※この作品はR-18です。

〜兎と鴉と女神達〜   作:坩堝の騎士王

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……工業会社[エルカノ]……

ルクセンブルクの片隅に本社の敷地を構え、美容製品や、IS用の試作部品を製造・販売している。
特徴は新進気鋭と創作意欲に溢れた人材を集めて、誰も気付かない目線での兵器開発などを手懸けている。…製品は汎用性の高い物からワンオフまで…

後ろ暗い事は多々在る…寧ろ世に出せねぇびっくり秘密が沢山ある。



〜[エルカノ]社〜新製品発表会見〜……録でも無いオマケ付き……

 

〜ルクセンブルク・[エルカノ]本社玄関前〜

 

……がちゃがちゃ…ガチャガチャ…

 

駐車エリアに泊まった数台の車から降りて来た報道陣。

彼等は、[四脚重機:MT]の発表会見をスクープする為に集まってきたのだ。

 

「ていうか何だろ?このでっかい戦闘機の様な何か」

 

「昔の資料の戦闘機よりも大型だぞ?」

 

出迎えたのはモニュメント代わりに置かれた漆黒の戦闘機。

其れもスクープになると信じ、カメラを回し続ける報道関係者各位。

するととある女性がジェット機の名称が刻まれた鉄板を発見。

 

「…ん〜、[OWーTー00:V・O・B]…正式名称…オーバードウェポンダブルオー:ヴァンガードオーバーブースター??えっコレブースターなの!?」

 

「「「はっΣ(°■°)?!」」」

 

普通にしては冗談みたいに大きなブースターを惚けたような顔で見つめる記者団達……。

 

…カツン……カツン……

 

杖をつき、真っ直ぐにロビーから現れたのは両目を覆うアイマスクを付けメイド服に身を包んだクロエだった。その直後、上空から[スティールヘイズ・オルトゥス]を纏ったハルが降下して来る。

 

「ようこそ…記者団の皆様、私の名は[クロエ・クロニクル]……皆様の案内をさせて頂きます♪そして、後ろに居られるのが…」

 

クロエを手で制し、ヘッドパーツを展開させて顔を表しながら挨拶をする。

 

『こんにちは皆様…[ハル・ハスラー]です。[エルカノ]所属の身分である為に今回は報道関係者各位の護衛を務める。宜しく…。」

 

「「「ぉぉ!!✨」」」

 

…人あたりの良さそうな顔をしといて無愛想な態度は如何なものかと言いたいがそれよりも、そのヘッドパーツの変形機構に一部の男性陣は沸き立った。

特に日本人からは非常にウケが良かったのか、ハルは凄い勢いで詰め寄り興奮した男性記者達の対応に追われた。

 

そしてクロエが先頭に立ち記者団を多目的ホールに案内、ハルが背後から護衛をしながら追従する。

 

 

〜多目的ホール〜

 

記者達は設けられた座席に座り、新情報を今か今かと心待ちにしている。

 

舞台側にはスクリーンとプロジェクターが並び、マイク席まで存在している。

 

……カッ、カッ、カッ、カツン……

 

ビジネススーツに身を包んだ[ハンドラー・ハーゼ]が舞台袖から壇上に躍り出た瞬間に、シャッターとフラッシュが焚かれるハズ…だったが、記者達はカメラを持ったまま[ハンドラー]の美貌と出で立ちに見惚れていた。

何処までも元の紫の長髪は、何故か知らぬが艶めきを持った漆黒の長髪へと変質。何処までも綺麗な姿も気になるが…

 

…それ以上に記者団達の心を占めたのは……

 

(((((おっぱいでっか!?…スタイルえっろ!)))))

 

スーツが抑え込んでるとわかる豊満なバスト。

引き締まったウエスト。程よく大きな臀部。むっちりとしながらも靱やかで長い脚。白磁器の様な柔肌。凄まじい美貌と色気を醸し出していた。

 

…在る席に座ってた倉持第二研究所から特別出向して来た女性[篝火ヒカルノ]は[ハンドラー]の顔に見覚えがあるかのように首を傾げる。

 

そして会見が始まる。

 

「さて…お待たせしたね。これより[エルカノ]社:新製品発表会見を行います!司会進行は代表取締役社長[ハンドラー・ハーゼ]が努めます…じゃ、本題…で、その前に……」

 

[ハンドラー・ハーゼ]は少しだけ咳払いをすると、ハルに密かな目配せをした。それは事前に取り決めた合図だ。

そして[ハンドラー・ハーゼ]は取り繕った口調を崩しながらとんでもない事を言う。

 

「…もしもぉしww…聞こえてるかなぁ?それじゃ、本題に入りたいから用件だけね♪…私ね?会見に呼ぶ前に、きちぃぃんと、記者たちの顔を精査して覚えてるからぁ?知らない顔が居るのが可笑しいんだよねぇ??聞いてますぅぅ??そこのゴミ虫さぁん?死にかけなのによく来れたねぇぇぇ〜ww…」

 

……正面入口付近で立ち聞きしていた女性をガン見しながらも小馬鹿にしたクッソ腹立つ態度とは裏腹に[ハンドラー]は絶対零度の目付きで指を鳴らす。

瞬間、ハルが部分展開したレーザーブレードで斬り掛かる。

 

「ちっ!!ジェネラル!そっち行ったぞ!!」

 

既の所でレーザーブレードから抜け出した女性、オータムはこの場から逃げようとエントランスのドアを開けるが、ドアの向こうに立っていたのは味方ではなく、オータムを無機質に見下ろす⑨・ジェネラル。

 

「なっ?!」

 

ー[ターゲット確認…捕獲行動二移行スル。]

 

ジェネラルは右手に持った、スタンニードル銃をオータムに向けると…躊躇なく引き金を引いた。

 

…ドスッ……バヂッ…バチバチバチバチィィ…

 

「ぎっ!?…ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!」

 

銃身から発射された針が逃亡しようとしたオータムの太腿を貫き、少しの沈黙の後、凄まじい高電圧が襲った。

 

そして失神したオータムを摘み上げたジェネラルはハルとハンドラーに指示を仰ごうと顔を上げた。

 

「…ジェネラル君?そいつ…渡してくれないかな?…いや〜ちょっと自分以外の研究サンプルが欲しくてさ?お願い(>人<;)…」

 

ジェネラルの前に居たのはライダースーツに白衣を纏った[タチバナ]と言う[エルカノ]社に居候してる変り種の学者だった。

突然の質問に、ジェネラルは戸惑う様な感じでハルを見つめる。

無機質なモノアイがどうする?と言わんばかりに見つめていた。

 

「ジェネラル…渡してやれ…タチバナ!"尋問"とかetc…宜しくね?俺も[ハンドラー]も後で向かうし……」

 

「オ〜ケ〜…じゃ!籠るね〜」

 

ハルの言葉に、オータムの首を掴み、引き摺っていくタチバナはその手をヒラヒラと振る事による肯定の意で答えると、そのままエレベーターに乗り地下へと去って行った。

 

記者団は目の前で行われたテロ鎮圧劇を唖然とした顔で見ていた。

すると…

 

「あの!今日は[四脚重機:MT]の発表を行うと言っていましたが!」

 

その声を皮切りに[ハンドラー]の方向に向き、そのMTと呼ばれる重機についての一報を詳しく知る為に、全記者が集中し始めた。

 

……声を掛けた女性記者は、事前に[ハンドラー]と打合せをしていた仕込みの記者…[黛渚子]であり、対価に[インフィニット・ストライプス]の独占取材を取り成した、やり手の記者である。

 

 

……素知らぬ所でハルと件のジェネラルがそっと部屋を出ていった事は[ハンドラー]以外気付かなかった。

 

 

「さて!…それじゃ[四脚重機:MT]の大まかな説明と、起動試験の様子…そして特別に〜、[IBーTー05ー:NーWGIX/V:操縦者:マキナ・タチバナ]と[IBーTー03:ALBA:操縦者:ハル・ハスラー]の模擬戦も公開するよ〜!」

 

記者達がおぉっ!!とどよめきを露わにするが、この放送を画面の向こうで観てる者達はMT以上に2人目の男性操縦者とちらりと写った謎の女性学者との模擬戦を心待ちにしていた。

 

そして、[四脚重機:MT]の説明が始まった。

 

○まだまだ無重力の中での活動には欠点があるが、装甲車以上の耐久性能と出力を誇る

○足場の悪い場所での平行を保ったままの移動。

○訓練を積めば誰(・)で(・)も(・)乗れるという事

○操縦者の絶対安全性完備

○災害救助用のカスタムパーツも随時開発していく事

 

……この5点を説明された記者団は、世をひっくり返しかねないその発明とMTという可能性の塊に注目していた。

驚きの感情が行き着く間もなく、司会の[ハンドラー]は、さらなる爆弾を投下する。

 

「私は、一応ISのパーツや武装も作る事もある。それで私の会社で創ったIS同士の模擬戦!みんな見たくなぁい??」

 

問い掛けとともに、多目的ホールの天蓋が開き始めた。

そして開ききった頃には、そこには大きな荒野が拡がっていた。無論、[エルカノ]社の敷地内である。

ビームや実弾が飛ばないよう、パルスガードシステムを内蔵したエリアだ。……かなり離れた所に一体の蒼銀のカラーリングをした

[ALBA]通称…[スティールヘイズ・オルトゥス]が何かを待つようにスタンバイしていた。

 

……開いた天蓋を見下ろすように飛んで行くそれは、人型の機体。その機体は…

 

「あるぇ?!何で⑨が出てるの!?[マキナ]は?!」

 

[ハンドラー]の焦りに男性と女性の声が交じったかのような音声が、インコムから入って来た。

 

『…彼女曰ク、体調ガ悪イソウダ……故二、私ガ出ル!!」

 

『そうらしい…[ハンドラー]…済まないが、変更だ。』

 

その頼みに対し、[ハンドラー]はちょっと困ったような表情をしたが、答えは決まったような物だ。

 

「それじゃ……2人とも行くよ〜…時間になったら止めるけど…念の為に聞くよ?SEは何処まで?」

 

『3割で!』

 

『同ジク…』

 

「何本先取?」

 

『『一本!』』

 

周囲は質問や返答の内容に首を傾げる。一方の[ハンドラー]はその答えは予想していたのかニンマリとしながらずっと手を挙げた。

その手が振り下ろされる瞬間を、今か今かと心待ちにする二機。

 

「開始ぃぃ!!!!」

 

ー[メインシステム戦闘モード起動]!!

 

ー[メインシステム戦闘モード執行]……

 

その音声と共に、弾かれたようにブースターを放出し、赤と青の機体が空に飛翔する。

 

鋭角的に、尚且つ曲線を描きながら銃弾やミサイルをばら撒き、グレネードランチャーの弾丸を直撃させる事で生じた爆炎を突っ切り、ジェネラルに肉薄するとレーザーブレードを一閃。COREパーツを少し斬られながらもジェネラルは離脱。ここで視聴していた者達は本日何回目かの驚愕の瞬間を迎える。

 

……ガチャガチャガチィィン……ゴヴッ!!!キィィィィィンンン……

 

何とジェネラルが凡そISには出来ない変形をして、更に加速して飛行し始めた。

 

それに対し、オルトゥスは右肩の六連装ミサイルを発射。

ジェネラルの軌跡と六連ミサイルの軌跡が空を彩るが、ジェネラルは再びの変形。人型形態に一瞬で変形すると手持ちのプラズマニードル銃と胸部COREのセントリーガンを斉射。

 

其れによりミサイルは全弾迎撃されるが、そこに突っ込んできたオルトゥスを見越して、ジェネラルは変形した瞬間に予めチャージしていた、左手の陽電子思考誘導装置のイオンブレーザーを放出。臨界に達したイオンエネルギーの巨大な光刃を左から正面に目掛けて薙ぎ払うが、ハルは其の身をよじる事で致命傷を避けた。

返す様にオルトゥスの左手に位置するレーザーブレードの袈裟斬りが炸裂。

 

『ぬぅぉぉぉらァっっ!!!』

 

『グォッ!?…来イッ!"イレギュラー"!』

 

記者団は唖然とした。

連装ミサイルの応酬、レーザーブレードとイオンブレードの斬り合い。互いの銃撃を躱す高速戦闘。どの映像をとっても上澄みの中の上澄み、特ダネ以上の成果になる事間違いなしだと必死に目で追いながらも、カメラや録画ビデオを回し続ける。

 

因みに、ネット掲示板ではこの模擬戦闘が放送されており、其のコメント欄は…

・早っ( °_° )……

・変形!?ナインボールって奴?すごっ!!……もしかしてアレ無人機?

・↑無人機だと世界のパワーバランスががが…

・庵野サーカス→変形→迎撃の流れが鮮やか過ぎる…

・ミサイルを事務的に対処して……突っ込んできた二人目君にライザーソードの薙ぎ払いをプレゼント…

・二人目も当たり前の様に交わしてレーザーブレードで切裂くのも草なんだがww

・( ゚д゚)……あの…撃ったの見てから避けて無い?この御二方(戦慄)

 

などなどドン引きしたり、興味津々に見ている者達もいるために、好評であることも見受けられ、[ハンドラー]達の考えた作戦は、概ね達成出来たと手元の配信パネルを操作しながら、模擬戦等を行ってる二人にそろそろ切り上げようと指令を送った。

 

「二人共〜、もういいよ〜充分にウケは良かったみたいだよ〜」

 

その音声と共に戦闘行動を辞めるが、互いに撃ち放ったミサイルが相打ちで爆発。

空に咲いた赤を反射しながらも、二機は向き合いながら地上に降下する。

 

ー[メインシステム通常モードに移行]

 

ー[戦闘終了通常モードニ移行スル]

 

ナインボール・ジェネラル…SE:652

スティールヘイズ・オルトゥス…SE:621

 

『あっ…負けた…』

 

『…新タナ戦闘経験ヲ蓄積…』

 

決着は僅かにナインボールの勝ちであった事をアナウンスは告げる。と共に多目的ホールの天蓋が閉じ、[ハンドラー]が会見の続きを始める。

 

記者団や視聴者達の大騒ぎを他所にナインボールやハルは記者団の追求を避ける為に本社の地下に移動する事にした。

 

 

……続くよ!

 

 





ー[ENーN0ー1ーorder]ー

陽電子やプラスイオンに指向性を持たせ剣を形成して相手を切り裂く為に開発された
[陽電子思考誘導装置(イオンブレーザー)]…

チャージにより臨界圧縮した陽電子をレーザー状に放出し薙ぎ払う。

※モーションはコーラルブレード…
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