※この作品はR-18です。

「先生!もっとあたしらに構って!」   作:アキラゼミ

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第3話:学園崩壊

 

 ハドマ学園への初めての出張から数日後────ハドマでは私の案内役を務めてくれるという事で、統治委員長の鐘蟲(かねむし)スズとモモトークなどの連絡先を交換していた私は、ある日、彼女からメッセージを受け取った。

 それも「飂熾冘巫髏(ル・シュ・フェル)からメッセージが来た」と、ピンチが服を着て目の前に現れたような、鬼気迫るメッセージが続いた。私はスーツを引っ掴み急いでハドマに出張した……。

 

 ◆

 

 数時間後、ハドマ学園に到着した私は、真っ先に生徒会室もとい校長室へ向かう。けれどもそこは、扉が枠ごと吹っ飛ばされている上、室内も、手酷く荒らされていた。

 床に蹲るリエ、寄り添うシエル、紙を手に取ってワナワナ震えているスズ、スズについてきたらしいルビーの4人だけがこの場に来ていた。

 

「あ……来てくれたんだ、先生」

 

「まぁね。それで……何があったの?」

 

「……なんというか、いよいよヤバくなってきた」

 

 

 

ダイモニオンのセンパイたちへ

 

今日の1時過ぎに襲撃する

今日がハドマ学園最後の日になる!

何故なら学園を破壊するからだ!!

イヤならル・シュ・フェルに学校を明け渡せ

そうすれば破壊はしない

逆らったらお前ら潰して破壊もする

悔いが残らない方を選ぶといい

 

ハドマ最強の悪魔より

 

 

 

「……字が力強いね。潰れてて所々読めないや」

 

「そんな能天気なコト言ってる場合っ!?」

 

「分かってる。……この紙は、どこにあったの?」

 

「2人が言うには……床に放ってあった、ってさ」

 

「放ってあった?」

 

 リエは、今にも吐き出しそうな顔で震えている。背中をさすっていたシエルが、よく分かっていないスズと、既に泣き始めているリエに代わって簡単に解説してくれた。

 

「私とリエが来た時にはもう入口は破壊されてて、その余波でなのか知らないけど、物色されたというよりはシンプルにグッチャグチャに荒らされてて、この有様。弱めの爆弾でも使ったみたいな、破壊のされ方だよね。で、瓦礫だらけの床の上にフツーに置いてあったんだ」

 

「……1時、かぁ」

 

 何日、そして午前か午後か分からない書き方だ。これを書いた子はきっと直情的で、あれやこれやと難しくは考えないタイプの子なんだろう。

 それにしてもお腹空いたな、お昼ご飯も食べずに来たからな……今は何時────。

 

「……12時55分……?」

 

「えっ?私達来たのが8時前、それからスズ呼んで先生にメッセしてもらったのが8時過ぎくらい……のハズだけど?この時計も、11時半頃を指して……」

 

 シエルがそう言った瞬間、ルビーと私は同時に、時差のカラクリに気が付いた。

 この部屋が破壊されたのが、昨晩の11時半頃だ。だからこの部屋の時計はその時間に壊れ、止まってしまっている。すぐ身近な時計がこうして全く機能していないからこそ、気付くのが遅くなった。

 襲撃予定時間まで、もう、まもなくだと。

 

「先輩、皆を集めましょう!」

 

「え」

 

「もう時間です!!ヤツらが襲撃を仕掛けてくるとするなら、もう、2階か1階しか残ってないッ!!3階以上は……壊滅してるから……ッ」

 

「!!」

 

「ルビーの言う通りだ。戦闘になったら、その時は私が指揮する。でもまずは、人員を集められるだけ集めよう。……シエルは、リエのこと頼んだよ」

 

「オッケ、分かった。……行こう、リエ」

 

「っ……はい……」

 

 シエルはリエに肩を貸し、避難させようと部屋を出ようとする────が、入口にハドマ学園の黒い制服を着た集団がゾロゾロと現れ、行く手を塞ぐ。

 

「そうはいかないよォ、議長さーん?」

 

「メンタルザコザコ生徒会長〜♪」

 

「「!!」」

 

 一目見て分かった。この子達が「飂熾冘巫髏(ル・シュ・フェル)」、ハドマ学園とゲヘナ学園の併合を望む者────。

 ヘルメット団のように、特定の衣装などの何かがあるのではなく、制服のままだというのが厄介だ。個々人の顔を覚える事でしか犯人探しができない。だから、タチが悪い。

 シエルはリエを抱えて飛び退き、距離をとった。構成員の子全員が、ピカピカの銃を所持している。如何にも「卸したて」というか、手入れしたてにも見えなくもない。

 

「げッ、統治委員長も居るじゃん。最ッ悪……」

 

「だから思ったんだよ宣戦布告とか要らねーって。敵の数が増えるだけじゃん?」

 

「思っただけじゃねーか」

 

「副委員長も居るが、まァ、数の差で潰せるな!」

 

「私達だけで副総長が来る前に終わらせられる?」

 

「いけるっしょ!」

 

 チラリと窓から逃げられないかと窓の外を見る。そんな私の考えはお見通しだったのか、窓の外にも同じように飂熾冘巫髏の生徒達が居て、それぞれが銃を所持していた。

 万事休す、逃げられる隙間など既に存在しない。入口は1つ、窓も1つ。挟み撃ちされてしまっては逃走など不可能に等しい。

 

『先生!生徒さんを編成してください!』

 

「!」

 

 アロナの声は、私にしか聞こえない。助かった。イベント戦らしく、編成できる生徒は固定だった。統治委員長のスズ、副委員長のルビーのみだ。

 たった2人だけでこの包囲網を突破するという、これまでにもあった「いつも通りのピンチ」だ。

 

 

 

 鐘蟲(かねむし)スズ

 STRIKER(FRONT)

 レア度:☆3

 クラス:アタッカー

 射程距離:450

 攻撃タイプ:貫通

 防御タイプ:弾力装甲

 屋内戦:S

 屋外戦:S

 市街地戦:S

 

 EX:あたしの邪魔をするヤツは喰ってやるわ!(コスト2)

 扇形範囲内の敵全員に対し、攻撃力の666%分のダメージ

 

 NS+:局所的暴食+(強化時)

 敵を倒した時、攻撃力を15%増加

 2人以上を同時に倒した場合、会心ダメージ率も同時に15%増加(50秒)

 

 PS+:2つの顔+(強化時)

 攻撃力19.0%増加と防御力19.0%増加の2つが、20秒毎に入れ替わる

 対象は自分のみ

 

 SS:気高き暴食の王

 30秒の間敵を倒さないでいると、自身に「空腹」状態を付与する

 空腹時は攻撃力が2.9倍になる(重複可)

 その後に自分の攻撃で敵を倒した場合は「空腹」状態と攻撃力増加を解除

 

 固有武器:サブマシンガン(2丁)

 

 

 

 零得(ぜろえ)ルビー

 STRIKER(FRONT)

 レア度:☆3

 クラス:アタッカー

 射程距離:450

 攻撃タイプ:振動

 防御タイプ:軽装備

 屋内戦:S

 屋外戦:D

 市街地戦:A

 

 EX:プリンシパル☆スター(コスト5)

 最もHPが高い敵1体に対し、攻撃力1150%分の確定会心ダメージ

 その敵に一番近い敵1体に対し、攻撃力115%分の持続ダメージを付与(40秒間)

 

 NS+:脳筋ではありません+(強化時)

 20秒毎に攻撃力を15%増加させる

 

 PS+:唯一の知恵袋枠です+(強化時)

 ノーマルスキル3回毎に自分を含めた味方全体の攻撃力を20%増加(重複可)

 

 SS:回る炎の剣

 通常、EXを問わず、攻撃時に50分の1の確率で攻撃力310%分の火傷持続ダメージを付与(20秒)

 

 固有武器:ショットガン

 

 

 

「……屋内特化ってワケでもないのかな?」

 

 2人揃って屋内の適正はS。それでいてスキルやステータスはゴリゴリのアタッカー。今の状況には最適なメンバーだと言える。

 シエルとリエは今回は不参加らしい。しかし今はこれでいい。この包囲さえ突破できるのなら……。

 

「スズ、ルビー!戦(や)るよっ!!」

 

「「了解(はい)ッ!!」」

 

 押し寄せてくる飂熾冘巫髏の構成員18人(Wave1)、次いで同じく構成員22人(Wave2)────ちょっと強い生徒は居たけど、序盤の雑魚処理はスズ、強い子にはルビーのEXをぶつける事によって、事なきを得た。

 なお、スズの最強の運用方法としては、ある程度好きに攻撃させ、尚且つトドメはルビーに任せて、スズには「空腹」状態を維持させて──その上で、PSで攻撃力が上がっている時にEXで終わりだ。攻撃力2.9倍はEXにも適用可能らしい。思ったより壊れた性能だ。溜めに溜めれば、フルパワーミカと遜色ないダメージが出せる。

 あとシンプルに、ルビーとの相性が完璧過ぎた。2人共、短期決戦には(・・・・・・)少し向かない(・・・・・・)ものの、時間を掛ければ掛けた分だけ強くなるのが美味しい。

 因みに戦闘は、援護射撃程度ではあるがシエルも参加はしてくれた。2人の背後──窓の外の方は、彼女が対処してくれたと言っても過言ではない。

 やはり何だかんだでスズとルビーの先輩なだけはあるようだ。

 

「くっ、くそぉ……!副総長さえ来ればお前らなんか木っ端微塵なんだからなぁっ!」

 

「おっぼえてろ〜っ!!」

 

「うわーーーんっ!!」

 

 次々に襲いかかってくる飂熾冘巫髏の構成員とのバトルを合計3Wave突破し、遂に勝利を収めた。

 構成員達は、絵に描いたような捨て台詞を吐いてドタバタと次々に逃げていく。しかしまぁその数の多いこと多いこと。合計で60人くらいは居るので、逃げるのも一苦労なようだ。

 

「フンッ、副総長がどんなんか知らないけど一昨日来やがれっての!……ゼェ、ハァ……」

 

「……はぁ……疲れました……狭い上に数が多い……」

 

「先生の指揮と、シエル先輩の援護射撃が無きゃ、正直、キツかったかも……ッ」

 

「どーお?リエを庇いながらでも、これくらいならデキるんだから♪」

 

「……ちっ。助かったよ、先輩。…………悔しいけど」

 

「お礼を言う態度には見えないけど、まぁいっか♪ ほらほら飂熾冘巫髏の雑魚共?さっさと尻尾巻いて帰りなさーい?いつまでチンタラしてんのよ」

 

「廊下が狭いんだよ!バーカ!アホ生徒会!」

 

「改装工事でもしやがれってんだ!」

 

「……だってさ、リエ。廊下、狭いってさ」

 

 すっかり憔悴してしまっているリエは、口元での弱々しい笑みしか返せないでいる。よっこらせと、シエルが再びリエに肩を貸しながら立ち上がる。

 飂熾冘巫髏の生徒は相変わらずで、仲間達に肩を貸したりしてヨタヨタと頼りない足取りで、部屋を出て右の方へと逃げていく。

 最後の生徒をひっそり尾行すれば、敵のアジトを特定できるんじゃ────と思い、スズ達に作戦を伝えようとしたそのとき。

 

「……じゃあ、手っ取り早く壊してあげるねっ♪」

 

 ルンルンとした様子の声が、撤退する構成員達の背後の方から聞こえてくる。すると次の瞬間、壁にミシリと亀裂が走ったかと思うと、爆破音も無しに破壊され、一気にガラガラと部屋周辺の壁が完全に破壊されてしまった。天井すらヒビが入っていて、今にも天井が落ちてきそうだ。

 

「ど〜も〜、セ〜ンパイっ♪」

 

「「「「…………ッ!?」」」」

 

 壁の瓦礫にヒョイと飛び乗り、平然とした様子でこちらに手を振ってくる初対面の生徒。「先輩」とスズ達に向けて言ってくるが、スズ達もまた、私と同じように「誰だコイツ?」と言わんばかりの顔をしている。

 

「あんた誰────」

 

「来たぁぁああああっ!!?」

 

「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!」

 

「緊急退避、緊急退避ぃ!!」

 

 来た(・・)──そう言った構成員達の動きが、明らかに変わる。

 仲間を放り投げてでも逃げる者に、仲間の手足を引っ張り少しでも場を離れようと足掻く者。彼女に破壊されたらしい壁の瓦礫を使い近くの窓ガラスを破って、ガラス片で怪我をするのも厭わずそこから逃げ出す者。瓦礫に埋もれた仲間を助ける者など。

 

「透明な翼────あんたが噂の統治委員長?」

 

「そう言うあんたは誰よ……」

 

「名乗りを聞きたいんなら、名乗ってもいいけど。ちょっと待ってね、口上考えるから」

 

「いやそういうのいいから」

 

「あ、そう?つまんない女ね……」

 

「あ゙?」

 

 途端に2丁の銃(サブマシンガン)を向けるスズ、しかし少女はそれにも怯まない。

 ニヤニヤした顔で、1歩、また1歩、瓦礫の山を降りてくる。床に降り立って対等な目線になると、ぺろりと舌なめずりした上で、宣言する。

 

「────今日、この場を以て、ハドマ学園は私ら飂熾冘巫髏(ル・シュ・フェル)が頂点に立つわ。生徒会の象徴でもあるこの場を、破壊してやる事でね」

 

「そんな事させない!あんたらの目的がゲヘナとの併合なのは分かってんの!絶対に阻止するッ!!」

 

「あー……ね……?ん〜……まぁ、いいんじゃないの?勝手に頑張ればいいじゃん?それ、私に言われても困るっつーか……なんつーか……」

 

「はぁ?あんたが仕組んだんでしょうが!?」

 

「え、違うけど」

 

「あぁ!?何言って──」

 

「待ってください、先輩。怒鳴っても始まらない。とりあえず落ち着いてください」

 

「ルビー……」

 

 ルビーの言う通りだ。どうやら、私達が思ってる状況とは、ほんの少し異なっているようだった。

 一旦、探りを入れて、状況を軽く整理する必要がありそうだ。でないと情報と想定と事実が錯綜していよいよ取り返しのつかない事態になってしまう。

 

"君があのメッセージを残したの?"

 

「そうだよ?そうするように言われたから仕事しただけよ。……つーか誰よ、あんた。大人?」

 

"シャーレの先生です、よろしくね"

 

「あんたが?──ふぅん、よろしく。とりあえず、先生は失楽園(そっち)の味方してるって認識でOK?」

 

"それで構わないよ"

 

「はーい、りょーかい。てかさ、先生が居たら学校壊しにくいし、さっさと避難してくんない?」

 

"私が居たら?"

 

"この状況で避難すると思う?"

 

「イヤ、だって、あんた雑魚でしょ。キヴォトスの人間は埋もれた程度じゃ簡単には死なないけどさ、先生はヤワな人なんでしょう?噂になってるよ?」

 

"……確かに、私は弱いよ"

 

"でもそれは私が逃げる理由にはならない"

 

「……。覚悟キマッてんのね。嫌いじゃないかも」

 

"さっき「言われたから」って言ってたよね"

 

"君が飂熾冘巫髏のボスじゃないの?"

 

「え、違うけど。これは別に、ボスっつーか総長の指示でやったことだしね。私の意思じゃないのよ。私の目的は別にあるし……」

 

 テロ組織「飂熾冘巫髏」のボスは、総長(・・)らしい。まるで、暴走族か何かのようだ。

 しかしそれにしても厄介な事になった。この子の口振りから察するに、飂熾冘巫髏は幾つかの目的があって行動していると見ても良さそうだ。

 つまり、生徒会室という名の校長室を破壊して、ハドマ学園を乗っ取りゲヘナ学園と併合させる──これ「以外」にも目的アリと見た方が良さそうだ。

 だがこの子は「言われたからやる」などの行動を見るに、見た目に反して、素直な所があるようだ。少なくとも私には、そう見えている。

 もしかしたら、もしかする……かもしれない。

 

"君の目的は、一体何なの?"

 

「ッ!よく聞いてくれましたっ!ふふんっ、ずっとそれ言いたかったのっ!答えてあげる〜っ!!」

 

 やはりだ。わざわざ「私の目的は別にあるし」と口に出す辺り、そこに私から追求が来ると分かって言っていたようだ。

 

「『最強』の名をキヴォトスに刻むのよ!この私がキヴォトスで最強だってね!!ハドマ学園の併合?勘違いしてるようだけど、そんなモン私にとっちゃ目的でも何でもないッ!私にとっちゃあ、スタート地点に立つ前の準備運動に過ぎないんだよッ!!」

 

「ッ!!」

 

「そう──まずは手始めに統治委員長、鐘蟲スズ。ハドマ最強を自称してるあんただ。掛かって来な。格の違いってモンを分からせてやるわ」

 

「1年のクセに生意気ね!見ない顔だしッ、あんた1年でしょうっ!?」

 

「お、せーかいせーかいっ!よくできました〜っ!でもねぇ、統治委員長さん?その生意気な1年に、あんたは負けんのよ」

 

「ッ……!?」

 

「私はね。もっと先を視(み)てんのよ。ハドマを潰し、乗っ取り、ゲヘナと併合した後は────ゲヘナで内乱を起こし、風紀委員会を潰すッ!!」

 

「なっ」

 

「そこまでやって、やっと契約が完了する(・・・・・・・)んだよ。私を縛る契約が無くなったら、後は簡単さ。お次は万魔殿を潰して生徒会……ゲヘナ学園を乗っ取る」

 

「何ですって!?ゲヘナ学園を乗っ取るだなんて、何をするつもりッ!?」

 

「言ったでしょ?私が『最強』になるのよ!だけどそれには順序を踏む必要があると見ているわ。まず手始めにゲヘナ学園を乗っ取ったなら、その後は、トリニティ総合学園ッ!!トリニティの戦略兵器、剣先ツルギ────そこまでキたら後は分かるね?そう、最後はミレニアムサイエンススクールッ!!会長の保有すると言われる超高性能戦闘ロボット、アバンギャルド君を、この私がブッ壊すッ!!」

 

「アバン……なに??」

 

「アバンギャルド君とは一体……?」

 

"…………"

 

"(ここでその名を聞く事になるとは……)"

 

「と・に・か・く!私は最強になるのっ!その為にこの組織に加入したんだから!私1人じゃ計画とか練れないし……『旅は道連れ世は無情』ってヤツ?」

 

「それを言うなら『旅は道連れ世は情け』では?」

 

「ツッコミうざ〜」

 

「あんた!飂熾冘巫髏のボス?総長?じゃないならそいつを呼んできな!なんなら幹部でもいいよ!」

 

「?……あ、そっか。幹部格は誰も顔とか見せないで暗躍してるから、あんたらには知られてないんだ。良かったねぇ鐘蟲スズ、あんたらにとって出会った幹部第1号がこの私よ?先に私と出会ったお陰で、他の幹部は雑魚に見えるかもしれないねェ♪」

 

「あんたが……飂熾冘巫髏の幹部!?」

 

「飂熾冘巫髏(ル・シュ・フェル)・副総長、博愛(はくあ)レイコッ!!この先も私らに歯向かうなら覚えときな、自称最強!総長は私よりずっと弱いけど────私よりずっと、頭がイイからねぇッ!!」

【挿絵表示】

 

 瞳に鈍い光を湛えながら、彼女────レイコは副総長を名乗り、そして彼女との戦闘が始まった。




次回────

飂熾冘巫髏(ル・シュ・フェル)の総長とレイコの関係は、進撃の巨人で例えるならエルヴィンとリヴァイに近いかもです。
でも、パッと見「近い」だけで、全ッ然違います。
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