「さぁ、マスター。この部屋の中にずっとマスターを付け回していた駄目なサーヴァントがいるわ。それをどうにかして見なさい」
「わざわざ私達が見つけてこの部屋に拘束しておいてあげたの。感謝しなさい」
部屋の扉の前に来るなり、エウリュアレとステンノはそう言い残して去っていく。
突然放り出された感が否めない藤丸だったが、朝から探している人物がようやく見つかるのだ。
兎に角部屋に入ってみようと扉を叩く。
「……いないのかな? メドゥーサ、入って良い?」
契約し、サーヴァントとはいえ、プライベートは尊重するもの。ノックしてから部屋に入るのはマナーである。
しかし、しばらく経っても返事はない。
2度、3度続けるが同じだ。そこで藤丸は部屋の扉に鍵が懸けられていないことに気付く。
「(入ってこいって意味かな……)」
エウリュアレとステンノはサーヴァントになって戦う力を得た珍しいサーヴァント。けれどそれは、荒事に向いているという訳ではない。だからこそ、生前から姉達を守ってきたメドゥーサが部屋の中で探していた人物を抑えているのではと考えていた。
考えていたのだが、藤丸が部屋に入るとそこにはメドゥーサの姿しかなかった。
「メドゥーサ!? その姿は――」
何より藤丸が驚いたのはメドゥーサがベッドの上に縛り付けられていた所だ。
布で視界を隠され、猿轡で喋ることを封じられている。両腕は背中の方に、足はM字に開脚されたまま細い紐で肌に食い込むほど強く縛り付けられている。
「えぇ……これ、どういう状況?」
予想とは違う光景を目にし、戸惑う。
取り合えず、藤丸は鼻息の荒いメドゥーサへと近づく。
「メドゥーサ、大丈夫?」
「ふぅーっふぅーっふぅっー!!」
「ッ――えっと、ハサミはないかな。手じゃこの紐を解けない」
大きくM字に足を開いていることでどんなに激しい戦闘をしても見えることのなかった絶対領域が露わになっている。
加えて、興奮状態なのか、下着も濡れているのを目にし、居た堪れなくなる。
それらを極力目にしないようにして藤丸は部屋でハサミを探し出し、メドゥーサの肌に食い込んだ紐を切っていく。
四苦八苦しながら紐を切っていき、布も猿轡も外すと藤丸はベッドの上でぐったりとするメドゥーサへと語り掛ける。
「大丈夫、メドゥーサ?」
「ふぅ、ふぅ、ふぅ……ます、たぁ?」
「良かった。意識はあるんだね。ここに俺をつけてた人がいるって聞いたんだけど……いや、それよりもメドゥーサだね。ナイチンゲール呼ぶ?」
「うぅっ、ますたぁ……離、れてくださいっ」
「え?」
「姉様たちが、私に媚薬をっぐぅ」
「メドゥーサ!?」
突如体を抑えてうずくまるメドゥーサ。心配した藤丸はメドゥーサの体を支える。
しかし、その行動は間違いだったと直ぐに知ることになる。
「あっ――あぁっ!! ますたぁっ♡」
「な、メドゥーサ!?」
藤丸がメドゥーサの肩を支えた瞬間だった。
興奮状態の極みにあったメドゥーサ。
解放されて直ぐに藤丸に襲い掛かってもおかしくはなかった。そうならなかったのは、僅かに残った理性で情欲を抑え込んでいたからである。
それが今、藤丸が触れたことではじけ飛んだ。
「ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡ますたぁ♡」
藤丸へと飛び掛かり、ベッドへ押し倒す。
自分を呼ぶ姿が何処か清姫と似ているのを藤丸は感じるが、それは決して間違いではない。
瞳孔を開かせ、涎も垂らした姿は正に理性を失くした狂戦士。獲物を捕食する蛇そのものだった。
これまで特異点で培ってきた経験が警報を鳴らす。
「召喚術式起——ぐぶっ!?」
カルデアと契約したサーヴァントの影を呼び出そうとするが、メドゥーサの方が早かった。
小さな瓶を口に詰め込まれ、中に入っていた冷たい溶液が藤丸の口に入ってくる。
「っこれ、は――」
あまったるい味が口の中に広がると同時に体が熱くなるのを感じる。
露わになった乳首、濡れた下着、これまで目を逸らしていた箇所から目を離せなくなり、段々と鼓動が早くなっていく。
それに釣られて藤丸の肉棒も硬くなっていった。
「ふぅっふぅっもう、良いですよね。ますたぁもこんなに硬くなってるんですから」
「メドゥーサ、待って――これは」
「いやです待てません。限界なんです」
目を血走らせながら、メドゥーサは藤丸の服に手をかけ脱がしていく。
藤丸もそれに抗おうとするが、媚薬の効果か抵抗する力は弱い。召喚術式や礼装を起動させようとするが、溢れてくる情欲がそれを邪魔する。
そんな状態でメドゥーサを止められるはずがなかった。
「おっほぉ、すっごいおっきい♡」
ズボンから飛び出してきた大きな肉棒にメドゥーサは堪らないとばかりに舌なめずりをする。
そして、愛液によって濡れた下着をずらして一気に腰を下ろした。
「っ――」
「お、おぉっ♡ ふっぐぅううん♡ びくびくっ痙攣して、あぁっ良い♡」
前座もせずに一気に奥まで。
溶けるような快楽が腰に襲い掛かり、藤丸は歯をくいしばって耐える。
これ以上、メドゥーサを好きにさせたら本当にまずい。そう思ったからだ。
「メドゥーサ、落ち着い――」
「令呪は使わせません」
「ぐっ!?」
「大丈夫、大丈夫ですよますたぁ。これから蕩けるような快楽を味わわせてあげますから。だから、ますたぁはじっとしていて下さいっ。なぁんにもしなくていいんですから」
優しい口調で語り掛けるメドゥーサだが、藤丸の目に見えたのは飢えた猛獣が涎を垂らしている姿だ。
ここから逃げろ。令呪を使え。サーヴァントを呼べ。
理性がそう告げるが、メドゥーサに飲まされた媚薬で増強された情欲がそれを邪魔する。
エウリュアレとステンノがメドゥーサにも盛った媚薬。サーヴァントの理性すら蒸発させる媚薬だ。明らかに普通のものではない。
人間である藤丸の思考が真面に働かなくなるのも仕方がなかった。
藤丸の首元にメドゥーサが噛り付く。
僅かに赤い血が流れ、白いシーツに赤い斑点を作った。
恍惚とした表情を浮かべるメドゥーサ。それを見て藤丸も危機を感じるが、全く体が動かない。
金縛りにあっているのではない。メドゥーサが与えてくる快楽を藤丸の体が欲しているのだ。
噛みつかれた時、藤丸が感じたのは痛みではなく快楽だ。恐怖もあったが、それを塗り潰すような快楽が藤丸の中に生まれていた。
それはいつかは理性を削っていき、危険とすら思えなくなっていく。そうなってしまうのが藤丸には分かった。
――ここで死ぬわけにはいかない。残った危機感を総動員して状況を打開する方法を探す。
そこで目に入ったのは、床の下に転がる3つの赤い小瓶だ。3つの内の1つには小瓶一杯に中身が入っており、もう1つには半分ほどしか中身が入っておらず、残り1つには全く中身は入っていなかった。
それらの内の1つ――中身が半分ほど入っているものは先程メドゥーサが藤丸に飲ませた媚薬である。
「――――」
中身が入っている小瓶を見て、浮かんだアイデアを馬鹿みたいだと自虐する。
それでも他に手段がないのは事実だった。
中身が入っている2つの小瓶を手に取り、震える手で口に流し込む。途端に体の中の熱が倍増した。
「――うっぐぅうううっ!!」
心臓の鼓動が早くなり、血が沸騰する。
視界は真っ赤に染まり、鼻からは血がツゥッと流れる。
藤丸が考えた案は単純だ。
食べられたい。もっと味わってほしい。喰われることで起きる快楽を更なる情欲で吹き飛ばし、増強した精力でメドゥーサを満足させることである。
1つでサーヴァントの理性すら蒸発させるものを2つ服用したことで、副作用はあれど藤丸は体の自由を取り戻し、思い切り腰を跳ね上げた。
「お、おぉおおおおっ……す、すご——ひぃいいいんっ♡」
藤丸の味を堪能していたメドゥーサは藤丸が媚薬を口にしたことは目にしていない。
突然始まった突き上げるピストンに目を白黒させる。
「おぉ、おおぉおっおほおおおおっ!! ますた、なんで急に元気にぃっ」
「まだだっ」
「ひっぃいいいん、つよいいぃい♡」
むっちりとした尻を鷲掴みにし、腰を上げると同時に叩き付ける。
そそり立った肉棒が更に奥へと入り、亀頭が子宮口を圧し潰す。
「おっおっおぉおおっ、あひぃいいいいいいっ!! すっごいですますたぁ、こんなにチンポが強かったなんて、早く襲っておけば良かったぁ」
「こうなったのは、最近だから……そうなってたら、俺は死んでたかもっよ」
「ふ、ふぅぐううぅ♡ はぁ、んああぁああ♡ それはそれで、育てる楽しみを逃しました」
蠱惑的な笑みを浮かべたメドゥーサは再び藤丸の首筋に噛り付く。
まだ足りない。そう判断した藤丸は更に攻め手を強くする。
「んっんぅんっ――おっほぉ♡ 先走りが子宮の中にぃ♡ すっごい量、人間ならこれで妊娠してしまいます♡ おぉぉお゛!! おぉっ!! だ、ダメですますたぁ、これ以上先走りで子宮いじめないで♡ 血が、血が吸えなくなっちゃいますっ」
肉と肉のぶつかる音が部屋に響く。
激しい抽送が繰り返される度に掻き分けられた愛液や子宮に向けて射精の如く放たれる先走りが零れ落ちる。
そのせいでベッドのシーツは既に水浸しだ。
「あぁん、そんなぁ、もうこんなに」
「あむ――」
「ああぁっ私の乳首、食べてるぅ!! ひゃああっ舌で転がしたらだめぇっ♡」
目の前で抽送の度に激しく揺れる乳房に藤丸は口で捕らえて乳首を転がす。
予期せぬ快楽にメドゥーサは背筋を逸らす。
「ひゃあぁああ、ふぉおおおお、ひ、ひぃいいいいんんん♡ おっぐぅう、おぉっおおぉっふひいぃいいいいいっ♡ ふか、深いぃ、ますたぁのチンポが子宮に刺さってるぅうううっ♡」
メドゥーサにペースを握らせないように藤丸は更に腰を突き上げる速度を上げる。
「ふひゃあぁっ、ひぃん、ひひゃあああぁああんっ♡ イク、イッちゃうっ。ますたぁも一緒にイってください」
「メドゥーサっ」
「おぉおおほぉおおっ、ますたぁのチンポぱんぱん♡ 出して、出してくださいっ。子宮に、直接ぅ♡」
メドゥーサの嬌声に藤丸の興奮が煽られる。
肉に指が食い込むまで強く尻を握り締め、一際強く腰を打ち付けた。
瞬間、一際大きく肉棒が膨張した。
「うあ゛あ゛あ゛あ゛っ!! すっご、あっづいぃ♡ おっぉほぉおおおっしゅごぃぃいいい、あぁああっだめ、射精しながら動かさないでぇえええ、イッてる、イッてる最中なんですぅううっ♡」
火傷するような熱さがメドゥーサの中で弾ける。
腰を痙攣させ、背中を逸らして快楽に堪えようとするが、再開された刺激に目を白黒させる。
「またイク、イッちゃうイッちゃぅううううううっ♡ おぉおおおはぁああっ、ダメダメダメダメダメェ、そこ突いたらダメですぅッ♡ 腰止めてぇえええッ♡」
一度の抜き差しで数度の軽い絶頂に襲われ、体位を維持することもできなくなり、メドゥーサはベッドに倒れる。
止めてという言葉を無視し、予め見つけていたメドゥーサのGスポットを遠慮なく突いていく。蛇の如く膣壁が締め上げてくるが、遠慮などなしに。
「はひゃあああぁあっ♡ たすたぁを喰べるつもりだったのにぃ♡ 私喰べられる。ますたぁに喰べられてるぅうっ♡」
「メドゥーサ、射精すよっ」
「おぉっおおほおおっ!! んほおぉおっ♡ はぃいいいっ出してくださいっ♡ もう、限界なんですぅうううっ♡ あぁあっますたぁのチンポに負ける♡ 怪物殺しのチンポに負けるぅううっ♡」
「――っ」
「ふひぃいいいっぃいいいいいいいいん♡ はああああぉおおあああああっ♡ おぉ、おほぉおおお、ひゃああああああぁあんっ♡」
メドゥーサの上に覆い被さり、子宮口に亀頭をぴったりとくっつけた瞬間、大量の精液が発射される。
精液が子宮の中で蠢く度に敏感になった感覚がそれを捉えてメドゥーサを深い絶頂へと導く。
「はひ、はふぅうううん……ふわぁあ……」
絶頂の中、更なる絶頂を叩き込まれたメドゥーサが力なくベッドの上に倒れる。
口で浅い呼吸を繰り返し、手足はだらんと放り出され、膣口からは精液が零れ落ちている。完全に屈服した雌の姿がそこにあった。
その姿に藤丸がごくりと唾を飲む。
藤丸が飲んだ媚薬は切れていない。股間はまだ足りないとばかりにそそり勃つ。
「あら、随分と汚したのね」
「――な!?」
「ふぇ?」
藤丸が思わずメドゥーサの膣口に亀頭を押し当てようとしていた時、聞き慣れた声が2人に届く。
扉の方へと目を向け、藤丸とメドゥーサは目を見開く。そこにいたのはエウリュアレとステンノだ。
「えぇ、確かにこれは酷いわね。女神を招く環境じゃないわ。まぁ、愚鈍な妹とマスターにそんなことは期待していないけど」
「上姉様、下姉様……な、何故ここに!?」
「なぁにメドゥーサ。私達がここにいてはいけない理由があるの?」
「え、い、いや……そんなことはないですけど、ここは――」
メドゥーサが横目で藤丸を見る。その視線は助けを求めるようだった。
しかしながら、助けを求められても藤丸も困ってしまう。
このような事態、藤丸も初めてなのだ。どういう態度が正解なのか分かりはしない。
狼狽する2人を余所にエウリュアレとステンノはベッドの上へと上がり、藤丸の両脇へと移動する。
「ちょ――汚れる」
「余計なお世話よマスター。この程度で私達が汚れることはないわ」
「えぇ、えぇそうよ。マスター。あなたの心遣いは嬉しいけれど、外見がどう汚れようと私達は変わらないわ」
くすくすと笑いながら、エウリュアレとステンノは藤丸の腕を取る。
真の美しさの前では情欲すら起こらない。
興奮状態だった藤丸も、脱力していたメドゥーサも頭が冴えてくる。
「うぅ……上姉さまと下姉さまにこのような所を見られるなんて――」
「そ、そうだ。聞きたいことがあるんだった。ねぇ、何で俺をここに閉じ込めたの? ずっと俺に付いて来る人がいるって聞いたんだけど」
「あら、メドゥーサからは聞いていなかったの?」
ちらりと藤丸がメドゥーサへと視線をやる。すると、メドゥーサは顔を赤くして俯いた。
「ふふっやっぱりメドゥーサは駄目ね。マスターにちゃんと伝えれてないなんて」
「いや、メドゥーサもそれどころじゃなかったんだけど」
むしろ、あんな状態にしたのはお姉さま方では?と思う藤丸。
庇うもののそんなことは関係ないとばかりにエウリュアレとステンノは言葉を紡ぐ。
「マスター。マスターは今日一日ずっと付け回してくる者を探していたのよね」
「うん」
「それで私達が犯人を捕まえたと聞いてここに来た」
「まぁ……そうだね」
「その犯人がこの子よ」
「え?」
エウリュアレとステンノの言葉に藤丸は目を丸くする。
名指しされたメドゥーサはしゅんと身を小さくしていた。
「メドゥーサだったの?」
「う、うぅ……す、すみません」
「いや、別に謝ることじゃないけど……何でそんなことを」
藤丸が捜索を始めたのは起こるためではない。ほんの少し気になったからという軽い気持ちだ。
そのため落ち込むメドゥーサを見て藤丸は何だか申し訳ない気持ちになる。
「あまり苛めては駄目よマスター。私達の分がなくなってしまうわ」
「いや、苛めてるつもりはないんだけど」
「あら、メドゥーサが言いにくそうにしているのに無理やり吐かせようとしているじゃない。酷いわ」
「えぇ!? 違うよ!! メドゥーサ、別に言わなくても良いからね? こっちはちょっと気になっただけだから」
「は、はい……」
「はいじゃないでしょうに。全くこの子ったら……」
口ごもる妹にエウリュアレとステンノは軽く溜息をつく。
「まぁ、仕方ないわ」
「えぇ、仕方ないわね。マスター」
「な、なんでしょうか?」
「ふふっそんなに硬くならなくても大丈夫よ。無理難題なんて吹っ掛けやしないわ」
「えぇ、これから女神と褥を共にするだけなんだから。むしろ、泣いて喜ぶことよ」
「はい?」
「お、お姉さま方!?」
エウリュアレとステンノの言葉に藤丸とメドゥーサが目を見開く。
「い、いけませんっ。そ、そういうことは生涯を共に過ごす相手としか」
「なら問題ないわね。私はマスターのことが好きだもの」
「えぇ、
あまりにも真っすぐな言葉を不意打ちでぶつけられ、藤丸は頬を掻き、メドゥーサは体を硬直させる。
「お、お姉さま……そ、それはっ」
「冗談ではないわよ。それで、あなたはどうなのメドゥーサ?」
「わ、私は――」
狼狽した様子のメドゥーサにエウリュアレとステンノが問いかける。
目を泳がせ、オロオロとした後、意を決したように口を開いた。
「私も……マスターが、その……好きです」
「はぁ、全くその言葉を出すのにどれだけ時間がかかるのやら」
「全くだわ。私たちが召喚されていない時はぐいぐい行くくせに、召喚されたとなると私たちの目を気にして消極的になるのだから」
「もしかして、メドゥーサのためにこんなことを?」
「どういう意味かしらマスター? 私たちは愚鈍な妹を揶揄っているだけよ」
「…………」
揶揄うには命の危険がありすぎたような。などと思う藤丸だが、相手は女神。言うだけ野暮である。
「ありがとね。メドゥーサ。エウリュアレもステンノも。皆の好意嬉しいよ」
「……今更って感じですが」
「あら、女神の好意を受けても狼狽えないなんて生意気ね」
「ふふ、流石はマスター、と言ったところかしら?」
「あはは……それじゃ、そろそろ着替えよっか。ずっとこのままって訳にはいかないし」
「何を言っているのかしらマスター?」
立ち上がり、ベッドの上から退こうとする藤丸だったが、両腕を掴んでいたエウリュアレとステンノがそれを止める。
立ち上がる途中で腕を引っ張られたせいでバランスを崩し、藤丸はベッドの上に倒れる。
倒れた藤丸の顔をエウリュアレとステンノ、そしてメドゥーサが覗き込んだ。
「言ったでしょう。あなたは今から女神と褥を共にするのよ」
「まさか、私たちに虚偽の言葉を口にさせるつもりかしら?」
「マスター……私もまだ満足できていないので」
「いや、この後ミーティングあるし、その後じゃ駄目かな?」
「駄目よ」
背筋が凍るような笑みを浮かべたエウリュアレとステンノが衣服を脱ぎ棄て、藤丸の体に体重を預けてくる。
先程まで美しいと感動しか思わなかった女神の体。
女神たちが意識したからか、それとも媚薬の効果なのか、藤丸はどうしようもなく情欲を搔き立てられた。
「――っ」
「安心しなさい。あなたがスカサハと特異点に籠った時と同じ仕組みをこの部屋に造ったわ」
「えぇ、だから十分できるわよ。私たちが満足できるまで、ね?」
「あの時代、女神の誘いに乗る戦士は必ず干乾びてしまったけど、あなたはどうなるのかしらね。マスター?」
エウリュアレ、ステンノ、メドゥーサ。それぞれがベッドの上に寝転ぶ藤丸の体に舌を這わす。
ゴルゴン三姉妹の魅惑的な誘いを藤丸が断ることなどできはしなかった。