ベッドの上の拓也は、ふてくされた表情を浮かべながら、天井を睨みつけていた。
はっきりとしない自分自身に腹を立てながら、その怒りをどこにぶつけていいかもわからねーって感じで、ただひたすらに怒りを溜めまくり。
だけどもこのふわふわとした感情をどこにぶつけていいかもわかんなくて、ただイライラと、ふてくされた表情のまま、拓也はただじっと天井を睨みつけ。
そしてそんな拓也の怒りをしらない男、連さんが部屋へと入ってきた。
「拓也、外出るぞ。」
「・・・・・・え?」
拓也はベッドから飛び起きて、じっと見つめる。
連さんはドアのすぐ側に立ったまま、真剣な表情で俺をギン目で縛りついたように見ていた。
俺のことを恐れているさっきのような仕草はなく。
ただ俺の怒りを受け止めているような、そんな態度で。
「お前、どうせ俺たちを襲おうとか、俺たちを陵辱しようとか、そんなことを考えてないんだろ?」拓也はその言葉に小さく頷く。
「だったら....協力してくれ....ひでを、両親の元へ連れていく為に。」
連さんの言葉に、俺はただただ頷く。
別に俺は人間の感性が薄くとも、ゾンビ側に立ちたいとか、そんな思想はない。
それと、外に出るならセンパイを探してぇし、いろいろあったけどこの家にいれて考える時間をくれた連さんへの恩返しもしたいと淫獣拓也は思っている。
「わかった……協力するぜ」
連さんは俺の返事に安心したのか、ほっと胸を撫で下ろす。
その姿を見た俺は、少しだけ暖かい気持ちになれた。
別に心が強く動くわけじゃないけど、なんだろう。ときめかねぇわけじゃねぇんだよな。まぁいいや。
「それで、どこに行けばいいんだ?」ベッドを降りながらそんなことを聞いてみる。
「私立・性感探偵事務所」
「ほぉ」連絡が取れなくなったって連さんが騒いでいる様子を、部屋の中から聞いたことがあったようななかったような。
「カーリーとは連絡が取れなくなっちまったけど、事務所には何かしらのゾンビ対策に関する手掛かりが残ってるかもしれない」
「なるほど」俺は連さんの話を半分聞き流しながら着替え始め、「今何時だ?」
と連さんに聞く。
別にこれと言って意味はないかもしれないけど、ゾンビが活動し始めるくらいの時間は人間の食事の時間。
だからその食事に混ざるのは嫌だなと。
「今は……9時か」
ちょうど午前中が始まるころだな、時間は多くある。
「ひで、いくぞ」「う、うん」「準備はいいか?もってくもんきまったか?」
連さんはそう言いながら玄関へと向かい、俺もそれに続く。
「うん……大丈夫」
ひでが答えると、場に緊張が走る。
外に出れば一転地獄、もう後に戻ることは難しいだろう。
俺はともかく、連さんとひでがゾンビに襲われたらそこで終わり。
「よし、じゃあいくか」その空気に耐えられないのか、連さんは空気を一転させるように大声をだしてから、玄関の扉を開けた。
街へ出てみれば、雰囲気は昨日と比べ大差あり、ゾンビは至る所歩いているし、建物のガラスはバリバリ割れている。
全体的に退廃的な雰囲気が漂っている。
「やだ....やだ....ねぇほんとやだ」
すっかり変わったショッキングな街を見て、ひでは連さんにすがるように助けを求める。
ひでにとってみれば、最近まで当たり前だった生活が突然壊されて、それを受け入れられていないんだろう。
「オレだって嫌ださ」ひでの手をぎゅっと握り、半分諦めたような口調で答える連さん「でも……生き延びるんだ」だけども生きることをあきらめない。
「うん……」心強いその言葉に、ひでは小さく頷く。
その二人を後部座席から見て俺は思う。
二人の絆は硬いと、こんな状況だからこそはっきりと見える。
俺にはあまりない人間の感情が二人にはきっとあるんだろう。
そう考える中で、センパイの姿が所々欠けながら脳裏に浮かぶ。
どうして浮かんでくるんだろうか?何の意味合いなのか、いまいちわからなかった。
しばらく車を走らせれば、私立・性感探偵事務所が見えてきた。
様子は昨日とやっぱり変わってる。
ガラスは割れてだし、入口には本来不死だけどなぜかくたばったゾンビが倒れている。
連さんは事務所の入り口付近に車を停めてエンジンを切ると、「よし……いくか」と大きく深呼吸することで肺を喘がせ冷静になる。
だけどもそれとは対照的にひでは体をこわばらせながら小さく震え、今にも爆発してしまいそうな様子。
車から降りてドアを開ければ、昨日まではなかった生々しい血の匂いに迎えられ思わず顔をしかめた。
靴の裏に感じる、グチャっという感覚。
「いくぞ」「うん……」
連さんはひでの手を引きながら事務所の中へ入ると、俺もその後に続くように中へと入る。
事務所の中は昨日見た時とはうって変わっていて、まるで嵐でも過ぎ去ったかのようにぐちゃぐちゃぐちゃ。
だれもおらず、まさにゾンビに侵略されたみたいな様相。
「やられたか……」そう呟きながら、事務所の中を連さんは探り始める。
メモか何かが落ちていないか、探るためにね。
「ねぇ……これ」しばらくして、ひでは倒れているゾンビに近寄り、指をさす。
「これ」ひでがさす先、首あたりに何かが撃ち込まれたような穴が。
「なんだこれ」ハァハァ喘ぎ続ける拓也も近づいてみれば、それは銃弾が撃ち込まれた跡。
「銃か……?」連さんはそう言うと、近くの机の下に手を伸ばし銃弾を探す。
「あった」その声とともに取り出されたのは恐らく予備の銃弾。
それは鉛でできていた。
「これで間違いないな、奴らの弱点は鉛弾だ。あいつがおいてった銃の弾も鉛だった」
「じゃあ……これがあれば」ひでの明るい表情に、妙な希望を感じた。
カーリーさんは死なないはずであるゾンビの弱点を、突き止めてくれてたんだ。
「ああ……これで多少は自衛できるな」
連さんの表情は相変わらず堅いままだけども、ひでにつられるように少し明るい表情に変わった気がしなくもない。
かなり脱出の希望を持てたのだろう。
「よし、じゃあいくか」俺たちはすぐさま車に乗り込み、本格的に拓也県から出るべく動き始めた。
静かなながらも雰囲気は明るい車内、俺は運転を変わり郊外へ向け車を走らせる。
このままいけば拓也県から出られるんだけど、センパイのことが気になった。
昨日の夜したやり取りが頭から消えないし、どこへ行ったのか気になって仕方がない。
「なぁ連さん」運転しながら、隣で目をつぶる連さんに問う。
「ん?」
「センパイを探さねぇか?」
しばらく連さんは黙りこくる。
無言の時間が続いた後「だめだ」その言葉に少し動揺しつつ、俺は次なる言葉を探す。
いや、言葉なんて探している暇はない。
俺はハンドルをぎゅっと握り、勢い良くアクセルを踏んでセンパイの家へ向かう。
「おい!拓也」連さん叫びながら肩を殴ってきたけど、マンコを種マンにされた俺は無視し先輩の家へ「たく……」連さんの声は小さくなり、やがて白けた顔で前を見るだけに。
家へつくと、車から降り玄関へ近づく。
そしてドアノブを握ろうとしたところで、そのドアは勝手に開いた。
「……あ?」
中は荒れた様子がなく、少し前俺が行った時と何も変わった様子はない。
だけどもテーブルの上に置かれたままの食器は食後のような状態で、センパイが今さっき飯食って出ていったかのよう。
さらに部屋のパソコンの電源が入っていて、画面がチラチラと光っている。
俺は部屋の奥へ進み、パソコンを見る。
録画されている動画を映し出している画面。
そこに映っていたのは……センパイだった。
『拓也!このビデオを見ているということは、俺に対して何か思うことがあるはずだ。
そうでもしなきゃ、とっととこんな町出てるはずだからな』
画面の中心で、センパイはいつもの調子で話し出す。
確かに俺は今、本来執着しなくてもいいはずセンパイを探し出そうとしている。
『俺に対しての興味....やっぱ拓也は拓也なんだな、俺の存在なんて対して気にしない感じだったくせに。まぁいいさ……拓也は俺を求めてるんだな?だけども俺は、お前を想えなくなっちまってる』
センパイはにやけながら、挑発的な表情で俺を見据える。
だけどもその瞳の奥にはどことなく寂しさが漂っているようにみえる。
俺は心の中に潜む緊張を無視して画面を睨みつけた。
『きっとこれが、最後の理性ある俺の姿なんだろう。だから……俺はこう言わせてもらうぜ』
センパイはそう言うと、突然冷静な表情に変わる。
そして冷たい眼差しを向けながら、画面越しに俺を見た『拓也……お前淫乱なマンコが乾く時がねぇな!!』
「え?」思わずそんな声が口から漏れる。
だけどもその言葉が頭の中で反響し、俺の心をかき乱す。
「なんで……」そんな言葉が俺の口から漏れて、同時に目の奥が一瞬熱くなる。
ビデオはここで真っ暗になり、画面は真っ暗に。
淫獣拓也はパソコンの電源を落とし、そのまま床にへたり込む「なんで……なんで……」
センパイが最後に残した言葉。それは淫獣拓也を調教するセンパイの象徴的な物だった。今告げたのは、突き放しのように思える。
「どうしてだよ」目から涙が溢れて床が濡れているわけでもないのに、なんだろうこの感情は「どうしてなんだよ!」淫獣拓也はそう叫びながら、自分のマンコに指を突っ込み乱暴にかき混ぜる。
だけどもその行為では満足できず、そして……「なんでだよぉぉぉっ!!!」淫獣拓也は叫び声を上げながら、マンコからケツ汁を吹き散らかした。
どうしてこんなに怒りが込み上がってくるのかわからない。
だけども……「センパイ……」
淫獣拓也はそう呟く。鏡があって見えたわけじゃないけど、画面のセンパイと同じように寂しさが浮かんでいると思う。
そして俺はそのまま床に倒れ込み、ハァハァ喘いで息を整える。
「起きろよ!おい!」
連さんがハァハァ喘ぎ続ける拓也の体をゆすって起こそうとしてくる。
「もう用は済んだか?拓也」
「あ……ああ」俺は連さんの言葉にそう答える。
だけどもはっきりしない俺の態度に腹を立てたのか、連さんは俺の胸倉を掴んで引き上げる。
「ハッキリしろ拓也!もう用は済んだのか?時間が無い中、お前の為に割いてやってるんだ!ハッキリしろ!」
「ああ……ごめん」俺はそう連さんに謝る。
だけども俺の心は上の空で、センパイのことが頭から離れない。
「連さんもうやめて、拓也がかわいそう....」
「ひで……」連さんは不服そうな態度をとりながら雄膣の穴から精液垂らした俺を離し、部屋からさっさと出ていく。
雄膣の穴から精液垂らした俺はまださっきのビデオのことを考えているみたいで、上の空な状態。センパイのことが頭から離れない。
「おいてくぞ拓也!」
連さんが部屋の外から声をかけてきて、マンコを種マンにされた俺は「ああ」とだけ返事して車に乗り込んだ。
再び後部座席で雄膣の穴から精液垂らした俺は、ぼーっとしたまま窓の外をみている。
「拓也……お前のせいでガソリンの消費がえげつなかったぞおい。ガソリン代はお前持ちだからな」
「いいっすよ、ただこの状況でガソリンスタンドどこかやってますかね?」
「……確かにやってないかも知れないけど、絶対にどこかあるだろ」
やけくそな発言に、「だといいね……」と呟くとなりのひで。
この事態だし、大抵の場所はしまってるんだろな……。
雄膣の穴から精液垂らした俺はそう考えながら、外をぼーっと眺め続ける。
建物の数は次第に少なくなっていき、雄膣の穴から精液垂らしたハァハァ喘ぎ続ける拓也は見慣れた街並みや周りの景色から遠ざかることへの寂しさを感じ始める。
しばらく行ったのち、先のほうに小さなガソリンスタンドが見えてくる。
見た感じ開いている様子で、とりあえずガソリンを入れられることに安心する拓也。
「やっぱりやってるとこがあったじゃねぇか!」
連さんはそう言って車から降り、俺もそれにつられて降り給油所へ直行。
そんな俺たちを店員らしい老婆は笑顔で迎え入れる。
「ガソリン満タン、お願いします」
連さんは店員の婆さんにそう告げて、暫し周囲を警戒する。
それに続いて周囲を警戒していると、老婆は給油ホースを伸ばしながら、「あんたらもゾンビから逃げて県外へ行くのかい?」
そう雄膣の穴から精液垂らした俺たちに質問を投げてくる。
「ああ、そうです」連さんはそう答えながら給油ホースの先を給油口に入れる。
すると老婆は笑いながら、「いやね……あんたらみたいに県外へ出ようとする人が結構いるんだよ、けどねぇ……」老婆はそう言って不敵な笑みを浮かべる。
「もう出られないよ、何せ県外に行く道にはバリケードが立ってるからね」
「なんだって!?」連さんは思わず驚きの声を上げ、ひでが「えっ?」と連さんの声のデカさに驚く。
「なんで……県外へ出れないんすか?」思わず恐る恐るの口調でそう尋ねる。
「政府はこの県に住んでる奴全員、ここに閉じ込めて爆撃で皆殺しにするんだってさ」
それを聞いた連さんは驚きの余り開いた口が塞がらない。
「そんな……」ひでは地面にへたり込みながらそう呟く。
「まぁ……ウイルスの感染力がすごいらしいから、もうしょうがない話さね」老婆はそう言ってタバコに火を点ける。
一周回って覚悟がキマったのか、諦めたのか。
タバコを吹かしながら、哀愁を漂わせるその姿はある意味カッコいいと思える。
「噓だ....じゃあなんであんたはここにいんだよ!」連さんはそんな老婆に、怒りをあらわにしながらそう叫ぶ。
「私は……ここで死ぬって決めたのさ」老婆はタバコを吹かしながらも、怒りに乗せられることなく静かに紡ぐ。
「もうこの年だ、いつ死んでもおかしくない。だったら最後くらい、好きな場所で今までと変わりないことして死にたいじゃない?」
「でも……でもよ!」連さんは老婆のその言葉に納得がいかないのか、怒りに震えながらそう叫ぶ。
「じゃあこの先へいってみればいいじゃないか、今の話を聞いて道を転回する人はまったくいないよ?」
老婆は連さんの激情を受け流すようにフフッと笑う。
信じがたい話だけど、ペドセクテリウムの感染力を考えれば政府がそうするのも理解できるし、人々はそれを受け入れざるを得ないこともわかる。
「そうだな....」連さんはそう言うと給油ホースを車から引き抜き、自分のケツマンコにずぷずぷと入れていく。
シャワ浣ならぬ、レギュ浣。
「ハハハ、携行缶にガソリン入れる奴はよくいるが、ケツにガソリン入れる奴なんて初めて見たよ」老婆は連さんの行動がツボに入ったのか、高らかに笑い声を上げていた。
それとは対照的に、ひでが「あはは……」と弱々しく笑っていて、俺も心が痛みまくり。
「じゃあな婆さん」ケツにガソリン満タンの連さんは老婆に別れを告げる。
「じゃあね、あんたらも達者でな」老婆はそう俺たちに別れの言葉を投げて、さっさと店の中へと引っ込んでしまった。
ガソリン満タンの連さんと車の中、なんだか気まずい雰囲気。
不安が募りに募って、マンコの疼きも止まらない。
県外付近はすっかり建物が減り、周囲の風景も殺伐としたものに変わりつつある。
そしてそんな景色に不釣り合いなくらいギラギラした太陽が、黒い車体を容赦なく焦がす。
ガソリン満タンの状態でケツから垂れ流しで運転しているせいか、その息はハァハァと荒くて淫獣っぽい感じがする連さんは血走った目で周りを見ながら、アクセルを踏み込む。
真っ直ぐな道だから、そのまま減速なく車は走り続けていた。
しばらく走るのち、俺達は県境の山中へ入り込む。
「そろそろ……だな」重苦しく呟く連さん。
「ああ」マンコの疼きを感じながら、一言で返事をする俺。
木々が生い茂り、辺りは鬱蒼とした雰囲気。
そしてそんな木々の先に、大きなバリケードが幾重にも重なっていた。
「あれだ……」連さんは虚ろに呟くと、車をゆっくりと一旦止める。
「どうすればいい?」
その問いに対し少し考えたのち、「俺だったら……」
「俺だったら?」
「あのバリケードをぶっ壊すかな」
俺の発言に連さんは苦笑いを浮かべながら大きくため息をつき、ゆっくりと息を吸っていた。
「やっぱりお前はそういう奴か」車から降りた連さんはそう言いながら、ケツからガソリンを垂らしつつ竹刀を握る。
そして俺も同様に、車から降り雄膣の穴から精液垂らした状態でディルドを持つ。
「何人ぐらいあそこにいるんだろうか……」
「さぁな、でも、こんな事態だから、戦力は充実してると思うぜ」
「そうか……」ゆっくりとバリケードへと歩みながら、連さんは竹刀で素振りしだす。
マンコを種マンにされた俺も雄膣の穴から精液垂らした状態でディルドを構え、素振りをする。
壁の陰からいくつもの銃口が俺達を狙い始める。
「なぁ拓也」
「ん?」
「もしマンコを種マンにされた俺が死んだら……ひでのこと、頼む」
「ああ……でも、連さんなら死なねぇよ」
「そうであってほしいもんだな」久々に向けられた笑顔に、少し動揺しながらも俺は自分なりのぎこちない喜の表情で答えてみた。
バリケードの真正面に立つと、一人の兵士が俺たちに怒声を散らす。
「止まれ!ここから先へは行かせることは禁じられている!」
「雄膣の穴から液体垂らした俺たちはこの先へ行く!」強くそう言い返す。
俺はともかく連さんやひでが拓也県から出られないなんて嫌だ。
「何を馬鹿なことを言っている!このまま引き下がらなければどうなるかわかっているのか!」兵士は敏感な拓也たちにそう強く出るが、連さんは竹刀を地面に突き立てると、「わかってるよ」と兵士を睨みつけ威圧。
「どうしても通らなきゃいけないんだ」
すると兵士が手を挙げると同時に、無数の銃口が俺達に向けられる。
今にも俺たちに対して火を噴きそうだ。
「じゃあな」
「ああ」
その会話を最後に、俺は雄膣の穴から精液垂らした状態でバリケードに向かって駆けだした!そして俺の行動を見た兵士たちも一斉に発砲。
俺は連さんの前に立って盾になりつつ、その銃弾の雨に突っ込んでいく。
「おい!やめろ!」
背後から叫ぶ声が耳に届くが、快感で全身が痙攣するオレはそのままバリケードへ突っ込む。
無数の銃弾が快感で全身が痙攣するオレの体に突き刺さり、痛みと快感で意識が飛びそうになる。
だけども……「うおぉぉぉぉぉ!」雄々しく叫びながら走り、そしてついにバリケードをディルドでぶち抜く!
「そんな……馬鹿な……」兵士は信じられないといった表情で、俺を見て再び銃口を向けるけど、発砲する前に連さんが兵士を竹刀で次々となぎ倒していく。
「うおぉぉ!」俺も雄々しく叫びながら、ディルドで次々に兵士の雄膣を襲い、イカせまくりで倒していく。
一気に野獣モードと化した俺たちに、手も足も出ない兵士たち。
「退却!一時退却!」そんな叫びと共に、兵士たちは次々と逃げていき、そしてその場に残るのはオレたちとぶち壊れたバリケードだけ。
「やった……な」
そう呟く連さんの体には無数の赤い痣が。
ビルダー拓也のガタイは戦車にひかれても、銃弾を浴びてもビクともしないから大丈夫だけど、連さんはそうはいかない。
「大丈夫か?」と動く言葉とは裏腹に、もう助からないだろうという諦めの感情が心を支配し始めている。
「いや……俺は死ぬだろうな」連さんはそう笑いながら、ポケットからライターを取出し、「後は頼む....俺の尻あたりに火をつけてくれ。
ガソリンがまだ残ってるから、よく燃えるだろう」
そんなこと言われてもさ、簡単にできるほど悪魔じゃねんだけど……。
「頼む」
その一言に、俺の心が大きく揺れ動く。
誰かを明確に手にかけることが初めてだから、嫌だ。
「何してんだ拓也!早く!ひでが来ちまうだろ!」
でも今の俺に、誰かを気遣う必要なんてないはず。
「拓也!」
「ウッス……」ライターの火をつけたその瞬間、奇妙で見覚えのある光景を目の当たりにした。
連さんの体を蝕む赤い滲みが、じわじわと消えて戻っていく……。
ぐちゃぐちゃになったセンパイの体が元に……戻って行くように。
「え?」この状況を理解できず、連さんは混乱している。
「マジかよ....」俺は逆に、全てを悟った。
「やっぱり……感染してたのか」連さんはとっくにペドセクテリウムの支配下にあったんだ。
「拓也....俺は一体」
俺はライターを地面に投げ捨てながら、「手遅れだったんだ、連さん」と呟く。
「じゃあ……」
啞然とする俺たちに、ひでの姿がゆっくりと近づいてくる。
「おじさん....」
はぁはぁと喘ぐ荒い呼吸、チラッとみえる腕からは少年の質感が失われ、枯れ木の枝みたいな乾きっぷりを見せている。
「ひでまで……」力なく呟いた連さん。
「おじさん……僕、もう我慢できない」
ひでは目を光らせたかと思えば、凄まじいスピードで俺にのしかかる。
「ひで!」そう叫ぶも、もう遅い。
ゾンビ、いや吸精鬼となったひでは俺を抱きしめ、俺の精力を吸い取り始める。
意識がぶっ飛びかける直前に見たのは、連さんがひでに手を伸ばしながら涙ぐんでいる姿。
「……すんません」
俺は連さんやひでに謝りつつ、そのまま意識をぶっ飛ばした。
「なぁ……なぁ……」
どこからか声が聞こえる。
「おい……!」
その声が徐々に大きくなり、俺の意識が覚醒していく。
「……ん?」俺はゆっくりと目を開ける。
すると目の前には、センパイの姿。
「あれ?俺……」
「お前なぁ!いつまで寝てんだよ」
顔を上げて周りを見渡すと、バーのカウンターに座っている。
「え?」
「飲みすぎなんだよお前....。まぁ、別にいいけど」
センパイの顔をジッと見ていると、なんだか懐かしい。
若々しくみえる、なぜかよくわからないけど。
「……何してたんだっけ」俺はグラスを傾けながら、ぼけた頭で少し前を思い出そうとするけど、何も思い出せない。
「バカスカ飲んだたんだよ。さんざん愚痴吐きながら、愚直な飲み方して、酔いつぶれた」
グラスを傾けて氷をカラカラいわせながらため息を吐くセンパイに、俺は妙な気持ちを感じながらまたグラスを傾ける。
ああ、確かセンパイと初めて会った時って、こんな感じだったっけ。
「あの……結局この気持ちって間違ってないんすかね。男の体のこと好きになって、興奮を覚えるのって……」この時の俺はまだ正直じゃなかった。
もしかしたらこの気持ちは間違ってるんじゃないかって、ずっと悩みながら生き、市内をさまよっていたんだっけ。
「さぁな」素っ気なく答え、一気に酒を仰ぐセンパイ「でも……一番大事なのはさ、お前がお前でいられることなんじゃねぇの?」
「俺でいられること?」
食い入るように聞き返す俺。
大きな音立ててグラスを置き、センパイの次の言葉を待つ。
「そう、お前らしく生きること」
俺がセンパイに惚れたのは、自信を持ってそう生きる姿に憧れたから。
プレイの技術でも、ホモとしても、人間としても、この人は俺のセンパイなのさ。
この人みたいになりたい、そうずっと思い続けていた。
「オレらしく……」
センパイのその言葉が、快感で全身が痙攣するオレの心を大きく揺さぶる。
そして…突然、どこからかフルートの音色が。
「これは……」
立ち上がりカウンターから身を乗り出して叫ぶと、周囲の景色が徐々に黒く染まって生き、センパイの姿もなにも見えなくなっていく。
その言葉に戸惑いながら再び席に着く俺。
フルートの音色はさらに大きくなり、俺の頭を徐々に染めていく。
そういえばセンパイも、フルートの音が聞こえるなんて言ってたっけ。
「ご無沙汰しています」
真っ暗になった空間で、俺の背後より声が聞こえ、振り返るとそこには一人の青年。
Uだ。
「……U?」
「はい」Uは静かに頷き、俺をまっすぐ見て笑う。
「本当ならば久々に拓也さんの爆乳を味わいたいところなんですが、今回はお誘いにきました」
「お誘い?」
「そうです、本日24時、善悪の彼岸にてお待ちしております」
笑顔を崩さずUはそう言うと、ゆっくりと立ち去っていこうとしてるのか、姿がどんどん小さくなっていく。
俺はどうしても聞きたいことがあって、立ち去りかけるUに慌てて声をかける。
「なあ!」呼び止められたことに驚いたのか、少し戸惑った感じの声で振り返るU。
俺は何を聞こうとしたんだっけ……。
「はい」
優しく微笑んで俺を見る。
「あ、いや……」
「どうかなさいましたか?」頑なに崩さずそう問いかけてくる。
「……センパイは?センパイになんかしたのか?」
「ああ、まぁ……そうですね」一転して真顔になり、含みある言い方でそう答える。
「お前が何かしたんだろ!」不思議と声が大きくでて、威圧する感じで詰め寄る俺。
「ええ、まぁ……先に招待しただけですから、そんなに怒らないでくださいよ、拓也」
彼に拓也と呼ばれると、なぜか心がざわつく。
懐かしいようななじみがあるような。
長い付き合いの友達に呼ばれるような感じがする。
「それでは」
心揺さぶられて何も言えないでいると、その言葉とともにフルートの音色が大きく響く。
俺の耳をその音色が支配し、体全体を包みこむ。
優しく包まれたせいか、この空間を包んでいく闇はより一層濃くなり、Uの姿も見えなくなるくらいにまで視界が黒く染まったかと思えば、フルートの音色は突然消えた。
「……拓也」耳元で誰かの声が聞こえる。
敏感な拓也はその声に聞き覚えがあって、敏感な拓也の意識はゆっくりと覚醒していく。
目を開けると、目の前には天井が見える。
ここは……連さんの車?
「お前なぁ!いつまで寝てんだよ」そう叫ぶのはやっぱり連さんだ。
「え?」状況が飲み込めない俺に対して、連さんは少し怒った様子で続ける。
「どこへ行けばいい?今からお前の言うところに行ってやるから、早く言え」
窓の外をみれば、いつのまにか俺たちは拓也県内へと戻っていた。
でも、なんで?あ、そうか。
連さんとひではもう拓也県の外へ出る必要がなくなったんだっけ。
ペドセクテリウムの支配下に置かれたから。
「拓也!早くしろ!」
まだボーッとしている俺に、連さんは俺のケツをバチンと叩くように声を投げかける。
窓からみえる空が妙にオレンジがかっていて、もう夕方なのかな?と思って起き上がり窓の外を眺めるとそこは既に白い煙と炎に包まれていた。
「え?」
拓也県に対する爆撃。それが今目の前で起きている現実。なじみある建物や風景が、燃えて崩れていく。
「ひでえだろ、これ」俺に合わせて外の風景を見ながらそう連さんは呟く。
「おう」
連さんの言葉にそう答えながら、俺はここからどうすればいいのかわからず、ただ呆然と燃えていく街を眺めながら、この数日間を振り返える。
一体どこで対処を間違えてしまったんだろうか、何をどうすればこうならなかったのだろうか。
そんなことを考えるけど……考えても答えは出てこなくて……。
とにかく今は、善悪の彼岸とやらに急がなきゃ。
だけどそれって、本当に正しいことなのか?連さん達を拓也県の外へ連れ出したほうがいいんじゃないだろうか。
「連さん」
俺は、燃え行く街を眺めながらそう呟く。
「なんだ?」
「……逃げましょうよ。拓也県から」
「え……」戸惑った様子でバックミラー越しにビルダー拓也を見る。
「だって……もう拓也県は終わりなんですよ?」
しばらく静かになる車内。
そとの爆風や熱気で車体が揺れる。
爆音が轟き、外の景色はより激しく燃えている。
「拓也……オレは……」連さんの葛藤が見て取れるようなその発言に、オレの心は急激に冷え込んでいくのがわかる。
いや、元々凍っていた感情が融解し始めているのかもしれない。
「もう遅ぇかもしれないけど、お前のことを信じてるんだ。拓也」
信じている....?今の俺を……?その言葉にマンコを種マンにされた俺は全身の力が急に締まるのを感じる。
「それは……どういう意味なんだ……?」「お前ならきっと、この事態を解決してくれるんじゃないかって思ってるんだ」
「無理ッス……俺にはできない……」もうどうすればいいかの道筋なんて見えてこない。
解決といってももう燃えた拓也県は元には戻らないし、センパイも、どこに行ったか分からない。
「拓也……お前ならできるさ」
そんな信頼は投げやりなものだ。もう後がないから、そう思いたいだけ。
何の根拠があるんだろう?「連さん……もう終わりなんですよ。今更何をしたって……」
「でも、お前はまだ生きている」
「それはそうッスけど」
「俺たちと違って、ゾンビにならずに.....」
「……」確かに俺はニャルラトホテプに魂を売った存在っていう特別な要素を持っている。
だから、そんな俺が特別な存在だからこそ、この状況を何とかできる希望だ……と頭ではわかっているけどさ……「あいつも言っていた。
拓也は俺以上に強大な存在だって」
「センパイ?」
センパイにそう訴えられると……もう何も言えない。
やっぱ俺ってセンパイに弱いのかな。
なんてことを考えていると、図書館でみたセンパイの奇妙な行動が頭をよぎる。
……あの時、ストリートアートが描かれた壁を軽く擦っていたのは、なんのためだったんだろうか。
まてよ、そういえばセンパイは、図書館に最近いったことがあるんだっけか?あれ、そういえばカーリーさんはゾンビの発生源を図書館って言っていたような……「拓也、俺は最後に貢献したいんだよ。だから……頼む」
「……」
連さんの祈るような言葉に、マンコを種マンにされた俺の心は大きく揺れている。
ここまで情報を絞れたんだ。
余計なことを考えずに向かえばいいじゃないか。
でも二人の身も大切……そんな葛藤が頭をよぎる。
だけども俺は、センパイを助けたい。
限りなくここから元に戻るのは難しいけど、それでも俺はセンパイを助け出したい。
その気持ちがどんどん強くなっていき、俺の決心も固まる。
「ウッス!じゃあ図書館に行きましょう!」
言ったぜ。
声に出して、おねだり決めた。
「ああ!」そう答えてアクセルを強く踏み込む連さん。
今まで以上に車体が激しく揺れ、まるでジェットコースターに乗ってるかのような気分になる。
そして車が図書館に到着した頃、時刻はすでに23時を回っていた。
図書館前に着くと、車から飛び出す俺。
すると連さんが俺を止める。
「待て」
「え?」
「お前、これ持ってけよ」そう言って差し出したのは、センパイが置いていったあの拳銃。
「えぇ?でも俺……」
「いいから、こんなの俺がもってたってしょうがねぇからお前が持ってろ」そう言って拳銃を強引に俺に握らせようとするから、俺は仕方なく銃をケツマンにしまい込む。
正直俺はセンパイを殺そうなんて気はさらさらない。
でも、もしUが俺に何かを仕掛けてくるとしたら、この拳銃が役に立つかもしれないから。
図書館も炎に包まれており、周囲からは滞りなく熱気が伝わってくる。
「じゃあ、行きます」そう連さんに告げて車に背を向ける俺。
「拓也、絶対負けないでね。何と戦うか全くわかんないけど。
でも、勝てるって信じてるから」助手席からひでがビルダー性処理玩具になっていく拓也に向かってそう叫ぶ。
運動会で友達に向かって叫ぶように。
もうこの子にも、恐怖心や不安感はないと言わんばかりの笑顔を俺に向けながら。
「おう、任せろ」背後で窓が締まる音がし、その音を聞きながら俺は図書館へと足を進めていく。
「拓也ー!がんばれー!」
二人の声援が背中を押す。
重い足取りが、徐々に軽くなっていく。
「ありがとー!」振り向き、笑顔でそう叫んだあと、突如悲劇は起きる。
二人の乗った車に爆弾らしき物体がぶつかり、車が爆発。
ガラスやエンジンの破片が宙に舞い、マンコを種マンにされた俺の体に突き刺さってくるのが見える。
「え?」何が起きたのかわからないマンコを種マンにされた俺、体はふわりと宙に舞い、地面に叩きつけられる。
「ウッ!」
ぶっびかけた意識を何とか取り戻して立ち上がり、すぐさま車の方を見たけれど、揺らめくオレンジの炎と、黒煙に阻まれて二人の姿は見えない。
「連さん!ひで!」叫んでも、もう返事はない。
粉々になった二人を探す暇なんてないんで図書館の裏庭に走って向かう。
燃える木々の中にそのストリートアートはあって、それを見つけるとビルダー性処理玩具になっていく拓也は急いで駆け寄っていく。
今見るとその絵は、まるで門のようなデザインになっている。
どうやって開けるかなんて分からないならとにかく俺は門にデカマラを当てて力を込める。
すると……門の扉がゆっくり開く。
なんかのRPGで宝箱を見つけたときのようなワクワク感が俺の心を満たすが、同時に不安感もこみ上げてくる。
この中に何があるのか、何が待っているのか全くわからないから。
でも……センパイを救い出すためだ!と自分に言い聞かせて中へ入っていく俺、すると扉の中は薄暗く、窓のない通路が奥へと続いている。
敏感な拓也はその道へ足を一歩進めていく。