※この作品はR-18です。

「先生!もっとあたしらに構って!」   作:アキラゼミ

125 / 185
ヒトデ編第1話:ごろごろな〜す

 

シャーレの先生の連絡先で合ってますか? 

 

合ってるけど、君は? 

 

ハドマ学園の星井ヒトデです

 

明日は部長が不在なせいで色々忙しくて

ドタバタする見込みなので……

 

シャーレの先生に少し手伝ってほしいと

思ったんですけど

 

急ですよね

 

ごめんなさい

 

明日、何時くらいに行けばいい? 

 

え、でも

 

予定は空いてるから、気にしないで

 

ありがとうございます

 

場所と時間は……

絆イベント 

 ヒトデの絆ストーリーへ

 

EP1 ごろごろな〜す

 

絆ストーリーの報酬

 

??×-400ml

 

絆ストーリーを始める

 

───────────────────────

 

 翌日──連絡をくれた「星井ヒトデ」なる生徒に会う為、約束の時間よりも少し早めにハドマ学園に向かった。

 待ち合わせ場所は保健室。健康保全部の副部長を務める2年生で、吸血鬼(元飂熾冘巫髏)ながらも真面目に活動しているらしい。

 

 解散したとはいえ真面目に活動するような子だ。飂熾冘巫髏に加入していたのも、リンコやテンコのようにお金目的だったのかもしれない。もしくは、レイコに逆らえなかったとか──なんにせよ、邪な思いで組織に所属していたのではなさそうだ。

 

 アロナによるとリンコやテンコなどを迎えた時のガチャでひっそりヒトデの事も迎えていたらしい。シッテムの箱での記録を見るに、ヒトデは☆3生徒じゃないから──と言ってしまえばそれまでだが、迎えていたにも関わらず見落としてしまっていた。全く、情けない話である。

 ちなみに、それに気付いてからは即座に育成し、固有武器も☆3まで解放済みである。こんなんでも私は先生だからね、仕方ないね。ちなみに、他にも何人かそういう生徒が居た。……面目ない。

 

「はーい、並んでくださーい! 並んでー!!」

 

「……ん!?」

 

 学園に到着すると、目的地である保健室にやたら人が押し寄せているのが目に入る。しかも見た目で判断するに、吸血鬼の生徒だけの集団らしかった。

 並んで並んでと繰り返し声を掛けている生徒は、白ナース服、青髪のサイドポニー、ネコ耳に加えてネコ尻尾も生えた、吸血鬼っぽい翼を持つ生徒──事前にシッテムの箱で確認していた通りの特徴だ。

 

「こんにちは。君が星井ヒトデ、で合ってる?」

 

「えと、シャーレの先生ですか? お話はあとで。とりあえず、まずこのゴタゴタをどうにかするのを手伝ってくださいっ……!」

 

「分かった! えっと、ヒトデ。どうにかってのは具体的にはどうすればいいかな? 並ばせる感じ?」

 

「星井でいいです。えーと、とりあえずテキトーに並ばせてください、私は配給の準備するので!」

 

「わ、分かった!」

 

 ヒトデはかなり幼い容姿をしている。それこそ、11歳のココナちゃんやイブキと遜色ないくらいに。頭身は低いし、ある程度成長した少女達に見られる身体的特徴なども見受けられない。恐らくは、他の吸血鬼の生徒よりも一回り幼く見える。

 少なくとも、ハドマ最強吸血鬼であるレイコより極めて幼い。なんなら、レイコの身長がずっと高く見えてしまう認識のバグが発生している。

 

 だからか、見た目で舐められてしまうのだろう。ヒトデが声を張り上げても吸血鬼の生徒達はあまり意に介さない様子だったが、私が声を掛けるだけである程度はキチンと並んでくれた。

 

「次の方、どうぞー」

 

「やった、やっとだぁっ!」

 

「んふふっ、そろそろ私だぁー♪」

 

(この子達は何を待ってるんだろう……)

 

 そして、何を「配給」しているのかと保健室内を覗いてみれば──例のトリニティ謝肉祭(カーニバル)で行われた献血で集めた「血液」を、紙コップ等に入れて配給している場面が目に入った。

 保健室内は、薬品の匂いは殆どせず、鉄──いや血の匂いで充満していた。

 

 ◆

 

「────はぁぁ〜……疲れたぁ……」

 

「お疲れ様。もう配り終わったんだね」

 

「そうれすよぉ……私の分なんかちょっとしか……」

 

「……。謝肉祭での献血からしばらく経ってるけど、何かあったの?」

 

「え? 病原菌とか混ざってないかとか、不純物の除去だったりとかも色々検査してたんです。色んな種族の血が混ざってるので、ちょっとまずったって思ったんですけど……」

 

「そうだったんだね。……もし良かったら、私の血、飲んでいいよ」

 

「……ふにゃっ!? い、いやでも! そんな……」

 

「ルビーやレイコは、よく私の血、飲んでるよ?」

 

「ッ!? 美容に気を付けてるからとろくに他人の血を吸わないルビーに、ワガママ女王のレイコ!? そんなバカな……!!」

 

「そんなに驚く事……?」

 

「だって、よりによってその2人なんだもんっ!! 私だって飲みたい……飲んでみたいぃ……っ」

 

「いいよ、おいで。飲んでいいよ」

 

「〜〜〜〜〜〜ッッ……いただき、ますっ……」

 

 私を椅子に座らせ、首に手を回すようにして私の首を固定したヒトデは、頸動脈に牙を突き立て──ちゅるちゅると血を吸い始めた。

 なおその時、ゴロゴロゴロ……と喉を鳴らしていたヒトデであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。