…炸裂する[
彼方から飛来する新たな味方…
第四話…お楽しみに!
『グゥオォォォォォォォ!!!!!!』
醜悪な見た目をした怪物が腕を奮うが、それを一重で避け続ける。
デカブツ相手に[Songbird]と[ネビュラ]を持って来たのはいいが……
何せ…腹に一物…いや、腹に美女を捕らえているのだ。
ーしかも現在形でエネルギーと云うより生命力?を吸われ続けてるという惨状だ…
範囲の広い爆発兵器やエネルギー武装は悪影響を及ぼす為、使うことが出来ない。
逆を言えば、人質さえ何とか出来れば幾らでもボコれる…
ブースターの音とトーカティブの咆哮、重い装甲を蹴る金属音、更にマズルフラッシュが彩る空間で其れは確かに風に乗り響いて来た。
「…?何か……歌声が聞こえます…」
『〜
『エェイッッ!!ミミザワリナ歌ヲ歌ウナァァァ!!!グフォッッ!!』
エマが気付いたその歌声は"レイヴン"が無意識に口ずさんでいた。
目の前で鼻歌を口ずさむ"レイヴン"にトーカティブは激昂するが、先程から己の攻撃を躱して、避けて、捌いて居る目の前の機人に同時にイライラしていた。
『グゥオォォォォォォォ!!!!!!!』
怒ったトーカティブは両拳を合わせ、アームハンマーの体制に入る。その瞬間にレイヴンは背部のブースターにエネルギーを流入……最高速度で背後へと回り込む。トーカティブは組んだ腕を振り下ろすが、そこに"レイヴン"は居らず、攻撃は地面を打つだけにとどまった。
破砕された粉塵が視界を覆う中、トーカティブは"レイヴン"の行方を追っていた。
『(…ドレホド足掻コウガ、奴モ、唯ノニンゲン!我々ニハ、コノ
そう
その連射に反応したトーカティブは片腕で防いだその瞬間に腹袋を何かが掠めて更に傷を作った事には気付かなかった。
暫くして、レイヴンの猛攻が止んだ頃合を見計らったのかトーカティブは眼前の
『オイ、貴様………ナゼ攻撃シテコナイ!!』
その問いに"レイヴン"……ハルはこう答えた。
『俺の役目は誘導・撹乱……そして救助だ…』
そう告げたレイヴンがABで突っ込んで来るのも目視したトーカティブは口角を吊り上げた。
飛んでる最中に叩き落としてやると言わんばかりに跳躍。
此方にあの重い銃弾を撃ってくるが、そんなこと知るかとばかりにその拳を振るうのだが…
ービリッ…ズリュ……
『ナッ?!マサカ…貴様ァァァ!!!!』
『そら、落ちて来い!お姫さんよ!!!』
そう…先程の銃撃は全てを腹袋に出来た浅傷に集中…破れた腹袋から中身が溢れ、粘性の高い体液に包まれた素っ裸の女性がヌルンと零れ落ちた。
レイヴンは[オルトゥス]の姿勢制御システムを反転。醜悪な腹袋から解き放たれた姫を受け止める為に仰向けになりながら、ブーストを吹かし続け…粘液塗れの彼女を優しく抱き留めながら、弓形に上昇。ゆっくりと[NIIKE]達の元へと降りる。
そこに駆けつけてきたのは、レッドフードと呼ばれた赤髪の美女。
「…おい!そいつは無事か!?」
『…スキャンした所を見るに、バイタルは安定してる。生きてるよ…』
「お…おう……済まねぇな…機体が粘液でグチョグチョだが…それと何でアンタは頭上を見てる?…」
『…出来るだけ女性の裸体を見たくは無いんだ…其れよりも、コレで遠慮なく殴れるがどうする?』
「変な所で律儀だなww…まぁいい、よっし!アタシも混ぜろ!」
相槌で答えた[オルトゥス]は、バーストマシンガンをハンガーラックのネビュラへと換装……トーカティブの方向へアサルトブーストを吹かせて突撃して行った。
Gs.Ⅲレッドフードは己の身長を上回るスナイパーライフルを軽々と取り回し、其の銃口をトーカティブへと向ける。
所変わって……先程から"レイヴン"が、鮮やかに魅せる戦いを遠くから見ていたウンファは、自らが受け持つアブソルート隊に攻撃指示を出そうとしたが、突如としてインコムに通信が入る。
「何だ!……?…おいお前達!近くで展開していた"メティス部隊"が増援に来るそうだ!そして……"人質"は奪還された!!人類守護の栄誉を"鴉"に取られるぞ……"鴉"に続け!!」
「「「ォォォォォォォ!!!!」」」
「旦那はん!飽和射撃が来るで!」
『忠告有難う!』
トーカティブは先程まで明らかに密度の増した弾幕に苦しげな声を上げる。
だが、弾幕の勢いが弱まった刹那、死角から意識が持って行かれそうな程の圧倒的な質量が襲う……
正体は、"レイヴン"だ。
先程の猛攻が止む瞬間を狙い、最大速力で蹴りをお見舞したのだ。
己の身体操作により重心を脚部に集める+アサルトブーストの爆発的な加速力が生み出す物理的な暴力は、トーカティブが片膝を着くほどに強く重かった。……間髪入れずに、凄まじいまでの熱量と爆発が更にトーカティブを後ろへと押し込む。
[オルトゥス]の肩に取り付けられた
『(ナゼダ!ナゼ、コイツガ撃ツ瞬間ヲ、察知デキナイ!?)』
トーカティブの体制が復帰するその瞬間に、"レイヴン"はフルチャージの済んだネビュラを向け、引き金を引いた。
オゾンの焼ける匂いと共にプラズマライフルのエネルギーがトーカティブの腹部に殺到……そのまま爆ぜた。
『グオォォォア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!…』
己の体を焼き焦がすプラズマ爆発の威力は確実にトーカティブにダメージを蓄積させる。
『さらばっっ!!!』
「「撃てぇぇぇ!!!」」
『ナニッ!?』
一定のダメージを与えたレイヴンは離脱。
瞬間的に、叩き込まれるのは榴弾、散弾、ライフル弾の雨。
その衝撃力に堪らず後退しようとしたトーカティブにダメ押しとばかりのSongbirdの砲弾が命中。
『ヌゥォォォォォ!!……』
ーズズゥンンン……
たまらず後方にひっくり返り、沈黙したトーカティブ……。
…[NIIKE]達は増援が来る前に終わった為に後はトーカティブの残骸を"メティス部隊"に回収してもらおうと準備を始める。
そして"レイヴン"は、迎えのヘリを[ハンドラー]に要請しながら、依頼報酬を受け取る手続きを履行する為ウンファ達の元へ行こうとしたが…
『オォォノォォォレェェ!!!コノママ貴様ラヲ生カシテナルモノカァァァァ!!!』
女神の敵と呼ばれるだけあって、死ぬ程タフなトーカティブが放った圧力は凄まじいものだった。唸り声は大地を揺るがし、トーカティブの怒りを体現するかのように轟く。
……ひっくり返った状態でソレを言うのか…とそんなツッコミを言ったら顰蹙を買いそうだから辞めておく。
……だが…
『ン?……(グッ)……フンッ!!……ナッ!?…シマッタ!背中の砲身ガ地面ニ深ク刺サッテシマッタァァァァ!!!』
背中の砲身が予想以上に深く突き刺さったのか、反転したまま慌てるトーカティブのその言葉に……
「(✧д✧)キラーン」とべスティーが目を光らせ……
「((≖֊≖)ニヤリ……」とピナが仄暗い笑みを浮かべ…
「そうか…抜けねぇのか?」とレッドフードが呟き…
「…仕方あらへんなぁ…手伝ってやろか♪」とヤンが軽口を叩き……
「そーかそーか…並ば引っこ抜いてやろう」とウンファが提案し
「良いですね♪そうしましょう♪」とエマが賛同する。
ただ……彼女達は物凄くバチ切れてますよ?と云う表情であり、そのまま無言でトーカティブの元に前進して行った。
わざとらしく足音を立てながら無言で歩く様はひたすらに恐ろしい光景だった。
負傷した[ノア]と気を失って居る[シンデレラ]が横に寝かされた場所に降り立った"レイヴン"は、今からおこるその惨状を察したのかトーカティブに対し、黙祷した。
『オッ…オイ( ;´꒳`;)貴様ラ何ヲスル気ダ!!ヤメロォ!!近寄ルナ!!』
『……(-人-)ナムナム……』
ーガンッ!ガンッ!ドガァァァン!ボゴォォォン!!!!ゴッ!ゴッ!ゴッ!ゴッ!
『グォォア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙……』
大凡、殴ってる?と思えない程の轟音が響いて来た。
トーカティブの何やら鶏の首を絞めるような切ない悲鳴をBGMに打撃音・爆音?が腹の底から振動として伝わって来る。
『(どんだけアレに恨みと怒りを抱いていたんだ?……アレに通じるか試してみるか…)』
そう考えて思い至ったハルは[右手武器]をネビュラからバーストマシンガンへと変更。拡張領域の容量をギチギチにしていたある大型武装を背中に展開する。
ー[左肩武装・右肩携行武器]パージします。
ー[大型試作兵装]……装着完了。
[オルトゥス]の背に現れたのは全貌が見えない大型の武装。
その武装をこれから展開しようと言う時に事態は動き出す。
なんとあれだけボコボコにされていたトーカティブが突き刺さった砲身をねじ切り再起動したのだ。
『イイ加減ニ、シロォォォォォォォォ!!!!!!!』
「「「撤収!!」」」
起き上がったトーカティブに目もくれず一目散にその場から撤退する[NIIKE]達に苦笑しながらもとある武装を展開する。
『ハァー、ハァー、アイツラァァ……ン?』
ー[不明なユニットが接続されました。直ちに使用を中止してください。]
ー[システムに深刻な障害が発生しています。直ちに使用を中止してください。]
…[オルトゥス]の背中に付けられた仰々しい兵装が音を立てて展開していく。左手のパルスブレードは接続部から外され専用のアームでハンガーラックにマウントされ、右手のバーストマシンガンも同様にハンガーラックに回収・携行されていく。そして左腕に背中の兵装が展開した支えが迫り出し、左腕部の接続部と、其のアームにある部位が接続。
そして、右腕部には大型チェーンソーが六枚も付属したユニットが装着され、段々と其の本性を顕していく。
だが、左腕部を取り囲むように着いたレールユニットに接続されたチェーンソーが唸りを上げながら刃を回転させると同時に、レールユニットも回転を始めた。
摩擦熱は熱波となって、周辺を焦がし高速回転する刃は赤熱している。
これが[
『…(゜д゜)……ナッ!ナンダ!!ソレハァァァァァ!!!!!』
そんな驚愕をシカトしてアサルトブーストを用いてトーカティブに突撃する。
『そぉれ!!!パリぃぃぃぃンンン!!!!』
撤退する[NIIKE]達が散開した中心を突っ切り、吹き上げる炎の塊がトーカティブを真正面から削り取りに来る。
トーカティブが咄嗟にとった行動は両腕をクロスさせて防ぐ事だった。
…チェーンソーの回転する六枚の刃…膨大な熱量を撒き散らしながら渦を巻く暴力がトーカティブの両腕を溶断。掘削ドリルの様に高速回転し、そんなチンケな壁など意味が無いとばかりに削り取り、抉り抜く。
『グゥゥオオオオオオオォォォォォ…………ヅァァァ!!!』
トーカティブは己の身を咄嗟に捻る事で致命的な一撃を躱す事に成功。
だが、両腕は無惨な形で削り取られ、全身に散見する装甲は膨大な熱量に当てられたのか所々が融解していた。
『(ナンダアレハ!?!?…アノ巡礼者共の兵器ヨリモ強力デハナイカ!!
……確実ニワレラヲ討ツ為ニ、ニンゲン共ガ造ッタトデモ言ウノカ?!)』
『…身を捻る事で最大のダメージは躱したか…敵ながら凄いなぁ…だが、通らんよ…貴様は滅ぼすさ』
稼働を停止し備え付けファンが冷却を始めてるにも関わらず、こちらを倒そうとする[レイヴン]…そして各々の銃器を構えた[NIIKE]達…夫々が死に体のトーカティブを討つ為に構えた瞬間……
ードウウゥゥゥゥンンンン………………
トーカティブの頭部が消し飛んだ。
その背後には彼方より延びる青い一筋の光線。
誰がやったのか知らないが熱により脆くなっていた頭部装甲を一撃で狙い撃つという神業をやってのけたらしい。
更にハルはその距離に驚愕する事になる。
『おいおい(^_^;)…今の光線の発射地点…ここから7km先だぞ…なんて精度だ……』
ISのハイパーセンサーの限界射程を上回る距離から的確に頭部を撃ち抜くという神業を魅せられ感嘆の境地に至った。
その狙撃地点では……
「よいのか?…"スノーホワイト"?」
「…"紅蓮"…あぁ…今の状態ではピナや
「……左様か…では、あの
スノーホワイトと呼ばれた[NIIKE]は煙を上げる自身の愛銃を担ぎあげ、
紅蓮と名乗る[NIIKE]と共にその場を立ち去る。
途中アブソルート隊達の居る場所を懐かしそうに振り返る。
「(…次会う時は、私ももっと笑える様にならねば…)」
「…スノーホワイト?ゆかんのか?」
「…済まない…紅蓮…行こう…私達の仲間を探す旅に……」
そう思いながらも己のやる目的を思い出し仲間と共に立ち去って行った。
現場では…
『…大型ラプチャー:トーカティブ…沈黙…ミッション終了です!』
「ふっ……お疲れ様だな……皆…コホン…良くやった////」
「隊長のデレだ〜」
「お〜…売れるやろか?コレ…」
ミッションが完了した途端、ワイワイガヤガヤと賑やかになるアブソルート隊。ウンファのデレにエマが野次を飛ばす。珍しいウンファのデレを写真に収めたヤンはブロマイドとして売れないかと金勘定を始める。
…[OW]を収納し、パルスブレードを左腕部に装着し、バーストマシンガンは携行した[オルトゥス]改め、ハルがウンファ達の元へとやってくる。
今度こそ、依頼報酬の手続きを行う為と、先程の砲撃は何なのかと問うためである。
……続く!!……
…[OWー01:グラインドブレード]…
左のEN引き込み用アームは左腕武器をパージ…左武器接続部に繋げ本体とOWのエネルギーを配合。とてつもないシナジー効果を生み出す。
右の大型武装アームを展開。六枚のチェーンソーが高速回転…更にスパイラルドリルの様に回転することにより、大凡の兵器には出せない火力と貫通力をたたき出すことに成功。摩擦や余剰エネルギーによって発生する熱エネルギーはオマケである。
メリット
ほぼ原作通り
デメリット
・背部武装のパージ
放出する熱エネルギーによるスリップダメージ
故にIBーTー××シリーズしか扱えない[
そして予想以上にENを喰う為にほぼ決戦兵装と化している