※この作品はR-18です。

異世界転生者淫魔、残酷な真実に気づく   作:性癖サンドバッグ

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閑話 淫魔の休日

 

 

 

淫魔である。

 

 

 

名前?今更だが特に決めていない。 

 

姿形から年齢まで簡単に変わるから、個人としての名前はしっくりこないのだ。

 

一人称は姿に合ったものを使うし、二人称はお客さんの呼びたいようにしてもらってれば不自由なかったのさ。

 

 

どうせ活動範囲なんて娼館の中くらいだったし。

 

 

 

 

それよりも近況報告をしようと思う。

 

 

現時点でこの都市国家においての淫魔の扱いは技能奴隷みたいなもの。

職業変更や他の都市への移動に制限があるが、徴兵や納税が免除されている。

 

貰ったチップを使えば市民権くらい得られるらしいけど、別にいらないかなって。

 

なぜって、高レベルならどこでも歓迎されるだろう?まあ淫魔以外なら。 

 

淫魔ってジョブ固定キャラ感があってだな、スキルは豊富だし熟練度も上がりやすい。

 

しかし娼館以外でだと合法で使えるような場面がほぼないのだ。

 

非合法だと最悪その場で討伐コース。

悪用されたらかなり非道な事を可能だから、仕方なし。

 

 

ヒモか娼館勤め以外だと死にスキルになる。

 

ヒモとして使う場合、個人との間に金銭のやり取りなしならグレー判定。

 

 

 

でも、ヒモだと修羅場発生による死傷率がシャレならないし。 

 

あなたしか見ていないっていい言葉だよね。

複数人に養われる前提がなければだけど。

 

言い換えれば、あなたの事は眼中になかったって事だから、それは怪我くらいで済まない事もあるだろうな。

 

淫魔の寿命って今のところ不明扱いになっている。

老化してるのかさえ分からないし、けど最大の死因は、大体の人が察することができるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

他の同盟都市への移動の為に市民権を買うほど行きたい場所はなし。

 

 

淫魔は戦力外だから、護衛や精気分けてくれる人がいないと都市外を安全に移動できないわけで。

護衛の人に周囲を警戒させながら精気分けて貰うとか、旅の空気が最悪になると思う。

 

 

だからまあ、これからも娼館においてもらってこの街で過ごそうと思う。

 

 

 

自虐だけでなく自慢もしておこう。

 

娼館所有の技能奴隷としての証としてつけているチョーカー。

娼館での序列上がってもこれは変わらず。

 

出かけたりしなくても、つけておく必要があるらしい。

迷子防止のGPS機能でも、魔法で再現してるのだろうか?

 

 

いいデザインだし材質もいいものを使っている、似合っていてかっこいいのではないだろうか。

外見だけは自信を持って自慢できる種族である。 

 

 

 

◇ ◇ ◇ 

 

 

 

治安というか、近辺の情勢の話について。

 

魔族の領域は勇者ちゃんが狩った催眠吸血鬼おじさんがかなりの大物だったみたいで、現在は人類側優勢。

 

本当に強くて大きい勢力だったらしい。

 

勇者ちゃんを手駒にするか、老衰で死ぬまで勢力の秘匿と拡大をしていれば大陸の半分は手中に収める可能性があったくらい。 

 

人類側にかなり協力者を浸透させていたから、勇者ちゃんがレベルドレイン受けてすぐ手勢と共に襲撃する事ができた。 

 

傍から見たら弱体化なんだけど、エロゲイベント的にはレベル上限の解放とステータス上限の解放で実は強化されてた状態。

 

最大の懸念事項だった勇者ちゃん弱体化の報告を聞いて「この戦い、我々の勝利だ‼」と襲撃を決意、出てこなければやられなかったのに。

 

パワーアップした勇者ちゃんがネームド魔族を狩るたびに、勝てる可能性のある内に戦ったと魔族側で評価が上がるだろう。

 

 

 

 

 

後、討伐済みのネームドは聖女ちゃん一行を襲撃した残念リッチー。

 

元宮廷魔法使いで、頭はよかったみたい。

 

 

 

普通に弟子を取って技術の継承をしていたら歴史に名を残し、弟子の活躍ごとに評価が上がっていただろうに。

 

特定の属性の無力化なんて防具や城壁に使うものだろう。

 

 

 

なんで本来は前にでない黒幕系後衛魔法使いが使っていたのか、せめて丈夫な前衛に使えなかったのだろうか?

 

弟子じゃなく自分こそ評価されるべきだ、なんて口癖がリッチーになった原因と伝わってしまっているから、死に方を含め評価が下がることはあっても、上がることはないんじゃないかな。

 

知力は高かったけど、自己顕示欲が強すぎてそれを抑えられる精神力がなかったのが敗因でしょう。

 

斥候ちゃんが色々教えてくれたんだけど、魔族側に情報流している奴を調べる一環かな。

 

淫魔は娼館から出てないから、お客さんから情報がでなければ白扱いにならんか?無理かな。

 

娼館って情報収集や密談向きだもんな。

 

 

 

長期間の潜伏役も派遣元が潰れたから、動揺しているはず。

 

さっさと捕まるなりしてくれたら面倒事がなくていいのに。

 

外敵は払われ、内部の不安要因も除かれつつある。

 

後は便利な方向に発展してくれれば、言う事なしだな。

 

 

 

 

 

錬金術師ちゃんの発明。

 

 

寝袋はまだわかる気がする。 

 

いろんな材質の大人の玩具と戯れていたから、既存の素材でも組み合わせ次第では高い効果が期待できるだろう。

あるいは加工法に思い当たる何かがあったのか。

 

 

 

でも、浄水設備はお風呂の泡攻めプレイからは出て来ないだろう。

 

淫魔の頭じゃ錬金術といったら、理解、分解そして再構築のあれしかわからん。

それだと分解と再構築で水を作り直して、残ったの不純物がゴミみたいな燃費悪そうなものしか思いつかんが?

 

この世界の錬金術自体詳しく知らないけど、どうやってるんだろう。

 

 

 

天才はいる。詳しいんだ。

 

 

 

 

大きな問題は淫魔が知れる範囲にはなく、落ち着いた日常が送れていた。

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

問題が発生した。

 

 

 

 

 

勇者ちゃんからデートのお誘いだ。

 

今週末に淫魔を一日独占するコースを選んだらしい。

 

 

 

リョナ嗜好と貢ぎ癖以外、乙女な勇者ちゃんにふさわしいデートコースってどんなものだろう?

街を歩くことさえほぼない淫魔には、極めて難しい問題だ。

 

 

淫魔は引きこもりではないぞ?

 

人類と魔族の争う前線都市でピリピリ緊迫感がある中、自衛能力に問題のあるマイノリティである淫魔が出歩くのは推奨されてなかったのだ。

 

自衛のために淫魔の能力を振るおうものなら、突っかかってきた側も淫魔も場を収める衛兵さんも居た堪れなくなる空気の中過ごすことになる。

 

 

突っかかって来たのが女性だったら?

 

淫魔の口説き方次第で戦闘を回避できるだろう。

特大の死亡フラグを抱え込むけど。

 

 

前世の知識でデートプラン作って、お店の子に実現可能か添削してもらったら、いけるかな?

 

ざっと思いつくのは、昼を屋台で食べ歩きできるものを買って散策とウィンドウショッピング。

劇場で当日の観劇か演奏会でいいのがあれば、チェックしておく。

早めの夕食を予約の取れる評判の良いお店で食べて、後は娼館でイチャイチャするとか?

 

いや、勇者ちゃんが考えてるデートプランもあるかもしれない。

それらを邪魔しないサブプランとして、準備できるものだけ用意しておこう。

 

 

食事も種族の違いがあると、好みが分かれて大変そうだ。

淫魔は嗜好品扱いだけど人と同じ食事も楽しめるから、様々な種族と付き合いができるらしい。

 

誰かを誘って遊びに行くことなんてないから、役に立つ機会はないだろうけど。 

 

 

この街で娯楽って、なにが人気なのだろうか。

 

デートの定番、水族館は存在しないだろう内陸だし。

映画館、遊園地などのテーマパークも動物園やゲームセンターなどもちろんない。

 

生活で不自由な思いをしてこなかっただけに、この街のお楽しみスポットの有無が気になるな。

 

魔法があるから部分的に現代より便利なものがあっても、娯楽の発展までは手が回ってない世界なんだと今更気がついた。

 

 

普段は娯楽を提供する側だし、これは仕方ないだろう?

 

商売の競合相手なんて他の地区の娼館くらいになるし、淫魔の興味を引くものって生活範囲に揃ってるんだよね。

 

 

この都市を取り巻く情勢が変わってきている。

 

これからは外に意識を向ける必要が出てくるのかもしれない。

 

 

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