黄金色に輝くショートヘアが、小さき身から迸る闇の魔力で僅かにはためく。
蒼玉より綺麗な碧い瞳は水面の底のように仄暗く、あどけなく天真爛漫だった幼姫の面影は消え失せている。
マルダー大陸中から愛された可憐さそのままに、魔に堕ちた皇女が敬愛していた姉の前に立つ。
「…エリ…ス……?はぁ…はぁ…んんっ!くっっ……あぁっ……!」
探し求めていた最愛の妹の前で、凄まじい痺れと快楽の余韻にぐったり項垂れ身動ぎ一つできず喘ぐ。
「お久しぶりです…おねえさま。まぁ、まだ三日しか経っていないけれど…ふふっ」
その可憐さと裏腹の妖艶な笑みに、ゾクリと嫌な予感がする。
「よかった…無事だったんだ…さあ、帰ろうエリス。今度こそ、ボクがきっと…」
「ギョゲヘヘヘ!勇者姫の次に、まさか妹姫エリスちゃんが来てくれるとは~っ!」
睦まじい姉妹姫再開に水を差す。
ヒュン…バシイィィィッ!次の極上の獲物を見つけた歓喜で痺れ鞭を床に叩きつけるレッサーデーモン。
「キョヒヒ!強靭な勇者の肉体を持つ姉姫と違い、非力な幼女のぷにぷにのカラダを打つ感触も堪らんだろうなぁぁぁっ!」
「ヒヒィィ!ズルイぞレッサーデーモンよ!次の生贄は我々にマワすのだーっ!」
ミノタウロスら見学組魔族どもが劣情の涎を零しながらエリスに迫る。
「ブモモ!妹姫は勇者姫と違い、電撃拘束されておらぬので安心して嬲り犯せるわーっ!」
感電死を恐れていた見学組にとって、魔狼の群れに放り込まれた仔兎の如き幼姫を襲わぬ理由が無い。
「ヒヘヘヘ!妹姫も姉姫に匹敵する超極上級の美少女じゃねぇか!まだガキだが美味そうだ~!」
醜悪な牛の巨体とオークをも超えるギンギン怒張した巨根が幼き皇女に迫る。
「なっ…!やめろッ!エリスに…ボクの妹に手を出すなあ゛ッッッッ!!!」
痺れて完全に動かない身体を激情のまま突き動かし、強引に最後の切り札を切る。
銀月の聖装衣・神罰執行……っっっ……
神器解放に意識を向けた瞬間、全身に荒れ狂う快感を堪えるのが疎かになり。
ぴくん…ビグウッッッッッ!!!!
「あんッッッッッッ!!!?」
ゾクゥゥゥゥッ!ビクンッッッッッッ!!!
「しまっ…イッちゃ…らめ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」
ビクッ!ビクッッ!ゾクゥゥゥゥッッ!
ビリッ…バリバリバリバリバリバリバリバリ!!!
「があ゛あ゛あ゛っっっエリス゛う゛う゛う゛う゛う゛うッッッッッッ!!!!」
妹が犯されんとする最中、壮絶な絶頂と電撃を浴び快楽と絶望に絶叫するしかなかった。
「ヒヒヒ、勇者のお姉ちゃんと違い、脆いガキがどこまで壊れずにいられるかなぁぁ!?」
下卑た牛面で襲い掛かる魔族に、エリスは可憐さに似合わぬ冷酷な眼差しを向け…
異界門創造・暗影の再燃
「なっなにぃ!?なんだこの召喚魔術は!?……ば…ばかな…我らの魔王様に匹敵する魔力だと…!?」
エリスの詠唱で開いた異界門から喚ばれた魔王の幻影に身の毛がよだつ魔族ども。
「…魔剣の神威」
「アバーーーーッ!!!」
桁違いの貫通魔力攻撃。エリスの召喚した魔王の影が、魔族どもを容易く殲滅した。
「そ…そんな…俺はまだ凌辱できてないのに…ぐふっ」
ミノタウロス死亡。ついでにレッサーデーモンその他も死亡。
魔族どもの骸を無感動に見つめるエリス。
穢らわしい骸を召喚物を使役し創造した異界門に投げ込んでいく。
「見事じゃエリス。前の弟子にはまだ遠く及ばぬが、凄まじき才覚よの」
「…いいえ、これも師匠のご指導の賜物です」
「キヒッ、問題児で扱い辛かった前の弟子と違って素直で良い娘よのぉ~」
自分を超える才気を持ち、好奇心の赴くままに危険な転移門魔術を操る弟子を思い出し苦笑する。
そのやりとりを呆然と見つめるクローディア。
「異界召喚士ッッ!!!いったいッ!エリスに何をしたのッッ!!?」
最愛の妹の豹変。元凶たる魔族に激高する。
「キーッヒッヒッ!エリスはお主を釣る餌のつもりじゃったが、恐るべき才能があってのぉ。グリムめに代わるワシの新たな弟子としたのじゃあ!」
「…光栄です、師匠」
エリスは幼くして帝国の叡智と称される稀代の才女で、内に秘めたる強大な魔力と潜在能力は、勇者の加護を持つ姉に劣らなかった。
攫われたエリスは賢者の魔法力と姉への想いを胸に、異界召喚士の精神支配に抗うも、幼き身と心は卑劣な魔手に堕とされていた。
「そ…んな…エリス…正気に戻って!エリスッ!!」
涙ぐむクローディア。エリスは姉に冷たく言い放つ。
「いいえ、おねえさま。今のわたしは、シリル帝国第二皇女ではないの」
「エ…エリス…?」
「今のわたしは異界召喚士様の一番弟子……異界召喚士エリスなの!!」
「っ!?」
10歳に満たない幼い妹の豹変に愕然とするクローディア。
「さぁ、おねえさまも師匠のモノになりましょう…」
エリスの小さな腕が、身も心もボロボロにされた姉の身体をそっと抱き締める…
続く。