※この作品はR-18です。

悪の崩壊世界で   作:ボルメテウスさん

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欲望

「なんというか、噂で聞いた場所とは、全然違うのね」

 

 その言葉と共に、ソノニは、ヨドンヘイムの光景を見ながら言う。

 

「俺が一応支配者だからな、せめて住む場所は快適にしたいからな」

 

 現状、ヨドンヘイムの環境は以前よりも違う。

 

 俺自身、アナザーオーマジオウの力によって、ライダー達の力を使い、環境を組み替えていた。

 

 だからこそ、ある意味、他の場所よりも住みやすい環境は作れていると思う。

 

「それにしても、敵対勢力まで、いるように見えるけど」

 

「敵対勢力というよりも、別にそこまで戦う必要のない奴らが来ているからな」

 

 暴走族という事もあるが、既に多くの者が卒業しており、このヨドンヘイムで就職する事になったボーゾックや、ヨドンヘイムの環境を好んで引っ越してきたガイアークなど。

 

 組織の中でも、こちらを裏切る心配のない奴らを受け入れている。

 

 その光景は、ソノニにとっては新鮮なのか、周囲を見渡す。

 

「なんというか、私がいた組織とはまた違った場所ね」

 

「確か、お前達脳人は」

 

「えぇ、有害な情報を排除する事。だからこそ、私達は戦っていたのだけどね」

 

 それと共に、今の、この街の環境を見る。確かに、俺達が戦ってきたような環境とは大きく異なっているだろう。 

 

 だがそれでも、俺はこの街を守る為に戦っているのだ。

 

「それは、人間の欲望なのか?」

 

「そうね、確かに、多くの有害な情報は、欲望から生まれている。だからこそ、脳人は欲望に対して、特に警戒している」

 

「確かに欲望は難しいかもしれない、けど」

 

 それと共に、俺はあえて、ソノニに言う。

 

「欲望は、別に悪い事じゃない」

 

「なに?」

 

 俺の一言に、ソノニは首を傾げる。

 

「たぶん、有害な情報というのは嫉妬や妬みもある。そういう感情は、決して悪い事じゃない。それは、自分の悪い所が分かり、より良くなる為に、必要な感情だ」

 

「……必要な感情」

 

 それと共にソノニは、何かを思い返すように考えていた。

 

「ソノイも、ソノザも、何か空しいと言っていた。けど、お前のおかげで、それが少しは分かった気がするよ」

 

「……そっか」

 

 個人的には、彼らも引き入れたかった。

 

 しかし、既に死んでいるのだとしたら。

 

「……ついでに聞くが、それ以外の奴らは」

 

「しぶとく生きている。ついでに私の粛正対象らしい」

 

「なるほど、面倒だな」

 

 基本、脳人三人衆以外の脳人が生き残っているのは、面倒だ。

 

「とりあえず、今後の事は考えないとな」

 

「そうだな、考えるとして」

 

 そのまま、ソノニは、なぜか俺の腕を掴んだ。

 

「何をしている」

 

「以前、ソノザが集めた漫画の中にあった。恋人同士が風呂に入る。それを実戦してみたくなった」

 

「……えぇ」

 

 その言葉に、俺は思わず驚きを隠せなかった。

 

「お前が言ったんだろ、欲望は恥ずべき事ではないと」

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