男勝り姉御肌の剣士と、のじゃロリババア仙狐、二人の師匠がいつの間にか異能チンポに堕とされていた話 作:ゲルパンマン♥山崎
◇ ◆ ◇
僕には、二人の師匠、兼パーティメンバーがいる。
一人目はジーナ。
高身長で、スレンダーに見えて実は巨乳。鋭い目つきとぶっきらぼうな物言いの姐さん。
いつもくわえ煙草を吹かしてて、レザージャケットと細身のパンツがキマってる
全体的に細く見えるけど、その肉体はとても研ぎ澄まされていて、外見からは考えられないパワーと柔軟性を秘めている。
少し短気で喧嘩っ早いけど、面倒見が良くて、実は可愛いモノ好きな、僕の剣の師匠。
「ほらほらルーク! よそ見すんな! まだ行けるだろォ!? 根性だせ!」
「おい今アタシのこと何つった!? このアタシが弱っちい女子供つったか!? このアタシが!? やってやろうじゃねえか! 外でろ! おい!」
「あー……お前が、わざわざ、くれるって言うから、貰ってやるんだからな? 勘違いすんなよ?
このアタシがぬいぐるみなんかよぉ……
ホント、似合わねーし、ホントはいらねーけど、お、お前がどうしてもって言うから、貰ってやるんだからな! 感謝しろよ! おい!」
二人目はライラ。
僕よりも小柄な体躯に、頭には大きくて尖った獣耳が生えた狐族のお姉さん。
袖がやたらと大きな民族衣装を着て、古風な喋り方をする、拳法と仙術の達人だ。
特徴的な衣装は、彼女の一族に受け継がれてきた大事な武道着らしく、その大きな袖でいつも両手を隠してて、まとう空気もどこかうさん臭い。
何事も完璧に熟そうとする彼女は、実は結構ドジで、朝が弱い、僕の拳法の師匠。
「ルーク、集中が途切れておるぞ。ほれ、しっかりせい。おぬしに眠る力はこんなものではないぞ」
「わらわの占いによると……ムムム! 良かったの! 二人の相性はとても良いぞ! 結婚相手としてこれ以上を期待するのはかなり難しいじゃろう!
そこでのぉ……ちょいちょい、ちこうよれ。
実はのう……二人の距離をずずい~っと近くする、とっておきの香があるんじゃが……いかがかの? くふふ……」
「うぅ……さぶい……体が暖まらん……ルークぅ……わらわを暖めるがよい……同衾を許すぞ……」
この二人に僕を入れた三人が、僕らのパーティだ。
鋭い人は気付いたと思うけど、パーティバランスはめちゃめちゃだ。
何せこの二人、バリバリの前衛アタッカー。
もちろん僕も、この二人の弟子なのだから他のポジションになれるわけがない。
そんなわけで、僕らはタンクゼロ・後衛ゼロ・サポートゼロの、超前のめりパーティである。(一応ライラがサポートになれるけど、本人が前に出たがるので機能しない)
普通なら早い内に痛い目を見て、テコ入れを考えるのだろうけど……
二人の師匠が強すぎて、わりとなんとかなってしまっているのが現状だ。
「ルーク、そのうさん臭いケンポーやめてよぉ、剣一本に絞ったほうがいいぜ?」
「……そうじゃの、どちらか一つに絞ったほうが効率的なのは確かじゃのう。力任せに振り回すだけのイノシシ剣術は、もうしまいにするがよいぞ」
「……あんだってぇ?」
「なんじゃ? 事実を指摘されて怒り心頭か? 子供じゃのう」
「ぶっ殺す!」
「やってみせるがよいわ! ニンゲン!」
ちなみに、こんな喧嘩は日常茶飯事だから止めない。
僕が言ってもやめないからね。
まぁ、二人のじゃれ合いみたいなものだよ。
本気ではやってない。
「なんりゃ、もうおわりがぁ、アラシはまらやれるへ」
「おぬひ、こへがれておらぬてはあいは。つおがりはほへ」
「へめえこほ」
「いいはへんたおれりょ」
……本気じゃないよね?
ライラは千年生きた仙狐(自称)らしいから強いのはわかるけど、それに互角でやりあってるジーナも本当にすごい。
こんな二人が師匠になってくれるだなんて、僕は本当に恵まれている。
二人に失望されないためにも、がんばらないと!
実は僕は、特殊な〝
それは、身体が強靱になったり、凄い魔法を使ったりという派手なものではないけれど、間違いなく強力なもの。
〝自分や仲間の能力、状態を確認できる能力〟
それが、僕に宿った異能。
その能力で彼女たちを観察すると、身長や体重、年齢などの一般的なプロフィールから、体力や筋力、敏捷性などを数値化した数字、彼女たちの技能を見ることが出来る。
そこには、習得した技能だけではなく、まだ目覚めていない技能まで確認できると言えば、この能力の凄さが伝わると思う。
この情報を、僕自身や彼女たちの訓練に役立てている。
このおかげで、僕らは他に類を見ない速度で成長できてるんだ!
二人は僕に凄く期待して、眼を掛けてくれてるけど、僕が成長するのと同じスピードで二人の師匠も成長してるから、二人に追いつくことなんて出来るのかな……
……さて、ここまでは彼女たちにも伝えてある能力。
ここから話すのは、彼女たちにも秘密にしている部分。
実は、彼女たちと僕との信頼関係を数値化したものを見ることが出来るんだ。
〝絆レベル〟と命名されている。
彼女たちと僕との絆レベルは、15。
最大値がいくつかはわからないけれど、これは相当高い。
十年来の親友とも6か7くらいだったし、両親でさえ10に届いていなかった。
ちなみに、彼女たちとは……その……“夜の関係”ってやつも、ちゃんと持っている。
将来の話や両親の話なんかも、二人きりのベッドの中で、たまに話す。その中には、僕と彼女との……えっと、赤ちゃんの話なんかもね。
絆レベル15とは、そのくらいの親密さと言うこと。
普段はいがみ合ってるジーナとライラだけど、夜やデートについては別だ。
そこには紳士協定のようなものがあるらしく、お互いがお互いを邪魔することはないみたい。
まぁ、なんだかんだで信頼しあってるんだよね。
そんなある日のこと。
僕らは、分断されてしまった。
ダンジョン攻略中に転送トラップにかかってしまったのだ。
しかも、よりによって……
「あらぁ、困ったわねぇ。大丈夫かしら」
別のパーティと合同攻略中にだ。
僕の隣にいるのが、別パーティの一人、イライザさんだ。
妖艶な雰囲気のお姉さんで、ダンジョン攻略だというのに露出の多いドレスを着ている。
大きな胸を強調するようなドレスで、万が一ちょっとした│事故《・・》があったらポロリとこぼれてしまいそうな服だ。
胸元も見せつけるかのように開いていて、そこには『13』というタトゥーが入っている。どういう意味かはわからない。
ただ、魔術師としての実力は申し分ないことは、ここまでの道中でよくわかった。
転送されてしまったのは、ジーナとライラ、それとイライザさんとコンビを組んでいるビリーという男の三人だ。
このビリー、実力はあるけど、女癖がひどく悪いとの噂がある。
今日もしつこくジーナとライラに話しかけていて、二人からは邪険にあしらわれていた。
イライザさんとコンビを組んでいるのに、そういう関係ではないのかな……? 二人にしつこくモーションをかけるビリーに、イライザさんは特に気にした様子はなかった。
「ウチのビリーは問題ないと思うけれど……そちらのお二人の実力的に、どう思う?」
「こっちの二人も問題ないと思います。こんな時までいがみ合ったり足引っ張ったりするような人たちではありませんので」
「そう、なら大丈夫そうですね。一度戻りましょうか」
ジーナとライラの実力は突出しているから、たぶん大丈夫だとは思うけど……。
言いようのない不安がこみ上げてくる。
すぐにでも追いかけたい所だけど、転送罠は1回こっきりの使い捨て形式。
心配だから闇雲に探したい所だけど、それはぐっと我慢する。
メンバーが転送罠にかかった場合、その場を撤収して別の協力者を募って、万全な準備を整えてから再度ダンジョンに潜る。これが鉄則だ。
そのまま戦力が欠けた状態で闇雲に探すことこそ、最もやってはいけない愚かしい行動の一つ。
そりゃあ気持ちとしてはそうしたいけど、そんな行動をしたと二人の師匠にバレたら間違いなく怒られる。
師匠の教えの通り、鉄則に従って今日は戻ろう。
大丈夫。僕の師匠は強いんだから。
「街に戻るまでお願いね。ルークくん」
「えっ、ええ、はい。任せて下さい。前衛としてなら十分役立てるはずです」
「ふふっ♡ 頼もしいわね」