※この作品はR-18です。

「助けてノノえもん!」らくがき等置き場   作:春画屋@二次創作R18

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カヨコがにゃんにゃん言ってる、2500字ほどのらくがき。

参考:
カヨコ絆ストーリー
カヨコ(正月)絆ストーリー
カヨコASMR


らくがき:カヨコと(健全に)にゃんにゃんしよう

 

「にゃんにゃんにゃん♪ にゃんにゃんにゃん♪ ふふっ」

「にゃんにゃんにゃん、にゃんにゃんにゃん♪」

「いい子だね。はい、にゃんにゃんにゃん♪ にゃんにゃん……え?」

 

 ここはシャーレの裏の、誰も入ってこないし、見なさそうな場所。まだ育ちきっていないと思われる、しかしまだちっちゃい猫とにゃんにゃん言葉で戯(たわむ)れていたカヨコが、ものすごい形相でこちらを見た。やっと俺が後ろで一緒ににゃんにゃん言ってたのに気付いたらしい。

 

「にゃんにゃん、にゃーん♪」

「……先生、見てた? 見ててからかってた? さっきからそこで、にゃんにゃん言ってたの、先生?」

「うん、そう。いやあ、カヨコが珍しいことしてるから、つい……ちょ、待って、苦し……首……死ぬ……」

 

 よっぽど恥ずかしかったのか、うっすら涙を浮かべつつ、殺意に溢(あふ)れる表情でカヨコが俺の首を絞める。やめてくれ、キヴォトス人が本気を出したら、マジで死んでしまうぞ。ちょっとからかっただけなのに。ちょ……本当に苦しいんだけど……。

 

「…………」

 

 と、片方だけではあるが、カヨコが俺の首から手を離した。助かったか? いやー……ちょっとふざけて、にゃんにゃん言っただけで死にかけるとは思わなかっ……

 

 カヨコが銃口を俺の頬に当てる。ひんやりした金属の感触。待って待って、ご丁寧にサイレンサー付きの銃を突きつけるのやめて。何するつもりなの。

 

「先生、首を絞められて死ぬのと、撃たれて死ぬの、どっちがいい?」

「ごめんなさい、すいません、お願いします、助けて、反省します。ちょっ、首! 首! 痛い!」

 

 

 まあ、何だかんだで許してもらえたわけだが、

 

「にゃんにゃんにゃーん。にゃんにゃんにゃーん」

「はあっ……こんなとこ見られるなんて、恥ずかしくて死ぬかと思った……」

「はい、にゃんにゃんにゃーん、っと。そう? 俺は、首絞められて死ぬかと思った」

 

 キヴォトスで何回かガチで命の危険を感じた事はあるけど、その中でもトップクラスのものだった。カヨコのことは二度とからかうまい。今までにも何度も同じことを思った気がするが、今度こそもうやめよう。アホな死に方はしたくない。

 

「もう……バカ。普通に声かけてくれれば良かったのに」

 

 聞こえるか聞こえないかの小さな声でそうつぶやく、カヨコの少し目を伏せた表情は、拗(す)ねているようでもあり、恥ずかしそうでもあり、どこか嬉しそうにも見えて、まさかこの延長線上でキヴォトス外の人間をガチで殺しにかかるとは思えないような、可愛らしいもので……ダメだ。最後で「可愛い」とかフォローしても、こんなふざけた言い方をしたら次こそ殺される。本当に気をつけよう。

 

「はい、にゃんにゃんにゃん♪ ふふっ、でも見られたのが先生で良かった。先生なら、私が猫好きなのも、こういうところがあるのも知ってるし。二人だけの秘密にしておいてね」

 

 嬉しそうに微笑むカヨコのこの姿だけ見れば、ちょっと怖い顔をした女の子の意外な可愛い一面、みたいなシーンに見えるだろうから、今さっきここで殺人事件が起きかけたとは誰も思うまい。誰も俺に同情してくれなさそうだが。

 

「にゃんにゃんにゃん、ほらほら♪ ふふっ、先生も猫好きなんだよね。実家で飼ってたんだっけ?」

「二匹ほどねー。片方は全然俺に懐かなかったけど。うちの父親には、寝てるところに潜り込んで腕まくらなんかされてたくせにさー」

「ふふっ、先生、猫のことでやきもち妬(や)いてたこともあるんだ? 本当、いっつも子供みたいだよね」

「みたいも何も、その頃は実際、子供だったんだからさあ。こいつは可愛いな。にゃんにゃんにゃん、っと。ほれ、こっちこっち〜」

 

 どうでもいい話だが、さっき解放されてからずっと、二人で猫の前にしゃがみ込んで、仲良くにゃんにゃんじゃれつかせている。楽しい。あと、猫も可愛い。にゃんにゃん。

 

「本当、先生以外の誰かに見られたんじゃなくて良かった。便利屋の誰か……ムツキにはもう、何もかも知られてるようなところがあるから諦(あきら)めるとしても、他の二人だったら恥ずかしくって、明日から顔を合わせられないところだったよ。社長とかハル——」

「……ごめんなさい」

 

 ん? と、声の主の方へ振り向く。そしてカヨコも。その顔が、見る見る真っ赤になっていく。俺の時の比ではない。

 

「み、見るつもりはなかったのよ? 聞いたら、先生がこっちの方に行ったっていうから……それに、そう! カヨコにだって意外な一面はあるわよね! アウトローと言えど、可愛いものは可愛いんだし! ……まあ、まさか、にゃんにゃ——本当にごめんなさい!」

「…………」

 

 よりによって、そこにいたのはアルだった。カヨコは無言でぷるぷる震えている。これ、いっそ大笑いとかされるのと、ここまで必死に謝られるのと、カヨコ的にはどっちがマシなんだ。

 

「こ、これは……その……」

「これはな? 俺がさっきから猫とにゃんにゃん遊んでたら、カヨコが、それ面白そうだね、なんて言って一緒にやってただけでな?」

「そ、そういうこと。先生だって一人でやってるより楽しいだろうなって。やってみたら、結構楽しいし……」

 

 フォローのつもりで適当なことを言ったのだが、上手いこと乗っかってくれた。これで、さっきからかった分をチャラにしてもらえないだろうか。

 

 

 そして。

 

「にゃんにゃんにゃん♪ 確かに楽しいじゃない、これ♪ 一流のアウトローと言えど、癒しは必要。そうね……便利屋にも一匹、マスコットがいてもいいんじゃないかしら?」

「にゃんにゃんにゃ〜ん♪ 社長? 生き物を飼うって生半可(なまはんか)な覚悟じゃダメなの、ちゃんと分かってる?」

「カヨコ、いきなりドスのきいた声を出すのやめなさい。猫が怯(おび)えるでしょ。ま、エサ代以外にも、かなり金かかるしな……はい、にゃんにゃん。しかし、マスコットなんて単語を聞いたらヒフミがどっかから現れて、またペロロだか何だかを布教してきそうだな。アズサとノノミも、すっかり信者になって——」

 

 と、そんな感じで、アルとカヨコと三人で猫とにゃんにゃんし続けたのだった。

 

 カヨコが、本当は二人だけの秘密のままが良かった、なんて思っていたかどうかは、本人のみぞ知るところ。

 

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