※この作品はR-18です。

〜兎と鴉と女神達〜   作:坩堝の騎士王

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日常回……

[44ー142 KRSV]
エニックが開発したマルチENライフル
レーザーとプラズマおよび複合での射出が可能であり
二段階チャージによってそれらを使い分けることができる


〜這い上がる織斑一夏〜アークでのあれこれを添えて〜

 

 

ーガギィン!!

 

『そらそらそらそらぁ!!!』

 

ーズダダダダダ!!

 

『クハハハ!!!』

 

朝から模擬戦をしてかれこれ1時間は経つのにも関わらず、カイネとハスラーが織り成す

火戦はいっそう鋭さと苛烈さを増していた。

[リンドヴルム]が重機関砲を撃つが、[オルトゥス]は二丁のハンドガンで銃弾を相殺し続けながらもブースト移動を繰り返しハンドガンの装弾数が切れた瞬間…背部のレーザーブレードと交換。

カイネに向かいブーストを吹かせ、両手の光刃をクロスさせながら飛び掛るが……

 

そこに強襲する様に二人の間に割って入ったのは……

 

『うぉぉぉぉ!!!!』

 

『!?』

 

ーギャリィィィィンンン!!

 

[白式]を纏い、刀を構えて突貫してきた織斑一夏だった。

 

『ぜりゃぁぁぁ!!』

 

ードカァン!!

 

『ぐっ!?』

 

 

刀を防いだカイネに右足で蹴り込み、遠くへ吹き飛ばした一夏は、そのままカイネに斬り掛かろうと接近する。

 

『横やり失礼するぜ!!』

 

ーゴガァン!!

 

『うぐぁぁぁ!?!?』

 

その横から速度の乗った重い蹴りが入り一夏は蹴り飛ばされた。

 

『乱入してくるとはとんでもない奴だ……その意気や良し!』

 

『中々だ。…ではここからは、"乱戦"と行こう!!』

 

『やっ…やってやらぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

 

 

 

数十分後…………

 

 

 

『…_(:3」 ∠ )_…』

 

…アリーナには完全にダウンした一夏。

お互いに肩で息をしながらもその目の闘志は微塵も陰りを見せていないカイネとハスラーが居た。

 

そこに、戦闘を分析していたクロエが声をかける。

 

『御三方…アリーナの使用時間は終了となられます。次の方にお譲りして私達は退散致しましょう。』

 

気絶しかけた織斑一夏に水筒の水をかけて起こすクロエ。その様相に次に使用する為に来た生徒達は軽く引きながらアリーナの使用権を受け取る。ハスラー一行はシャワー室で身体の汚れと汗を流して、朝の食事の為に食堂へと向かった。

 

食堂で…

 

 

 

朝から豪快にステーキを喰らうのはハル・ハスラーである。

その横でシチューとパンを食べるカイネを他所に卵かけご飯を頼んで食べてる一夏…

クロエは朝食に味噌汁定食を頼んでそれを黙々と食べていた。

 

あらかた食べ終えた後で、一夏が会話を切り出した。

 

「…ハスラーさん、カイネさん…」

 

「改まってさん付けはむず痒いな……ハスラーで良い」

 

「私もカイネと呼んでくれ」

 

「〜〜……じゃあ、これから宜しくなハスラー!カイネ!」

 

「おうともさ♪」

 

「あぁ♪」

 

一夏の敬語呼びを否定し友達のノリで呼んでいいと言った為、敬称を付けず呼ぶ一夏に肯定的に答えるハスラーとカイネ。

 

「ハル様ハル様…本日は、休日日です。今後のご予定は如何程で??」

 

「…確か今日はクラス対抗戦の前の休日日だったな。ん〜……」

 

クロエは今日が休日である事でハスラーにどういう予定を立てるのかを問う。

IS学園はクラス対抗戦の二日前から休みを取り、選手達のコンディションを万全にする為2日間の休みを設けているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

 

 

織斑一夏は、俗に言う秀(・)才(・)…である。

だが、初代ブリュンヒルデである織斑千冬の弟である事が何よりも耐え難いのだ。

あの横暴が姉だと!?あの暴君が姉だと?!

織斑千冬の実情を知る織斑一夏からすれば憤慨に能う事だ。

故に織斑一夏は努力する。あの姉を追い抜く為に、春(・)樹(・)を(・)見(・)捨(・)て(・)た(・)奴が姉であってたまるかとその身に有り余るほどの勉学・武術を掴もうと弛まぬ努力を続けたが、そのどれもこれもを篠ノ之箒含む何かしらに邪魔されていた。

 

ー今は邪魔が居ない。

 

成り上がりだの依怙贔屓だの言われてるがその批評の渦から脱却する為に織斑一夏はそんな事に構ってる暇などなかったのだから。帰り際渡されたデ(・)ー(・)タ(・)と自身の機体構成(自爆兵器)と照らし合わせてイメージする。試したくてしょうがないその意欲が導いたのはアリーナでは無く、仮想シミュレーターに直行した。

 

そして仮想シミュレーターで熟考して、既に何十、何百とシミュレートを行い続けそれらを反復し続けた結果……

 

『ははっ…マジかよ。こんなに変わるのか?!』

 

……教員の駆る[ラファール]を僅か数分で仕留めた織斑一夏に笑みが浮かぶが、ソレすら直ぐに忘れてデータに向き直る。

既に師事をお願いしてから幾百近くの模擬戦等を繰り広げた。

[カイネ]や[鈴]も凄まじいが、ハスラーによる手を変え、品を変えながら行われた

模擬戦はただでさえ凄まじいハスラーの実力や壁を抜けたあとの爆発力の高い一夏の実力を激的に高めた。

 

ハスラーは一夏から静と動を…一夏はハスラーから三次元機動の扱いや、距離を詰めるタイミング・トリッキーなスタイル等を……自らに無いものを互いで教え合い、実戦により更に発展させて研鑽する。

 

ここに来てから随分と得ることの無かった自分が成長してるという実感と経験値。

更に目標を得た事により織斑一夏の精神は研ぎ澄まされ、強くなっていた。

 

当然、それに応えぬ[白式]に在らず。

メキメキ強くなる主に対し、此方もアップデートを重ねていかねばと共鳴していた。

 

それがとんでもない真価を齎す事になるのはこの時は誰も知らなかった。

 

 

 

 

 

「…で…何で俺の部屋ァ!?」

 

「そこまで無碍にしない辺り、不快と思っても無いな?」

 

「あっ頂いております。」

 

「茶葉は中々良いのを使ってるな」

 

一夏が休息をとっていた暫く後、カイネ・ゲルトルートとハル・ハスラー、クロエ・クロニクルが到来。

悠々自適に寛ぐ3人に呆れながらも、客人をもてなす為に茶菓子を出すあたり人となりの良い一夏の癖が滲んでいた。

 

「織斑一夏…良い情報がある。刀の件だが…2週間後には納品してくれるそうだ♪」

 

「マジ!?有難うなハスラー!」

 

「そしてもう一点、お前の師範代わりについてだが、頼み込んでどうにかは出来そうだ。」

 

「そうなのか…ここまでして貰ってなんか悪い気がするな。」

 

「ひたむきに強くなろうとする奴は、好感持てるぞ?」

 

カラカラとハスラーは笑い、カイネは違いないと頷きその様子をクロエはまじまじと見つめていた。

クロエはハスラーの傍に座り出されたカステラを小分けにしながら食べてるのだが、

その様子を見兼ねたカイネからド級の質問が飛んできた。

 

「…ハスラー殿とクロエ嬢は前々から距離が近い気がするが…二人の関係性は何なんだ?」

 

「「結婚前提のお付き合い」」

 

「…はぁ!?」

 

「ふむ…なるほどな」

 

二人はどんな関係だと言う質問には割とアッサリ言い切ったハスラーとクロエ。

息ピッタリで当たり前のように言う姿は結婚前提にしては密接な関係だと思われるがカイネはそこら辺を弁えているのか深入りすることは無かった。

 

 

 

△▽△▽

 

〜[技研都市アーク:中央司令室]〜

 

…アークの中心にある建物…その中のエントランスホールに円になった座席に大多数の見た目麗しい女性達が集い、夫々が会話等で暇を潰していた。

 

…愛銃のカスタムについて…

 

…ラプチャーを何匹撃破したか…

 

…オシャレやファッション等など…

 

暫く和気あいあいと会話を重ねていたが中央にアーク防衛総司令官リリーバイスと彼女を支えるゴッデスの面々が現れるとエントランス中のNIKKE達が、注目し始める。

リリーバイスが座席に座ると周りがどよめくが、手を上げて静止させると…

 

「皆さん揃ってますか?…それではこれより…火龍対策の会議を始めます。」

 

途端にビリついた空気になるNIKKE達。

ニヒリスターについてはカウンターズ・パイオニアでも殺しきれず、知るものは少ないがレイヴンでも撃退しかできなかった"ヘレティック"の一体だ。

……赫き鋼鉄を鎧(よろ)うかの火龍は今も世界のどこかに潜んでいる。炉心を進化させ比類なき無双の凶器と化した熱線を吐き、かつてプ(・)ロ(・)ト(・)マ(・)ス(・)ブ(・)レ(・)ー(・)ド(・)やプ(・)ロ(・)ト(・)グ(・)ラ(・)イ(・)ン(・)ド(・)ブ(・)レ(・)ー(・)ド(・)で挽肉にされた部位は時間をかけて修復・補強を繰り返し、レイヴンが知れば顔を顰める赤い粒子の防御壁(多重コーラルシールドもどき)まで再現させているのだ。

こちら側からすればたまったもんじゃ無い。

 

「…なので今、対応が出来る今の内に終わらせようと思います。これは皆様の命を賭ける果てしなく危険な任務です。……そう言えば前哨基地のお方はどちらに?」

 

リリーバイスは、前哨基地…アーク外郭の監視のために出払っている指揮官を探そうとしているがそうとは知らず、ドアを開けて三人の容姿の違う美女と一人の男が手を引かれて部屋に入ってきた。と同時にモニターにエデンのエンブレムが表示されドロシーの顔が映った。

 

『お久しぶりです。リリーバイス…』

 

「久し振りね♪ドロシー?…前哨基地の指揮官も来ましたのでこれから本題に入ります」

 

…リリーバイスは話す…

各地に散らばるヘレティックの所在……

まだ見ぬ同胞達をどう集め込むか…

そして、件の"レイヴン"についてだが……

 

「今度の総力戦に増援として呼び込もうと思っております♪」

 

「「「「ッッッ!?」」」」

 

「あのクソデカチェーンソーを見れるんですか!!」

 

「ネオンは落ち着こうね?」

 

ニヒリスターを討つ為の"総力戦"に"独立傭兵:レイヴン"も呼ぶと決定づけたリリーバイス。Gs.Ⅰ〜Ⅸまで揃えたトンデモオールスターに加えて、条件の下ならば瞬間火力のバケモノと化す"レイヴン"にも依頼を出すと知り一部のメカニックNIKKE達は大いに盛り上がった。

 

「…お姉ちゃん…理由は何だ?彼を巻き込む理由が私にはよく分からないんだが?」

 

「スノウ…それはですね?……シンデレラのモチベをあげるためでもあります。」

 

リリーバイスがふと、エントランスホールの一点に目をやるとつられてほかのNIKKE達もそこに目を向ける。

そこには、深窓の令嬢の様な出で立ちのNIKKE…シンデレラが静かな寝息を立てて眠っていた。

 

「あの子は、"レイヴン"に助けられ…それ以来、"レイヴン"に…ハル・ハスラーに恋をしています。……本音としては、妹の恋を全力で応援してあげたいんです。」

 

そう言い柔らかな微笑みで月光を浴びながら眠るシンデレラを見ているリリーバイスは、正しくゴッデス…引いてはNIKKE達の始祖と言うべき貫禄を持っていた。

 

シンデレラはどんな夢を見てるのか……

それは本人のみ知る……

 

 

 

 

……続く!!……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





…大火力とバ火力の大盤振る舞いになりそうな総力戦ニヒリスター

ハル・ハスラー
似た者同士を見つけて御満悦。更に履い上がろうとしてくる弟子(仮定?)にワクワクが止まらない。

カイネ・ゲルトルート
価値観世紀末(VD世界適正)お嬢様。
ハスラーというドイツ代表候補一位が興味持ちそうな凄い奴と模擬戦しまくってる。

織斑一夏
覚醒の兆しが見えたヤバい弟子。
最凶(ハスラー)と最高(カイネ)に鍛え続けられた結果、本人も知らぬところでアホみたいに成長してる。
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