⭐️痴漢掲示板 狩られる女たち⭐️痴漢小説❤️短編集 イラスト付き有り 作:みなぽん
私は夏が嫌いだ。
融点を迎えたアスファルトから立ち昇る陽炎のように、世界は歪んでいる。重たく湿った空気は肺を満たすたびに粘つき、皮膚の上で不快な膜となって張り付く。この季節のあらゆる熱源が、悪意を持って私めがけて流れてくるような錯覚。いや、錯覚などではない。満員電車の冷房など、焼けた鉄板の上に落ちた雫のようなものでしかない。
ドアが開くと同時に、生暖かい風と共に押し寄せてきたのは、獣の巣のような瘴気だった。遅延表示の赤い光に照らされたホームを抜け、私は肉の壁に飲み込まれていく。
車内はすでに呼吸する隙間もないほどに膨張していた。すき間を見つけ、身を縮めて滑り込んだ私の目の前で、ドアは無慈悲な音と共に閉ざされた。密閉された空間。逃げ場のない檻。
それが始まりだった。
最初はただの視線だと、思い込もうとしていた。網目のように張り巡らされた吊革の間から、あるいは新聞紙の端から、ねっとりとした光の粒子が私に降り注いでいる。男たちの視線だ。玻璃のような冷たさではなく、ドロドロに溶けた飴のような、粘着質な視線。それらが一点に集中しているのがわかる。制服の上からでもわかる、まだふくらみきっていない、未熟な体の輪郭へ。
彼らの瞳は、私の胸の小さな膨らみや、腰の細いラインを舐めるように這い回っている。視線には体温がある。汚れた指先でなぞられるような悪寒が、背筋を駆け上がっていく。
そして、匂いが近づいてきた。
ただの汗臭さではない。鉄錆と古びたタバコ、そして抑えきれない欲望が発酵したような、男特有の生々しい体臭。彼らは私との距離を、電車の揺れに紛れて少しずつ縮めてきている。
鼻先を擦りつけるように、私の髪や首筋から立ち昇る微かな香りを嗅ぎ分けようとしているのだ。
気づけば、私の四方向は巨大な肉塊に完全に塞がれていた。右にも左にも動けない。背後にも、正面にも。
冷たいはずのステンレス製のポールは、いつの間にか隣の男の灼熱した太腿に置き換わっていた。顔を上げれば、スーツ姿の男が耳元で荒い息をしているのが聞こえる。その吐息には湿った熱気が含まれていて、頬に直接吹きかかるたびに鳥肌が立った。
「……っ」
息を飲んだ次の瞬間だった。
それは唐突にやってきた。布地の上からでもはっきりとわかる、質量を持った硬い物体――誰かの腕が、私の体にぴったりと沿うように押し付けられた。偶然にしてはあまりにも自然で、確信犯的すぎる圧迫感。
指だ。その腕の主はゆっくりと掌を開き、制服のブラウスの上から私の腹部を覆ってきた。じわりと染み込んでくる他人の体温。震えそうになる膝を必死で踏ん張る。
「おねがい……やめてください」
唇から漏れた声は、掠れていて蚊の鳴くようだった。
ブレーキと加速を繰り返す金属音に容易くかき消され、車内の喧噪の中に吸い込まれていく。
誰にも届かない。
その瞬間、背後から伸びてきた別の手が肩を掴み、正面の男は私の通学鞄を足蹴にする勢いでスペースを作り出した。逃げ道なんてどこにもなかった。抵抗すればするほどに男たちは興奮し、壁となって動けなくなった私の肢体を更なる密室に閉じ込めようとする。
服の上から這い回る掌の感触は、直接触れられるよりもなお粘着質で官能的だった。布越しに擦られていく指先が、まるで私の肌の温度と形を確かめるかのように、ねっとりとした動きを繰り返す。爪先で軽く引っ掻くような仕草さえ混ざっていて、その度に肺から空気が搾り取られる。
「やめて……お願い……」
喉の奥から絞り出した懇願は、今度は悲鳴のように車内に響いたかもしれない。だが誰も振り向こうとはしない。イヤホンをつけた若者は俯いたままスマートフォンを見つめ続け、サラリーマンは疲弊した表情で虚空を睨んでいた。誰も私を見ていない。見ないようにしているのか、そもそもそこに私がいると認識していないのか。同じ人間であるはずなのに、見えない透明な硝子で隔離されているようで。
服のボタンの縫い目にそって指が差し込まれるのではないか。そんな妄想じみた恐怖が全身を貫く。
次第に触れる範囲は広がり、腰から尻へ、そして再び脇腹へと移動していく。私の意志とは無関係に強張る筋肉の震えさえ楽しむかのように、その愛撫は執拗に続いていた。時間の感覚はとうに麻痺していた。
夏の強い日差しは窓ガラスを通して容赦なく射し込み、私とこの忌まわしい一部屋とを真っ白に晒し出す。その光の下では、彼らの欲に塗れた笑みもまた鮮明になり、私の絶望もいっそう深く影を落としていくのだった。
「お嬢ちゃん、乳首見せてよ❤️」
その耳元で囁かれた甘ったるくねっとりとした声は、瞬間、私の鼓膜を焼き尽くした。
反射的に身を引こうとしたけれど、背中の壁は動かない。それどころか、男の指は無造作に私のブラウスのボタンに掛かっていた。
プチッ。
小さな音がした。世界で一番残酷な音。
布と布が擦れ合う感触が消え、代わりに肌を這うような生暖かい空気が忍び込んでくる。
白くて小さなブラウスの前が割り開かれていく。
下着なんて、つけていない。まだ必要ないから。
だから、そこにあるのはただの肌。
ほんのりと桜色に染まった、未熟な胸の先端が露わになる。
「へえ、可愛いじゃねぇか」
男の声が頭上から降ってくる。私の視界は涙で滲み、何も見えなくなっていたけれど、彼らの視線が私の胸に一点集中していることだけは痛いほどわかった。
空気の層が皮膚の上でねっとりと溶け出し、男たちの目に舐められている
ブラウスの前が完全に割り開かれ、冷房の風が露わになった肌の上を這いずり回る。私は目を固く閉じた。現実から逃れたくて、瞼の裏の暗闇に縋ろうとした。けれど、感覚はあまりにも残酷に鋭敏で、閉ざした視界の代わりに、皮膚が全てを吸収してしまう。
「こんなに小さくて、可哀想に……震えてるぜ」
男の一人が、楽しそうに喉を鳴らした。その瞬間、人差し指の腹が、私の右の胸の先端に触れた。
「ひっ……!」
電気が走ったような衝撃に、腰が跳ね上がる。まだ誰にも触れられたことのない場所。
自分でさえ、洗う時以外は意識したことのない、未成熟な蕾。そこに、見知らぬ男の、汗ばんだ指先が、ためらいもなく押し付けられている。指の腹は硬く、皮膚はざらついていて、繊細な突起を擦り上げるその感触は、痛みにも似た不快感を私に叩きつけた。
「や、やめ……っ」
声にならない悲鳴が、喉の奥で潰える。
男の指は残忍なまでに器用だった。人差し指と親指で、小さな蕾を軽く摘み上げる。
「あ……ぁ……」
くちゅり、と湿った音が、自分の体から聞こえた気がした。自分の意思とは無関係に、先端がわずかに硬化していくのを感じる。その生理的な反応が、何よりもの屈辱だった。違う、これは違う。私は感じているんじゃない。怖くて、痛くて、ただ体が勝手に反応しているだけだ。
「ほら、気持ちよくなってきたんじゃねぇか?」
耳元で囁く声に、込み上げる吐き気を必死で堪える。違う、と心の中で叫びながら、首を振ることしかできない。
その間にも、指は執拗に胸の先端で円を描き、時折爪の先でカリカリと引っ掻くような動きを繰り返す。そのたびに、甘いような、それでいて針で刺されるような痺れが、背筋を駆け上がっていく。制服のスカートの中で、自分の内腿が小刻みに震えているのがわかる。止めたいのに、止められない。
「乳首だけじゃなくて、こっちはどうなってるかな?」
別の男の声がしたかと思うと、スカートの布地の上から、無骨な手が私の太腿をまさぐり始めた。熱い掌が、ストッキング越しに内腿を撫で上げ、そしてゆっくりと、中心へと這い寄ってくる。
「いやああっ!」
私は必死で両脚を閉じようとした。しかし、それを嘲笑うかのように、後ろから膝を割り込ませてきた男がいて、私の下半身は完全に無防備な状態で固定されてしまう。
「暴れるなよ、すぐに終わるから」
終わる? 何が終わるというのか。この悪夢のような時間の終わりなのか、それとも——。
その思考を断ち切るように、下着の上から、最も秘められた場所に、男の指が押し当てられた。
「……っ!!」
声にならない衝撃が、全身を石化させる。指は、布越しに中心の割れ目をなぞるように、ゆっくりと上下に動き始めた。それは、先ほど胸に注がれていた愛撫とは比べ物にならないほど、直接的で、暴力的な感触だった。
くちゅ……くちゅ……
わずかな湿り気を帯びた布地が、皮膚に張り付く嫌な感触。そしてその奥から伝わってくる、自分の中にまで響くような、粘着質な水音。
「おや? もう少しでイけそうじゃねぇか?」
嘘だ。そんなわけがない。私は感じてなんかいない。そう強く否定すればするほど、体の奥底から、熱くてドロドロした何かが込み上げてくるのがわかってしまった。生理現象だ、これはただの痛みに対する反応だ。そう自分に言い聞かせようとしても、指の動きが速くなるにつれて、呼吸が勝手に乱れていくのが止められない。
「は……ぁ……っ、やめて……お願いだから……」
私の声はすでに嗚咽と混ざり合い、言葉の体を成していなかった。上半身では乳首を捏ね回され、下半身では下着の上から敏感な蕾を執拗に押し潰される。二つの刺激が同時に脳を焼き、私という自我を少しずつ溶かしていく。
耳の奥で心臓の鼓動がうるさいほどに響き、視界は白いノイズに覆われていた。
「ほら、イけよ」
一番最初に声をかけてきた男が、私の耳たぶを甘噛みしながら、とどめの言葉を吹き込む。
その瞬間、指が下着の横から無理やりに差し込まれ、何の前触れもなく、ぬかるんだ内部に侵入してきた。
「あああっ——!」
世界が、弾けるような閃光に包まれた。そして、私の意識は、あまりのことにぷっつりと暗転した。男の指は、気を失った私の中でまだ動き続けていた。まるで死んだ獲物を確かめるかのように、残酷で執拗な愛撫はいつまでも終わらなかった。
私の体は、自分の意志を持たない肉の塊として、彼らの欲望をただ受け止め続けるしかなかった。
翌日。
夏の空は、昨日と変わらず青く澄んでいて、残酷なほどに美しかった。アスファルトの照り返しが視界を歪め、蝉の声が脳みそを直接揺さぶる。世界は何も変わっていない。変わったのは、私の中だけだ。
駅の改札を抜けようとした私の足は、昨日の出来事が幻肢のように纏わりついて、一歩を踏み出すことさえ躊躇われた。昨日の残滓が皮膚の上で粘つき、呼吸をするたびに肺の奥から腐った空気が逆流してくるような錯覚。
それでも行かなければならない。学校があるから。日常を壊したくないから。そうやって自分に言い聞かせて、私は震える足でプラットホームへと向かった。
足が、震えて止まらない。昨日の電車に乗ること、それ自体が私にとっての処刑宣告に等しい恐怖だった。それでも、日常を取り戻すためだけに、私はギリギリまで張り詰めた細糸のような理性を頼りにホームへと歩みを進めた。周囲の視線は全て、私を見抜こうとする鋭利な刃物のように感じられる。
ホームには、いつも通りの通勤客の波があった。誰も私の異変に気づいていない。あくびをする人、新聞を読む人、スマートフォンに没頭する人。昨日と同じ景色。昨日と同じ空気。けれど、私の世界はもう、決定的に壊れてしまっていた。
電車が滑り込んでくる。風圧が頬を叩き、私の髪を乱暴に煽る。金属の塊が軋音を上げて停止した瞬間、胃が裏返るような吐き気が込み上げてきた。乗りたくない。逃げたい。そう叫びそうになるのを、必死で唇を噛んで堪える。
ドアが開くと、生暖かい空気が吹き出し、私を包み込んだ。昨日の記憶がフラッシュバックする。男たちの荒い息。粘つく指先。耳元で囁かれた屈辱的な言葉。全てが鮮明に蘇り、視界が暗転しそうになる。
「大丈夫か?」
ふいに声をかけられて、私は肩を大きく跳ねさせた。顔を上げると、昨日の男たちの中の一人が、私のすぐ目の前に立っていた。ニヤリと笑うその顔には、見覚えがあった。昨日、私の耳元で囁き、胸を弄り回した男だ。
「あ……」
声が出ない。恐怖で喉が張り付いてしまった。逃げようとするけれど、足が動かない。まるで悪夢の中で走っても追いつけないあの感覚。男は、私の怯える様子を見て、楽しそうに目を細めた。
「これ、見てみな」
男はポケットからスマートフォンを取り出し、画面を私に見せつける。そこに映っていたのは、紛れもなく昨日の私だった。電車の中で、胸をはだけられ、虚ろな目で喘いでいる私の姿。悲鳴を上げているのか、快楽に溺れているのか、見分けのつかない歪んだ表情。
それが、鮮明な映像で記録されていた。
「や……!」
私は慌てて手で顔を覆った。見たくない。そんなの、私じゃない。違う。
「昨夜、楽しかったなぁ。お前もそうだろ? こんな顔してさ」
男は画面を指でなぞり、さらに別の写真を見せてくる。下着の横から指を差し込まれ、白目を剥いて絶頂している私のクローズアップ。それはあまりにも生々しくて、吐き気を催すほどの恥辱が全身を駆け巡った。
「拡散されたくなかったら、俺たちの言うこと聞けよ」
低く、蛇が獲物を絡め取るような声が、私の耳元で囁かれた。
「あ……ぁ…」
言葉が出ない。拒絶したいのに、声にならない。彼らの手の中には、私の全てがある。社会的な死、人間としての尊厳。それら全てを、一枚のデータが握っている。私は、完全に彼らの掌の上で踊らされることになってしまったのだ。
「さあ、乗ろうぜ」
男は私の背中を押し、電車の中へと促した。その手つきは、まるで家畜を運び込むかのように無造作で、それでいて逃さないという威圧感があった。
私は、操り人形のように足を動かした。
抵抗するという選択肢は、すでに私の中から消え失せていた。ただ、言われるがままに。昨日と同じ、あの窒息しそうな車内へと戻っていく。
ドアが閉まる音は、私の自由が永遠に奪われた音のように響いた。
車内は昨日以上に混雑していた。彼らの仲間なのか、ただの乗客なのか、区別がつかないほどの人混み。その中心に、私は立たされた。
「今日はもっと気持ちよくしてやるよ」
昨日の男が、私の耳元で囁く。同時に、後ろから別の男が私の腰を抱き寄せ、スカートの中に手を差し込んできた。
「いや……っ!」
悲鳴を上げようとした瞬間、正面から別の男が私の口を塞いだ。巨大な手のひらが、顔の半分を覆い尽くす。息ができない。酸素が遮断され、私の意識は再び白濁し始めた。
「んっ……ふぅ……!」
くぐもった声が、私の喉から漏れる。男の手は容赦なく私の下着の奥へと侵入し、濡れそぼった秘所をまさぐり始めた。昨日の痕跡がまだ残っているのか、それとも新たな恐怖からか、そこは既に湿り気を帯びていた。
「おや、もう準備万端じゃねぇか」
男の指が、卑猥な音を立てて私の中を掻き回す。くちゅくちゅという水音が、周囲の雑音に混じって私の鼓膜を叩く。その音が、私が彼らの言いなりになっていることの何よりの証拠だった。
私は、もう逃げられない。
周囲の乗客たちは、何も見ていない。ただの満員電車の風景として、私の屈辱は彼らの目から隠されている。見えない檻の中で、私は男たちに囲まれ、肉の壁に閉じ込められ、好き勝手に弄ばれる。
胸のボタンが外され、露わになった乳首に、冷たい指先が触れる。
「んんっ……!」
ビクンと体が跳ねる。その反応を待っていたかのように、男たちは一斉に私の体を貪り始めた。胸を揉みしだき、秘部を激しく掻き回し、耳や首筋に舌を這わせる。
彼らの体温と欲望が、私という存在を侵食していく。
「お前は俺たちのものだ」
男の言葉が、呪いのように私の脳に刻み込まれる。
「俺たちの……もの……」
私は、抵抗する力さえ失い、ただ彼らの与える快感と苦痛の狭間で、喘ぎ続けることしかできなかった。夏の日差しが差し込む車内で、私の日常は完全に壊され、代わりにドロドロとした欲望の泥沼が居座ることとなった。
「ほら、もっと脚を開けよ」
背後から響く低い声と共に、スカートがまくり上げられた。
周囲の乗客たちは、奇妙に作り出された不可視の壁の向こう側にいる。新聞紙の文字を追う視線、閉じた瞼の裏でまどろむ顔、スマートフォンの画面を無機質に滑らせる指先。誰も、この肉の壁の内側で繰り広げられている惨劇に目を向けようとはしない。まるで、私たちが存在する世界そのものが別次元に切り取られているかのように。見て見ぬ振りという名の、もっとも残酷な共犯。
下着はとっくにずり下ろされ、太腿の間で無様に食い込んでいる。晒された肌に、冷房の風と男たちの生温かい吐息が交互に吹き付けられる。
「いや……やめて……お願い……」
言葉は、喉の奥で砕け散った。恐怖と屈辱で震える私の体は、しかし、男たちにとっての最良の玩具でしかない。彼らは私の抵抗を笑い、むしろその怯えを嗜好するかのように、更に深く私の個人領域を侵食していく。
前を塞いでいた男が、私の両脚の間に太い膝を割り込ませた。逃げ場がない。密閉された肉の檻の中で、私は完全に無力だった。
「入れるぜ」
短い宣告。次の瞬間、灼熱の鉄柱のようなものが、私の濡れそぼった秘所を無慈悲にこじ開けた。
「ぎゃああっ!!」
悲鳴が、喉を引き裂いて飛び出した。それは電車の走行音にかき消されるはずだったが、あまりにも鋭く、あまりにも悲壮で、一瞬だけ車内の空気が凍りついた気がした。しかし、誰も振り向かない。誰も助けの手を差し伸べない。ただの数メートル先で笑い合うカップルの声だけが、私の悲鳴を嘲笑うかのように響く。
異物が体内をねじ伏せていく感覚。組織が無理やり押し広げられ、引き裂かれるような激痛が脳髄を貫く。乾いた音を立てて、男の腰が私の尻に打ち付けられた。最深部まで、突き刺さった。
「あああっ……! ひぐっ……!」
痛みだけじゃない。私の体は、理不尽なまでの侵略を受け入れ、そして—―快楽のスイッチを押されてしまったのだ。
あの日、初めて触れられた時から、私の体はどこかおかしかった。拒絶する心とは裏腹に、粘膜は濡れ、筋肉は収縮し、男たちを歓迎するかのように蠢く。それが何より許せなかった。汚されているのは私なのに、私の体は快楽を貪ろうとしている。
男が動き始めた。ピストン運動のたびに、私の体は電車の揺れと男の体重に翻弄され、前後に揺さぶられる。背後の壁に押し付けられ、呼吸さえままならない。
「くっ、締め付けやがって……気持ちいいぜ」
男の荒い息遣いが耳元にかかる。吐き気を催すような男臭と、自分自身から発せられる卑猥な水音が混ざり合い、鼻孔を犯す。くちゅくちゅという音が、私の羞恥心をさらに嬲りものにする。
「次は俺だ」
別の男が割り込んでくる。最初の男が抜けると同時に、後ろから別の硬いものが侵入してきた。
「ひっ……! ああっ!」
傷ついたばかりの粘膜を再びこじ開けられる。激痛と、そして痺れるような快楽の波。受け入れざるを得ない体制で、次々と男たちが入れ替わり、私の体を弄んでいく。輪姦。私はただの肉の器へと貶められた。
前の男は私の胸を弄り、後ろの男は私の腰を掴んで激しく打ち付ける。視界は涙で滲み、思考は白濁していく。
「だめ……だめぇ……!」
何がダメなのか。彼らに犯されることか、それとも—―。
体の奥底から、熱くて重い塊が込み上げてくる。強烈な痙攣が、全身を駆け抜けようとしていた。男の動きに合わせて、私の内部は蠢き、男を締め上げ、更なる快楽を貪ろうとする。拒絶しているのは、私の心だけ。私の体は、すでに彼らの一部になってしまっている。
自己嫌悪の念が、胃の底から込み上げ、胸を焼き焦がす。こんな状況で、こんな男たちに抱かれて、感じてしまうなんて。
私は、もう人間じゃない。ただの、性欲を処理するための肉便器。
「あ……あっ……きもち……い…」
口から漏れた言葉は、意志を持たなかった。けれど、その言葉は確実に男たちの嗜虐心を煽り、彼らの動きを加速させる触媒となった。
「おっ、やっと本音が出たな」
「ほら、もっと声出せよ」
男たちの手が、私の全身を弄り回す。痛みと快楽が混ざり合い、区別がつかなくなっていく。ただ、激しい刺激の嵐の中で、私は翻弄されるだけ。
「うっ……ううっ……!」
限界が近づいていた。男の動きが激しくなり、その呼吸も荒くなっていく。
「中に出すぞ」
「ああっ! だめ! だめぇぇっ!!」
拒絶の声は、歓喜の叫びに変わりつつあった。男の欲望の槍が、私の最深部を突き上げ、そして—―。
どぷっ。
熱い液体が、子宮の奥に叩き込まれた。
「ああああああああっ!!」
悲鳴というにはあまりにも扇情的な声が、私の口から飛び出した。同時に、全身が痙攣し、目の前が真っ白に弾けた。拒絶していたはずの快楽が、津波のように押し寄せ、私を飲み込んでいく。
膣内射精。見知らぬ男の精液が、私の体内を汚染していく感覚。熱くて粘着質な液体が、内部を塗りたくり、私という存在を完全に書き換えていく。
果てしない絶頂の余韻の中で、私は崩れ落ちそうになった。だが、男たちの欲望はまだ終わらない。
「次は俺の番だ」
「俺も俺も」
別の男が、すでに汚れた私の股間に立ち、新たな侵略を始めようとしていた。次々と注がれる精液。次々と変わる男。私の体は、もはや私のものではなく、彼らの共有物として、永遠に犯され続ける運命にあるようだった。
自己嫌悪の涙が、頬を伝い落ちる。快楽に溺れる自分を許せない。でも、体は快楽を求めてしまう。その矛盾が、私を狂わせていく。
見て見ぬ振りをする周囲の視線。犯され続ける私。快楽に歪む顔。注がれ続ける精液。すべてが混ざり合い、私は夏の惨劇の中で、声にならない悲鳴を上げ続けた。夏の日の陽射しは、私の醜態を容赦なく照らし出し、永遠に焼き付けようとしているかのようだった。この牢獄からの解放は、もう訪れないのかもしれないと、薄れゆく意識の中で思った。