてしまった全世界の人に長身デカパイヤニカスイケメンお姉さんが現れますように
感想・評価などあれば幸い、モチベ上がって執筆の調子が良くなります。