「久し振りね」
その日、俺はとある場所へと訪れていた。
「本当に、この力に引き寄せられたのか」
それと共に、俺はその周辺を見る。
元々は、スーパー戦隊の悪者だけしかいないはずだったこの世界。
だが、俺自身のオーマジオウの力によって引き寄せられたのか。
本来は存在しない仮面ライダーにいた奴らも、この世界に引き寄せられた。
その中には、怪人は勿論だが、ダークライダーを含めている。
それもあって、こうして、俺が出歩く事も多くなった。
「それにしても、どれだけショッカーがあるのやら」
ショッカーと呼ばれる組織は多い。
元々の原点となるショッカーは勿論だが、ゲルショッカー、ネオショッカー、スペースショッカー。
それら全てのショッカーが同時に存在するという奇妙な状況であった。
「へぇ、また、ショッカーを潰したの」
「・・・何の用だ、ヒロミ」
「あら、ハチオーグって、言ってくれないのね」
そう、俺に話しかけてきたのは、その数多くあるショッカーの一つである英語で書かれているSHOCKER。
そのSHOCKERの幹部の1人であるハチオーグ兼ヒロミだ。
「俺は、そういうのは嫌いなんだよ。何よりも、そういう名前で呼ぶのは嫌いなんだよ」
「ふふっ、そう、だったら、余計に嬉しいわ」
俺自身、それが本当の名前ではないんだったら、呼びたくない。
そして、目の前にいるヒロミは、それが分かって、俺にハチオーグと呼ばせようとする。
「それで、俺に何の用だ」
「別に良いじゃない、何よりも、あなたは私にとって、命の恩人だから」
その言葉と共に、ヒロミは、俺の身体に触れる。
同時に、俺の身体からヒロミへとエネルギーが流れ込んでいく。
「おい、また、俺のエネルギーを吸っているのか」
「良いじゃない、あなたのプラーナ、ほとんど無尽蔵じゃない」
そう、悪気のない言葉と共に、俺の身体からエネルギーを吸い取る。
ハチオーグの力という事もあるが、それは下手をすれば、命を失う。
以前、彼女が死にかけた際に、俺からエネルギーを送り込んだ。
それからの古い付き合いである。
「それで、聞きたいが、お前、なんでここにいるんだ?お前の所の組織があるだろ」
「あぁ、実は、それで相談があるのよ」
「相談?」
俺はそのまま首を傾げる。
「それが、実は、潰されちゃったの」
「・・・マジで」
俺はそのまま、返事してしまう。
「そう、あなたと似たような奴らによってね。
性能としても、バッタオーグと同等か、それ以上の奴らにね」
「ダークライダーという訳か」
「そう、だから、私は、今は居場所がないという訳。
だから」
そう、ヒロミはこちらに寄り添う。
「あなたの所で、しばらくいても良いかしら」
「まぁ」
俺はそのまま腕を組みながら、ため息を吐く。
こうなった以上、下手に放っておくと危険だ。
SHOCKERの幹部は、ある意味、強さという面では、他の悪の組織と比べたら、弱い所が多い。
だが、何よりも恐ろしいのは、その思想だ。
他の組織にはない、独特の思想。
それを放っておけば、これまで以上の混沌が待っているだろう。
ならば、せめて、目の届く所にいた方が良いかもな。
「分かった」
「あら、嬉しいわ、ならば、恋人繋ぎで帰りましょう」
「ずっと、俺のエネルギーを吸うつもりか」