「先生!もっとあたしらに構って!」 作:アキラゼミ
「零得ルビーのこと、まだ堕とせないの?」
「かなりガードが硬いわぁ〜。我が強すぎるわよ、あの子。あまりにもね。レイコと同レベルよ?」
「……マジ?」
「マジマジ。ルビーちゃん以外全員を飂熾冘巫髏に引き込む事に成功したわ、だけどルビーちゃんだけ頑なに首を縦に振らないのよね……」
「えぇ? 同調圧力とかエグいんでしょ? なのにまだ入る気にならないとか……ある意味凄いわね」
「多分だけど、ルビーちゃんを堕とすにはレイコの強さを見せつけるしかないと思う。どうする?」
「それならダメね。レイコはハドマ乗っ取りの為の秘密兵器みたいなものよ。まさかそのレベルで我が強いとは思わなかったわ……」
「じゃあ吸血鬼部隊は──」
「ええ、仕方ないけど現状維持ね。レイコに任せる他にないと思う」
「うーん。ま、それも仕方ないかー。残念ね」
◆
ルビーと同い年の世代は、ハドマ学園に入学する生徒達の殆どが、飂熾冘巫髏に加入済みであった。そしてその生徒達は、ルーシィ(鏡嶺ルージュ)の指示により、秘匿性を保つ為という事で七天魔への加入及び加入希望を禁じられていた。
それによって、受験の際に七天魔に挑んだのは、ルビーを含めて両手足の指の本数で足りる程度の、凄まじく少ない人数だけであった。
ルビーは憧れのスズと共に活動したかった。故にスズを蹴落とす真似をするワケにはいかずに、別の生徒──ライムに挑み、そして打倒した。
持ち前の格闘技術を活かした近接戦にてライムを打倒した事により、ルビーの入学後は自然と埋まる事になり。
リエ、リンコ、ライム、スズ、クロン、テンコ、ルーシィという7人から────。
リンコからシエル、テンコからアスカに代わり、ライムはルビーに代わり、クロンが卒業した空席をアンナが受け継ぎ、最終的に七天魔はリエ、スズ、ルビー、ルーシィ、シエル、アンナ、アスカというよく見知った7人が席を埋める事になり。
こうして、数ヶ月後にハドマ学園と関わりを持つようになる「シャーレの先生」とより深く接触する事になる七天魔のメンバーが揃ったのであった。
◆
「────っ!! はっ……」
「あ。リエ、やっと起きたの〜?」
「おはようございますっ……!」
「はよ〜。居眠りなんてアンタらしくないわね?」
「眠って、いたの……ですか? ……私は……」
放課後。生徒会の仕事中に、ハッ、と目を覚ますリエ。寝ぼけ眼で開き切らない重い瞼、ニヤニヤとそんな彼女の顔を覗き込むシエル、にこやかに
「……夢、でしたか……」
「夢なんて見てたの? どんな夢?」
「1年の入学時から現在までの私の人生を、なぞるような……思い出すような……そんな夢でした」
「入学からかぁ〜、長い夢だったね。1時間程度で起きたみたいだけどね」
「ふふ、2年とちょっとを1時間に圧縮だなんて。全く、『夢』とは不思議なものですわね。さてっ、休んだお陰で疲れも取れましたし、残りのお仕事をさっさと終わらせて、帰りましょうっ!」
「そだね、そーしよっ!」
「ですねっ!」
「うぃーす」
ハドマ学園生徒会・失楽園は今日も平和である。
しかし、その「平和」の隣には──新たな渾沌がニコニコと這い寄ってきていた。
這い寄りますか?性のうねり!(破ッ)
ハドマ学園のニャルラトホテプ枠は誰でしょう。
そうです、あの双子(偽)ですね。