※この作品はR-18です。

⭐️痴漢掲示板 狩られる女たち⭐️痴漢小説❤️短編集 イラスト付き有り   作:みなぽん

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星野純恋 男嫌い少女の痴漢被害 パラフィリアの少女 番外編

男が嫌いだ。

 

嫌いというより、怖い。

 

教室の前の方で男子たちが騒いでいるだけで神経がざわつく。

 

廊下ですれ違うだけで身体が勝手に緊張する。

 

笑い声が聞こえると、昔の記憶が頭の奥から這い出してくる。

 

だから私は髪を染めた。

 

金髪にして、さらにピンクのメッシュまで入れた。

 

先生たちは露骨に嫌そうな顔をした。

 

クラスメイトも距離を取るようになった。

 

でもそれでよかった。

 

男子が近寄ってこなくなったから。

 

私にとってはそれが一番大事だった。

 

 

 

授業中。

 

数学教師の声が遠くで響いている。

 

私は机に突っ伏しながら、半分閉じた目で前の席を見ていた。

 

佐伯愛佳。

 

黒く艶のある長い髪。

 

背筋を伸ばしてノートを取る横顔。

 

先生の話を真剣に聞く姿。

 

綺麗だな。

 

今日もそう思う。

 

毎日見ているのに飽きない。

 

というか、見るたびに好きになる。

 

ノートを書く指先まで綺麗だと思う自分が気持ち悪い。

 

いや、気持ち悪いのはわかってる。

 

でも仕方ないじゃん。

 

好きなんだから。

 

 

 

愛佳は優しい。

 

困っている人を見ると放っておけない。

 

この前だってクラスの女子が重そうな教材を運んでいたら自然に手伝っていた。

 

見返りなんて求めていない。

 

本当に当たり前みたいに。

 

そういうところが好きだった。

 

 

 

私は違う。

 

先生からは不良扱い。

 

クラスでは浮いている。

 

休み時間はスマホを触っているふりをしているだけ。

 

本当は話しかけられないだけなのに。

 

 

 

愛佳と話したことはほとんどない。

 

挨拶も数回くらい。

 

なのに目だけは追ってしまう。

 

授業中も。

 

昼休みも。

 

帰り道も。

 

 

 

気づかれたらどうしよう。

 

変な奴だと思われるかな。

 

怖がられるかな。

 

そう考えると何もできなくなる。

 

「星野」

 

教師の声で我に返る。

 

「起きろ」

 

教室に笑いが起きる。

 

私は面倒そうに身体を起こした。

 

別に慣れている。

 

先生たちからの評価なんてどうでもいい

 

だけど

 

ちらりと愛佳を見る。

 

彼女は笑っていなかった。

 

心配そうな顔をしていた。

 

その視線だけで胸が苦しくなる

 

やめてよ。

 

そんな顔しないで。

 

優しくされると困る。

 

私は優しさに慣れていない。

 

 

家に帰るのは嫌いだ。

 

マンションのエレベーターに乗るたび胃が重くなる。

 

今日はいるかな。

 

いないかな。

 

あの男。

 

母のパトロン

小布施 益雄

 

最初は違った。

気前のいい優しい太客

今年で37歳になる

母に優香は幸せそうだった。

結婚を前提に付き合ってほしいと、彼は母に告白した。ー

私も安心していた。

これで母は楽になれる。

そう思った。

でも全部嘘だった。

 

ドアの向こうから怒鳴り声が聞こえる。

「だからお前は駄目なんだよ!」

 

男の怒声。母の謝る声。私は立ち尽くす。

心臓が嫌な音を立てる。

まただ。また始まった。

ドアを開けると男が酒臭い顔で振り向く。

その瞬間、身体が硬直する。

あの目を見ると息が苦しくなる。

獲物を見るみたいな目。

 

女を支配することが当たり前だと思っている目。

母は取り繕うように笑う。

 

「純恋、おかえり」笑顔を作っている

 

私は何も言えない。言ったらもっと酷くなる。

 

このあとで起きる事を知っているから。

 

私は隣の部屋に逃げ込む。

 

それでも安心できない。

アパートの壁は薄く、襖の隙間から隣の部屋の様子は見えてしまう

 

布団に潜り込む。耳を塞ぐ。

 

 

襖の隙間から漏れる灯りが、畳の上に長く伸びる影を映し出している。

布団の中で身体を丸め、耳を塞いでも、あの男のねっとりとした声は脳髄に直接響いてくるようだ。

 

「お前は何も出来ない女だなぁ……俺が養ってやってるっていうのに、感謝の欠片もない」

 

益雄の低い、粘着質な声。酒とタバコの混じった臭いが、薄い襖越しにまで漂ってくる気がする。

その声には、明確な怒りよりも、相手を辱め、屈服させる愉悦のようなものが含まれていた。それは言葉というより、精神的な鞭のように響く。

 

「……す、すみません……ごめんなさい……」

 

母の声が震えている。謝罪の言葉なのに、どこか甘えるような、哀れな響きを帯びてしまっているのが余計に惨めさを誘う。

 

「謝るだけなら猿でも出来るだろ? お前は俺の何だ?」

 

「……益雄さんの……女です……」

 

「そうだ。俺の女だ。なら、俺を喜ばせるのがお前の仕事だろ?」

 

衣擦れの音。そして、生々しい水音。

私は襖の隙間を、見たくないのに見てしまう。まるで呪いにかかったように、眼球が勝手に動いてしまうのだ。

 

畳の上に押し倒された母の細い身体。着物の裾が乱れ、白い太腿が露出している。

その上に馬乗りになるように覆いかぶさる益雄の肥えた背中。汗で肌が光り、背中の脂ぎった肉が波打つたびに、激しい吐き気がこみ上げる。

 

彼の太い指が、母の頬を無造作に掴み、自分の方へ向けさせる。

抵抗する力も残っていないのか、母はただされるがままになっている。その瞳は虚空を見つめ、どこか焦点が合っていないように見えた。現実から逃避しようと、意識を手放そうとしているのかもしれない。それが、彼女の唯一の防御策なのだ。

 

「ほら、もっと声を出せよ。俺が気持ちいいって、はっきり言え」

 

益雄の手が、母の胸を鷲掴みにする。無骨で荒れた指先が、柔らかな曲線を容赦なく歪める。その動きには愛おしさなど微塵もない。ただ、所有物を確かめるような、あるいは壊したいという衝動を含んだ粗暴さだけがあった。

 

「あっ……んっ……」

 

母の口から、抑えきれない声が漏れる。それは快楽ではない。痛みと屈辱が混ざった、痙攣のような喘ぎだ。

その声を聞くたびに益雄の目は嗜虐的に細められ、さらに激しく彼女の身体をまさぐる。

ねっとりと、執拗に。

まるで這い回る巨大な蛭が、血を吸うように。

 

母の白い肌に、赤い指の跡が残る。

かつて私を優しく抱きしめてくれたその手は、今は別の男に汚され、穢されている。

 

私は布団の中で、自分の身体をきつく抱きしめた。

爪が肌に食い込む痛みだけが、私を現実に繋ぎ止めている。

 

醜い。

あの男も、されるがままの母も、それを見て何もできない自分も。

すべてが醜悪で、吐き気がする。

 

「優香……お前の身体は俺のものだ……一生、俺が支配してやる……」

 

耳元で囁かれるその言葉は、呪詛そのものだ。

私の大嫌いな、男の匂い。

男の支配。

男の暴力。

 

心臓が早鐘を打つ。

息が苦しい。

恐怖と憎悪が混ざり合い、胃の腑から熱い塊がせり上がってくるようだ。

 

あの男の肉が燃えてしまえばいい。

あの男が触れた場所すべてが腐り落ちてしまえばいい。

母をあんな目で見るあの瞳が、潰れてしまえばいい。

 

殺してやりたい。

心の底からそう思う。

でも、私は動けない。

ただ、暗い布団の中で、歯を食いしばり、涙を堪えることしかできない。

無力な自分が一番憎い。

そして、そんな自分を優しそうな目で見つめる佐伯愛佳の顔が、フラッシュバックする。

彼女のあの眼差しは、今の私には痛すぎる。

優しさなんて、私には似合わない。

この泥沼のような現実に生きる私には。

 

益雄の指先は、獲物をいたぶる蛇のように、母の着物の合わせ目をゆっくりと這い上がっていく。絹の衣擦れの音が、靜かな部屋に妙に艶めかしく響いた。

 

「こんなに薄着で、最初から誘ってたんじゃないのか?」

 

彼の声は嘲りに満ちている。そして露わになった母の白い胸の頂。淡い桜色をしたそこを、益雄の親指がぐりりと押し潰した。

 

「ひぅっ……!」

 

母の背中が、小さく跳ねる。その声は痛みか、それとも別の何かか。益雄はそれを確認するように、今度は摘み上げるようにして乳首をこね回す。指の腹で転がし、爪を立てる。熟練した、しかし愛情の欠片もない動きだった。

 

「声を抑えるなよ。俺にされるのが気持ちいいんだろう?」

 

「ちが……あっ、純恋に聞こえちゃう、やめて……そこは……」

 

母は首を横に振るが、その声は既に艶を含み始めている。彼女の意志とは裏腹に、長年この男に開発された身体が、条件反射のように反応してしまうのだ。

唾液で濡らされた指が、もう片方の頂にも這い寄り、同じように愛撫を始める。二つの突起が同時に責められ、母の口からは堪えきれない吐息が漏れ続ける。

 

やるせない。母のそんな姿は、見ていたくない。なのに、私は目を逸らせない。まるで目玉に釘を打たれたかのように、その光景に縫い付けられている。心臓がうるさい。嫌悪と、それから……これはなんだろう、この熱っぽい感情は。

 

益雄の手は、ついにその下の茂みへと潛り込んだ。露わにされた母の秘所に、無遠慮に指が沈んでいく。

くちゅり、と濡れた音が、耳を塞いでいるはずの私にまで届いてしまう。

 

「もうこんなに濡らして……感じてるんじゃないか」

「やめて……言わないで……」

「本当にやめてほしいのか? ここはそう言ってないみたいだぞ?」

 

彼の指が、敏感な蕾を探り当て、容赦なく擦り上げる。その瞬間、母の身体が弓なりにしなった。

「ああっ……!」

それはもう、痛みから逃れる声ではなかった。明らかな官能の響きが、そこには混ざっている。

 

脅され、服従させられた母の姿。理性では拒否しているのに、快楽に支配されていく身体。男にいいようにされ、堕ちていく様は、あまりにも無様で、哀れで、それでいて……

 

なんで。

なんで、こんなに心臓がざわつくんだろう。

嫌だ、こんなの気持ち悪い。男に汚されるなんて、私が一番嫌いなことのはずなのに。

母が、男の指で、あんな声を出すなんて。あんな顔をするなんて。

……綺麗だと思ったのか? 今、私。

 

「俺のものだって、身体に教え込んでやる……」

 

耳元で囁かれる支配の言葉。その声にさえ、母の身体は小さく震え、より一層蜜を滴らせているのが、薄明かりの中でも分かった。

私は自分の両腕をぎゅっと掴む。指の先が、自分の肌に食い込む。

この動悸が、ただの怒りと憎しみだけであってほしいと願いながら。でも、身体の芯がじんわりと熱くなっていくのを止めることはできなかった。

男に犯され、蹂躙される母の姿に、この私が、背徳的な興奮を覚えてしまっている。

その事実が、自分自身が一番許せなくて、奥歯を噛み締めることしかできなかった。

 

激しい波が去った後の部屋には、重苦しい静寂が漂っていた。

畳の上に横たわる母は、まるで糸の切れた人形のようだった。

乱れた着物は肩まで剥ぎ取られ、白い肌には赤い鬱血した指の跡が無数に刻まれている。汗と涙で張り付いた髪が頬に絡みつき、虚ろに開かれた唇からは荒い息遣いだけが漏れている。

意識を手放してしまったのか、彼女の瞳は閉ざされ、身じろぎ一つしない。ただ、無防備に大きく開かれた足の間から、男の放った白濁とした粘液がどろりと溢れ出し、汚れた畳の目にじわじわと染み込んでいくだけだった。

 

その無様で、痛々しくて、それでいてどこか厭らしいほど無防備な姿に、私は再び目を釘付けにされていた。

恐怖で震えているはずなのに。男が憎くてたまらないはずなのに。

視線がどうしてもそこから離れない。胃の底に冷たい石が沈んだような感覚と、頭の芯がじんじんと熱を持つような痺れる感覚が同時に襲ってくる。

 

益雄が重い体を起こした。まだ少し息が上がっている。彼は満足げに母の肢体を一瞥すると、手近にあったティッシュで自分の股間を無造作に拭いながら、だらしなく座り込んだ。

そして、ふと視線を上げた。

 

その視線の先は―――

私が息を殺してうずくまっている、この薄い襖の方だった。

 

心臓が凍りついた。

見えているはずがない。襖は閉まっている。影も落としていない。

でも、男の目は確かにこちらを見据えていた。獲物の喉笛に牙を突き立てる直前の獣のように、あるいは隙間から覗く小動物を玩ぶ猫のように。

 

彼の口元が、だらしなく歪んだ。

脂ぎった顔に浮かぶのは、粘着質な嘲笑と、嗜虐の色。

 

「くく……」

 

喉の奥から搾り出すような、低い笑い声。

 

「エロガキ……覗いてるのはわかってんだぜ」

 

その言葉は、真冬の冷水を頭から浴びせられたように全身を駆け抜けた。

最初から、気づかれていた。

私がここで、母が犯される姿を見ていたことを。

嫌悪しながらも、目を逸らせずにいたことを。

そしておそらく、私の目に宿っていた歪んだ光のことまで。

 

「……っ」

 

声にならない悲鳴が喉で詰まる。

身体が強張り、指先一つ動かせない。

逃げなきゃ。叫ばなきゃ。

でも、足は震えて立ち上がることさえ許さない。

男の視線が襖越しに私に絡みつき、雁字搦めにしていく。

 

私の秘密。私の弱味。私の恥部。

すべてを見透かされている。

男は、私の恐怖も、背徳的な興奮も、すべてお構いなしに踏みにじり、嘲笑うのだ。

この薄い板一枚隔てた向こう側から。

 

 

襖越しに感じる益雄の視線は、氷の刃のように鋭く、焼け火箸のように熱かった。息をすることさえ忘れている私の鼓膜に、彼の低く唸るような声が滑り込んでくる。

 

「……覗くなよ。母親のイカレた姿見て興奮するなんざ、趣味が悪ぃなァ、星野の嬢ちゃんよぉ」

 

言葉と一緒に送られてくるのは嘲笑ではない。それは獲物を見つけた獣の舌舐めずりの音。粘着質で、全てを汚染する毒のような響きを持っていた。

 

「まぁ待てよ……お前もわかるさ。俺が教えてやるよ」

 

「……!」

 

何かが弾ける音がした気がした。理性が悲鳴をあげる。しかし身体は硬直したまま、指一本動かない。呼吸さえも忘れていた。

 

「お前ぇ……まだ毛も生え揃っちゃいねぇみてェだが……ふっふっ……女は生まれつき雌豚なんだと教えてやるのも、大人の務めかねえ?」

 

その瞬間だった。畳がぎしりと音を立てて沈み込み、重い足音がすぐ傍まで迫ってきた。益雄の影が薄明かりの中に濃く膨れ上がる。襖にかかるその手は巨大な蜘蛛の脚を思わせた。

 

(来るな! 来るな来るな来るな!!)

心の中で何度も叫ぶのに喉は固まり声が出ない。ただ震える睫毛と乾ききった眼球だけ

 

襖が乱暴に引き開けられる音は、骨まで響く爆音のように鼓膜を叩いた。

 

「ひっ……!」

 

逃げる間もなかった。

黒い影が襖いに覆いかぶさり、私の細い手首を万力のような力で掴み上げる。骨が軋むような痛みが走るが、それ以上に男の体温と、鼻をつくアルコールと汗とタバコの混ざった生臭い臭いが、私の呼吸を奪う。

 

「離して……!」

 

か細い悲鳴を上げる間もなく、私は布団の上に押し倒された。

畳に叩きつけられた衝撃で肺の空気が強制的に押し出される。見上げると、脂ぎった顔をした益雄が、腹の上に馬乗りになり、私を下から見下ろしていた。その目は、獲物を屠る前の嗜虐的な光を湛えてぎらぎらと輝いている。

 

「大人しくしろよ。母さんみたいに素直になれば、気持ちよくしてやるからよ」

 

益雄の重い膝が、私の太ももを強引に割り込んで開かせる。スカートがめくり上がり、冷たい空気が露わになった太ももに触れたかと思うと、すぐに男の熱い手がその内側をまさぐった。

 

「やめっ……! 触るな!!」

 

私は必死に身をよじって逃げようとするが、大人の男の体重は絶望的すぎるほど重く、私の抵抗など犬が鎖を引っ張る程度にしかならない。

 

益雄の太い指が、薄いブラウスの上から私の胸を鷲掴みにした。

 

「まだこんなにちっせぇな……母さんみたいな立派な乳になりてぇなら、俺によく揉んで貰わねぇとなぁ」

 

容赦ない力で無理やり掴み、指の間で乳肉を押し潰すように捏ね回す。未成熟で敏感な皮膚の上から、粗野な指紋の感触まで伝わってくるようだ。痛い。ただ痛いだけなのに、その粗暴な刺激が、脳の奥底で何か嫌なスイッチを押し込んでいく。

 

「あぐっ……うぅ……!」

 

ブラウスのボタンが弾け飛ぶ音がした。下着が露わになる。恥ずかしさと恐怖で顔が沸えるように熱い。守るように胸元を隠そうと腕を交差させようとしたが、益雄はそれを簡単に片手でねじ伏せた。

 

直接、ざらついた掌が柔らかな肌に触れる。彼の指先が、母の白い肌に残したのと同じように、私の胸に赤い痕を刻み込んでいく。爪を立て、肉を掴み、所有物の烙印を押すように。

 

そして、割り開かれた太ももの間へ、もう片方の手が容赦なく潛り込んできた。

下着の上から、割れ目の割れ目に沿って、無遠慮な指が強く押し当てられる。

 

「ひぃっ……!!」

 

電流が走ったような衝撃に、背筋が弓なりに反り返る。

男の指は、布越しでも分かるほど熱く、湿っていた。あの母を侵略したのと同じ指が、今度は私の秘所をなぞっている。

 

「やだ……そこ、触るな……!」

 

恐怖で涙が滲む。男に触られること、男に支配されることが、私は誰よりも恐ろしいはずだった。

なのに。

下着の布地が、私の溢れた恐怖とは違う湿り気でじわりと濡れていくのが分かった。益雄の指が、その湿り気を感じ取ったように、弄ぶように上下に擦り上げる。

 

「へぇ……言うことと身体が違うじゃねぇか。もう濡れてんじゃねぇかよ、この変態娘が」

 

屈辱的な言葉が突き刺さる。

いやだ、違う。濡れているんじゃない。これは恐怖の汗だ。そう心で叫んでも、益雄の指は私の弱いところを的確に突き上げ、否応なく快楽の萌芽を暴き出していく。

 

母があんな風にされていたのと同じだ。

あんな無様に声を漏らして、男に従わされていたのと同じことが、今私にも起きようとしている。

 

「助け……っ、誰か……!!」

 

限界だった。この汚らわしい手から逃げたい。喉を引き裂くようにして叫び声を上げようと、大きく口を開いた。

 

だが、その声が空気を震わせることはなかった。

 

「んぐっ……!!」

 

私の唇に、益雄の厚く湿った唇が押し付けられたのだ。

酒とタバコの強烈な臭いが、鼻腔を侵食し、口内にねっとりと侵入してくる。

それはキスなどではなかった。口を塞ぐための、侵略行為だ。

太く生温かい舌が、歯列をこじ開け、私の口腔を無遠慮にまさぐり始めた。

 

「んーっ!! んぐ、ぅぅ……!!」

 

必死に首を振って逃れようとするが、後頭部を男の大きな手で押さえつけられ、逃げ場がない。

私の舌を彼の舌が絡め取り、吸い上げる。生々しい水音が、頭蓋骨の中で反響する。

息ができない。男の唾液が、喉の奥へ無理やり注ぎ込まれる。

窒息しそうな苦しさと、口内を犯される屈辱で、目の前が白んでいく。

 

胸を捏ね回す指の動きは激しさを増し、股間の指は下着の横から直接割れ目に触れてきた。

露わになった粘膜に、粗い指腹が直接擦りつけられる。

直接触れられた感覚に、全身が総毛立ち、背骨の根元から痺れるような熱い塊がせり上がってくる。

 

「んぁ……っ、ふぅ……!!」

 

鼻から漏れる甘い吐息。

叫び声は、男の口に塞き止められ、ただの悩ましい嗚咽に変わっていく。

恐怖。嫌悪。そして、抗えない肉体的な快楽。

あの男に支配される母を見ていた時と同じ熱が、今度は私自身の身体を灼き尽くそうとしている。

私は今、一番大嫌いな男に身体を開かれ、泣き声を殺されてる。

それなのに、身体の芯は男の指に翻弄され、熱く疼いてる。

 

男の舌で口を塞がれ、涙を流しながら快楽に身体を跳ねらせる、こんな醜い雌になるなんて

益雄の舌が私の口内を蹂躙し、指が秘所を激しく掻き回す。

呼吸困難と過剰な刺激で意識が飛びそうになる!

 

乱暴に唇を剥がされると、肺に空気が雪崩れ込んでくる。咳き込みそうになる喉から、掠れた悲鳴を絞り出そうとした瞬間――

 

「うるせぇんだよ」

 

益雄の目が冷酷に光り、彼は私のスカートのウエストに指をかけた。布が引き裂かれるような音と共に、スカートが足首まで一気に引きずり下ろされる。抵抗しようと足をばたつかせても、男の体重の前では何の意味も持たない。

 

続いて、残ったブラウスと下着が、彼の太い指によって無造作に剥ぎ取られていく。ボタンが飛び散り、薄い生地が悲鳴を上げる。あっという間に、私は冷たい畳の上に全裸で晒されることになった。

 

身を守るものが何もない寒さと、男の貪るような視線に晒される屈辱で、肌が粟立つ。胸元を隠し、身体を丸めようとするが、益雄はそれを許さない。

 

「ひっ……! たす……」

 

叫ぼうとした私の口を、白く太い布が塞いだ。

 

「んぐっ!?」

 

目の前で揺れるのは、さっきまで私の身につけていたパンティーだった。益雄は私の愛液と恐怖の汗で湿ったそれを鷲掴みにし、私の口にねじ込んだのだ。

 

「んーっ!! んぐぅぅ……!!」

 

口いっぱいに広がるコットンの感触と、自分自身の生々しい匂い。舌の上で布が広がり、喉の奥まで押し込まれていく。吐き気がする。声が出せない。呼吸さえも浅くしかできない。

私は必死に舌でそれを押し出そうとするが、益雄は顎を強引に掴むと、「吐き出したら殺すぞ」と目で脅した。その殺気に、私は息を呑むことしかできなかった。

 

私の無様な姿を見下ろし、益雄はニタリと口角を吊り上げた。そして、ベルトのバックルをジャリリと鳴らし、ズボンと下着を一気に膝まで下ろす。

 

そこから現れたのは、怒張し、血管が浮き出た醜悪な男の象徴だった。先端からは既に透明な粘液が滲み出し、ギラギラと欲望に充血している。それは私を壊しに来る凶器そのものだった。

 

「いい子だ。もう逃げられねぇぞ」

 

益雄は私の細い両足首を掴むと、M字に大きく開かせた。足の付け根が悲鳴を上げるほど無理やり開かされ、何も守るものがない無防備な秘部が完全に露わになる。

 

「いやぁっ! んんーっ!!」

 

パンティーの猿轡越しにくぐもった悲鳴が漏れる。首を激しく振って拒絶を示すが、男は狂ったように笑いながら、その熱く硬い肉の塊を、私の割れ目に押し当てた。

 

「初めてか? 俺が一番乗りだな」

 

ズリッ、と先端が敏感な粘膜を擦り上げる。恐怖で身体が強張り、秘部がきつく閉じようとするが、それを嘲笑うかのように、益雄は腰を沈め込んだ。

 

破瓜の瞬間。

 

「んぐぐぐっ!!!???」

 

言葉にならない絶叫が、パンティーの向こうで砕け散った。

内臓を直接貫かれたような、身体が真っ二つに引き裂かれるような激痛が脳髄を焼き尽くす。目の前が真っ白になり、視界が明滅する。呼吸が止まり、心臓が痙攣したかのように狂ったリズムを刻む。

 

容赦などなかった。処女である証などお構いなしに、男の凶器は私の中をねじ伏せ、強引に最奥までこじ入ってきた。

 

「ぎゅうぅっ……!! んぅぅっ!!」

 

身体が裂ける。まるで灼熱の鉄棒をねじ込まれたような熱と痛み。きつく収縮していた膣壁が無理やり押し広げられ、引き千切られる感覚に涙が止まらない。

口の中のパンティーを噛み締めすぎて、歯茎から血の味が滲む。

 

「くっ……きっついな……! いい締まりだ、純恋……!」

 

益雄は私の反応を楽しむように一瞬止まると、次の瞬間、容赦なく腰を振り始めた。

 

ズン! ズン! ズン!

 

ピストン運動は激しく、残酷だった。痛みだけではない。内臓をかき回されるような圧迫感と、引き裂かれる摩擦熱が、下腹部を中心に全身へと波及していく。

 

「んぁっ! んぐっ! ぅぅっ!!」

 

声を出せない苦しみと、激痛で意識が飛びそうになる。抵抗しようと彼の胸を叩く手には力が入らず、ただ弱々しく彼の脂ぎった肌を爪で引っ掻くことしかできない。

 

私の太ももの付け根からは、処女の証である鮮血がどろりと流れ出し、男のペニスを汚していく。その赤色が視界の端で揺れるたびに、自分がもう「元の私」ではないこと、大切なものが永遠に壊されてしまったことが突きつけられる。

 

男に犯される。

これが、私が一番恐れていたこと。

母がされていたこと。

そして今、私自身の身体に刻まれる絶対的な支配。

 

激しいストロークのたびに、頭の中で何かが崩れていく音がする。

佐伯愛佳の笑顔。

教室の窓から差し込む暖かな日差し。

そんな日常の欠片が、男の獣のような息遣いと肉のぶつかる音にかき消され、泥沼の中へ沈んでいく。

 

トラウマ。

傷。

屈辱。

 

「親子で俺の女だ……一生忘れられねぇように刻んでやるよ……!」

 

益雄の低い呻き声と共に、熱くどろどろとした液体が子宮の奥に注ぎ込まれる感覚。

汚された。

犯された。

壊された。

 

身体の中を這い回るあの男の感触は、これから一生消えることのない呪いとなって、私の魂に深く深く刻み込まれていった。暗闇の中で、私はただ涙を流し続けることしかできなかった。

 

⭐️傷だらけの純恋

 

深夜一時過ぎ。終電間際の車両は、昼間の喧騒が嘘のように靜まり返っていた。私は弔り革にもたれかかり、ぼんやりと流れる車窓の闇を見つめている。カラオケで時間を潰し、ゲームセンターで煙草をふかし、コンビニの前で時間を潰す。

 

家に帰りたくない。あの男の顔を見たくない。だから毎晩こうやって、終電まで街を彷徨う。

 

今日もまた、無為な夜だった。

耳にはイヤホン。流れるのは適当な洋楽。何を聴いているのかもわからない。ただ音があればいい。思考を止められるなら、なんでも。

 

車両のドアが開く音。次の駅から乗り込んできたのは、スーツ姿の男たちだった。ネクタイを緩め、顔を赤らめている。酒臭い。何人かは千鳥足で、手すりに掴まりながら大声で笑っている。忘年会帰りだろうか。

私は目を閉じた。絡まれたくない。金髪にピンクのメッシュ、ダボダボのパーカー。こんな見た目だ。普通のサラリーマンなら避けるだろう。

 

「おい見ろよ、今時の若い子はすげぇな」

「髪ピンクだぜ、ピンク」

「可愛い顔してんのに、もったいねぇ」

 

聞こえている。わざと聞かせているのだ。イヤホンをしていても、その下品な笑い声は鼓膜を突き破ってくる。私は無視を決め込んだ。絡まれなければそれでいい。

 

しかし、電車が次の駅に着く頃には、男たちは私を取り囲むように立っていた。

四人。全員四十代くらいだろうか。一人は部長風の太った男。一人は痩せて神経質そうな男。もう一人は無表情で、何を考えているのかわからない。最後の一人は、脂ぎった顔でにやにやと私を見下ろしている。

 

「ねぇちゃん、いくつ?」

「高校生? こんな時間に何してんの?」

「親御さん心配するんじゃない?」

 

返事をしない私に、彼らはますます調子づく。一人が私のイヤホンを引き抜いた。

「おい、聞いてんのかよ」

 

突然の靜寂。車両の走行音だけが響く。

私は睨みつけた。

「返してください」

「お、喋った。声可愛いじゃん」

イヤホンを奪った男が、それを自分の耳に当てて、「なんだこれ、洋楽かよ。わかんねぇ」と笑う。

 

その隙に、別の男の手が私の腰に触れた。

「やめてください」

振り払おうとするが、狹い車両の中、逃げ場はない。気づけば四人の男が壁のように立ち塞がり、私は完全に囲まれていた。

 

「ちょっと話そうぜ。俺たち酔っててさ、寂しいんだよ」

「そうそう、女の子と話したい気分なんだよなぁ」

 

手が伸びてくる。腰、背中、腕。あちこちを無遠慮に触られる。

「触らないで!」

声を上げるが、車両には他に乗客がいない。終電間際のこの時間、こんな車両に乗っているのは私と彼らだけだった。

 

「騒ぐなよ。ちょっと話すだけだって」

部長風の男が私の肩を抱き寄せる。酒とタバコと加齢臭の混ざった臭いが鼻をつく。吐き気がする。

その瞬間、頭の奥でフラッシュバックする。

あの夜。薄い襖の向こう。母を犯していた益雄の背中。そして、その後に私を押し倒したあの感触。

「いやっ……!」

私は激しく身をよじった。肘が誰かの顔に当たったらしく、「痛ぇな!」と怒鳴り声が上がる。

 

「このアマ、調子に乗んなよ」

雰囲気が変わった。からかい半分だった男たちの目が、急に据わる。

「ちょっと大人しくしろ」

痩せた男が私の腕を後ろに捻り上げる。痛みで身体が強張る。

「やめ……っ」

「うるせぇな」

 

口を塞がれた。無表情だった男の手が、私の顎を掴み、そのまま車両の壁に押し付ける。

後頭部を窓ガラスに打ちつけられ、目の前に星が散る。

 

「こういうガキはよ、きっちり教育してやんないとダメなんだよ」

「親の顔が見てみたいわ」

「俺たちみたいな真面目なサラリーマンをバカにしやがって」

 

何を言っているんだ、こいつらは。被害妄想もいいところだ。

でも反論できない。四人がかりで押さえつけられ、身動きが取れない。

 

部長風の男が、私のパーカーのファスナーに手をかけた。

「なかなかいい身体してんじゃねぇか」

「やめ……っ!」

ジリジリと下げられるファスナー。その下から現れたのは、薄いキャミソールだけ。益雄に破られたブラウスの代わりに、適当にクローゼットから引っ張り出したものだ。

 

「お、黒のキャミ。意外と色気あるね」

「乳も結構あんだな。金髪のくせに」

 

男たちの視線が、私の胸に集中する。恥ずかしさで顔が熱くなる。

「見るな……!」

「見せてんのはお前だろ」

「違う……!」

 

部長風の男が、キャミソールの上から私の胸を掴んだ。

「やめっ……!」

あの感触。益雄と同じだ。無遠慮で、乱暴で、女をモノ扱いする手つき。

身体が勝手に震える。歯の根が合わない。恐怖で視界が歪む。

 

「乳首、もう立ってんじゃん」

「感じてるんじゃね?」

「違う……違います……やめて……」

「素直になれよ。こうやって……」

 

指が乳首を摘み、こね回す。痛い。それなのに、あの夜と同じように、身体が勝手に反応してしまう。

益雄に毎晩のように犯され、開発された身体。嫌悪と恐怖しかないのに、触れられると勝手に感じてしまう。そのことが、自分自身を最も貶め、汚している気がした。

 

「本当に感じてやがる。このビッチ」

「最近の若い子は進んでるねぇ」

 

違う。違うのに。

でも、言い訳できない。私の身体は、確かに男の指に反応していた。乳首は硬くなり、息は荒くなる。

 

「下も触ってみようぜ」

「やめ……!」

別の男の手が、私のデニムの股間に伸びる。ジーンズの上から、割れ目をなぞるように強く押し付けられる。

 

「あっ……!」

漏れてしまった声。それを聞いた男たちが、いやらしく笑う。

「声、我慢しなくていいんだぜ」

「誰も見てねぇんだから」

「ほら、もっとよく見せてみろよ」

 

デニムのボタンが外され、ファスナーが下ろされる。下着が露わになる。

「黒のレースかよ。見かけによらずエロいの履いてんじゃん」

「誰かに見せるつもりだったんだろ? こんな時間にそんな格好でよ」

 

違う。そんなつもりじゃない。でも言葉が出ない。

下着の上から、無遠慮な指が私の割れ目をなぞる。

「濡れてんじゃん」

「マジで? どれ」

別の指も加わる。二本、三本の指が、布越しに私の秘部を弄ぶ。

 

「あ……っ、やめ……」

「やめてほしいのに濡れてるの? おかしくね?」

「素直に気持ちいいって言えよ」

「言ったら楽にしてやるからさ」

 

男たちの言葉が、耳の奥でこだまする。

母も、そうだったのだろうか。

嫌だと言いながら、身体は反応してしまい、そのギャップに男たちは嗜虐的な喜びを感じる。

私も今、同じことをされている。

 

「そろそろ直に触ろうぜ」

「そうだな」

下着のクロッチ部分が横にずらされる。露わになった秘部に、冷たい空気が触れる。

「やめて……お願い……」

涙が溢れた。声が震える。こんなところで、見知らぬ男たちに、汚される。

 

「泣き顔も可愛いな」

「ほら、指入れるぞ」

「ひっ……!」

ぬるりとした感触。人差し指が、私の中に侵入してくる。

 

「きっつ……」

「これ、処女か?」

「いや、もう違うだろ。こんな時間に遊んでる奴が処女なわけねぇ」

「それもそっか」

 

違う。処女だった。ついこの前までは。

でも、あの夜、益雄に奪われた。

そのことを思い出し、さらに涙が溢れる。

 

指が中で動く。かき回されるような感触。痛い。でも、それ以上に、身体が勝手に感じてしまうことが悔しい。

「奥、ここか?」

「あっ……!」

敏感な部分を擦られ、腰が跳ねる。

「ここがいいんだ」

「やめ……そこ……っ」

「やめって言いながら腰振ってんじゃん」

「本当に素直じゃないなぁ」

 

男たちの笑い声。屈辱で死にそうだ。

指が二本に増やされる。きつかった膣が、無理やり押し広げられる。

「痛い……!」

「すぐ気持ちよくなるから」

「ほら、ちゃんと濡らしてやるからな」

 

別の男が、私の秘部に唾を吐きかけた。ねっとりとした感触が、太腿を伝う。

「汚い……!」

「汚くねぇよ。ローション代わりだ」

 

唾液で濡れた秘部を、さらに激しく指が出入りする。グチュグチュという水音が、靜かな車両に響く。

「すごい音」

「いやらしいねぇ」

「もっと聞かせてよ」

 

私は必死に唇を噛み締めて声を堪える。でも、鼻から漏れる息は熱く、身体は正直に反応してしまう。

この感覚、知っている。

益雄に犯されるたびに感じてしまった、あの嫌悪と快楽の混ざった感覚。

男に支配される屈辱。それなのに、身体は快楽を拾ってしまう矛盾。

 

「そろそろ本番といこうぜ」

「誰が最初に入る?」

「部長からでしょ」

「そうだな」

 

部長風の男が、ベルトを外す音が聞こえる。ジッパーを下ろす金属音。

嫌だ。やめて。心の中で叫ぶのに、声が出ない。喉が凍りついたように動かない。

 

「ほら、ちゃんと見ろよ」

髪を掴まれ、無理やり下を向かされる。目の前に突き出されたのは、醜く勃起した男のペニスだった。血管が浮き出て、先端からは透明な液体が滲んでいる。

「しゃぶれ」

「いや……!」

「いいから咥えろ」

口を固く閉じる私の頬を、男は容赦なく抓った。痛みで思わず口が開く。その隙に、ペニスがねじ込まれる。

 

「んぐっ……!」

口いっぱいに広がる生臭い味。吐き気がする。舌の上に乗った先端が、喉の奥を突く。

「おぉ……いい口だ」

男は私の頭を掴み、腰を前後に動かし始める。イラマチオ。息ができない。嗚咽が漏れる。涙と唾液で顔中がぐちゃぐちゃだ。

 

「俺も触りたい」

別の男が、私の秘部を再び弄り始める。今度は三本の指が、容赦なく出し入れされる。

「んーっ! んぐっ!」

口を塞がれたまま、声にならない悲鳴を上げる。

「声、すごいえろい」

「俺、もう我慢できねぇわ」

 

秘部から指が引き抜かれる。そして代わりに押し当てられる、熱く硬いもの。

嫌だ。やめて。せめて、ゴムだけでも。

心の中で叫ぶが、言葉にならない。

 

「入れるぞ」

「んぐうぅっ!!」

一気に最奥まで貫かれる。口を塞がれたままの絶叫。身体が跳ね、内臓が押し上げられる感覚。

 

「すげぇ締まる……」

「マジでいい身体してんな、こいつ」

「俺も早く代わりてぇ」

 

男たちが代わる代わる私を犯す。一人が口を塞ぎ、一人が秘部を犯し、一人が胸を揉みしだき、一人が腰を掴む。

息つく暇もない。意識が飛びそうになる。でも、飛べない。痛みと快楽が、無理やり私を現実に引き戻す。

 

「中に出すぞ」

「やめ……!」

「うるせぇ」

最奥に熱いものが注ぎ込まれる感覚。益雄と同じだ。男はいつも、自分の欲望を満たすことしか考えていない。

「次、俺」

「俺も」

「早く代われよ」

 

終わらない輪姦。何分続いたのか、何十分続いたのか、わからない。

気がつくと、電車は終点に着いていた。男たちは慌てて降りていった。私を車両に残して。

 

私は床に倒れ込んだまま、しばらく動けなかった。太腿を伝う白濁した液体。引き裂かれた衣服。体中に残る痣と歯形。そして、心に刻まれた深い傷。

 

「……あは」

笑いがこみ上げてきた。

何がおかしいのかわからない。でも、笑うしかなかった。

これが現実だ。

男に汚される運命。母も、私も。結局同じ。

教室で見ていた佐伯愛佳の優しい笑顔も、私には一生縁のないものだ。

 

私は汚れた服をなんとか整え、ふらふらと立ち上がった。

駅のホームに降りると、冷たい夜風が火照った身体に染みる。

スマホを見ると、母からの着信が数件。でも、かけ直す気にはなれなかった。

どうせあの男が家にいるのだろう。

 

「もう、どうでもいいや」

呟いて、私は深夜の街へと歩き出した。

どこへ行くのか、自分でもわからない。でも、家には帰りたくなかった。

あの襖の向こう側には、もう戻りたくない。

でも、どこにも居場所なんてなかった。

 

終電の去ったホームに、私の足音だけが虚しく響いていた。

 

⭐️佐伯愛佳の秘密

 

朝。

目覚まし時計が鳴る前に、私は家を出た。

正確には、家を抜け出した。

あの男がまだ寝ているうちに、この澱んだ空気から逃げ出したかった。

シャワーを浴びても、昨夜の感触は消えない。太腿の内側に残る痣。胸の痛み。そして何より、心にこびりついたあの感覚。

私は汚れている。

もう誰にも愛されない。

いや、そもそも愛されたことなんてなかった。

 

駅までの道のりを、俯きながら歩く。

髪はボサボサ。制服は適当に着ただけ。金髪にピンクのメッシュは、朝日の中でなおさら浮いて見える。

こんな自分が嫌いだ。

でも、もうどうでもいい。

どうせ誰も、本当の私なんて見てくれない。

 

改札を通り、いつもより一本早い電車に乗り込んだ。

早く学校に行きたいわけじゃない。ただ、この街の空気から逃げたかっただけ。

車両にはまばらな乗客。サラリーマンが数人と、大学生らしき若者。私はドアの近くに立ち、壁にもたれかかりながらスマホを弄るふりをした。

誰とも目を合わせたくない。誰にも近づいてほしくない。

でも、こんな私を誰も気にしない。それが、救いでもあり、虚しくもあった。

 

次の駅で、車両のドアが開く。

その時だった。

 

彼女が乗ってきた。

佐伯愛佳。

黒く艶やかな長い髪。きちんと着こなされた制服。背筋を伸ばした姿勢。全てが完璧で、美しかった。

朝日に照らされた彼女の横顔は、まるで映画のワンシーンのように神聖で、私は一瞬息をするのを忘れた。

教室で見る彼女よりも、少しだけ疲れているように見えるのは気のせいだろうか。目の下にうっすらとクマがあるような気がする。

でも、それでも彼女は美しかった。

私のような汚れた存在とは、住む世界が違う。

 

愛佳は空いている席を探すように車内を見回し、私の存在には気づかないまま、少し離れた場所にある手すりに掴まった。

ドアが閉まり、電車が動き出す。

 

私はスマホの画面越しに、彼女を盗み見ていた。

気づかれないように、そっと。

純粋で、優しくて、正義感が強くて。

私にないもの全てを持っている彼女。

だからこそ、憧れる。

そして同時に、憎くもあった。

私のどす黒い現実とは対極にある彼女の存在が、時に眩しすぎて、目が眩みそうになる。

 

次の駅で、乗客が増えた。

サラリーマンの群れが雪崩れ込んでくる。車内は一気に混雑し、人の熱と圧力が増していく。

私は壁に押し付けられるように立ちながらも、視線だけは彼女から離さなかった。

 

その時だった。

 

愛佳の背後に立った男。

四十代くらいだろうか。スーツ姿で、一見普通のサラリーマンに見える。でも、その目つきが違った。

獲物を見つけた獣のような、ギラギラした目。

あの目を知っている。

益雄と同じだ。

終電で私を囲んだ四人の男たちも、最初はこんな目をしていた。

女をモノ扱いし、支配したいという欲に満ちた目。

 

心臓が跳ねる。

嫌な予感がした。

でも、私には何もできない。

声をかける勇気も、注意する度胸もない。

ただ見つめることしかできない、無力な私。

 

最初、男は鞄を愛佳の腰に当てているだけだった。

しかし徐々に、その手が鞄の下に隠れるようにして、愛佳のスカートの裾に触れ始める。

愛佳は最初、気づかなかった。

でも、次の瞬間、彼女の身体がピクリと震えた。

男の指が、スカート越しに彼女の臀部をそっとなぞったのだ。

 

愛佳の表情が変わる。

困惑。恐怖。そして、恥辱。

彼女は小さく身じろぎして、逃げようとする。しかし混雑した車内では、逃げ場がない。

彼女は振り返ろうとするが、男は巧妙に自分の体で彼女を壁側に追いやり、逃げ道を塞いだ。

ベテランの痴漢だ。手慣れている。

 

「……っ」

愛佳の口から、小さく息が漏れるのが見えた。

歯を食いしばり、必死に声を押し殺している。

彼女は「やめてください」と言おうとしたのだろうか。でも、言えなかった。

電車の中。周囲の目。羞恥心。

それら全てが、彼女の声を奪っていた。

 

私は動けなかった。

違う。動かなかった。

動けなかったのか、動かなかったのか、自分でもわからない。

ただ、心臓だけがうるさく鳴っていた。それは怒り? 嫉妬? それとも……。

違う。考えたくない。考えるな。

 

男の手が、より大胆になる。

スカートの下に手が入り込み、直接太腿を撫で回し始める。

愛佳の白い肌が、男の指によって這い回られる。彼女は必死にスカートを押さえ、侵入を防ごうとするが、男はお構いなしにその手をどかし、より深くへと手を侵入させる。

 

愛佳の顔が、羞恥に染まる。

耳まで真っ赤になって、目尻にはうっすらと涙が浮かんでいる。

それでも彼女は声を出さない。出せない。

優等生で、真面目で、きっと痴漢に遭うなんて想像もしたことのなかった彼女。

そんな彼女が今、衆人環視の中で辱められている。

 

私の心臓が、さらに速くなる。

吐き気がする。

でも、目を逸らせない。

なんで?

違う、私はただ、彼女を助けるタイミングを……。

違う。嘘だ。

私は興奮していた。

あの夜、益雄に母が犯されるのを見た時と同じ。

自分がされたくせに。あれほど憎んだくせに。

それなのに、今、愛佳が辱められる姿に、あの時と同じ、どす黒い、背徳的な興奮を覚えている。

最低だ。

本当に最低のクズだ。

 

男の指が、愛佳の下着の中に忍び込むのがわかった。

スカートの布越しに、手の動きが見える。

前の方に回り込み、脚の付け根をまさぐる動き。

 

愛佳の身体が、大きく震えた。

彼女は唇を噛み締め、必死に声を堪えている。手すりを掴む指が白くなるほど強く握りしめられている。

「やめて……」

口がそう動いたのが見えた。でも声になっていない。

彼女の目から、一筋の涙が零れ落ちた。

 

ああ。

泣いてる。

彼女が泣いてる。

それは恐怖の涙なのか、羞恥の涙なのか、それとも……快楽の涙なのか。

わからない。

でも、その涙を見た瞬間、私の中で何かが弾けた。

 

ダメだ。

ダメだダメだダメだ。

そんな顔をしないで。

あなたは私の憧れなのに。

純粋で、汚れを知らない、完璧な佐伯愛佳なのに。

なのに、どうしてそんな顔をするの。

どうしてそんな、私と同じ顔をするの。

 

男の指が、より深く侵入し、動きを速めるのがわかった。

愛佳の膝が震え、身体がだらしなく崩れそうになるのを必死に堪えている。

彼女の口から、声にならない吐息が漏れた。

それはもう、拒絶の声ではなかった。

明らかに感じている声だった。

男の指に反応し、快楽に支配されつつある身体。

彼女の顔は羞恥と混乱と、そして、抑えきれない快感で歪んでいた。

 

私はその顔に見惚れていた。

なんて美しいんだろう。

なんて醜いんだろう。

ああ、愛佳。

あなたは今、私と同じだ。

汚されている。

男に支配されている。

それなのに、感じてしまっている。

その矛盾。その屈辱。

私が毎晩味わっているそれを、今、あなたも味わっている。

私だけじゃなかった。

あなたもまた、こんなにも無様に、みっともなく、それでいて艶めかしく、男に堕とされていく。

 

次の瞬間、愛佳の身体が大きく震え、彼女は手すりにしがみつきながら、声を押し殺して絶頂した。

スカートの中で、男の指が動きを止める。

愛佳は荒い息を吐きながら、ぐったりと手すりにもたれかかった。

失禁したかのように、太腿を伝う透明な液体。

それは彼女自身の愛液だった。

 

男は何事もなかったかのように手を引き抜き、次の駅でそそくさと降りていった。

車内には、崩れ落ちそうになりながら立ち尽くす愛佳と、それをじっと見つめる私だけが残された。

 

私は、彼女に声をかけるべきなのだろうか。

でも、どんな顔をして?

「大丈夫?」とでも言うのか。

さっきまでお前の痴漢されている姿を見て興奮していたくせに。

 

愛佳はうつむいたまま、しばらく動かなかった。

手すりを掴む手が、まだ震えている。

涙が、ポタリポタリと床に落ちていた。

その姿は、あまりにも痛々しく、それでいてどうしようもなく……

 

私は、何もできなかった。

ただ、彼女の後ろ姿を、じっと見つめ続けた。

私の中のどす黒い感情が、渦を巻いている。

興奮。嫉妬。憧れ。そして、奇妙な連帯感。

今なら、もしかしたら。

いや、そんな資格、私にはない。

 

電車が次の駅に到着するアナウンスが流れる。

学校の最寄り駅。

愛佳はハッとしたように顔を上げ、乱れたスカートを直し、涙を手の甲で拭った。

そして、何事もなかったかのような顔を作ろうとする。

でも、その目はまだ潤んでいたし、頬は紅潮したままだった。

 

私は彼女が降りるのを見送ってから、ゆっくりと電車を降りた。

私は知ってしまった。

彼女の秘密を。

彼女の羞恥を。

彼女の快楽を。

私は、彼女が欲しい。

憧れていただけじゃない。

綺麗だと思っていただけじゃない。

私は彼女に、触れたい。

彼女の中に入りたい。

彼女を支配したい。

あの男がそうしたように。

いや、あの男以上に。

彼女の全てを知り尽くしたい。

彼女の弱さも、恥部も、快楽も、秘密も、全部。

 

そして、勇気を出して、私は彼女に声をかけた。

 

パラフィリアの少女第二話に続く

 

 

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