※この作品はR-18です。

⭐️痴漢掲示板 狩られる女たち⭐️痴漢小説❤️短編集 イラスト付き有り   作:みなぽん

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パラフィリアの少女 佐伯愛佳 服従する身体

 

 

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パラフィリアの少女 佐伯愛佳 17歳

 

始発に近い時間の電車は、まだ夜の冷たさを少しだけ引きずっている。

 座席の端に座り、私は両手を膝の上で固く握っていた。

 

 車窓に流れる街の灯りはぼやけて見えた。眠いわけではない。ただ、なるべく何も見たくなかった。吊り広告も、スマホを見つめる人の指先も、香水の匂いも、制服の襟元も、そういう断片が、私の脳のどこかを不用意に刺激することがあるからだ。

 

 医師は穏やかな口調で言った。

 

「あなたは、衝動を自覚し、抑制しようとしている。それはとても大事なことです」

 

 その言葉は救いだったのかもしれない。

 でも、診察室を出たあと、私はしばらくトイレの個室から動けなかった。

 

 ――パラフィリア障害群。

 

 難しい名前だった。まるで海外の病名みたいで、最初は現実感がなかった。けれど説明を聞けば聞くほど、それは確かに私のことだった。

 

 正常な性的関心から逸脱した対象や行為。

 強い興奮。

 繰り返される空想。

 抑えがたい衝動。

 

 頭では駄目だとわかっている。

 なのに、ある瞬間、脳が熱を持ったみたいになって、自分の理性が遠くへ行ってしまう。

 

 最初に異変を自覚したのは中学二年のころだった。

 

 みんなが恋愛ドラマの俳優やアイドルに夢中になっているとき、私だけ感覚がずれていた。教室で聞こえる何気ない音や、偶然触れた感触や、普通なら気にも留めない場面に、異常なくらい心拍数が上がることがあった。

 

 もちろん誰にも言えなかった。

 

 言葉にした瞬間、自分が「普通じゃない」と確定してしまう気がしたから。

 

 高校に入ってからはさらに苦しくなった。

 通学電車、人混み、夏服、汗の匂い。世界には刺激が多すぎた。

 

 一度、混雑した車内で軽い発作みたいになったことがある。

 

 息が苦しくなり、視界が狭くなり、頭の中が衝動でいっぱいになった。

 何とか次の駅で降り、ホームのベンチで震えながら涙をこらえた。

 

 その日、母に打ち明けた。

 

 最初、母は黙っていた。

 何を言われるより、その沈黙が怖かった。

 

 夜、帰宅した父と二人で話している声が、リビングから聞こえてきた。

 

「どうして愛佳が……」

「育て方を間違えたのか……?」

 

 私は自室のベッドで耳を塞いだ。

 泣きたかった。でも泣く資格なんてない気がした。

 

 一番つらかったのは、自分が苦しいことじゃない。

 私のせいで、家の空気が変わってしまったことだった。

 

 食卓で父は以前より口数が減った。

 母は笑う回数が少なくなった。

 

 二人とも優しかった。責めたりはしなかった。病院にも付き添ってくれた。だからこそ苦しかった。

 

 私は家族を壊している。

 

 そんな考えが、いつも胸の奥に沈んでいた。

 

 だから、できるだけ「刺激」を避けることになった。

 

 満員電車には乗らない。

 広告を見ない。

 動画サイトも制限する。

 学校へ行くときは、なるべく早朝の空いた時間帯を選ぶ。

 

 駅では視線を下げる。

 車内では目を閉じる。

 

 そうしていれば安全だった。

 

 少なくとも、自分が「普通」から外れていることを、毎秒ごとに突きつけられずに済む。

 

 今日も私は目を閉じている。

 

 ガタン、ゴトン、と規則的な振動だけが身体を揺らす。

 

 時折、ドアの開閉音。

 遠くで誰かが咳をする。

 車掌のアナウンス。

 

 その静かな世界に閉じこもっていると、自分が透明人間になったみたいだった。

 

 誰にも迷惑をかけないように。

 誰も傷つけないように。

 ちゃんと「普通」のふりをできるように。

 

 けれど、ふと考えてしまう。

 

 私は、本当に治りたいのだろうか。

 

 その瞬間、自分で自分に怯えた。

 

 閉じた瞼の裏で、暗闇がゆっくりと脈打っていた。

隣にサラリーマンが座る。息遣いから男が興奮しているのがわかる。

狡猾な男はカバンで隠しながら私の太ももを触り続ける。

そして指先はやがてパンティーの上から敏感な部分へのびる。

私は目を閉じたまま、身体を強張らせる。隣の男の指が製服のスカートの上から這い回る感触に、吐き気と同時に、脳の奥で何かが疼くのを感じる……やめて、ください……声は掠れ、ほとんど空気に消える。

必死に膝を閉じようとするが、腰が震えて力が入らないっ…太ももの内側を撫で上げる指の動きに、背筋に走る悪寒と熱。目の奥が熱い。

これは恐怖だ。怖いだけだ。そう自分に言い聞かせようとするが、身体の奥底から湧き上がる痺れが、理性の境界をゆっくりと溶かしていく。

「あ…」下着の上から敏感な場所をなぞられた瞬間、喉の奥から抑えきれない小さな声が漏れる。同時に、脳裏に白い閃光が走る。

これだ。この感覚。病院で言われた「衝動」。自分が一番恐れていたものが、いま身体の中で目を覚まし、歓喜の声を上げている。

恐怖と嫌悪で震えているはずなのに、身体だけが裏切るように熱を帯びていく、ちが、う……涙が頬を伝う。これは嫌だと言っているのに。心が拒絶しているのに。なのに、身体の奥の疼きは確実に大きくなり、男の指の動きに呼応するように腰がわずかに揺れる。その事実が、何よりも自分を深く傷つける。

「君、おとなしそうな顔して、こういうの好きなのかな?」男がパンティーの隙間から指をこじ入れてきた。男が低い声で囁く。生暖かい吐息が耳たぶを撫で、湿った指先が下着の縁をなぞる。直接的な接触ではないのに、肌が粟立つほどの羞恥と、それ以上の甘い痺れが全身を包み込む。

違う。好きなんかじゃない。誰がこんな……なのに、頭の中で何度も否定しても、身体は嘘をつけない。

下着越しに敏感な芽をつつかれるたび、喉の奥から漏れる声が抑えられない。熱い。苦しい。気持ち悪い。いや、それ以上に……気持ち、いい……?

その一言を認めてしまえば、自分自身を保てなくなるような気がして、必死に唇を噛み締める。鉄の味が広がっても、身体の芯から湧き上がる震えは止まらない。やめてっ! はっきりと拒絶するべきだ。叫ぶべきだ。なのに、声帯はまるで麻痺したように機能しない。

それどころか、もっと……もっと強くして……そんな浅ましい欲望が脳裏をかすめた瞬間、自分自身の汚らしさに眩暈がした。

男がパンティーの中にまで指を入れてきた。「ほら、もうびしょびしょじゃん」男が嘲笑うように言う

 

左から忍び寄る気配に、私の身体は硬直した。

 

「……っ!?」

 

声にならない悲鳴が喉の奥で詰まる。

 

右側の男の指は、依然として私のスカートの中で執拗に動き続けていた。濡れた下着の上から、最も敏感な場所をなぞり上げるたびに、腰がビクビクと震え、熱のようなものが下腹に溜まっていく。

 

それなのに、新たな男の手が。

 

左側に座った中年男の手が、私のブラウスの隙間から滑り込んできたのだ。

 

太くて節くれだった指先が、薄いキャミソールの生地越しに、小さく硬くなった突起を捉えた。

 

「……あっ」

 

二方向からの同時攻め。

脳が焼き切れるかと思った。

 

下から這い上がるねっとりとした快楽。

上から突き落とす鋭い痺れ。

 

相反する刺激が私の身体の中で激突し、理性の堤防を容赦なく削り取っていく。

 

「いや……ぁ……っ」

 

左の男の指が、薄い生地越しに乳首を押しつぶすように捏ねた。

電気が走ったように背中が弓なりに反る。

 

同時に、右側の男が敏感な割れ目をなぞり上げる。

 

「……ひっ!」

 

二つの刺激が同時に頭頂へ駆け上がり、視界が明滅した。

 

息ができない。

酸素が足りない。

 

心臓が早鐘を打ち、耳の中でドクドクという自分の血流の音がうるさいほど響く。

 

パンティーの中の指が、さらに深く侵入してくる。

濡れた音が、静かな車内に微かに漏れ始めているのがわかる。

 

「……っ、ん……くぅ……」

 

必死に声を殺そうと唇を噛むが、漏れる吐息は甘く、熱を孕んでいる。

 

左の男が、今度はブラウスのボタンを一つ外し、キャミソールの中に手を差し入れてきた。

 

冷たい指先が、熱を持った肌に直接触れた瞬間、全身に鳥肌が立つ。

 

「……っあぁ!」

 

素肌を直接撫で回される感触。

硬くしこった乳首を、指の腹で優しく、しかし容赦なく転がされる。

 

その一方で、右の男は私の身体の奥の最も敏感な場所を見つけ出し、執拗に擦り上げる。

 

「……や、め……っ! ……ぁあっ!」

 

もう、何が何だかわからない。

 

上から降ってくる甘い痺れ。

下から突き上げる熱い疼き。

 

二つの波が交互に、あるいは同時に私を襲い、意識を白濁させていく。

 

涙で滲んだ視界の中で、車窓の向こうの景色が流れていく。

 

このまま溶けてしまいたい。

そう思ってしまった自分が、たまらなく怖い。

 

「……っあ、あぁ……んっ……」

 

声を抑えることすらできなくなっている。

私の口から漏れるのは、明らかに快楽の吐息だ。

 

自分の意思とは裏腹に、腰がわずかに揺れ、男の指の動きに合わせてしまう。

 

下着は完全に濡れそぼり、太ももの内側まで愛液が伝っているのがわかる。

その湿り気が、さらに男たちの指の動きを滑らかにし、刺激を増幅させていく。

 

「……あっ、あっ……あぁぁ……!」

 

乳首を摘まれ、同時に奥のポイントを強く押し上げられた瞬間、頭の中で何かが弾けた。

 

白い光。

耳鳴り。

全身の筋肉が痙攣するような強烈な快感の波。

私は声も出せず、ただ身体を震わせながら、その波に飲み込まれていった。

 

 

 

「イクゥッああっっ、ィクッ……!」

 

その言葉は、私の意思とは全く無関係に、喉の奥から弾け飛んだ。

 

悲鳴ですらなかった。

ただの、獣のような、卑猥な叫び。

 

その瞬間、世界が止まった。

 

私の声が、静かな車内に粘り気のある残響としてへばりついた。

右側の男も、左側の男も、驚いたように一瞬手を止め――そして素早く手を引いた。

 

車内の空気が、凍りついた。

 

顔を上げられなかった。

でも、わかった。

肌に突き刺さる数多の視線を。

 

朝の通勤通学時間帯。新聞を読んでいたサラリーマン、イヤホンで音楽を聴いていた女子大生、スマホをいじっていた高校生。

彼らの全員が、一斉に顔を上げ、この場にいる「何か」を見つめていた。

 

好奇心。軽蔑。嫌悪。呆れ。

言葉にはならないそれらの感情が、見えない矢となって私の全身を射抜く。

 

「あ……」

 

私の口から、空気が抜けたような音が漏れた。

 

熱い。

顔が、沸騰しそうに熱い。

 

さっきまで脳を焼き尽くしていた快楽の余韻が、急速に冷え、代わりにどす黒い泥のような羞恥心が胸の底からせり上がってくる。

 

私は、ここで、こんな場所で、大勢の人の前で、声を上げてしまった。

二人の男に触られながら、快感に溺れて。

 

涙が溢れた。

止めどなく溢れ出し、頬を伝い、顎から落ちる。

 

汚い。

最低だ。

惨めだ。

 

心の中で、自分自身を罵倒する声が止まらない。

 

『見ろよ、あんたの正体はこれなんだよ』

『普通のふりなんてしてさ。結局、気持ちよかったんだろ?』

『被害者面するなよ。あんたも楽しんでたじゃないか』

 

病院で言われた「衝動を自覚し、抑制しようとしている」という言葉が、嘲笑うように脳内でリフレインする。

 

抑制? 何を言ってるの。

私は抑制できていなかった。

ただの快楽の奴隷じゃないか。

名前も知らない男たちに触られるだけで、身体を震わせて絶叫するような、歪んだ存在。

 

父と母の顔が浮かぶ。

あんなに心配させて、病院に通って、それでこれか。

私のせいで暗くなった家の空気を、これ以上どうしようもなく汚してしまうのか。

 

胃の腑から吐き気がこみ上げてくる。

自分自身という存在が、吐き気を催すほど醜悪に思えた。

 

電車が減速し、ホームに入る。

ガタン、という衝撃と共にドアが開いた。

 

私は弾かれたように立ち上がった。

足がもつれ、よろけそうになる。膝が笑って前へ進めない。

それでも、私は必死に足を動かした。

 

誰の顔も見たくなかった。

座席に残る男たちの視線も、ドア付近で私を見ていた人々の視線も、全てから逃げたかった。

 

よろめきながらホームへと転がり出る。

背後でドアが閉まり、電車が動き出す音がするけれど、もう振り返らなかった。

 

早朝の冷たい風が、汗ばんだ肌を撫でた。

けれど、身体の奥にこびりついた熱と汚れは、冷やしても冷やしても消えそうになかった。

 

ホームの柱の陰に逃げ込み、私はその場にうずくまった。

膝を抱え、顔を埋める。

 

「……うっ、ううっ……」

 

嗚咽が漏れる。

涙で濡れた手のひらが、冷たくて痛かった。

 

どれだけ願っても、どれだけ逃げても、自分という身体からは逃げられない。

この歪んだ衝動と、それを喜んで受け入れてしまう肉体は、一生私について回るんだ。

 

朝日の眩しさだけが、残酷なくらいに降り注いでいた。

 

 

教室に着いたのは、一時間目が始まって十五分も経ってからだった。

 

「遅刻か」

 

担任の声に、私は小さく頭を下げた。クラスメイトたちの視線が一瞬だけ集まり、そしてすぐに散っていく。いつもの朝の風景。けれど、今日の私は決定的に違っていた。

 

製服の下の肌が、まだ疼いている。誰にも見えなくても、自分の身体に刻まれた恥辱の痕跡は消えていなかった。

 

着席してノートを開く。文字がぼやけて読めない。ペンを持つ指先がかすかに震えている。

 

一時間目が終わるチャイムと同時に、教室のスピーカーから私を呼び出す校内放送が流れた。

 

「二年三組、佐伯愛佳。生活指導室まで来るように」

 

クラスメイトの好奇の視線を背中に感じながら、私は重い足取りで廊下に出た。

 

生活指導室は校舎の端にある。普段は生徒指導の教師が待機している部屋だ。ドアの前に立ち、深呼吸をしてからノックをした。

 

「入れ」

 

低く響く男の声。田崎だ。体育教師で、生活指導も兼ねている。厳しいことで有名だが、女生徒への態度が時折いやらしいと囁かれているのを聞いたことがある。

 

ドアを開けると、田崎はデスクに腰掛けて何かの書類をめくっていた。四十代半ば、がっしりとした体格の男だ。短く刈り込んだ髪と、厚い胸板。体育教師らしい体格だが、その目つきは鋭く、値踏みするように私を見つめた。

 

「佐伯愛佳 遅刻だそうだな」

 

「はい……すみません」

 

私は俯いたまま、小さく頭を下げた。

 

「最近多いんじゃないか? 先週も二回、その前の週も……」

 

田崎が書類をめくる音だけが部屋に響く。

 

「理由は? 体調不良か? それとも……何か別のことか」

 

どう答えればいいのかわからなかった。電車でのことなど言えるはずがない。私はただ黙って俯いていた。

 

沈黙が続く。

 

田崎が立ち上がる気配がした。革靴の足音が近づいてくる。

 

「顔を上げろ、佐伯」

 

命令口調だった。私は恐る恐る顔を上げた。

 

田崎の目が、私の顔をじっと見つめている。泣きはらした目の跡。まだわずかに赤みの残る頬。彼の視線が、まるで舐めるように私の顔をなぞるのを感じた。

 

「……泣いてたのか?」

 

返事ができなかった。

 

田崎の口元が、わずかに歪む。笑っているのか、それとも別の表情なのか。彼の大きな手が、私の顎に伸びてきた。

 

「っ……」

 

びくっと身体が震える。電車の中での感触がフラッシュバックする。

 

「怯えるなよ。別に怒ってるわけじゃない」

 

田崎の指が、私の顎を捉え、上向かせた。親指が、涙の跡の残る頬をなぞる。

 

「どこか具合が悪いのか?」

 

その言葉は心配そうに聞こえた。けれど、彼の目は違った。細められた目の奥で、何かがギラついている。その目つきに見覚えがあった。電車の中で私を触った男たちと同じ、飢えた獣の目だ。

 

「大丈夫、です……」

 

声が震えた。

 

「大丈夫には見えないがな」

 

田崎のもう一方の手が、私の肩に置かれた。製服越しに伝わる熱と圧力。彼の指が、鎖骨のあたりをゆっくりと撫でる。

 

「やめて……ください」

 

「やめる? 何をだ?」

 

とぼけたような口調。しかし彼の手は離れない。むしろ、肩から首筋へ、首筋から胸元へと、少しずつ下がっていく。

 

「体調が悪いなら、ちゃんと診てやらないとな」

 

いやらしい笑みが、彼の顔に広がった。

 

「私は体育教師で、保健の知識もある。遠慮しなくていいぞ」

 

指先が、ブラウスの第一ボタンにかかった。

 

「やめてっ!」

 

私は後ずさりしようとした。しかし背後は壁で、逃げ場がない。

 

田崎の巨体が迫る。

 

「騒ぐなよ。誰が来ると思ってるんだ? ここは生活指導室だ。遅刻常習犯のお前を、俺が指導してる。当然の風景だろ?」

 

彼の手が私の腰を掴み、壁に押し付ける。

 

「それに……お前、何かあったんだろ?」

 

田崎の顔が近づき、耳元で囁く。

 

「その顔、その目の赤さ、その震え方……男を知った女の反応だ」

 

心臓が凍りついた。

 

なぜ、わかるのか。違う、この男は見抜いたんじゃない。ただの推測だ。けれど図星を突かれた私の動揺は、彼の言葉を肯定してしまったも同然だった。

 

「図星か」

 

田崎が嗤う。

 

「朝っぱらからいい思いをしてきたんだな? それで遅刻か。感心しないな、佐伯」

 

彼の手がスカートの裾に這い入ってきた。

 

「いや、やめて……お願いします……」

 

「お願い? 何をお願いするんだ?」

 

太い指が、太ももを這い上がってくる。

 

「もっと優しくしろって? それとも……」

 

耳たぶを甘く噛まれ、息を呑む。

 

「激しくしろって?」

 

「ちが……っ」

 

違う。違うのに。

 

身体の奥で、またあの熱が疼き始めている。朝の電車で一度達したばかりなのに、もう新しい刺激に反応しようとしている自分がいる。

 

嫌なのに。

 

怖いのに。

 

教師に、こんなことされるなんて最低なのに。

 

なのに。

 

「身体は正直だな」

 

田崎の指が、下着越しに敏感な部分に触れた。湿っているのを確認し、彼は満足げに笑う。

 

「男の前でおまんこ濡らしたら、、それがどういうことかわかってるな、佐伯?」

私はただ、涙をこぼすことしかできなかった。

 

「お願いします、やめて……」

壁に手を突き、背後から田崎の巨体に覆い被さられる格好で、私は声を絞り出した。

スカートはたくし上げられ、下着は膝までずり下げられている。

剥き出しになった臀部に、製服のスラックスの布地が擦れる感触すら生々しい。

「やめて? 本当にそう思ってるのか?」

田崎の太い指が、後ろから私の秘所をまさぐる。すでに濡れそぼった花弁をくちゅりと広げ、敏感な芽を執拗に弄ばれる。

「ひぁっ……!」

壁に爪を立て、必死に声を殺す。ここは生活指導室。廊下の向こうでは授業が行われている。声を出せば誰かが来るかもしれない。でも、来たら来たで、この姿を見られる。

どちらに転んでも、私の破滅だった。

「佐伯、お前は優等生だと思ってたんだけどな」

田崎の指が、容赦なく私の内側へと侵入してくる。節くれだった指が狹い膣内を押し広げ、奥のざらついた場所を擦り上げる。

「あっ……! あぁっ……!」

「こんなに濡らしてよ……。これをお前に憧れてるクラスの男子が見たらどう思うだろうなぁ」

その言葉に、脳裏にクラスメイトたちの顔が浮かぶ。

いつもノートを見せてほしいと頼んでくる隣の席の山田くん。私が学級委員に立候補したとき、真っ先に拍手してくれた佐藤さん。休み時間に他愛もない話をするグループの友人たち。

彼らがもし、この光景を見たら。

「や……やだ……」

「嫌か? でもよ、朝の電車じゃ大勢の前でイッちまったんだろ?」

心臓が凍りついた。なぜ、それを。

「今朝、乗り合わせた同僚が教えてくれたよ。女生徒が車内でよがり声を上げてたってな。まさかうちの生徒とは思わなかったけど……お前の反応でピンときた」

私の恥辱は、すでに学校にも届いていたのだ。

「そんな顔すんなよ。お前がパラフィリア障害群だってこと、別に誰かに言いふらしたりしねぇよ」

田崎が耳元で嗤う。指の動きは止まらない。むしろ、より激しくなる。

「その代わり……」

彼のもう一方の手が、ブラウスのボタンを外し、キャミソールを引き下げた。露出した胸の先端を、ゴツゴツした指が摘み上げる。

「っ……!」

「俺の言うことをちゃんと聞けるかどうか、試させてもらうぞ」

乳首を捏ねられ、同時に膣内の最も感じる場所をぐりぐりと押し潰される。

「あ……! や……だめ……っ」

膝が笑い、壁に突いた手が震える。抵抗しようにも、田崎の巨体に押さえつけられ、身動きが取れない。圧倒的な体格差。大人の男と、華奢な女子高生。逃げ場など、最初からなかった。

「いや、いやなのに……っ」

身体が、勝手に反応してしまう。

膣内は田崎の指をきつく締め付け、愛液が太ももを伝って滴り落ちる。

乳首は硬くしこり、触られるたびに甘い痺れが背筋を駆け上がる。

嫌なのに。

怖いのに。

屈辱で胸が張り裂けそうなのに。

身体だけは、この陵辱を快楽として受け入れようとしている。

「……っうぅ……」

悔しさと、自分の身体への怒りで、涙が溢れる。

「泣いてるところ悪いけどよ、お前のここ、俺の指を離そうとしねぇぞ」

田崎が卑猥な言葉を囁きながら、指の動きを速める。

「そろそろイけよ。さっきからビクビク震えてるぜ」

「い、や……イきたく、ない……っ」

「遠慮すんなって。どうせまたイクんだろ?」

乳首を強く摘まれ、同時に膣内のポイントを激しく擦り上げられた瞬間、脳天を突き抜けるような衝撃が走った。

「あ゛っ……!」

腰が跳ね、膣内が痙攣する。

全身の力が抜け、壁に手を突いたまま、ずるずると崩れ落ちそうになるのを、田崎の腕が後ろから支える。

「ほら、素直にイケただろ」

耳元で響く声。感じている場合じゃない。怒らなければ。なのに。

「……っ、……はぁ……っ」

呼吸が荒く、うまく言葉が出てこない。涙が止まらない。悔しい。屈辱だ。怒りで全身が震える。でも、その震えは絶頂の余韻とも混ざり合い、自分の感情すら見失いそうになる。

「さて、まだ授業の時間はたっぷりあるぞ、佐伯」

田崎が、私の身体を向き直らせる。彼の下半身は、明らかに膨らんでいた。

「次は、もっと別のもので試してみるか」

私はただ、首を振ることしかできなかった。

嫌だ。

助けて。

もう、これ以上、自分を嫌いになりたくない。

でも、パラフィリア障害群の私の身体は、もう期待して震えている。

――また、感じてしまうのだろうか。

この汚い自分を、どこまで好きになれなくなるのだろうか。

新しい涙が、零れ落ちた。

「いやっ……! やめてくださいっ!」

 

私は最後の力を振り絞って田崎の胸を押し返そうとした。けれど、絶頂の余韻で痺れた腕では、彼の分厚い胸板を揺るがすことすらできない。まるで蟻が岩を押しているような、絶望的な力の差だった。

 

「まだ抵抗する気力が残ってるのか? 生意気な奴だ」

 

田崎は鼻で笑うと、私の手首を片手で掴み、デスクの上に押し付けた。ガタン、と机が揺れる音が部屋に響く。

 

「やっ……離して……!」

 

「大声を出せば誰か来るかもな。でもよ、お前が今どんな格好で、何をされてるかバレちまうぞ。それでもいいのか?」

 

その言葉に、喉が詰まる。誰かに見られる。そんなことになったら、もう学校にいられなくなる。父も母も、もっと深く傷つく。

 

私が躊躇した一瞬の隙に、田崎は私の両脚を強引に割り広げた。ズボンと下着をずり下げた彼の下半身が、熱を孕んで私の目の前にそそり立っていた。

 

「……っ!」

 

恐怖で息を呑む。あんな大きなものが入るわけがない。壊れてしまう。

 

「ひっ……いやだ、いやだいやだいやだっ!」

 

本格的なパニックに陥り、私は無我夢中で暴れた。足をバタつかせ、身体を捻って逃れようとする。しかし田崎は、私の腰を万力のような力で固定し、逃げ道を塞いだ。

 

「大人しくしろ!」

 

一喝され、背筋が凍りつく。田崎の巨体がのしかかり、私の小さな身体はデスクと彼の間に完全に挟み込まれた。重い。熱い。息ができない。

 

「入れるぞ」

 

容赦のない宣告ととも、熱い楔が私の秘所に押し当てられた。

 

「ああぁぁっ……!!」

 

裂けるような痛みが走り、視界が白く染まる。無理だ。入らない。壊れる。恐怖と苦痛で身体が強張る。

 

しかし田崎は止まらない。彼は私の抵抗ごと体重をかけ、太い楔をねじ込んでくる。

 

「くっ……狭いな……でも、すぐに馴染むさ」

 

「いやっ……やめっ……ああっ!」

 

ズブズブと異物が押し入ってくる感覚。痛みだけじゃない。内壁が無理やり押し広げられ、最も敏感な場所をこすり上げられるたびに、痺れるような熱が背骨を駆け上がる。

 

これだ。この感覚。

 

朝の電車で男たちに触られたときと同じ、否、それ以上の強烈な征服感と屈辱が混ざり合った快楽。

 

頭では拒絶しているのに、身体の奥底が歓喜の声を上げて震える。

 

「ほら、全部入ったぞ」

 

田崎が根元まで埋め込み、うっとりとした表情で見下ろしてくる。私は彼の下で、完全に貫かれたまま硬直していた。

 

「っ……うぅ……」

 

痛みは薄れ、代わりに毒のような快楽が血管を巡り始める。身体の芯が熱く溶かされていくようだ。

 

「どうだ? 俺のモノがお前の中にいる感覚はよ」

 

田崎がゆっくりと腰を引く。摩擦が内壁を刺激し、声にならない悲鳴が漏れる。

 

「あっ……あぁっ……!」

 

そして、再び突き上げられる。

 

「ひぐっ……!」

 

ずんっ! ずんっ!

 

容赦ないピストン運動。机がきしむ音と、肉と肉がぶつかる卑猥な音が部屋に充満する。

 

「いやっ……こんな……こんなの……!」

 

私は必死に首を振った。認めたくない。教師にこんなことをされているのに、感じているなんて絶対に認められない。

 

しかし、私の身体は正直だった。

 

膣内は田崎を受け入れ、きつく締め付けている。愛液があふれ出し、結合部から濡れた音を立てさせている。

 

「身体は正直だな、佐伯。こんなに締め付けてきやがって」

 

田崎が低く笑い、さらに深く突き上げてくる。

 

「あっ! ああっ! そこ……そこは……っ!」

 

偶然か故意か、彼の先端が内側の最も敏感なポイントを掠めた瞬間、全身に電流が走った。

 

「ここか? ここがいいんだな?」

 

彼はそこを狙って集中攻撃を始めた。

 

「やめてっ! そこ……だめぇっ!」

 

刺激が強すぎる。脳が焼き切れる。快感の波が容赦なく押し寄せ、理性の堤防を崩壊させていく。

 

ビクンッ!

 

私の身体が勝手に跳ねた。

 

「ほら、感じてんだろ?」

 

「ちが……っ! ぁあっ!」

 

ビクンッ! ビクンッ!

 

田崎に突き上げられるたびに、私の身体は激しく痙攣する。もう、自分の意思ではどうにもならない。腰が彼の動きに合わせて揺れ、もっと深く求めてしまう。

 

「あっ! あぁっ! イクッ! イッちゃうっ!」

 

「いいぞ、イケ! 俺のでイッちまえ!」

 

強烈な一突きが子宮口を叩いた瞬間、白い光が弾けた。

 

「あ゛あぁぁぁっっ!!!」

 

全身が弓なりに反り返り、激しく痙攣する。膣内が田崎を狂ったように締め付け、大量の愛液を噴き出した。

 

ビクンッ! ビクンッ! ビクンッ!

 

止まらない痙攣。頭の中が真っ白になり、ただ快楽の波に翻弄されるだけ。

 

私は泣いていた。

 

快感で泣いているのか、屈辱で泣いているのか、もう自分でもわからなかった。

 

ただ、身体の奥底で鎌首をもたげていた「衝動」が、完全に目を覚まし、私を支配し始めたことだけは確かだった。

この汚れた自分を、もう誰も救ってくれないかもしれない。

 

田崎は、絶頂に震える私の身体を逃すことなく、さらに深く押し潰しにかかった。

 

「っ……ぐぅ……!」

 

分厚い胸板が私の胸に押し付けられ、体重の全てがのしかかってくる。逃げ場など最初からなかったが、この体勢では物理的にも精神的にも、私という存在が彼の下で完全に無力な肉片に成り下がったように感じられた。

 

「種付けプレスだぞ、佐伯。しっかり受け止めろ」

 

耳元で響く卑猥な囁きとともに、腰が沈められる。子宮の奥底を直接叩きつけるような重い一撃。上から押し付けられる圧力と、下から突き上げられる衝撃に、私の背骨はきしむばかりに反り返った。

 

「あぐっ……! あっ……あぁっ……!」

 

声にならない悲鳴が漏れる。苦しい。息ができない。それなのに、膣内は彼の凶悪な楔を咥え込み、決して離すまいとするかのように収縮を繰り返している。

 

私の顔を見下ろし、田崎がニヤリと笑った。その目には、獲物を完全に支配した男特有の嗜虐的な色が浮かんでいる。

 

彼の顔が近づいてくる。

 

いやだ。

 

キスなんて。

 

そんなことだけは――。

 

私は必死に顔を背けようとしたが、顎をゴツゴツとした指で固定され、逃げることを許されなかった。

 

「んっ……!」

 

田崎の唇が、私のそれを塞いだ。

 

ねっとりとした舌が、歯列を割って侵入してくる。

 

息をする隙も与えない、侵略的な口づけ。

 

男の唾液の味と、タバコの臭いが鼻腔を満たす。

 

「んぅ……! ふぅ……っ!」

 

抗おうと舌を押し返そうとするが、彼の舌に絡め取られ、翻弄されるばかりだ。

 

呼吸ができず、肺が焼けるように熱い。

 

酸素を求めて喘ごうとするたびに、田崎はさらに深く唇を重ね、私の口内を味わい尽くそうとした。

 

これは愛のあるキスではない。

 

所有の印だ。

 

声を奪い、息を奪い、私の全てを彼のものだと刻み付けるための、暴力的な征服行為だ。

 

唇が離れた瞬間、銀色の糸が私たちの間で引いた。

 

「はぁ……っ…はぁ……っ…」

 

酸素を求め、私は喘ぐことしかできない。

 

だが、田崎は休むことを知らない。

 

再び激しいピストン運動が始まった。

 

重く、深く、容赦なく。

 

「くっ……そろそろ限界だ……!」

 

田崎の呼吸が荒くなり、腰の動きがさらに激しくなる。

 

彼のモノが私の中でさらに大きく膨れ上がるのを感じた。

 

「あっ……! だめ……! 出さないで……っ!」

 

私は恐怖で叫んだ。

 

中に出されることだけは絶対に避けたかった。

 

それは、最後の境界線だったから。

 

しかし、私の懇願など届くはずもなかった。

 

「佐伯……! 受け取れぇっ!」

 

田崎が咆哮し、最奥まで叩き込んだ。

 

「いやぁぁぁっっ!!」

 

熱い。

 

ドクドクと脈打ちながら、大量の精液が子宮に注ぎ込まれる感覚。

 

粘り気のある液体が、私の最も深い場所を汚染していく。

 

「あ……あぁ……」

 

身体の中に刻まれる烙印。

 

物理的な汚染と精神的な敗北。

 

私はただ、涙を流しながら、自分の中に広がる熱を受け入れることしかできなかった。

 

膣内は田崎の精液を搾り取るかのように激しく痙攣し、一滴残らず吸い出そうとしているかのように蠢いている。

 

その事実が、私の心をさらに粉々に砕いた。

 

田崎がゆっくりと身体を起こす。

 

彼のモノが抜かれると同時に、混ざり合った体液がドロリと溢れ出し、デスクの上にシミを作った。

 

私はデスクに力なく横たわったまま、天井を見上げていた。

 

身体の芯だけが異常なほど熱く、痺れが全身を覆っていた。

 

足先に目をやる。

 

製服のローファーを履いたままのつま先が、ピクンピクンと痙攣していた。

 

意思とは無関係に動く自分の身体。

 

絶頂の余韻から未だに解放されない可哀想な末端部分。

 

それはまるで、私の意思など最初からなかったかのように、ただ快楽に忠実な肉体の一部として勝手に反応しているようだった。

 

「……いい眺めだな」

 

田崎が服を整えながら、まだ痙攣し続ける私を見下ろして嗤う。

 

「お前の中に俺のが入ってる感覚、忘れるなよ」

 

彼は私の太ももに付着した白濁した液体を指で拭い取り、それを私の唇に押し当てた。

 

「んっ……」

 

鉄と塩が混ざったような味が口の中に広がる。

 

「これがお前の現実だ、佐伯 パラフィリア女、これからお前は先生のおちんぽ奴隷だ」

 

田崎はそう言い捨てて、生活指導室を出て行った。

 

静寂だけが残された。

 

冷たい空気と、私自身の荒い呼吸音だけが部屋に満ちている。

 

身体の中にはまだ彼の熱が残り、下腹部には鈍い痛みと共に満腹感にも似た感覚がへばりついていた。

 

私はただ天井を見つめ続けていた。

 

涙はもう枯れていた。

 

心の中で何かが決定的に壊れた音がした。

 

もう戻れない。

 

普通の女子高生にも、誰かに救いを求めることにも。

 

私の身体は知ってしまったのだ。

 

恐怖と屈辱のその先にある、どうしようもない快楽を。

 

そしてそれは一生、私について回るのだろう。

 

つま先がまだ小さく震えている。

 

その微かな動きだけが、私がまだ生きていることの、そしてこの地獄から目覚めることができないことの、残酷な証明だった。

 

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