……紛糾する職員会議……
そしてカイネとハルの模擬戦……
どうやらアークでも密かな動きが……
〜職員室〜
『皆様…本日は緊急を要する案件が発生した為に足を運ばせた事をお詫び致します。……そして火急の知らせとも言えるべき事案は2つ…1つは織斑一夏に対し、篠ノ之箒が攻撃を加えた事…どうやら携行していた竹刀で織斑一夏を叩こうとしていたらしいです。それも、芯の部分がアルミ合金で出来た棒を据えた状態だったそうです。…私はこれを立派な暴力行為と判断し、教員である皆様に判断を委ねるべくお集まりいただいた次第です。』
学園長はお昼時に食堂で起こった出来事を淡々と告げる。
一歩間違えたら他の生徒が巻き添えを食うほどの大惨事になっていた事案に戦慄するが、1人の教員が手を上げる。
『その後はどうなりましたか!?……まさか…』
『それに関してはご安心を…先ず、織斑一夏に対して振るわれた竹刀は1年2組所属の鳳・鈴音さんが防御…それにより起きた折れた竹刀の舳先を三組のカイネ・ゲルトルートさんが掴み取る事で、被害は防ぐことが出来ました。……ですが、ここからが問題です。
英国の代表候補生であるセシリア・オルコットが織斑一夏目掛けてISの武器を取り、射撃を行おうとしたと食堂にいた多くの生徒たちにより報告を受けております。…幸い、ハル・ハスラー君とカイネ・ゲルトルートさんがこれを阻止。お二人はセシリア・オルコットに護身用の拳銃と近接武器を突き付けて大人しくするように警告。すぐ様武器を下ろしたセシリア・オルコットを同国の代表でもあるサラ・ウェルキン2年生と複数の上級生により取り押さえられたというのが今回起こった2件の事件…その顛末です。』
『そして…拘束処置を施した篠ノ之箒とセシリア・オルコットは次のクラス代表対抗戦までの間、懲罰室にて謹慎となりました』
……職員達の反応は様々であった。
…また1組かと頭を抱える者…
…自分たちが受け持つ生徒達の身を案じていた者…
…教え導く立場が何ほっといてるんだと嘯く一人の教職…
…取り敢えず大事に至らなくて良かったと安堵する者の4つに別れていたが、その殆どの目線が1年1組の教職…織斑千冬に注がれる。
『織斑先生……あなたのクラスは数日前にも騒ぎを起こしています。その殆どに篠ノ之箒さんが関わっているのは少しばかり異常ですよ?…それに貴女のクラスは、問題事を起こすのが得意なのですか??』
…溜息をつきながら織斑千冬を呆れた目付きで見る学園の長……その視線はこちとらこれに手こずってる暇無いんですよと雄弁に物語っていた。
老年ながら覇気のある瞳に射抜かれた織斑千冬は、狼狽える他と同時に口を噤む。
『ッッ……』
『…まぁ、貴女が何を考えてるのかをこちらから察しろなどとは無理がありますが、
『……分かり……ましたッッ…』
織斑千冬に釘を指した学園長は、気を取り直してもうひとつの案件に取り掛かる。
『さて…クラス代表による対抗戦についての会議も始めましょう。』
…夫々が出場するクラス代表の名を読み上げる中、1年2組の榊原教諭がとある事情を口にする。
『すみません…少しだけ訂正を……1年2組の代表なのですが、ティナ・ハミルトンさんが自分だと1年3組の代表:カイネ・ゲルトルートさんに勝てるビジョンが全く思い浮かばないらしく、クラス代表の入れ替えを提案して同じく、1年2組所属の鳳・鈴音さんがこれを受諾した事により1年2組の代表枠は鳳・鈴音さんに決定した事を報告させていただきます。』
『おやおや…ティナさんも相応の実力を持っている筈でしたが、そうですか……[中華のガトリング娘々]が2組の代表ですか…』
……職員室は沈黙した。
…何せあの怪物である。人海戦術等クソ喰らえと言わんばかりの制圧力・瞬間火力は中華…引いては他の追随を許さない最高峰・弾薬費を気にしない・倒れた相手に躊躇なく両手・両背中のガトリング砲叩き込む無慈悲っぷりに心折られた操縦者を多数生み出したとされるモンスターだ。
更に、弾が切れた場合両手の大型ガトリング砲で殴りかかってくるか、誰かに仕込まれたのか喧嘩殺法までやって来るオールラウンダー…にも関わらず、愛嬌のある小さな身体と権力なんざクソと言う態度に頭を直火焼きされたファンも多いのも事実である。
『……的を絞らせなければ問題ないと誰かが言いましたが、やれるもんならやってみな!とでも言いたげな戦術でしたね。』
……ある時にアンチに粘着された事もあったが、そのアンチに言われたのが、『避ければ大した事ない』という投稿に対し、一つの動画を投稿。
その動画が、鳳・鈴音を視点にした戦闘シミュレーション……
内容はいたってシンプル。
↓
アンロックユニット内蔵のガトリング砲で敵の両サイドにばらまいて逃げ道を塞ぐ。
↓
大型ガトリング砲で対象を撃ちまくる。
↓
両背中のガトリング砲も追加
↓
四丁ガトリング砲の一斉飽和射撃
↓
ターゲット粉☆砕
の1分間だけだったが、極めつけが…撃ちまくってる間の映されていた鳳・鈴音の表情である。ゴミでも見るかのような表情で淡々と引鉄を引き続けるのだからアンチが一斉に謝罪文を送ってきたのはネット界隈では割と有名な話だ。
『あの動画が強烈でしたからねぇ……』
学園長の苦言に苦笑いで答えるしか無い教職員達。
『では、1年2組はその構成で構いませんね?…それでは続きをお願いします……』
・
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そして会議が終わり、教員達が各々の教室へ戻り、職員室が学園長1人になった。
『……今年は厄介事が多くなりそうですねぇ…』
窓の外を見ながらそう呟く学園長はどこか哀愁を帯びた眼をしながら自室に戻り、職員室の鍵は閉じられる。
〜【第三アリーナ】〜
時間は放課後…アリーナの中心には2機のISが佇んでいた。
『…今回は私の我儘に付き合ってくれた事、感謝しよう…』
『…フッ…俺も何れ頼もうとしてたからな。』
二機のIS…左側に立つハスラーが纏う[スティールヘイズ・オルトゥス]……
対する右側に立つは、カイネの纏う[リンドヴルム]…
そして客席には、
「なぁ鈴…俺ここに居ていいのか?」
「一夏!見ておきなさい!強くなるというのはこういう事よ。」
「私達も良いのかなぁ?」
「せっかくだから見よう見よう!!」
2組のクラス代表と1組のクラス代表である鳳・鈴音と織斑一夏…そして三組のクラスメイトの面々が居た。
そしてアナウンスからは、
<<[これより、スティールヘイズ・オルトゥス 操縦者はハル・ハスラー対するはリンドヴルム 操縦者はカイネ・ゲルトルート…対戦を開始します。]>>
…3
…2
…1
スタート!!
瞬間、オルトゥスとリンドヴルムが互いに左回りで接近。
リンドヴルムが重機関砲で動きを牽制するが、オルトゥスは両手のハンドガンを撃つ事で重機関砲の弾丸を逸らし続ける。
天性の感により明らかに口径の違う弾丸に当てて、銃弾を逸らし続ける絶技……一朝一夕では身につかない奥義はカイネが疑問を抱くには十分だったが、ハンドガンの弾が尽きた途端、背中のラックから両腕のアタッチメントに付属した機器をハンドガンと入れ替えるように装着すると、両腕の機器から青い光刃を発露させて斬りかかってくる。
リンドヴルムも両腕の重機関砲の下部に設置されたレーザーブレードで迎撃する。
そこからアクロバットや身体の靱やかさを大胆に駆使した動きや戦術の数々は、観客達が魅入る程に凄まじく圧倒されていた。
「…すっげ…」
「…( ㅎ.ㅎ)ジー…ハスラーの動きどっかで見たような…」
「右に〜左に〜速いね〜〜」
「ハスラー君が壁に突撃……そして追うカイネさん…えっ(;゚Д゚)!壁を蹴ってカイネさんの背後を取りながら切り付けた!だけどカイネさんは背中のウイングでガード!?嘘でしょあの羽根自在に動くの!!?」
「ていうか、ハスラー君のアレ…擬似的なラピッドスイッチじゃん。ハンドガンとビームソード見たいなのあんなスムーズに入れ替えられるんだ。」
「…もしかしなくともハスラー君…強い?」
……ド突き合いを続ける2人は……
『ッッ…多才な戦術!即座に作戦を組み立てて切り替える凄まじい頭脳!!やはり君と闘って正解だ![リンドヴルム]に食らいつく者など久し振りだ!!…』
『…羽根の一部がスタビライザーなのか瞬間の爆発力がとんでもないな。成程な。風の噂で聞いたが、[リンドヴルム]…中々面白い機体だ!』
新体操の選手の様に、開脚しながら縦に回転したリンドヴルムは両手の機関砲剣を振り下ろす。遠心力が加わる事で破壊力の増したその一撃をオルトゥスの膝当てで器用に受け流すと、右手のレーザーブレードを起動。
迷いも無く切り上げるが、リンドヴルムは両翼のスタビライザーを吹かして上空へと退避。
距離を取ってお互いに膠着状態だった両機は、暫くして降り始めた。
そして着地した時に、武装を解除し、機体を解くとお互いに歩み寄って握手を交わした。
『改めて自己紹介をしようか。"カイネ・ゲルトルート"…ドイツ代表候補生:序列は二位だ。』
『俺の名前は"ハル・ハスラー"…エルカノの企業代表候補生だ。宜しくな…』
二人の握手は喧嘩を経て互いの友情を深める…ありふれた少年バトル漫画な展開で、更に天が味方したのか曇り空の切れ間から陽射しが差し込み天が祝福してるかの様な奇跡の光景を生み出していたのだ。
一方、……
『…✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。か・りょ・く♪か・りょ・く♪』
『何アレ…(´°‐°`)…ラピ?』
『アハハ……多分、トーカティブをぶちのめしたレイヴンが使ったバカデカチェーンソーの映像を見たからだと思います。』
とある部屋の方では一人の眼鏡少女が踊り狂ってた。……それを見たもう1人がラピに問うが、返答はこの間の淡路島でのトーカティブに対して振るわれたレイヴンの虎の子らしいグラインドブレードの余りの大迫力に火力脳?が焼き尽くされたからだと言った。
その踊りを見ていたNIKKEや指揮官はちょっとだけ引いていたが、ロマンが分かるNIKKEも一定数いるのは事実だ。
『ラピ!何なんですかアレは!!あんな火力素晴らしいにも程がありますよ!!見た所六つのチェーンソーが炎を撒き散らしながら回転!其れを束ねて?!ドリルの様に回転させて相手にぶちかます!?……ッッ……あんなの凄く素晴らしいに決まってるじゃないですか!!!…しかも見た所一度限りじゃなく何度も使えるらしいですね!?…はぁぁ…現物に触れたいぃ…あわよくば使って見たいぃぃ(*´ч ` *)…』
ー分かる…火力はロマンだよね…
『!!師匠もわかってくださる!。…そう言えば…なんかニヒリスターに対しての大規模作戦もやるって募集掛けてた気がする。中心が"リリーバイス"総司令含んだ"ゴッデス"の番号付きだったけどね…』
…ネオンが近い内に、ニヒリスターに対しての大規模討伐作戦を伝説の大隊中心で行われると呟くと、大広間に集まったNIKKE達がざわめいた。
…世界各地に散らばり、夫々が部下を抱えてるゴッデス分隊が一堂に会すると言うのだ。……今度こそ、進化し続けて某キングギドラの様な見た目になったニヒリスターを討つ。そんな決意が垣間見えた。
『……ッッ……随分、本気ですね…ゴッデスⅠ〜IXまでの招集と私達の様なネームドにも招集かけるという事はそれ程の相手なんですね…』
『…でも分隊を抱えてるゴッデスは少ないんでしたよね?』
『…確か、部下を持ってるのが…Gs.Ⅱドロシー Gs.Ⅲラプンツェル Gs.Ⅳレッドフード Gs.Ⅵクラウン だったっけ?。独立して動いてるのがGs.Ⅰスノーホワイト Gs.Ⅴ紅蓮 Gs.Ⅶピナ Gs.Ⅷチャイム で…今は仮番のGs.Ⅸシンデレラ だったかしら……』
ー独立してる子達は単独のキルレ凄い高いからね…特にスノーホワイトは……
そう呟きながらも指揮官と呼ばれた男性は、これから大変なことになると思いながらアークの街明かりを見てため息をついた。
ーゴッデスから聴いたけど……"独立傭兵:レイヴン"…この世界の鍵になるかも知れない……早いうちに接触しないと…
ー続くよ!ー
…[リンドヴルム]…
モデルはアニゴジのヴァルチャー
使用武器
・武器腕:重機関砲剣[セローシュ]
・十二連マイクロミサイル
・脚部ハンターエッジ
…[スティールヘイズ・オルトゥス]…
右手武器:
左手武器:
右腕予備:
左腕予備:
腕部パーツを[MAINDーa]にカスタムした機体。MAINDーaには左腕だけでなく右腕にも近接武器用のアタッチメントが付属してる為、禁断の両手近接という超速攻アセンを組む事が出来る。更に、近接は統一した時に補正も加算される意味不明なシステムとなっている。