※この作品はR-18です。

P活ごっこ♥匂いフェチ多めコース   作:ふりーじ屋/家庭内禁書

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杜野凛世編

 

 プロデューサーさま。

 凛世は、いま、どうしてもお目にかけたいものをお持ちしました。

 

 はい。砂時計、でございます。持っていると、中で瑠璃色の砂がさらさらと落ちるのが、指でかすかに感じられます……。

 これをプロデューサーさまにお見せするのが『ぴぃかつ』の符牒と、そううかがっておりまして……。

 

 ええ、冬優子さんから、聞き出し……もとい、ご教示いただきました。『ぴぃかつ』は、凛世がプロデューサーさまのお願いを聞いた秒数に応じて、お小遣いをいただける、という……。

 凛世は『いくらプロデューサーさまとお近づきになりたいのが照れくさいからといって、なにも売春の真似をせずとも……』と、つい僭越な物言いをしてしまったのですが、冬優子さんは笑って『ふゆがファンを楽しませるのにお金をもらって、ふゆがプロデューサーを楽しませるのにお金をもらわないのは、矛盾していませんか』と……いかがでしょうか。

 

 少なくとも、そういう見方であれば、凛世も冬優子さんと同じ立場であります。

 そこでプロデューサーさまにお聞きしたく。

 凛世は、冬優子さんと同じように、プロデューサーさまを楽しませることができるでしょうか。プロデューサーさまは、凛世に『ぴぃかつ』をお望みでしょうか。もしお望みであれば、凛世は、ぜひに……と。

 

 それはそれとして、この砂時計を御覧下さい。雑貨屋さんで買い求めたのですが、趣深いとは思いませんか。

 プロデューサーさまの机に置かせていただきましょう……耳を、お近づけ下さい。この砂時計は、凛世の片手で覆えてしまうほど小さなもので、ほんの少しずつしか砂が落ちないのですが、それでもここまで近づいて、息を整えて耳を澄ませると……聞こえてくるのです、さらさらと、砂の落ちる音が。

 時とは、実はこういうものなのかもしれません。1分1秒と切り分けられるものではなく、ぼうっとしているとあっというまに過ぎてしまう……けれど、じぃっと耳を傾ければ、確かにその流れを感じられる。

 

 ……しかし、いまの凛世は。プロデューサーさまがこんなに近いからか、時を忘れてしまいそうです。

 砂の音が、凛世自身の息遣いや、心臓の拍動で、かき消されてしまいそう……。

 

 

 

 ところで冬優子さんは、プロデューサーさまのどんな『言うことを聞い』たのでしょうか。『ぴぃかつ』に話を戻したく存じます。この砂時計も、そのために……。

 ええ、しますので……も、もちろん、プロデューサーさまがお望みであれば、ですが。

 

 ……匂いを、嗅いでほしい、と。

 それは、なんとも奇遇な……こうして、小さな砂時計の音にプロデューサーさまといっしょに耳を傾けていると、とても近いものですから……すでに凛世は、その一端を味わっております……。

 いいえ、それでは足りませんね。プロデューサーさまに、凛世が嗅いでいると伝わっていなければ……では、失礼して……すぅー……すん、すんっ。

 

 すぅ……ん、っ♥ ふぁ、はぁ、はぁはぁ……っ♥ あぁ……こ、これが……プロデューサーさまの、本当の、匂い……っ♥

 その、実は……凛世は、プロデューサーさまの残り香であれば、味わったことがあります……プロデューサーさまの温もりが消えていくイスや、衣紋掛けのコートや、空っぽの靴のロッカーや……そんなに心地良い、とは感じておりませんでした。イスのそれはまことに心細く、コートは凛世の顔を埋めてみてようやくといった程度。ロッカーは外のチリが混じっていて……それでも、懲りずに、こそこそと隠れて……。

 

 な、なぜかとは、言えません、いくらプロデューサーさまご本人でも、むしろご本人であるからこそ……もし、こうして匂いを嗅ぐ機会がなければ、ずっとひた隠しにしたままであったような気がします。どれだけひた隠しが息苦しくても……。

 すうっ……はぁっ……♥ ん、ぁ……っ♥

 だから、いまは……凛世は、長いあいだ胸に閊えていたものがとれた心地を……プロデューサーさまに求められ、喜んでいただけるなんて……! けれど、いささか……後ろめたい心地がします……匂いを嗅ぐだけで、プロデューサーさまからお代をいただくなんて……。

 

 も、もっと……服越しだけで、よろしいのでしょうか……?

 プロデューサーさまが、肌をお許し下さるなら……凛世は、もちろんその先も……!

 

 ぁ……っ♥ は、ぁ、はぁ……ま、まだ、お召し物が残っておりますのに、凛世は……。

 皆さまが過ごされる事務所でありますのに……し、しかし、いまは、スケジュール……凛世とプロデューサーさまだけ……っ♥

 これでは、まるであらかじめ共謀していたようではありませんか……そこまで、プロデューサーさまは凛世のことを……。

 

 では、凛世もますますプロデューサーさまにお応えしとう存じます。

 んむぅ、ぁあ、んふっ……くんくんっ♥ すぅぅー……っ♥ プロデューサーさま、り、凛世、は……

 

 ぇ、嗅ぐだけ……? そんな、殺生な……い、いいえ、プロデューサーさまの、仰せのままに……。

 冬優子さんからは、接吻や契りまで遂げたとうかがっておりましたが……凛世は、焦りません、まだ砂時計は落ち切っておりませんし……。

 

 すぅ……はぁ、あ、あっ……ん、すぅう……っ♥

 あぁ、プロデューサーさま……プロデューサーさまの匂いが……いいえ、プロデューサーさまの御身そのものが……どんどん凛世に染み込んでいくようです……♥

 こんなものを皆さまに嗅がせてしまったら、とても、とても――ああ、冬優子さんはすでに嗅いでしまったのでしたね、お気の毒で――芳しい、とは申しません。しかし……なんということでしょうか、引き返せなくなる、つい吸い寄せられてしまう……沈丁花や金木犀の香りのようです……あれを風に感じると、春が来た、秋が来た、という風流なものですが、うっかり近づきすぎると濃さに鼻が気圧され……いや、プロデューサーさまはそれらよりも……。

 くん、くん、はす、はす……♥ ふあぁ……っ♥

 お召し物を……肌をお許し下さい――あぁ、まことに、これで凛世がお代をいただいてもよろしいのでしょうか……?――このままでは、凛世ははしたなく、とろけて……。

 んっ、うっ、あ、あっ……! すぅ……あぁっ、はぁぁぁぁ……!

 い、いえ、おかまいなく……このまま、おそばに、いえ、もっと……花の香りや蜜に寄せられる羽虫は、このような心地なのでしょうか……笑い捨てて、下さいませ……凛世は、プロデューサーさまにこうするため生きているようです……っ♥

 

 んっ、ふぁぁっ……そ、そこっ……んっ、んくっ……♥

 そ、そこは……プロデューサーさま、どうしてお隠しになられるのですか……? えぇ、存じ上げております……プロデューサーさまの、雄しべ、と言えば……ご遠慮は、お控え下さい。凛世は、プロデューサーさまにご満足いただけないことのみを憂うるのです。ああ、お召し物をこんなにつっぱらせて、とても苦しそう……っ♥

 そうです、さぁ、楽になさって……す、すぅー、はぁ……あ、あぁ……も、もっと嗅ぎたい……い、いけません、これは『ぴぃかつ』で、あくまでプロデューサーさまのためにぃ……ぁ、はぁ、ふぁ……っ♥

 はぁ、あ、あっ……いけません、本当に、凛世は、はしたなくなってしまいます……うずいて、たまりません……プロデューサーさまを迎え入れるべき……匂いを嗅いで差し上げるはずが、もう自分の匂いがうるさいぐらいで、これでは本末転倒……すぅう……う、うぅう……自分の体が、恨めしいぐらいです……。

 

 あ、はふぁ……!? プロデューサーさま、な、なにを……あ、も、申し訳ございません、意識ははっきりしているのですが、その、手足に、力が……。

 え……なんと、おっしゃって……『抱きしめさせてほしい』、と……? そ、それは――ぃ、いま、プロデューサーさまに、抱かれてしまったら……っ!?――ぷ、プロデューサーさまの、望むままに……約束で、ございました……。

 ぁはあっ……ひぁっ、あぁっ……!

 そ、そのように、軽々と……! こうして、いただいていると、本当にプロデューサーさまが大きくて、凛世は小さく……もっと、抱きしめ甲斐のある体であれば、などと……思ったことも、ございます。

 ……えぇ。いまは……プロデューサーさまが、その、はっきりと……身も心も、凛世を望んで下さっていると、しかと……あぁ、雄しべが、ぁ……あたって、こすれ、て……本当に、凛世は、その先を……。

 くひぃっ……!? ハッ、はァッ……♥

 な、なにを……ぃ、いいぇ、うれしく……でも、こんな、近くで、そのようなお言葉を……っ! いまは、戯れではありませんかっ、あらかじめ示し合わせているではありませんか……砂時計が落ち切るあいだの、一時の……なのに、なのに。

 ……り、りんぜを、あいして、いる、なんて……あうぅぅぅっ……!

 か、堪忍、下さいまし……凛世を、もてあそぶのは……凛世は、人形にはなれないのです……っ!

 

 ぇふ、ぇう、あ、うっ……!

 い、いじわるな、お方……凛世が、申し上げている、のに、ぃ……いくら仰せのままとはいえ……♥ そんな、お人の悪いところ、皆さまに見せてはいけません、ぜったいに……凛世だけに、とどめて……っ♥

 は、ひっ、あう、んっ……えう、んんっ……!?

 プロデューサーさま、あなたという方は……楽しんで、おられますね……? いま、凛世の心を、その舌で、お言葉で、なぶって……! ぉ、お恨み、申し上げます……! ならば……。

 

 んぷ、んぐ……! ちゅ、れぅ、むぢゅっ、んんぐ、ぁぷ……っ!

 戸惑わないで下さい……凛世も、立腹いたしました、ので……プロデューサーさまのいけず口を、封じてしまいます……っ♥

 はふっ……んむ、ぢゅぽっ……ぷろでゅーさーさまの、ことばは、もぅ……っ♥

 あ、ぁ、しかし……接吻、が……プロデューサーさまの、匂い、もっと、濃く、どうしても、忘れられないほど……っ!

 

 んあっ、くふぅっ……にちゅ、ぬちゅ、あぅっ……こくっ、んぅっ……ぷはぁっ♥

 プロデューサー、さま……? ま、まさか、そのまま……ふ、ぁ……は、ぁはっ、ま、まだっ……!

 い、いけません、いけません……凛世は『言うことを聞い』てしまうのです、聞いてはならないことも、プロデューサーさまの口で言われれば……一時では、もう、済まな――っ♥

 

 

 

 ……あぁ、砂時計が。

 

 お代、ですか。

 そうですね……“つけ”て、差し上げましょう。

 凛世でよろしければ、またご愛顧下さいまし。

 

 ただ、年貢の納め時まで、覚えておいて下されば……ふふ……。

 

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