少女ヒーローに何度も襲いかかる敵少年幹部!
いい加減マンネリ化してきた戦いの中、突如二人の体が一つになってしまい!?
「食らえっ! サンダー・スラップゥ!」
宙に舞い上がった一人の少年が、両手から電撃を放つ。
その光に自らも照らされ、ぼさっとした短髪から飛び出した角がキラリと光る。
「またそれね!? グラウンド・シールド!」
ヒーロースーツに身を包んだ少女が、素早く地面に手をつく。
そのまま、まるで畳をめくるかのように地面を持ち上げ……見事に電撃を防ぎきった!
「くっそー、ずりぃよなホント……」
「いい加減負けを認めなさいってば! 私、あんたとばかり戦ってるわけにはいかないのよ」
めくりあげた土をそのまま今度は拳に纏い、ヒーローが構えを取る。
「そうはいかないんだよ! この……」
「『この雷鳴のシヴァルツ、お前のようなその辺のヒーロー・エリィ程度に負けたとあっては面子が立たぬ!』でしょう? もうそれ……十回は聞いたけど」
「ぬ、ぬぬぬ……ま、まぁ良い! この俺様の決めゼリフを覚えるほど意識してるという事なのだからな!」
お互いにまだ十代後半といった所。
いかにもな意地の張り合いをしつつ、油断するそぶりは見せない。
「そうね、それだけそっちが私を倒せず逃げ帰ったってわけよね」
売り言葉に買い言葉。
シヴァルツは顔を真っ赤にするも、うまい返しが思いつかない。
口でもこの様であるし、戦闘でも良い所はなかなか無い。
何せ、シヴァルツは雷属性。
対して、エリィは地属性なので分が悪すぎるのだ。
そして何より一番の問題は。
「くそっ、さっきのはまぐれに決まってる! 次こそ決めるぜ、サンダー・スラップ!!!」
戦略という物をまるで知らないのである。
自らの力に自信があるのは結構なのだが……電撃放射を連打するだけ、では仮にエリィが地属性でなくても対策は難しくはないだろう。
「はい、はい」
若干あきれ顔をしながらも、土塊の拳が雷の槍を砕いていった。
彼女にとってはもう慣れた物である。
こうやってサンダー・スラップを撃つだけ撃ち、息切れして勝手に撤退する……
いつもこうなのである。
初戦はその電力に驚いた物の、手数の無さに気づいてからは余裕そのもの。
うっとおしいので倒したい、と言うのが本音ではあるのだが。
シヴァルツはその電力で常に浮遊しているため、積極的にエリィの攻撃を当てるのが難しい相手なのだ。
不利なのだが、逃げる事はできる。
有利ではあるが、勝てるわけではない。
二人にとって微妙な相性のせいで続いている、この腐れ縁。
今回こそ、決着は付くのだろうか?
「ぬぬ、またしても……」
「たまにはこっちから行くわよ! ロックシュート・パンチ!」
勢いよく、拳と化していた土を打ち出す。
それは彼女の手から離れるなり、まるで一つの岩石のようになり。
「言ってるだろ、俺様にそんな攻撃が当たるかっての!」
「もう一発!!!」
避けた方向を確認しつつ、左手も発射。
「あっ、おい、ずるいぞ!?」
「飛んでる方がずるいと思うけど!」
完全に気を抜いていたのか、ギリギリの所でなんとかかわす。
「ああん、もう……」
命中せず、歯噛みするエリィ。
と、その時である。
ロックシュート・パンチの一発が壁に激突し、盛大に砕け散った。
一つのとびきり大きな破片が、シヴァルツの背中に勢いよくぶつかり。
「なっ、わ、うわぁあ!?」
予期せぬ出来事に完全にバランスを失い、墜落を始める。
「あっ、あっ、危ないっ!」
相手の見た目も一見人間だからだろうか、はたまた変にお人好しだからだろうか。
よせば良いのに、エリィはうっかりシヴァルツを受け止めに行ってしまう。
「お、おい、何する気だ!?」
「だって、危ないじゃない!」
「バカ! 俺様はお前の敵だぞ!?」
「あ」
完全に頭から抜けていたらしい。
彼女が間の抜けた表情をした瞬間、強烈に帯電したままのシヴァルツが抱きつくように落ちてきてしまうのであった。
全身の電気エネルギーが放出され、激しい閃光があがる。
「あー、いててて……ったく、何なんだよ……」
角のある髪を掻きながら、むくりと体を起こす。
(え、あら?)
「ん……なんだ? あいつの声が変に聞こえるな?」
(ちょっと、なんで勝手に口が動くの?)
「はぁ? あいつ、何言ってるんだ? おい、どこにいる?」
シヴァルツは声のする方を向こうとするが、そもそもどこか特定できないようだ。
(きゃっ、体が勝手に……)
「いやいや、わけが分からんぞ。俺様が怖くて隠れてるのか? おーい、出てこい!」
(だ、だからなんで私の口がシヴァルツのやつみたいなこと言ってるのよ!?)
「……? どういう事だ?」
(私だって分からないわよ! 一体、私の体に何したのよ!)
「え、ええっと?」
シヴァルツは理解が追いつかず、ぽりぽりと頬を掻く。
(きゃっ)
「ん、え、まさか、今、感じたのか?」
(感じたも何も、頬を……)
「お、おい、変な感じがすると思っていたが、お前、まさか、俺様の中に!?」
(えっ、あんたの中!? どういう事!?)
「いや、まさか、な、何だぁ!?」
シヴァルツが慌ててショーウインドウを見、そこにうっすら映った自分の姿に素っ頓狂な声をあげた。
(え、え、え!?)
「お、俺様に、胸が!?」
(わ、私に、角が!?)
なんと、そこにはシヴァルツとエリィの姿が合わさったような存在がいたのだ!
「うわ、感覚、あるぞ……!?」
(ちょ、ちょっと、勝手に触らないでよ!)
「ふ、ふふん、お前の方は体を動かせないようだな? 俺様だけが動かせる体を、俺様がどうしようと勝手だろ?」
(ん、もう、なんで、なんでよぉ!?)
「ふはは、そんな事、俺様が知るか! そうだ、お前が俺様と一緒になってるなら……こう、こうか?」
見よう見まねで、手を地面に当ててみる。
エリィの能力が発動し、シヴァルツの思い通りに地面が変形していく。
「どうだ、エリィ! お前の能力も、今はもう俺様の物! ふふ、なかなか便利だな……!」
(や、止めなさいってば!)
「全く、うるさいやつだな。……そうだ。俺様の感じた事は、お前も感じるんだったな?」
(え?)
「ふふ、見てろよ……? ええっと、これがお前の……これで変身解除か?」
エリィの変身アイテムを操作し、融合シヴァルツが光に包まれ。
「ほほう、変身解除するとほぼお前の姿になるんだな」
角もなくなり、髪型もほぼエリィの変身前のものに。
ただ、片目だけは明らかに異質なそれに置き換わっている。
(ちょっと、何する気?)
「ではまず、お前の胸を堪能するぞ?」
(ま、待ちな、あぁん!?)
「んっ、あっ……なかなか、良いな、この、体ぁ……♡」
あっという間に顔が真っ赤になり、息も荒くなり。
服越しに揉まれた乳房が、柔らかく形を変える。
(ちょっ、こら、私の、だって、ばぁ!)
「ふ、ふふ、いくら強くても、俺様になってしまえば、あっ、あっ、お前も、もう、んっ♡ 俺様の、思い、通り、あーっ、あぁん、シヴァルツさまぁ、もっとおっぱい揉み揉みしてぇん♡」
融合体は体をくねらせ、シヴァルツの思ったとおりの台詞を口から漏らす。
(か、勝手に私の真似、しないでよ!?)
「いやぁ~ん、シヴァルツさまに体使われるのぉ、すごくいいですわぁ~ん♡ あっ、あっ、たぎる、たぎるぞ、俺様、俺様が、こいつの、おっ、おっ、おっ♡」
(や、止め、止めてってばぁ、あっ、あっ、もう、この、すけべ!)
「この、すけべ、ん、俺様、今なんで、あぁ~ん、シヴァルツさまよりぃ、私の方が、す・け・べ♡」
若干の違和感を覚えた物の、シヴァルツの胸揉みお楽しみは止まる気配がない。
(今、もしかして少し私が動かせたのかしら? あっ、あんっ……ようし、じゃあ一か八か……!)
「んっ、んっ、くそう、こんなに、良い体とは、あぁ~ん、もっともっと、シヴァルツさまぁ♡」
徐々に雑になり始めるなりきり遊びをよそに、体内に閉じ込められているエリィが策を講じる。
(おっぱいで満足してるようじゃ、あっ、まだまだね。私の本当に気持ちいい所、触れないんじゃないの?)
「な、なに!? もっとすごい所が、あっ、あっ、ある、のか!?」
(あら、なーんにも知らないのね? あなただとおちんちんがある所の後ろに、女性の気持ちいい所、あるのよ? ま、まぁ、胸でそんな気持ちよくなっちゃってるあなたじゃ、耐えられないかも知れないわね?)
「ば、バカにしやがって! あんっ、あっ、おっぱい、飽きてきた、頃だったから、試してやる!」
煽られて、ムキになって。
シヴァルツは言われるがままに、スカートの中に手を入れる。
(えっ、あっ、今触ってるの、これ……えっ)
「ん、俺様のちんこだが……この後ろと言ったな、ええっと……おっ、ひゃんっ!?」
(あっ、ちょっと、いきなり触らないでよ!?)
「だ、だって、でも、あっ、あっ、指、勝手に、よ、よし、思った通り、あれ、なんで、俺様の口が、私の口よ!」
膣口の刺激が始まるなり、急に騒がしくなり始める。
「お、おい、ゆ、指、止め、止めないわよ、く、くそ、あっ、あっ、なんで、あぁ~ん♡ わ、私として、気持ちよく、ぅん♡ なると、あんたより、私の方が、あっあっあっ♡ くそ、だまし、てないわよぉ、んっ♡ あっ、だめぇ、そんなぁ、でもでもぉ、私もぉ、ちゃんとぉ、俺様のだ、わ、私、よぉん♡♡♡」
女性的快感が膨れ上がったせいか、徐々にエリィが体の主導権を握り始める。
それでも完全には奪えないらしく、二人は一つの体で大げんか。
「あっ、あっ、指が、へんっ、だめぇ、あっ、あーっ、あっ、あっ♡ んっ、んっ、私だってぇ、そん、そんなにぃ、俺様だって、初めて、やぁん、癖、癖になりそぉ、も、もう、私の、俺様のぉ♡」
二人が同時に体を動かすせいで、オナニーのやり方までデタラメになってしまう。
指がめちゃくちゃに中を刺激し、全身が悦びに震え。
二人の精神が共存している脳内も、もうてんてこ舞いである。
「く、くっそぉ♡ あっ、こら、何して、お、女で、気持ちよくなるとぉ、こうならぁ、あっ、あっ、ちょっ、おち、ちんこ、いじっ、あっ、ビクビクしてぇ、あっ、あ、やべ、いつもより、あっ、やめ、やめ、やめ、やめぇ♡♡♡」
仕返しと言わんばかりに、シヴァルツが空いている手を逸物にそえる。
二人の意思が同時に反映されているそれは、握りながらも離そうとし、遠ざかろうとしながらも近付いて。
どちらも予想できないほど複雑な軌道で、スカート越しに扱き始めてしまう。
「あ゛っ、お゛っ、こら、や、やめなさ、お前が止めろって、私の、俺様の! あぁあああ~~~~ん、変な声、出ちゃうだろ、あっ、やっ、もっと、じゃなくてぇ、俺様、私! んっ、止めろ、止めないわよ、俺様の方が、私の方がっ、ゃん♡」
お互い引くに引けず、デタラメなオナニーは続く。
何せ、主導権もかかっているのである。
頭がおかしくなりそうなほど気持ちいいからと言って、自分の性別の自慰を止めてしまうと主導権を奪い返されてしまう……
実際になったわけでもなく、根拠があるわけでもない。
しかし、ライバルとして何度もぶつかっている二人だからこそ、こういう事でも負けるわけにはいかないようであった。
膝が笑い、力が入らなくなり。
「お、おい、そんなに、で、でも、気持ちいいんでしょう!? でも、私、こんなに、俺様も、チンコばっかり、でも、まんこも、あっ、胸、揉みたい、けど、ちんこ、まんこ、あっ、あっ、負けちゃう、あーっ、んっ、うんっ、でも、でも、俺様、良いっ、良いわぁ、私、ぞっくぞく、してくるぞぉ♡♡♡」
半ばやけくその状態で続く自慰が、二人の精神に影響を与え始める。
「もう、もうっ、いつも攻撃防いでばっかりでぇ、ずるいじゃないのよぉ、仕方ねぇだろ、俺様バカだから、同じ攻撃ばっかりするんだから、俺様、簡単に防御できるし、あら、私、んっ、あっ、俺様のおまんこ、良いっ、良いわぁ、勝手にチンコ、俺様の手で弄らないでよぉ、でもでもでもぉ、もっともっともっともっともっとぉぉおおおん、あっあっあんああぁあん……♡♡♡」
止めたいのか、止めたくないのか。
自分なのか、相手なのか。
何から何まで、境界がぐちゃぐちゃになっていく。
「あっ、あっ、ダメなのにぃ、気持ちいいじゃねぇか、負けたくないのに、あんっ、あんっ、良いっ、良いっ、もっと、もっとぉ、止めなきゃ、別にぃ、あっ、んっ、あーっ、なん、なんか、私ぃ、出ちゃうぅ、俺様、イッちゃう、あっ、だめぇ、でも、でも、止まらない、止めたくないぃ、あっ、おっ、私、私、俺、私、あっ、おっ、おっ、んっ、いく、いく、いくぅ、出る、出ちゃう、なんか、私、俺様ぁ、もう、もう、わかんない、けどぉ、あっ、あっ、あっ、あぁあああああああ♡♡♡♡♡」
スカートの中に勢いよく白い液体が放出され、肉壁が指を締め付け。
余りの絶頂の激しさに、二人は同じの脳で気を失う。
何も分からなくなり、整理されないまま、境目がなくなっていき……
「待ちなさい怪人! 正義の味方、シヴァエリィ!!!」
「げっ、げぇ!?」
町に現れた怪人に、新たなヒーローが立ち向かう。
複雑な模様のスーツに身を包み、頭部には角があり。
そして、胸にも股間にも膨らみがある。
「サンダー・シュート! ストーン・クラッシュ!」
不意打ち気味の雷が、岩が怪人を立て続けに襲う。
二属性を意のままに操る新ヒーローの前に、怪人が敵うはずも無く……
「ねぇねぇ、あのヒーロー、誰?」
「噂じゃ、エリィがシヴァルツとくっついちゃったんだって……」
「ええっ!? でも、今、怪人倒したよね?」
「やっぱり、エリィの方が心が強かったんじゃない? かっこいーい!」
人々が噂をする中、シヴァエリィは颯爽とその場を離れる。
「ふぅ、やれやれ……」
変身を解除するなり、手が胸へ、股間へ。
「あーあ、折角オナニーしてたのに、怪人来るんだからぁ……うふふ、俺様も頭良いからね、世界征服するよりも怪人倒す方がすぐにオナニー再開できるの、分かってるんだもーん♡ あっ、私のちんちん、もうこんなに大きいぜ♡」
そう、あの絶頂の弾みで、二人の心は完全に一つに組み合わさってしまったのだ。
「あーっ、あっ、正義とか、悪とか、俺様の、私の、気持ちよさに比べたら、どうでも良いって言うか、早く、オナニーだけ、していたぁあ~い♡♡♡」
困った事に、今の二人は気持ちいい事で頭がいっぱい。
ヒーローとして戦うのも、怪人側として暴れるのも興味はほぼ無いのである。
ただ、オナニーの邪魔をされるのは腹が立つ。
シンプルな理由で、合体ヒーローシヴァエリィは今日も戦い続けるのであった!
「あっ、出るっ、出るっ、私、今日、十回目、あぁ~、俺様、もっと、女としても、イッちゃいたぁい……♡」
ヒーローの正体も、目的も、みんなには絶対内緒なのである。
おしまい
この作品は、pixivや私のサイトでも投稿しています。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20935694
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