ようこそセクハラ至上主義の教室へ 作:セクハラ任三郎
あれから清隆の自己紹介が
教室に戻って来た俺達は駄べりながら、グダグダとした時間を過ごしていた。
俺は帰る準備を終え、左隣の席に座る美少女に声をかける。
「俺は鷹司龍臣。君の名前は?」
「…複数の女性と関係を持とうとする、最低な男に名乗る名前は無いわ」
彼女は帰る準備をしながら返事をしてくれた。こちらに視線すらも合わせないか。素っ気ないが可愛いな。
「なぁ…」
「ねぇ、龍臣くん!」
俺が彼女に話し掛けようとすると、千秋が話し掛けてきた。その後ろには金髪ポニテの軽井沢と、セミロングの明るい茶髪に薄水色の碧眼を持つ少女、確か…佐藤麻耶だったか。
「どうした? 千秋」
「んふっ♥ あのね、この後私達三人でカラオケ行くんだけど、来ない?」
「行こうよ龍様!」
千秋は高揚の表情を浮かべながら、遊びに誘ってくれた。
佐藤も「龍様」と呼び誘ってくれる。勿論行くつもりだ。
…俺達四人だけか? これは楽しみだ!
「あぁ、勿論行くよ」
「まじー? ヤッター!」
可愛いな。
にしても、本当にこの学校は顔面偏差値高いな。不細工に全然会ってない。
俺達はスクールバッグを持ち、教室から出る。
するとそこには、今朝キスをした坂柳有栖と、サイドが刈り上げの金髪をオールバックにした男が居た。恐らく、連絡先を訪ねに来たのか?
俺と坂柳の目が合う。
相変わらず美しい紫瞳だな。それから数秒程見つめ合い、坂柳の頬が朱に染る。そのまま、またキスをしようと近付いたら…
「ちょ、ちょっと待った! こんな人前ですんのか!?」
坂柳と同行していた金髪オールバックが止めてきた。いい感じだったのに。
「…何ですか橋本くん。発言を許可した覚えはありませんが?」
坂柳は不満をありありと浮かべ、杖で橋本をペシペシと叩いている。可愛いな。
……こわ! お前らどんな関係? 「発言を許可した覚えがない」同級生にかける言葉か?
坂柳も暇なら、一緒にカラオケ行くか?
「この後暇か? 坂柳。暇ならカラオケ行こうぜ」
「……貴方達四人で行くのですか?」
坂柳は俺達を眺め、思考を巡らせている。ポーカーフェイスを貫いているが、俺の目は誤魔化せない。本心は行きたい、四人だけ? 止めなくてよかったのに、と言った所か。
数秒の思考を続けていた坂柳に、軽井沢が声を掛ける。
「そうだけど? 来たいなら来る?」
俺が先頭に立っていたから、軽井沢の表情は分からない。だが、声色は挑発的な感じだった。
それにムカついたのか、売り言葉に買い言葉。
坂柳もまた、挑発的に返す。
「初日から遊び呆ける程に愚かでは御座いませんので。行きますよ、橋本くん」
坂柳は踵を返し、橋本を引き連れて廊下を歩いて行く。…連絡先交換してないじゃん。
俺は千秋達と坂柳に声を掛ける。
「
「私は全然構わないけど…」
いい子だ。…なんだ、坂柳が振り返り、此方に歩いて来る。
坂柳は不敵な笑みを浮かべている。
「…
不敵な笑みを浮かべてはいるが、本心は違う。焦り、戸惑い、喪失感。…凄い絶望感を味わっているな。感受性豊かだ。
積極的な有栖も可愛いな。…俺はこういう状態の女を知っている。俺を奪われそうになって焦っているんだな。可愛い。
「龍臣くん」。か、いい響きだ。
「ははっ。一緒に楽しもうぜ、有栖。…橋本も来るか?」
俺が「有栖」と呼ぶと、表の表情は変わらない。だが、嬉しさと興奮が滲み出ている。…本当に可愛いな。
橋本に関しては、来ても来なくても構わない。彼は、そんな態度は微塵も出さないが、俺に取り入ろうとしている。…桔梗クラスで表情が読みづらい。逸材だな。
「橋本くん。来ても
「…ごめんな、姫様。この後用事あんだわ。今日は連絡先だけ交換して、お暇させてもらうよ」
こっわ。
千秋達は気づいてないみたいだが、暗に、来んな、って言っている。
それに気が付いた橋本は、申し訳なさそうな表情を作り、断りを入れる。
そして、俺達の連絡先を自然な流れで手に入れた。優秀な男だ。
「今日は悪かったな! また次の機会に誘ってくれ!」
「またねー! 橋本くん!」
軽井沢を筆頭に、好意的な返事を受けた橋本は、足早にこの場を後にする。
さて、行くか。
俺達は歩き出す。
「そういえば、何処のカラオケに行くんだ?」
「何処って…その辺の?」
決めてないのか。なら、鷹司系列で出している、バーにでも行くか。
鷹司家は、この『東京都高度育成高等学校』には多額の出資をしている。うち系列の店舗もたくさんある。…系列なら、VIP待遇してくれるだろうし。
俺が、そう提案しようと口を開く前に、有栖が口を開いた。
「それなら、鷹司コンツェルンの個室カラオケにでも行きますか?」
「…そっか! 龍臣くんっ、財閥の息子だもんね!」
「所謂VIP待遇とかあるの?! ていうか個室カラオケ? ってなに?」
「てか、何で坂柳さんが知ってるの?」
有栖の言葉に、佐藤、軽井沢が反応する。いい反応をするな、気分が良い。
千秋の疑問の答えは簡単。この学園の理事長は、有栖のお父さんだ。
そして理事には鷹司家の関係者がいる。親子の会話かなんかで知ったのだろう。
「ふふっ。何故でしょうか?」
マウントを取っている。可愛いな。
俺達はたわいない話を続きながら、靴箱で靴を履き替え、バスに乗る。
この学園は六十万平米もある。コンビニ、ショピングモール、映画館、スーパー、ホテル、ゲームセンター、高層ビル、何でもある。
俺達が向かうのは、この敷地内の端の方。生徒向けでは無く、この学園で暮らす大人向けの施設だ。
それから十分ほどバスに揺らされ、俺達は高層ビルが立ち並ぶエリアに来た。
一通りが多いな。
俺達は目的の高層ビルに向かっていく。
「へー。凄いねー! 人も多い!」
「ふふっ。殆どがこの学園の関係者ですよ」
「…確か、この辺か」
着いたな。俺達の目の前には、高さ二百八十メートル、地上六十五階建てのビルがある。
このビルそのものが、鷹司コンツェルンの所有物だ。地上二階から六十階までを他の企業に貸し出し、六十一階から六十四階には、鷹司家の関係者専用の施設。
最上階には、鷹司本家とその招待者しか入れない、完全会員制の個室バーがある。バーは、カラオケ、ボウリング、映画、その他諸々の娯楽は揃っている。…ベッドもある。
親父が享楽で建てさせたビルだ。最上階は数度しか使ってないらしい。この学園に俺がいる間は、有難く使わせてもらう。
家の力を使う事に思う所は無いか? …全く無い。俺が芸能活動で稼いだ金額は、年収で十億ちょっと。コンツェルン全体で見ると微々たるものだ。
それ以外に、俺が関与した事業で、これまで傾いていた『鷹司家』の総資産を倍以上に増やした。
親父…鷹司家現当主も、俺が卒業したら家督を譲るつもりだしな。
この学園でもバッチリ稼いで、程々に女を抱こう。
「うぇー!? こ、こんなビルに入るの初めだよ。…制服でいいのかな?」
「…これが、権力者…」
「ふふっ。堂々としていればいいんですよ」
千秋は一々リアクションが可愛いな。
軽井沢はブツブツ何か言っている。
有栖の言う通りだな。こういう所は堂々としてればそれなりの対応をしてくれる。
俺達は所々がガラス張りになっている、ビルのエントランスに入る。
白を基調としたロビーだ。何個もの受付があり、人もポツポツ居る。
俺は受付嬢に声を掛ける。
「ちょっといいか?」
「はい? なんでしょうか?」
うん。黒髪ショートの美女だな。良い受付嬢を雇っている。彼女は俺に顔を向け、驚いた表情を浮かべる。
鷹司系列の店舗には、上から末端まで、本家筋の人間の顔を覚えさせている。…便利だが、時間の無駄だ。俺が家督を継いだら辞めさせよう。
「鷹司龍臣だ。最上階に通してくれ」
「は、はい! 只今!」
俺達は受付嬢に先導され、エレベーターに乗る。幾つか並んでいる内の、一番真ん中にあるやつだ。これじゃないと最上階まで行けない。
エレベーターをどんどんと上階に向かっていく。
「…揺れを全く感じない! 良いエレベーターだ!」
「はー。凄いね、グングン上がってくよ」
「…」
「ふふっ。私もこのバーに入るのは初めてなので、少し楽しみです」
佐藤は揺れの無さに感動し、千秋は上昇するスピードに驚いている。有栖は初めての施設に心躍らせている。…軽井沢は何かを考え込んでいるのか、無言だ。
お、着いた。
エレベータの扉が開かれ、短い一本道と、その奥に扉がある。
「私はここまでです。あの扉を開けたら、最新ロボットが施設の紹介をしてくれます。では、お楽しみを」
冷静さを取り戻したな。優秀な人材だ。
俺達はエレベーターから降りたが、受付嬢はそのまま下の階に降りていった。
「最新ロボット? ロボットが店員さんなの?」
「あぁ、最新鋭のAIを搭載していて、無駄な感情を持たずに淡々と説明をしてくれるやつさ」
「確か、モードを変えると疑似人格を獲得するんですよね?」
有栖はよく知ってるな。ここ数年でようやく形になったばっかりなのに。
俺達は扉を開ける。
扉の奥には、重厚感のある黒と、真紅を中心に揃えられた、カウンタータイプのバーの様なものが見える。バーテンダーには、人型のロボットを置いて。
「あー、カラオケしたいんだが、案内頼めるか?」
「はい。こちらです」
俺達は無言でロボットに着いていく。扉の前に着いた。
「食事やドリンクは何時でもお申し付けください。では、楽しんでください」
ロボットはそう言い残し、カチャカチャと戻って行った。うーん。まだ動きがぎこちないな。要改善だ。
動いて喋るロボットに感銘を受けたらしい千秋が口を開く。
「すごいね。ロボットが歩いて喋ったよ」
「うーん。もうちょい自然にしたいなぁ」
「充分でしょ! 殆ど人間じゃん!」
俺の言葉に、軽井沢がそう返した。あのロボット、ちょっと違うんだよなぁ。
「ふふっ。早く入りましょう? 実は私、カラオケ初めてなんです」
「そうなの!? 勿体ないよ! 一杯歌おうね!」
「…そうですね」
佐藤と有栖が仲良く話していたが、途中で有栖の表情が曇った。…成程、脚が悪いんだと思ってたが、心臓が悪いのか。
程度にもよるが、心疾患を持つ人は激しい運動がダメだ。心拍数上がるからな。
…エッチな事は良いのか? 心拍数上がるけど。…うーん。何とかして治さないとな…
俺達は扉を開け、カラオケ室に入る。
そこは、正面の壁にそこそこ大きいモニターが掛けられ、一見普通のソファが壁から少し離して置かれている。中央にはガラスのテーブルがあり、曲を設定するタブレットが置いてある。全体的に薄暗い。
まぁ、普通だな。
「…思ったより、普通?」
「ねー。もっと金ピカだと思った」
軽井沢と佐藤はそう言いながら、ソファに座る。
「うわっ! 凄いよこのソファ! めっちゃ沈む!」
「…あたしが使ってたベッドより柔らかいかも」
そんなに良いのか? 早速俺達も座る。
程よい沈み込みに背もたれ、座るだけでリラックス出来る。うん、いいソファだ。
「…良いですね。気持ちいいです」
「…すご。超柔らかいじゃん」
坂柳も、千秋も、そこそこ感動しているようだ。さて、歌うか!
それから暫く、俺達は順番で歌い続けた。
途中、有栖の先天性心疾患についても説明し、歌えない事を納得して貰った。当たり前だが、それを咎める人間は居なかった。
そして現在。千秋、軽井沢、佐藤で歌を歌っている。熱中しおり、コチラには欠片も注意を向けていない。室内は爆音で包まれている。
俺のすぐ隣には、ジュースをストローでちょびちょび吸いながら、音に乗って体を少し揺らしている、有栖が居る。
口や態度では気にしてない感を出しているが、ほんの少し、「私も歌いたい」の気持ちがある。
…俺が治す方法を見つけるまでの辛抱だが、初めてのカラオケがこれで終わるのは寂しいだろう。…ちょっとやるか。
俺は有栖に顔を近づけ、小声で声を掛ける。
「なぁ、ちょっとこっち寄れよ」
「…? 何ですか? 何時からそんなセクハラ上司みたいな言動を…って、ふふっ。最初からでしたね」
…セクハラ上司か。言い得て妙だな。
有栖は小さい口をこれまた細く小さい手で隠しながら、くすくすと笑っている。だが、コチラに寄ってきてくれた。
手も、顔も。少しと伸ばせば届く範囲だ。
俺は右腕を有栖の背中から回し、コチラに引き寄せる。
有栖の汗と使っているシャンプー、リンスが混ざった独特の甘い香りがする。最高だ。
「きゃっ。もう。何ですか? 急に」
「すーーーーーっ。…あぁ、いい匂いだ」
俺は有栖の項に鼻をうずめて、深く深呼吸した。…この匂いは、何時か万病に効くだろう。
俺の相棒が臨戦状態になりそうだ。
いて、有栖に右手の甲を摘まれた。
「…♥ 変っ態ですねっ。良いですか、貴方は、頭も顔も体も良いんですから、もうちょっと性格をですね…」
…有栖が言えるか? それ。
俺は項から顔を離し、有栖の顔をコチラに向ける。
平静を装おうとしているが、頬が染まっている。…暗いせいで良く分からんな。
俺達は見詰め合う。
…D組の生徒も見たが、顔が一番良いのは有栖だな。胸は小さいけど。
有栖の顔がどんどん蕩けて…行かないな。本格的に耐性を持ったのか? 俺は割とマジで驚いている。
なら次は…
俺は有栖の耳に顔を近づけ、耳元で囁く。耳もちっちゃいな。食べたい。
「ちょっと動かすけど、声出すなよ」
「えっ? きゃ…」
俺は、左手で有栖の右腰を持ち、背中側から通していた右手で左腰を持った。小柄な事もあって軽い体重を支え、有栖の向きを変えて俺の膝の上に引き寄せた。
所謂対面座位みたいな体勢だな。服は着てるけど。
俺と有栖は至近距離で向き合っている。
小柄な有栖でもこの体位なら、同じ目線で目を合わせられる。
この距離なら、いくら部屋が暗くてもよく見える。
有栖は、流石に恥ずかしいのか、頬を真っ赤に染め、キリッとした眉を八の字にし、少しツリ目気味な瞳をトロンとしている。
そんな表情をしたまま、弱々しく口を開く。
「あ、あの♥ 当たってるんですが…♥」
…今朝も思ったが、このレベルの美少女を至近距離で見詰めると興奮するな。
「…有栖が可愛いからね」
俺の言葉を受けて有栖は、少し口角を上げ、俺の首に腕を回してきた。
…腕を回した関係上、更に顔が近くなった。
「んふ♥ そうですか♥ まぁ。龍臣くんも、…かっこいいんじゃないですか?♥」
有栖は喜びも、興奮も隠さず、褒めて来た。この攻撃は俺に効く。
ちょっとツンデレっぽいのが更に良い。
有栖は目を閉じて、小さな口をコチラに差し出している。恐らく初めてのキス顔だろう。これで合ってるのか不安なのか、稀に薄目を開けて、俺の表情を、確認している。可愛いな。
可愛い子には意地悪するのが男の性。
俺は、キスしたい欲望を抑え、背中に回していた腕を下げていく。
心配になるほど細いウエストを通り過ぎる。
更に下げる。
するとそこには、さっきまでとは打って変わって、肉付きの良い桃尻があった。両手で覆える程に小さいが、ムチムチと、むにむにと、不思議な感覚を感じる。
キス顔を無視してお尻を撫でられた事が不満なのであろう。
有栖は両目を開き、ジトッとした目を向けてくる。…この表情も良いな。
そのまま、苛立ちを隠そうともせずに言葉を発する。
「んっ♥ …あのですね。今、私はキスをしようと…っ♥」
――ちゅーっ♥ ちゅ♥ ちゅ♥ ちゅっ♥ ちゅーっ♥
俺は講義してきた有栖と目を合わせ、そのままキスをした。有栖の飲んでいたりんごジュースの味と、有栖本人の唾液の味が混じりあった、甘く、癖になりそうな味がする。
やっぱりキスは、目を見てなんぼだ。
有栖は、最初は驚いていたが、直ぐに気を取り直し、積極的に求めてきた。
それから十数秒程、見詰め合いながらキスをしていた。
だが、結局舌は入れてこなかった。俺から入れよう。
「ぷはぁ♥ もう、何なんですか♥ …っ♥」
「ははっ。俺は、キスする時は目を開いてするんだよ」
俺はそう言いながら、有栖のお尻を撫でていた手をスカートの内側に潜らせる。
手の平で布部分を撫で、指では、ショーツが覆い切れていない尻肉を揉む。…めっちゃ柔らかいな。触り心地最高だ。
だが、ガーターベルトが邪魔だな。俺は、タイツに嵌められていた留め具を外し、ガーターベルトの背中側にあるホックを外して抜き取った。
有栖はお尻を揉まれ、気持ちいいという表情を取り繕うとしているが、蕩けた表情を全く隠せていない。
少し嬉しそうな感情を声に乗せて有栖が、俺に尋ねる。
「んっ♥ …私のお尻を触って♥ 何が楽しいっんですか?♥」
「まず、触り心地がとても良い。次に、尻を揉むと同時に変わる表情が可愛い。次に…」
――ちゅー♥ ちゅっ♥ んちゅーっ♥
俺が有栖を褒めていくと、見る見るうちに顔が真っ赤になり、それを誤魔化すように、有栖から口付けをしてきた。うーん。最高。
…ん?
――こす♥ こすこす♥
「もう…♥ 私の…女性器に擦り付けないでください…♥ まぁ、貴方がどうしても言うのなら? …これくらいならいいですけど♥」
…有栖はコチラを見つめながら、腰を前後に動かし、自身の女性器を、俺の息子に擦り付けてきた。…無意識か? 飛んだ変態だな。
…女性器か、エロくない言い方だな。俺はそう言うが、相手にはもっとエロい言い方をして欲しい。我ながら我儘だな…。
にしても、ズボンが邪魔だ。脱ぐか。
俺は俳優業で鍛えた早業で、瞬時にベルトとズボンを脱いだ。
まだパンツがあるが、ズボンを履いていた時よりはマシだ。
パンツだけになっても、有栖は相変わらず、俺の息子に擦りつけている。
「ん…♥ 大きい、ですね♥」
「なぁ、女性器じゃなくて、もっとエロい言い方しないか?」
「…んっ♥ 『エロい言い方』、と言われましても♥ 私、知りませんし♥」
――こすこす♥ くちゅくちゅっ♥ こすこすこす♥
有栖は激しく腰を前後させる。
有栖の愛液と俺の我慢汁で、俺達のパンツはドロドロだ。
「もう濡れてるじゃん」
「…♥ それは、貴方もでしょう? この♥ 厭らしい音は何ですか?♥ 腰、動かしすぎです♥」
有栖は勝ち誇った様な顔でそんな事を言う。だが、
「…良いか有栖。対面座位の時は、下に居る方は動けないんだ」
「…え?」
有栖は強い衝撃を覚えたのか、羞恥心で顔を真っ赤にしている。可愛い。
焦った有栖は、取り敢えず誤魔化そうと、俺の唇を奪った。
――ちゅ♥ ちゅー♥ べろ♥ ぺろぺろ♥ んれろぉ♥
「んっ!?♥」
俺はカウンターとして、有栖の口内に舌を入れる。…口の中も小さいな。
最初は焦っていた有栖も、直ぐに自分から舌を絡めて来た。
有栖は舌を絡めながら、腰を擦りつけている。…本番はダメでも、素股は行けるか?
俺は、俺と有栖の間に手を入れパンツから、全長三十cm、竿の直径六cm、亀頭の直径八cmを誇る、自分でも自信がある相棒を取り出す。
有栖はそれを眺めている。
「きゃっ♥ …でかい? ですね♥ それにとても熱いです♥」
有栖はそう言いながら、俺の相棒をつんつんと、つついている。
俺はソファの背もたれを倒し、それに寝転がる。
「へぇ。良いですね…んしょ♥」
有栖は、横になった俺の息子の上に乗り、腰を前後に動かしている。
高級ショーツを履いているのだろう。相棒に肌触りの良い感覚が伝わる。ベタベタしてるけど。
その奥にある、ふにふにとした感覚も心地よい。
有栖は俺を見下して少しの加虐性を孕んだ、恍惚とした表情を浮かべている。
…本当に良い表情をする。
「ふふっ♥ この体勢良いですね♥ 貴方を支配してる気になります…♥」
「…有栖みたいな、美少女に支配されるなら本望だよ」
俺は、前後に動いている有栖の腰を支える。
「…っ♥ ん…♥」
有栖は喘ぎ声を漏らしながら、只管に快楽を味わっている。
俺も気持ちがいいが、手持ち無沙汰だ。
…腰から少し下げ、お尻を揉む。
うーん。やっぱり柔らかいな。良い揉み心地だ。
有栖はそれに反応し、ただでさえ蕩けていた顔をさらに崩す。
「…そんなに揉んでっ♥ 楽しいのですか?♥」
「なぁ、有栖。素股って知ってるか?」
「…?」
俺の言葉に対し、疑問の表情を浮かべている。知らないっぽいな。
「知らないか。素股って言うのは…」
「…知ってますが?」
俺は説明しようとするが、有栖の不満げな声に遮られた。知らないなら説明するのに。
「いや、知らないなら…」
「知っていると言ってるでしょう。執拗いですよ」
…有栖は、不満をありありと出した表情で、知っていると言い張る。
知ってるならやって貰おう。本当に知ってるかもしれないし。
「じゃあ、やってくれ」
「………(すまた、寸又峡? 刺股? いいえ、違う。考えなさい。今の状況的に、もっとエッチな事…素股? 素と股? 素の股で性的な事をすること? …かっこいい…。違ったらどうしよう。嫌われる? 変態だー、って言われないでしょうか? …今更ですね、この状況を楽しみましょう)」
有栖は数瞬、思考に潜り恐らくだが、素股の意味を考えていたのだろう。腰の動きも辞めて。…その数瞬だけ、蕩けていた瞳に知性が宿っていた。
…素股の意味を考えるって何だよ。
恐らく何か確信を得たのだろう。
有栖はしたり顔で、スカートに手を入れて、右脚から先にショーツを脱いだ。
それは、小さいリボンがアクセントの、白いショーツだ。
…可愛いパンツだな。
有栖がそれを、その辺に置こうとした時、俺と目が合った。
有栖は不思議そうに、手で持ったショーツを左右に揺らす。…そのショーツには、不思議な魅力があり、目を離せない。
「ふふっ♥ そんなにコレが気になるんですか?♥」
「…あぁ」
有栖は勝ち誇った表情を浮かべ、コチラに挑発的な目を向けている。…本当に良い表情をする。
「…変っ態ですね♥ んっ♥ …何で更に大きくしてるんですか♥ …どうしてもと言うなら、貴方に上げても良いですよ?」
「どうしても!」
有栖は軽蔑の表情を欠片も見せず、ショーツの内側をコチラに向けて、俺の顔に被せた。