ヒキガエルの沼 作:スロット767
「あ……」
思わず、声が漏れた。普段の物でも扱うかのように乱暴なそれとは違う、ゆっくりと確かめるような挿入に、私の心は一つ鍵を解錠したようだった。
「痛く……ない?」
私が頷くと、彼はそろりそろりと陰茎を、奥へ奥へと挿し込む。痛いはずなどない事が、どうしようもなく悲しかった。
「ぁん……」
「あぁ……気持ち良いよ……君の中……」
彼は今にも果てそうな面持ちで、私の膣内を前後にかき混ぜる。初めの頃の異物感は次第に薄れ、お互いの発する熱と粘液がその境目を徐々に削って行く。
「ひゃう……!?」
不意に、彼の指先が私の乳首を掠める。口を突いて出た声は体温のない街に染み渡ると、ここが自室のベッドの上ではなく、道路の土の上である事を思い出す。
私は今更、恐怖と羞恥心を覚えた。今すぐにでも逃げ出したいと思った。しかし奴等は物陰からきっと見ている。私が見ず知らずの男とまぐわうのを見ている。
それを思うと、胸が張り裂けそうなほどの悔しさと怒りが湧き上がってくる。彼もそれを察したのか、『大丈夫?』なんて恐る恐る聞いてきた。
「だい……じょうぶ……」
「そっか…………その、キスしてもいいかな……?」
「ふぇ?……それは……」
唐突な彼の要求。
「……あ、嫌なら……」
「ううん、いい……よ?」
私がそう言うと、彼は少し驚いたような顔。でもすぐに表情を戻し、右手で私の頭を包み込み、左手は私の右手と指を絡ませる。
その間も彼の腰は動いて、私の膣内をミリミリと擦り上げる。ただその動きは優しく、乾いた風に冷やされた身体を温めてくれる。奴等のペット同然の扱いで生まれた心の穴とヒビが癒やされているようで、心地良かった。
「じゃあ……んっ……」
「んんっ…………!」
お互いの唇が触れ合った瞬間、私は電撃が走ったような感覚に襲われた。口から手足、心臓や脳にまで流れるその衝撃が、私を更に狂わせる。
「くぁ……絡みついて……くるっ……」
「んぁ……もっと……ん……ちゅ……ぷは……んんっ……」
私はこの快感の虜になって、彼の唇を獣のように求めた。少し前まで抱いていた恐怖と羞恥心も、一時の快感の為に容易く道を開ける。
「んん……はぅ……ひゃうん!?ち……くび……吸っちゃ
……やぁん!?」
私の手を握る力が強くなり、赤子のように私の胸へと吸いつく。彼も興奮しているんだと分かり、体温がまた少し上がった気がした。
「あっ、あっ……んっあっ……っ……!」
乳首と性器、二箇所からの強烈な快感に、脳天が突き上げられる。だがそれ以上に、私の心がこの状況に悦んでいる。幸せな気持ちを、感じている。
「ふぅ……もう出そうだけど……大丈夫?」
彼が目配せをする。何がとは言わなかったが、おおよそ想像はつく。
今まで何度も何度も
だけれど、目の前の彼のそれは、初対面にもかかわらず心地よく、私に雌としての性衝動を強烈に揺り動かさせる。信じて、みたかった。
「出して……んんっ、お願、いいっ!?」
そう言うと、彼の陰茎がさらに膨れ上がるのがわかった。それを確認した私は、彼の背に手足を伸ばし、絡ませる。それを分かってくれたみたいで、私と彼の身体が密着する。
「んっ、ふぅん、あっ、にぃ、あっ!」
「君の身体……あったかいよ……」
「んんっ、そんにゃ……こといっちゃ……あんっ!」
耳元で囁かれ、そこから犯されているような気分。バクバクと鳴り止まない心臓は張り裂けそうで、脳はすでに考えることが出来ない。
「あっ、あっ……もうでゃめ……いくっ、ひうぅん!?」
「出すよ……出すよっ!」
熱く、粘度を持った液体が私の膣内に迸る。首を絞められたかのように酸素の通りが悪くなり、私は鼻と口を総動員して空気を取り込もうとする。
「はあっ、はっ、はーっ!」
「うぁ……まだ出るよ……」
「ん……ぃ……」
彼が軽く腰を動かすと、彼の鈴口から何かに突き出されたかのようにびゅるびゅると精液が流れ出る。私の膣内は既に満杯で、追加された分が彼の竿を伝って外へと溢れる。
「抜く……ね……」
彼も荒い息を吐きながら、何とか思考を保っているように見えた。非常にゆっくりと引き抜かれた彼の肉棒に、私は自然と名残惜しさを感じていた。
「ねぇ……」
「何かな……んむっ!?」
気づけば、私は彼の唇を奪っていた。背に手を回し、親に甘える子供のように抱きつくと、彼は抱き返してくれた。互いの性器から滴り落ちる液体に気を払う事もなく、私たち以外は誰もいないかのような時間が流れていく。
「ん……はぁ……」
「ぷはぁ……………………もう少し……このままで居させて?」
いいよと言った彼の身体は、私と同じでじんわりと汗をかいていた。少し濡れた肌同士が触れ合う、ねっとりとした感触すらも心地よい程に心を許せていることが嬉しくなる。言葉にするわけにはいかないけれど、好きになるというのはこういう事なのだろうか。
だが
「もう一回……したいな」
「あ……」
軽々と持ち上げられ、彼が歩き出す。
「でもここじゃ誰か来た時に不味いから」
「そっちは……」
人はどこまでも愚かで醜くなれて
「別の所でしよう」
「そっちに行っちゃ……」
それを嫌というほど思い知ってきたはずなのに
「例えば……」
「嘘……でしょ……?」
こんな異常な行為で絆された自分を
「君と僕の仲間のところとかでさ」
「…………」
「おう、随分楽しそうだったじゃねえか」
「すみません、盛り上がっちゃって……」
殺してやりたかった。
「きゃあ!?いっ……た……」
先程までの丁重な扱いから一変。乾いた土の路面へ、ゴミでも捨てるかのように投げ出される。
「しっかし長かったな、一発で終わるかと思ったら恋人みたいにイチャイチャしやがって……」
「すみません、"これ"がこのままで居させてとか言うんで……」
「道のど真ん中でね。本当の恋人みたいだったよ」
男達は親指姫を見下ろしながらせせら笑う。弱く青白い月明かりすら建物の壁で遮られ、彼女の瞳に輝きはない。
「あんたも……グルだったのね……」
濁った瞳で睨みを効かせ、歯を食いしばる。こうでもしなければ精神が持たないのを、彼女は感じていた。
「はい、最近入信したので陽司様はご存知ないかもしれませんが……と言うよりグルじゃない方が不味かったでしょう?タイヨウの陽司は夜中に全裸で男漁りをする変態だって知られるよりは」
「……うるさい……!」
「そうだ、陽司様さえ良ければ、本当に恋人になってもいいですよ?」
「黙れ……!」
散々妹達に他人を疑い、警戒する事を教えておきながら、自分はあっさりと簡単な罠に嵌る。『信じた私が馬鹿だった』この一言に集約される悔しさから、涙腺は決壊する。
「あーあ泣いちゃった。ダメじゃない女の子泣かしちゃ」
「まあ、女の子というより奴隷ですから。奴隷を泣かせないようにする主人なんていないでしょ?」
「はは、新入りの癖に言うじゃねえか。でもそうだな、奴隷は奴隷らしく、使ってやるに限るよな」
「うっ、んむぅ!?」
頭を鷲掴みにされ、グロテスクにそそり立った肉棒が口内を蹂躙する。今まで幾度となく繰り返されてきた行為だが、ギリギリで耐えるか耐えないかの狭間にいた親指姫の心をへし折るには十分だった。
「んっ、ぐぼぅぅぅっ!」
「はは、結局チンポ突っ込んだら抵抗しなくなるんだな!」
喉奥まで挿し込まれる陰茎を、身体は異物とみなし嘔吐を促す。しかしそれを精神力で抑え込み、竿へ舌を絡ませる。こうすれば殴られることも、叩かれることもない。陵辱の日々の中で身につけてしまった、彼女の特技。
そんな事はお構いなしに、男は果てるためにスピードを上げる。
「んんっぷ!んもぁ……げぉぉ……」
「おらっ出すぞ、全部飲め!」
「んんぅんーっ!?」
どくどくと熱く、生臭い精液が口内に注がれ、喉を通って胃に届く。なんの躊躇いもなく飲み込んだという事実が、頬を伝う雫の量を増やす。
「うぅぷ……おぇ……」
「口開けろ……おう、全部飲んでるな」
「凄い、そこらの売春婦よりよっぽど高性能じゃないですか。一滴も残らずに……」
「みっちり調きょ……教育したからね。スラムで売りやらせたらいくらでも稼げるだろうけど、まあそれは最後の手段かな」
「おいおい、そんな勿体無いことするかよ。それよりも今はもっとこいつで遊ぼうぜ、夜が明けちまうだろ?」
放心状態の親指姫を囲んで、好き放題に言葉を浴びせる男達。その間も手持ち無沙汰を解消する為の玩具の様に、乳首や腋、横腹から性器に至るまでありとあらゆる場所を弄られ、深い泥沼へと堕ちてゆく。
「んぷ……ちゅぱ……あぅ……」
「大分大人しくなったな、おい、俺のも舐めろよ」
「ふぁい……んむっ、じゅるっ……」
「おい、ケツ上げろ」
「んぅ……」
言われるがままに、尻を上げ細かく振ることで男の挿入を促す。いつの間にか身体に刻み込まれた雌犬の習性を、彼女は最早恥ずかしげもなく披露する。
「うわ、こんな事もするんですね、陽司様」
「ふっ、幻滅してきたか?おらよっ!」
「ふぶぅん!?」
強引に突っ込まれた男の陰茎で、親指姫の身体は弓形に反る。
「いいえ、あの凛々しい陽司様がこんな動物以下の変態だったなんて、逆に興奮しますよ」
「はは、扱いやすい性格してるし、これからは教団の何処でもヤらせてくれるよ」
「んんんっ!」
各々親指姫を陵辱しつつも、まるでその場にいないかの様に会話を続ける。男達にとって彼女を犯すという行為は既に特別なことでもなんでもなく、食事や睡眠等と同じ日常の一部に過ぎなかった。
「出すぞっ、一滴も溢すな!」
「こっちも……顔で受けて!」
「はぅあ……あんっ」
かたや噴水の様に、かたやゼリーの様な精液が親指姫の顔に直撃する。膣内も白濁で満たされ、精液に挟まれた女体はピクピクと痙攣する。
「あぅ……ぁ……」
「じゃあ、俺のも咥えて貰おうかな」
「え……ゴボッ!」
仰向けに倒れ込んだ親指姫の口目掛け、先走りを垂らしたガチガチの陰茎が突き刺さる。無防備な彼女の口内を、四つん這いで犯す様はまるで獣のよう。更には性器をも舌と指で責め立て、既に乱れきった親指姫を更に追い詰めにかかる。
「んむっ、グボッ、オッ、ンンンンっ!」
ぺちぺちと男の尻を叩き限界を訴えるも、それを聞き入れる様なら彼女は今ここにいない。
「んはぁ……流石ヤリマン、舌が入った途端に汁が溢れてきた」
「んー!んんっ、んっー!」
脳へと送られる空気は少なく、朦朧とする意識。喉奥まで襲いくる陰茎が、命を刈り取る死神の鎌。
(しんじゃう……死んじゃう私!)
しかし、誰もそんな事を気には止めない。
「出るぞ……うっ」
「ごぼっ……ごがぁ……!」
喉をミチミチに塞いだ陰茎が吐き出した精液は、行き場なく外を目指し口へと逆流する。
「んっ、んん……」
「ちっ、吐くなよ……」
口周りを汚した親指姫を、聞き分けの悪い子供の様に睨んで陰茎を抜く。さっきまで恋人の様に互いを求め合っていた二人だとは、誰も信じないだろう。
「げぼっ!げほっ、がっ、ごほっ!」
「汚ねえなあ、俺に向かって吐くなよ」
「本当に何もできねえなこいつ、こんな奴が偉そうにトップ面してんだから、そりゃ教団が上手く行く訳ないよな」
「……ごほっ……」
今日何度目かのイラマチオを終え、親指姫はボロ雑巾の様に縮こまっていた。
「さあ、次はどうする?」
「うぅっ……ぐすっ……」
「おいおい泣いてんのか?全くどうしようもねえな」
へし折られてもなお僅かに残った彼女の心が、
「お願い……します……もう……終わって……ぐすっ……」
目にかかるくらいまで伸びた赤い前髪を地面につけ、年相応のか弱い声が響く。普通ならばその哀れさで幾らかの同情は買えるのだろうが、彼女の目の前にいる連中には、この情痴の日々で肥大化させた性欲と征服欲をほんの少し満たすのみ。
「そうかそうか、もうやめて欲しいか」
「ふぁい……」
「そうだな……お前は雌犬って、俺言ったよな?」
リードをクイっと引っ張り、金具がカチャリと冷たい音を立てる。
「犬はどこで用を足すと思う?」
「…………」
男が何を要求しているのかは、まともな思考力がどんどん削がれている頭でも分かってしまう。一人の人間……血式少女から、一匹の動物に堕ちろと言われている。心臓がドクンと大きく跳ねる音が聞こえた。
「わかり……ました……」
四人の大笑いを背に受け、親指姫は道路の端の街灯へ向かう。もちろん四つん這いで、後ろからは時折リードが引かれる。
「さあ、やれよ」
「……はい」
左右をキョロキョロと見回し、尻を街灯の柱に向ける。今までの人生で最も激しい胸の鼓動が、ズキズキと痛みを生む。
「ん……ふぅ……」
白く細い脚を頭以上に高く上げ、未だ白濁した液体が滴り落ちる秘部を曝す。最早男達にとっては珍しいものでも何でも無いが、これから始まる雌犬の放尿を一目見ようと彼女を取り囲むように位置取る。
「ゎ……やぁ……」
「お、どうした緊張してんのか?さっさと出せよ」
下腹部に溜まるものは感じるが、初めの一滴が出ない。もちろん喜んで見せたい訳では無いが、出さなければこの晒し者状態が続くだけ。追い詰められる程に、出口は固く狭くなる。
「ちっ、何やってんだよ」
「しょうがない、荒療治だ。我慢は体に毒だからね」
「ふぇ……?んぎぃ!?」
肥大化した陰核が指でピンと弾かれ、親指姫の身体が快感と痛みで痙攣する。それと同時に、彼女の膀胱が遂に限界を迎えた。
「ひゃあぅぅぅ、やら……とまって、とまっでぇ……!」
「止めたいなら止めりゃ良いじゃねえか、出してるのはお前だろ?」
「ひや……おひっきょれ、イッちゃうっ、いっちゃうぅぅぅん!?」
最後の一滴が彼女の足元を濡らし、力尽き果てたように仰向けで倒れ込む。全てを出し切った時にあろうことか絶頂を迎えた彼女の醜態は、四人の観客の網膜に余す所なく焼き付けられた。当の本人は恥辱すら感じる余裕もないほどに、尿道から全身へと広がる快感に身を委ねていた。
「はっは、派手にイきやがったな」
「散々雌犬扱いしてたけど、放尿で絶頂するなんて雌犬以下だね」
「まあこいつが犬猫以下のクソ淫乱なのは分かってたけどな。おい、立てよ」
「いたっ、んんっ……」
脇腹から乱暴に抱え上げられ、ケーキの上のロウソクの様に立たされる。足腰に力が入らずよろける彼女がバランスを整えるのを待たずして、その小さな膨らみと放尿の快感が残る秘部へと無骨な手が伸びる。
「あぎっ……!?も、もうやめてくれりゅっえ……いいぃっ!?」
「あ?止めるなんて一言も言ってねえよ、いいから黙って犯されてろよこのマゾヒスト」
「そんにゃ……ああぁぁぁっ!そこクチュクチュしないれ……お願いだかりゃあぁぁ!?」
「うるせえな、嫌なら悦んでんじゃねえ……よっ!」
「ほぉぉぅん!?ひぎっ……だれかきちゃう、だれかきひゃうからせめてわらひのへやれぇぇぇ……!」
「大丈夫、もう仕込みはしてないよ」
「そうそう、俺だけだから安心していいよ」
「ひぃぃぃん♡!?」
侮辱され、罠に嵌り、陵辱される。彼女の立場どころか、一人の少女としての尊厳すら破壊し尽くされる程に苛烈な一日は、こうして過ぎていった。既に引き返せない所まで来ている事をその身を持って思い知り、後に残るのは海の様に深い絶望と、空の様に大きな後悔。いっそ狂気に身を任せてしまった方が幾分か楽だったのだろうが、薄れゆく意識の中に在るのは妹達の笑顔。
「さあ、さっきの言葉、言えるかな?」
「わ、私は……皆様に付き従う従順な雌犬です……これからも私は、飼主である皆様の言う事を何でもやり……毎日このガバガバおまんこで皆様のおちんぽにご奉仕させて頂きます……」
いつどこの選択肢を間違えてしまったのだろうか。彼女はそんな無意味な事を考えながら、両手で秘部を広げた。
カメラのシャッターが、無機質に喉を鳴らした。