ポケットモンスター〜フェイタルファイト〜 作:ボルメテウスさん
「んっ、身体にあんまり力が入らないな」
俺は、そのまま手にしたヒトツキへと目を向ける。
「断る!なぜ、あのようなポケモン達に刀身を振るわなければならない!!」
「おっと」
まさかの拒否が来るとは予想外な出来事だった。
まぁ、確かにいきなりゲットして、バトルしろというのは無理な話だ。
俺が頷いていると、ヒトツキは、その刀身を鞘に収めた。
「えっ、嘘ぉ」
「静雄っ、そのまま危険です!!ヒトツキはっ柄の部分を握ると布で人を締め付け、エネルギーを奪って殺してしまうらしいです!!」
「まさか、そのポケモンを使うとはな、これで終わりだぁ!!」
「ふむ」
なるほど、このままでは危険なのはよく分かった。
けど同時に、良い利点もはっきりと分かった。
「だけど、丁度良いな!」
「えっ、何を言っているんですか、このままでは」
そう言っているが、ようするに、今のこいつは決して離れない棍棒のようになっている訳だ。
だったら。
「ふんっ!」
「えっ、何を」
俺はそのまま、地面にヒトツキを押し込むと共に、その場を一回転する。
すると、地面にあったパチュルの蜘蛛の巣を纏めて、絡め取る。
「えっ、いや、なにそれ!」
「ぎゃぁぁぁ!!糸がぁぁぁ!!」
「ふんっ!!」
そのまま、俺は糸を真っ直ぐとスピアーに向ける。
スピアーも、それにすぐに反応出来ずに、絡まる。
それは、パチュルも同じだった。
それを、俺は見逃さなかった。
「行くぞ、つばめがえし!!」
同時に、俺はそのままヒトツキを構えたまま、突っ込む。
それと共に、見様見真似で、その動作を行った。
結果、円弧を描く3つの斬撃の軌跡によって、スピアーとパチュルは斬り裂かれる。
いや、正確には吹き飛ばされたと言って良いだろう。
「ふぅ、勝てたぜぇ」
「えぇ、なにこれぇ」
それに対して、トネリコが何か呟いているが、関係ない。
この場において、俺は無事に勝利した。
「いやぁ、助かったぜ、ヒトツキ!お前のおかげで」
そう、俺はヒトツキに問いかける。
だが、ヒトツキは答えなかった。
「しんでるっ!?」
「おぼろろろろろっ」
「あらぁ」
すると、鞘には収まらなかった程の嘔吐物が溢れ出た。
慌てて、鞘から抜くと、そのままヒトツキは、吐き続けた。
「こいつ、まさか吐くとはなぁ」
「いや、それもびっくりだけど、今のなにっ!」
「いや、燕返し」
「私の知っているつばめがえしじゃない!!」
「なぜかできてしまった」
実際に、俺もまさかここまで成功するとは思わなかったからな。
「おっお母様、今のは一体」
「うん、無茶苦茶、だけど強い」
そう、こちらを見て会話をしている。
というよりも。
「えっ、もしかして、反対?!」
むしろ、俺はそちらの方が衝撃だった。
「二世村正、この子の母です」
「・・・三世村正よ」
そう、自己紹介されたが、その衝撃の事実に、俺は未だに驚きっぱなしである・
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