寝取り 寝取られネット❤️私は 恋人以外の人とSEXしました❤️寝取りと不倫と背徳の作品集 作:みなぽん
春先の夕暮れだった。
築二十年の古いアパートの廊下に、控えめなノックの音が響く。
高山晃は、作業着のまま流し台に立っていた。油の匂いがまだ落ちきらない手で蛇口を締めると、奥の部屋から弟の声が弾んで聞こえる。
「兄貴! あの……今日、友達が来るから」
その声音だけで、晃にはすべて察しがついた。
十七歳。高校二年生。
自分がその年齢だった頃は、葬式の後、役所の手続きと工場の面接で頭がいっぱいだった。
玄関が開く音。
「は、はじめまして……上島鈴香です」
澄んだ、少し緊張した声。
晃はゆっくりと振り返る。細い体に真新しい制服、きちんと揃えられた前髪。両手をそろえて深く頭を下げる少女の姿に、胸の奥がふっと温かくなる。
「高山晃です。謙也の兄です。狭いところだけど、どうぞ」
自然と声が柔らかくなるのが、自分でもわかった。
謙也はどこか誇らしげだ。
小さかった背中は、もう自分と変わらないほどに広くなっている。
思い出す。
母の味を再現できなくて泣きながら作った味噌汁。
入学式に一人で出席させるわけにはいかないと、有給を無理やり取った日。
――あいつは、ちゃんと成長した。
それだけで、十分だった。
部屋の小さなちゃぶ台を囲み、三人でぎこちなく座る。
鈴香は礼儀正しく、時折緊張で言葉を詰まらせながらも、真っ直ぐ晃の目を見て話す。
「謙也くん、すごく優しくて……家族思いで……」
その言葉に、晃は一瞬だけ視線を落とす。
家族思い、か。
それは自分が教えたのではない。
あの子が、自分で選んだ優しさだ。
「そうか。……なら、安心だな」
短い言葉だったが、そこに込めたものは深かった。
鈴香が帰ったあと、謙也が落ち着かない様子で台所に立つ晃に声をかける。
「……兄貴、なんか言いたいこと、ある?」
晃は振り向かず、鍋をかき混ぜながら言った。
「泣かすなよ」
「え?」
「大事にしろ。それだけだ」
少し間があって、謙也の小さな「うん」が聞こえる。
それで十分だった。
晃は、弟の背中を見送る立場に立っている。
親ではない。だが、親よりも近い場所で。
自分の青春は、もう取り戻せない。
けれど、それでいいと思えた。
この部屋に、笑い声が増えるなら。
それが何よりの報酬だ。
⭐️孤独と迷い
夜勤明けの体は、鉄の塊みたいに重かった。
高山晃は、畳の上に背中を預けたまま、天井の染みをぼんやり見つめていた。
時計の針だけが動く。
隣の部屋は、静まり返っている。
謙也は部活の合宿でいない。
――一人だ。
それだけのことが、こんなに広いのかと、晃は初めて思った。
いつもなら、夕飯の味噌汁の湯気に文句を言う声がある。
テストの点数を隠そうとする気配がある。
風呂の順番で揉める小さな口論がある。
それがない。
音のない部屋は、両親の葬儀の夜を思い出させた。
晃は、目を閉じた。
――俺は、ちゃんとやれたか。
親の代わりに、なれたか。
謙也に、父と母の代わりの温もりを渡せただろうか。
そんな考えを振り払うように、玄関のチャイムが鳴った。
こんな時間に?
扉を開けると、そこに立っていたのは、上島鈴香だった。
「ご、ごめんなさい……謙也くん、いないの知ってたんですけど……」
両手に小さな紙袋。
スーパーのロゴが見える。
「これ、兄さんに……ご飯、ちゃんと食べてるかなって」
その言葉に、晃の胸が、妙に詰まった。
誰かが、自分のために来る。
そんなこと、いつ以来だろう。
「……上がりな」
声が、少し掠れた。
狭い部屋。
ちゃぶ台。
古い電気ポット。
鈴香は、慣れた様子で台所に立った。
「卵焼き、作っていいですか?」
その後ろ姿を見て、晃は視線を逸らす。
若い少女の背中。
弟の恋人。
――見るな。
だが、心がざわめく。
彼女は、優しかった。
晃の作業着を見て、静かに言う。
「大変ですよね。ずっと……一人で」
その一言で、堰が揺れた。
誰にも言わなかった。
言う暇もなかった。
ただ働いて、弟を育てて。
気づけば、二十五歳。
青春も、恋も、全部置いてきた。
「……大したことない」
それだけ言ったつもりだった。
でも、鈴香は首を振った。
「謙也くん、いつも言ってます。兄さんがいなかったら、今の自分はないって」
晃は、黙った。
胸の奥が、熱くなった。
嬉しい。
誇らしい。
でも同時に――寂しい。
鈴香が茶を差し出す。
指が触れた。
ほんの一瞬。
それだけで、晃の心が、男としてざわめいた。
――いけない。
弟の恋人だ。
自分が守ってきた、たった一つの幸せだ。
「……謙也くん、遅くなりますよね」
外の天気は急に荒れ模様になっているようだ。風が吹き大粒の雨が滝のように降っている。弟の帰りは遅くなることだろう。
鈴香の声が、静かな部屋に溶ける。
晃は視線を上げた。
卵焼きを一口かじる彼女の横顔。
その輪郭に、晃の思考が絡まる。
――触れたい。
その思いが膨らむと同時に、警鐘が脳裏を貫く。
―ダメだ。
でも。
その「でも」が止まらなかった。
その時、外で落雷の音が響いた。
突然、停電、部屋が暗くなった。
鈴香がびくりと肩を震わせる。
「大丈夫……ブレーカーを上げれば」
立ち上がろうとした鈴香の腕を、晃の手が掴んだ。
「……兄さん?」
次の瞬間。
彼女の唇に、晃の唇が重なっていた。
柔らかい。
甘い。
鈴香が目を見開く。
そして――抵抗する。
「……やめて……!」
その声が、晃の理性を逆撫でした。
抑えきれなかった。
暴風のような衝動が、彼を突き動かしていた。
床に押し倒される鈴香。
細い腕が抗う。
「……兄さん……お願い……やめて……」
その懇願が耳に届いているのに、手が止まらない。
服を引き裂くように脱がせていく。
「鈴香ちゃん!」息を喘がせ彼女の胸に手を伸ばした。
初々しい膨らみの感触!
弟のためだけ生きてきた彼が溜め込んできたものが堰を切って溢れ出した。理性は完全に消滅してしまったのだ。
「謙也君 助けて」
白い肌が露になる。鈴香の悲鳴は掠れて聞こえない。「お願い……許して……」
下着を剥ぎ取られ秘所が剥き出しになった。
そして晃はズボンを下ろしペニスを取り出すと彼女の両脚の間に腰を入れた。
「嫌!」
晃の手が鈴香の秘部をまさぐった。
「や……ぁ…」鈴香の身体は震えていた。
その可憐な花弁は濡れているわけではない。晃が無理矢理割り入ったのだ。それを承知で晃は猛り狂った肉棒をねじ込むように挿入した。
「痛い!」鈴香が思わず叫んだ。
晃は構わず腰を打ち付けていった。パンッという音が響く度に鈴香の柔肌が赤く染まっていく。晃は狂乱状態のまま快楽を求め続けた。
激しく動き続ける晃を前に恐怖で震えていた彼女だが次第に体の中に異常を感じるようになった。
(これは……何?)
自分の膣内で硬いモノが動いている感覚に戸惑いつつも徐々に何か別の感情が芽生え始めてきたことに気が付いた。
「兄さん……!」
涙の跡が浮かぶ鈴香の顔。
「……俺は……もう……我慢できない……!」
晃は本能のまま腰を打ちつける。
部屋の中で雨音以外の湿った音が響く。
鈴香の抵抗は徐々に弱まっていく。
その理由が自分でも分からなかった。
痛みがあったはずなのに、今は何か違う感覚が混じり始めている。
(なんで……)
心が拒絶しているはずなのに、身体が少しずつ彼を受け入れ始めている。
晃の荒い息遣い。
汗の匂い。
温もり。
全てが混ざり合う。
(これは……快楽?)
鈴香の意識が揺らいでいく。
「……ぁ……」
漏れる声が変化していく。
彼の動きに合わせるように、ついに体が反応してしまう。
そして――
(ああ……気持ちいい)
自分でも信じられない感覚に飲み込まれていく。
「……だめ……だめなのに……!」
声にならない声で訴えても、体は正直に反応する。
晃の熱が深くまで届くたびに、痺れるような快感が全身を駆け巡る。
「……すごい……こんなの……はじめて……」
涙交じりの吐息の中、鈴香の身体は震えながらも、晃を受け入れてしまった。
その瞬間。
罪悪感と快楽が交錯する中で、鈴香は堕ちていった。
(私は……最低……)
それでも。
もう止めることはできなかった。
彼の動きに合わせて腰が浮く。
熱が交わり、頭が真っ白になる。
「もっと……」
それは無意識に零れた言葉だった。
晃の顔に、驚きと欲望が交じる。
「鈴香……」
名前を呼ばれると同時に、彼の動きがさらに激しくなる。
二人の呼吸が重なり合う。
お互いの体温が溶け合い、境界線が曖昧になっていく。
「晃さん…」
恥ずかしさよりも、求める気持ちが勝る。
鈴香は自ら腰を動かした。
晃の表情が変わる。
支配していたはずの立場が、少しずつ崩れていく。
「鈴香……お前……」
「はぁ……いい……」
鈴香の声が艶っぽく変わる。
もう止まれなかった。
彼女自身が快楽を求めて動き始めた。
晃はその様子に驚きつつも興奮が高まる。
「俺も……止まらない……!」
互いに求め合い貪るように絡み合う。
ベッドの軋む音と二人の荒い息遣いだけが響く。
鈴香は晃の背中に爪を立てた。
「痛いけど……気持ちいい……」
その声に晃はさらに力強く腰を打ちつけた。
二人の肉体がぶつかり合う音が部屋中に響く。
限界を迎えた晃が呻くように声を漏らす。
「射精るっ!」ドビュッドビュッ
同時に鈴香も絶頂を迎えた。
身体を震わせながら互いに抱き締め合う。
終わった後の静寂の中残るのは罪悪感だった。
雨の降り頻る中、鈴香は逃げるようにアパートを出た。
温泉旅行
職場の忘年会で当たった温泉旅行券。三名一組、源泉かけ流しの離れ付きプラン。
「兄貴、マジかよ!」
謙也が目を輝かせる。高校生活最後の冬休み。受験勉強の息抜きにぴったりだと喜んでいる。
晃は内心、複雑だった。この券が当たった時、職場の同僚たちが「家族サービスに使え」と笑顔で勧めてくれたことを思い出す。
「家族……か」
小さな呟きは誰にも聞こえなかった。
---
列車の窓から雪景色が流れていく。
「鈴香ちゃん、寒くない?」
謙也がダウンジャケットを彼女の肩に掛けた。
鈴香はありがとうと言いながらも、視線を晃に向けていた。その瞳の奥にある色を、晃は見逃さなかった。
(罪だ)
そう思いながらも、彼女の視線に応える自分の目を、自分で止められない。
駅からのバスの中でも、旅館のフロントでも、どこか空気はピリついていた。
貸切露天風呂は予約必須。夜八時から二時間。
「お兄さんが先に入ったら? 俺ら待ってるから」
謙也がそう提案してきた時、晃は喉の奥が乾いた。
「いや……一緒に行こう。温泉街見て回りたいしな」
鈴香が微笑んだ。その笑顔には計算があったように感じたのは、晃の罪悪感が見せる幻なのか。
離れの部屋に戻ると、既に布団が敷かれている。
謙也は酒に酔い、早々に寝息を立てた。
十八歳の誕生日はまだだが、「ちょっとだけ」などと言っていた弟は缶チューハイ一本で眠りに落ちた。
「疲れてたのかも」
鈴香が小声で囁く。
彼女は浴衣の襟元を整えながらも、ちらちらと晃の様子を伺っていた。
「風呂、行くか?」
晃の声は低く震えた。
「はい……」
鈴香の返事には躊躇がなかった。むしろ期待が滲んでいるように感じられる。
---
雪が舞う庭園の奥、貸切の露天風呂。
湯気の向こうで、鈴香は既に裸になっていた。
月光に照らされた白い肌。湯に浸かる前の滑らかな曲線が目に焼き付く。
「晃さん……早く来て」
その呼びかけに、晃の自制心は砕けた。
一糸まとわぬ姿で湯船に入る。二人の間に流れる湯の温度より、体内を駆け巡る熱の方が遥かに熱い。
「あの夜以来ですね」
鈴香の指が水面を掻く。
「……ごめん」
「謝らないで。私だって……本当は望んでたんです」
嘘か真かわからない告白に、晃の理性は最後の抵抗を見せた。
「弟の恋人だぞ……」
「謙也君は優しくて2年間も付き合って手も握らないんです」
湯の中で彼女の手が晃の手に触れる。
「あなたとこうすることでしか埋められない穴があるんです。私にも……謙也にも……」
その言葉は呪詛のようで、甘美な媚薬でもあった。
「鈴香……」
名前を呼ぶと同時に、晃は彼女を抱き寄せた。湯が波紋を作る。二人の境界線が溶けていく。
「晃さん……怖いんです。このままじゃ私……」
唇を塞いで言葉を遮る。湯気と唾液が混ざり合う。
「俺も怖い」
湯の中で繋がる。月明かりの下で罪を重ねる。
鈴香の背中に爪を立てる。痕を残す。明日には消えるかもしれない印。
「もっと強く……」
彼女の囁きに応え、動きが激しくなる。湯の跳ねる音が雪の沈黙を破る。
「ああ……そこ……いい……」
喘ぎ声が天井に反響する。晃は彼女の内側で果てを意識し始めた。
「出して……中に……」
その一言が決定打だった。湯の中で二人の結びつきが最高潮に達する。
ドビュッドビュルッ
「熱い……ああ……すごい……」
彼女の体が震える。湯の中で何度も痙攣する。
「終わっちゃったね」
鈴香が息を整えながら呟く。
「終わらない。まだ足りない」
湯から上がった晃は岩に腰掛けた。濡れた髪から滴る水滴が肩を伝う。
「私も……」
鈴香が膝をついて、晃の股間に顔を寄せる。
「ダメだ。汚い」
「綺麗ですよ」
舌が這う。温かくて柔らかい感触。湯よりも熱い。
「ん……美味しい……」
彼女の唇が上下する。湯気と嬌声が混ざり合う空間。
「鈴香……出そうだ」
「出して。全部飲むから」
その瞬間。
ドビュッ……ドプッ……
濃厚な白濁が彼女の口内に放たれる。
「んぐ……こく……」
喉が上下する。
「美味しい……晃さんの……」
湯の中に座り込んだ彼女は恍惚とした表情を浮かべていた。
「また大きくなってる」
再び勃起した肉棒に彼女が跨る。湯の中で座位の形になりながら結合する。
「ここ……すごい……奥まで当たる……」
動きに合わせて乳房が揺れる。湯面が波打つ。
「鈴香……好きだ……」
思わず溢れた本音。
「私も……大好き……」
唇が重なる。唾液と精液の味が混ざるキス。
「もう一度……中に出して……」
要望通りに注ぎ込む。二度目の絶頂は長く続いた。
湯から上がった後も二人の情事は続き、二時間が過ぎていた。
「もうすぐ謙也が起きる時間だ」
慌てて身支度をする二人の間には、確かに歪んだ繋がりが生まれていた。
「兄貴……ずいぶん長い風呂だったな」
障子越しに弟の声が聞こえる。
「ああ……熱かったからな」
平静を装いながら返事をする晃の胸は高鳴っていた。
「鈴香ちゃん、布団かけてあげようか?」
「うん……寒いから」
障子の影で重なる二つの人影。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
眠りにつく前の会話。その裏で何が行われているかを、誰も知らない。
雪はまだ降り続いていた。
湯気は冷たい空気に溶けていく。
二人の秘密もまた、この旅館の記憶に紛れて消えていくのだろうか。
朝靄が立ち込める露天風呂。雪は止み、積雪が木々を白く飾っている。
「今日は晴れそうね」
鈴香が呟いた。昨夜の出来事などなかったかのように、穏やかな笑顔を浮かべている。
一方で謙也の表情は冴えなかった。目の下にクマができている。深夜に起きてトイレに行った時、離れの方から微かな物音が聞こえた気がしたのだ。聞き間違いだろうと自分に言い聞かせたが……
「おい弟よ、何考え込んでんだ?」
晃が現実に引き戻す。
「なんでもない」
昼食後、三人で庭園を散策していた時だった。
「少し休憩しよう」と謙也が言い出し、東屋に案内した。
ベンチに並んで座る鈴香と謙也。その向かい側に晃が立つという不自然な配置。
「実は……話したいことがあるんだ」
謙也の声が震えている。
「どうしたの?」鈴香が優しく尋ねる。
「俺たち……付き合い始めて2年だよな。そろそろ……その……」
「え?」
「そういうことも……」
頬を赤らめながらも決意を固めた顔で見つめる謙也。鈴香は戸惑いながらも頷いた。
「わかった……でもここで?」
「二人きりになれそうな場所……部屋に戻ろう」
離れに戻ると謙也は周囲を確認し、障子を閉めた。
「本当にいいの?」
「うん……謙也が望むなら」
緊張で声が上擦る謙也。鈴香を布団に押し倒す手つきもぎこちない。
「優しくするから……」
唇が触れ合う。
しかしすぐに角度がずれ、舌使いも拙い。鈴香の眉間に微かな皺が寄る。
「もっと……上手く……」
「ごめん……どうすればいい?」
服を脱がせる手が震えている。下着に触れた瞬間、
「痛い……!」
鈴香の悲鳴に慌てて手を離す謙也。
「ごめん……本当にごめん……」
「いいよ……続けて」
再挑戦するも、全然うまくいかない。彼女の肌に触れることさえ緊張で滑らかにできない。
結局、挿入するも短時間で射精し終了。
「こんな……こんなはずじゃ……」
肩を落とす謙也に鈴香は励ましの言葉をかけようとしたが—
「晃さんと比べたら…………」
無意識に漏れた本音に凍りつく二人。
「今……なんて?」
「何でもない……!」
誤魔化そうとしても時すでに遅し。謙也の表情が変わる。
「冗談だよね?」
「ちがう……」
「じゃあなぜ兄貴の名前が出てくる?」
鈴香は答えられない。頬を紅潮させ俯くだけ。
「嘘だ……」
怒りと失望が入り混じった声。
「証拠が欲しいなら……晃さんを呼んでくるわ」
自己破壊的な決断だった。立ち上がる鈴香を謙也が制止しようとするも—
晃が部屋に戻ってくると、そこには布団の上で向き合う恋人と弟の姿があった。
「どういう状況だ?」
「兄貴……本当なのか?」
言葉では追いつかない状況。
鈴香が立ち上がって宣言する。
「私が証明してみせるわ」
浴衣を脱ぎ捨て裸になる。晃に歩み寄り、自ら唇を求める。
「待て鈴香!」
謙也の制止も虚しく—
二人の唇が重なり合う。舌が絡み合う深いキス。謙也は目の前で繰り広げられる光景に愕然とするしかない。
「見せてあげる。私たちがどれだけ愛し合ってるか」
晃のベルトを外し、ズボンを脱がせる鈴香。既に屹立している男性器を彼女は躊躇なく口に含む。
「ん……ちゅぷ……」
淫靡な水音が響く。
「やめてくれ……やめてくれ……!」
謙也の叫びは耳に届かないかのように鈴香の奉仕は続く。
「もう我慢できない……入れて……」
誘導されるまま挿入すると、昨日とは打って変わって積極的に腰を振る鈴香。その姿は謙也の理解を超えていた。
「どう?私って……こんなに淫乱なのよ」
嘲るような声色。
「もっと奥まで……!ああ……そこ……素敵……」
快楽に溺れる顔は謙也に向けられている。
「お前……本当に……」
絶望の淵に立つ弟を尻目に、二人の行為はエスカレートしていく。
「イク……イクわ!一緒に……ああ!」
絶頂と共に大量の精液が放出される。
「これが……私の選択なの」
放心状態の謙也の前で立ち上がる鈴香。身体中に飛散した白濁液を拭おうともせず、
「ごめんね。でも愛してる」
謎めいた言葉を残して部屋を出て行った。
残された二人の間には重い沈黙だけが漂う。雪は再び降り始めていた。
夜半に目を覚ました謙也は布団を抜け出した。客室の隣にある和室から漏れる明かりに気づく。
障子越しに覗き見た光景に息を呑む。床の間を背に座る晃と、その正面に跪く鈴香。二人とも浴衣をはだけさせている。
「まだ終わらないの?」
「弟の前であんなことした後だからな」
嘲笑にも似た言葉に鈴香は反論せず晃の股間に顔を埋める。
「ん……ちゅぷ……」
水音が室内に響く。
「もっと吸ってくれ」
要求に応じて唇の動きが激しくなる。謙也の鼓動が早まる。
「やめて……もう……」
口に出せない声が喉に詰まる。
「出すぞ」
宣告と共に鈴香の頭を押さえつけ射精する。白濁が彼女の喉を通っていく様子が影絵のように映し出される。
「次は上に乗れ」
指示されるまま晃の上に跨る鈴香。対面座位の体勢で腰を沈める。
「ああ……これ好き……」
蕩けた表情で腰を動かす。
「謙也……お前にも見せてやりたいよ」
晃の言葉に反応して鈴香の動きが加速する。
「やめてよ……そんな言い方しないで……」
「なぜ?お前が一番悦ぶじゃないか」
謙也の胸が締め付けられる。盗み見ている自分が惨めで仕方ない。
「晃さん……激しくして……」
「言われなくても……」
体位を正常位に変えた途端、激しいピストンが始まる。障子が揺れる程の衝撃。
「ああっ!すごい!もうダメ……イっちゃう!」
鈴香の絶叫。それに合わせて晃の動きも最高潮に達する。
「出すぞ!」
「中に……全部ちょうだい……!」
ドビュッドビュルッ
「熱い……ああ……幸せ……」
余韻に浸る二人を横目に謙也はその場を後にした。夢遊病者のように廊下を進み、寒風吹きすさぶ中庭に出る。
雪が舞う世界で一人佇む彼の心には何も残されていなかった。
翌朝、三人は旅館を出発した。
鈴香と謙也は同じ方向のバスに乗るはずだったが、謙也は一言だけ残して別の路線を選んだ。
「ごめん。先に行く」
別れ際の挨拶もなく走り去る弟の背中を見送る晃と鈴香。駅に着くまでの道のりで一言も交わさなかった。改札口で鈴香が小声で囁く。
「これからどうしましょう」
「どうって……」
「謙也は傷ついたでしょうね」
「ああ」
「でも……これで良かったんじゃないかしら」
意味深な言葉を残してホームに向かう鈴香。その背中には解放感と危険な期待が同居しているように見えた。
列車の中で晃は窓外の景色に目をやりながら考える。
弟に対する罪悪感と
鈴香への渇望が交錯する。
列車は無言のまま走り続けた。窓ガラスに映る自分の顔を見るたびに晃は自問した。
(これでよかったのか)
隣に座る鈴香は時折彼の手を握る。その指先は少し冷たい。
「もう後戻りできませんね」
「わかってる」
「でも……これが欲しかったものでしょう?」
否定できない事実が胸を締め付けた。
アパートに戻った夜、謙也は二人を迎えず部屋に籠もっていた。ドア越しに聞こえる弟の嗚咽に晃は何も言えなかった。
「話さなくていいの?」
「今は……無理だ」
「そう……」
二人で台所に立ち夕食の準備をする姿はまるで夫婦のようだった。晃が野菜を切り、鈴香が鍋を混ぜる。かつてここには三人の会話があったはずだ。
一週間後、事態は思わぬ方向へ動いた。
「卒業したら僕は一人暮らしするよ」
突然の宣言に晃は箸を落とした。
「どうして」
「二人の邪魔になるから」
皮肉めいた笑みを浮かべる謙也の眼差しには諦念が宿っていた。
鈴香は黙って俯いている。
その横顔に晃は問いかけた。
「本当にそれでいいのか?」
「もう決めたことだよ兄貴」
冷たく突き放すような声に晃は何も言えなくなった。
謙也が荷造りを始める週末、アパートは再び活気を取り戻したかに見えた。
ダンボール箱に詰められる洋服。謙也は時折二人を見つめる。
「何?」
「いや……二人とも仲良さそうで何より」
棘のある言葉にも鈴香は笑顔で返した。
「謙也君も新しい生活が楽しみでしょう?」
「まあね」
引っ越し当日。
トラックが去った後の部屋は広く見えた。
「寂しくなるわね」
「ああ」
静かになった空間で二人は向き合う。窓から差し込む西陽が浴衣姿の鈴香を照らす。
「今日からは……」
「うん」
言葉を交わす必要もなく互いに寄り添う。
狭い風呂場で身体を洗い合う。泡立つスポンジが敏感な部分に触れると鈴香の吐息が漏れる。
「焦らないで」
「でも……待ちきれない」
浴槽の縁に腰掛けた晃の股間に鈴香が顔を近づける。
「もうこんなになって」
「お前のせいだろ」
丁寧なフェラチオが始まると彼女の舌技が向上していることに晃は気付いた。
(俺のために練習したんだろうな)
寝室に戻ると既に敷かれた布団の上ですぐに始まる。
「んっ……ちゅぱ……」
口付けの最中に彼女の乳房を弄ぶ。
「乳首硬くなってる」
「恥ずかしい……」
指先で摘むと小さな悲鳴が上がる。秘所に手を伸ばすと既に潤っている。
「もう濡れてるじゃないか」
「だって……待ち遠しくて」
開脚させた彼女の中心に顔を埋めると濃密な香りが鼻腔を刺激する。
「いやぁ……そんなに舐めないで……」
舌先でクリトリスを転がすと彼女の腰が跳ねる。
「入れてください……お願い……」
懇願されるまま正常位で挿入する。
「ああっ!入ってきた……!」
ゆっくりとピストン運動を始めると鈴香の反応が変化していく。
「深い……もっと奥まで……」
要求に応えて抽送を速めると彼女の喘ぎ声も大きくなる。
「すごい……こんなに感じるなんて……」
絶頂の兆候を感じ取った晃はラストスパートをかける。
「出るぞ!」
「中に出して!」
ドビュッドビュルッ
熱い迸りを感じながら鈴香は絶頂に達した。
事が終わっても二人の肌は離れようとしない。
「赤ちゃんできちゃうかな」
「その時は責任取るよ」
「結婚してくれる?」
「もちろんだ」
二人の時間はどこまでも甘くすぎていった。