恐竜の展示場に怪人が現れ、合体ヒーローが見事に撃破。
ところがその帰り、展示品のティラノサウルスとヒーローの頭部が挿げ替わってしまい。
しかもそのまま、合体機能が暴発!?

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恐竜展示でトンチンカン!?

「く、くそう! 恐竜とかいう存在を捕まえて我が仲間にするはずだったのにぃ~!」

 情けない声とともに、怪人が床を転げました。

「ちょっと、ひょっとしてあんた……本物だと思っていたわけ!?」

「いやー、怪人にも頭悪いのはいるんだな。いやまあ、オレも子供の頃は信じてたけどよ」

 ピンクのスーツを身に着けたグラマー女性ヒーロー、赤いスーツのたくましい男性ヒーロー。

「怪人自体が常識ハズレの塊ですからね。これほど精巧だと見分けもつかないのは無理はないでしょう」

「もう、ブルーったらバカにしてんだかどーだかわっかんないんだ!」

 メガネをクイッとしている男性ヒーローに、やたらテンションの高い女性ヒーロー。

 そして……

「みんな、油断しちゃダメよ。目的が勘違いだったとはいえ、怪人は怪人なんだから!」

 まだ若く20代といった四人のヒーローとは違い、一回り年が上の女性ヒーロー司令官が怪人に迫ります。

「し、仕方ねぇ! こーなったら、お前らだけでもやっつけてやる~!」

 その後ろで、体を水平に倒したような姿勢で吠える恐竜の展示物が動いていました。

 そう、ここは恐竜展示会場。

『丸わかり! ティラノサウルス研究の古今の違い』と書かれたポスターのいう通り、様々なティラノサウルスの展示が目白押し。

 化石や足跡だけでなく、復元予想の違いについてもとことん向き合った、大変マニアックなイベントなのです。

「ひぇー、タイミングバッチリであのティラノがあっちの味方みたいじゃん!」

「うーん、やっぱり羽毛があると鳥の親戚だよなぁ……」

 諦めきれない怪人に対峙しつつも、思わずコメントしてしまうヒーローたち。

「みんな、避難はしてもらっているけど……建物が壊れたり、展示物が壊されてもいけないわ。一気に行くわよ!」

「「「「了解!」」」」

 全員が司令官の近くに陣取り、それを確認して司令官がブレスレットをタッチ!

『ハイパードッキングシステム起動! 付近のヒーローたちとドッキング!』

 激しい光が溢れ、その中でヒーローたちが司令官の肉体に溶け込んでいき……

「な、なんだぁ!?」

「合体完了、ハイパー司令官!!!」

 恐竜の咆哮に負けんばかりの名乗りを上げ、合体ヒーローが姿を現しました!

 ハイパードッキング。

 それは、司令官のみが使用できる最強のシステム。

 パワー自慢のレッド、スピードマックスのイエロー、超天才のブルー、バランスもスタイルも抜群のピンク。

 司令官にこの四人が一つになることで、全員の長所を持ち合わせたスーパーヒーローになるのです!

 たくましくゴツい体格ながらも、大きな胸に大きな膨らみ。

 五人の力が司令官によって束ねられたハイパー司令官は、正に敵なし!

「く、くそぉ、デタラメ・ビーム!!!」

 怪人のやけっぱちの攻撃も、簡単に回避されてしまい。

「悪いけど、あんまり合体しているのも良くないのよ! 一発で決めさせてもらうわ!!!」

 複数の人間が一つになっているのは、どうしてもいろんな影響が出てしまいます。

 最悪の場合、元に戻れなくなる可能性も……!

 そのため、ハイパー司令官の勝負は一瞬!

「ぎゃあああああ!?」

 驚異の性能から繰り出される、とてつもない一撃。

 耐えることも出来ず、怪人はあっという間に撃破されてしまうのでした。

「……ふう、終わったわね」

『ハイパードッキング解除。異常は確認されませんでした』

「やー、終わった終わった!」

「大したことなかったね―」

「まあ、司令官の判断に間違いはないですからね」

「あ、そーだ! 私、ついでだしこの展示見てみたーい! 司令官、ただ見になっちゃうけどいいですよね!?」

 イエローが様々なティラノサウルスに目を輝かせ、司令官におねだり。

「うーん……仕方ないわね。あんまりゆっくり見ちゃダメよ?」

「わー、やったー!」

「全く、修学旅行じゃないんですよ」

「いいじゃないの、私も毛が生えたティラノザウルスって見たの初めてなのよ」

「最近じゃサウルス、みたいっすよ」

「へー」

 羽毛が生えたティラノサウルスの前を通ると、その横には程同じ体型ながらもゴツゴツした肌のティラノサウルス。

「あーこれこれ、オレはこういうイメージ」

「てかなんで羽毛生やしたんだろね」

「それはだね……」

 なんだかんだで全員楽しいのか、和気あいあいと見学は進んでいきます。

「わ、みてみて! あれだけ、おっきいよ!」

「えー、同じサイズって書かれてない?」

「あれはですね、まだ直立姿勢と考えられていた頃の復元だからですね」

 高さ8mはあろうかという、しっかりと胸を張ったティラノサウルスの模型がお出迎え。

「ガオー! ガオー!」

 まるで特撮の怪獣のようなオーバーな動きで、見下ろすように咆哮を繰り返しています。

「私が子供の頃はこんな感じだったわね―、懐かしー」

 少し年が上なのもあり、一人だけ感慨深そうな声を漏らし。

「……あれ? 司令官、なんかあの頭、変じゃないですか?」

「え?」

 レッドの指摘に目を凝らすと、なんとこのティラノサウルス……先程の怪人の攻撃エネルギーが溜まってしまっていたのです!

「いけない、あの攻撃避けた時に当たっちゃったかしら? みんなごめんね、すぐに除去するから!」

 司令官がゴーグルを操作し、ティラノサウルスに蓄積された怪人の力を調べようとしたその瞬間でした。

 ぽん! と軽い音が響き……

「がおー! がおー!」

 司令官が突然、恐竜のような鳴き声をあげだしたのです!

「わ、わぁ!? 司令官の顔がティラノに!?」

「だ、大丈夫ですか!?」

 驚く仲間が声をかけますが、ティラノ頭になった司令官は同じ動きを繰り返して吠えるばかり。

「がおー!? がおー!?!?」

 そんなヒーローたちの上から、少し変な叫びが聞こえてきて……

「ちょっと待って、司令官がティラノになってるってことは?」

「まさか、う、うわ!?」

 上を見たブルーが、思わず素っ頓狂な声を上げました。

 無理もありません、そこには泣きそうな顔で吠え続けている司令官頭のティラノサウルスがいたのですから!

 どうやら何かを言おうとしているのですが、展示品の動き以外は出来ない様子。

 表情や目などは動いているものの、等間隔で大きな声が口から漏れて。

 首から下は展示物なので、一切狂わずに同じ挙動をずっと続けています。

 大きな図体に合わせて大きくなった司令官の頭のせいで、頭だけ脱げた巨大怪獣きぐるみのようになってしまったのです。

 一方、司令官の体は展示物の頭部によって制御されてしまっています。

 こちらも負けじと吠えながら、ヒーロースーツに包まれた肉体をリズムよく、同じ動かし方を続けているわけで。

「ちょ、ちょっと、これ、怪人のせい!?」

「わ、わからねぇけど、ブルー、どうにかできるか!?」

「がおー! がおー!」

「わ、わ、吠えないでください!」

「とりあえず、動かないようにしないと……!」

「がおー!!! がおー!?!?!?」

 いくらティラノの展示物でも、肉体は司令官。

 手荒なことは出来ず、四人のヒーローはてんやわや。

 それをどうすることも出来ず、見下ろして吠えるしか出来ない司令官。

 その時、思いがけない事故が起きたのです。

 ヒーローたちによって手足を動かされていた司令官の肉体は、それでもなお展示物としての動きを繰り返していました。

 偶然にも、動かした手がブレスレットに触れてしまい。

『ハイパードッキングシステム起動! 付近のヒーローたちとドッキング!』

「「「「え?」」」」

「がおー! がおー!」

「がおー!?!?!!?」

 全員がキョトンとした次の瞬間、システムは不備なく起動!

 司令官の側にいたヒーローたちは抵抗する間もなく、溶け込んでいき……

「合体完了、ハイパーティラノだギャォオオオオ!!!」

 完成、新ヒーロー!

 首から下はハイパー司令官と同じですが、違うところはもちろん頭。

 ティラノの頭部にヒーローたちの頭部が混ざり込んだため、髪が生えたティラノのような見た目になっているではありませんか。

「がおー!? がおーーー!?!?」

「うーん、すごいガオ! ただの機械仕掛けの俺にヒーローたちがくっついたから、頭脳ゲットで自由な思考ができるガオ~♡」

 ムキムキムチムチのボディを色々と動かし、嬉しそう。

「がおー!!! ガオー!!!!」

 合体においていかれた司令官は抗議するように吠えていますが、その行動は自由に行ったものではなく。

「へへへ、ヒーロー基地の場所もばっちりガオ♡ せっかくだから、遊びに行くガオ~!」

 大股でドスドスと歩きながら、ニヤニヤ顔のハイパーティラノ。

「ガオーーー!? ガオーーー!?」

 誰もいなくなった会場で、司令官頭ティラノサウルスは他のライバルに負けじと吠え続けるしか出来ないのでした。

 

 

 

「ぎゃおっ、恐竜なのにおっぱいがあるんだガオ♡ これは新種間違いないガオ~、あっ♡」

 ここはヒーローの秘密基地。

 とは言っても、ヒーローは全員ハイパーティラノに合体したまま。

 司令官用の立派な椅子に座り、両手で楽しそうに胸を揉んで大声を上げています。

『危険! 性的興奮値が上昇。一定値を上回った場合、分離不能となります』

「ぐふ、別に俺はそれでもいいガオ♡ あ、そうだ! コンピュータ、分離したらどうなるガオ?」

『計算完了。現状での分離の場合、問題なく完全に戻ります』

「じゃあ、俺はまたただの機械仕掛けガオね?」

『問題なく、元通りに復元されます』

「全員の知能をちょっとずつもらう、とか無理ガオ?」

『エラー。脳を持たないため、そのような分離は不可能です』

「ぎゃおっ、じゃあこのままでいいガオ♡ だって、同じ動きばかりするなんてもう信じられない、がおっ、おっ♡♡♡」

『ヒーローが融合したままになってしまう自体の危険性を列挙します。まず……』

「うるさいガオ、俺は司令官ガオ! 性的興奮値を上昇させる方法を教えるガオ♡」

『計算完了。自己肯定感の上昇、各性感帯の刺激、および肉体の絶頂です』

「分かったガオ♡ じゃあ、分離不能になったときだけお知らせするガオ~!」

『設定変更を完了しました』

 胸を揉みながら基地のシステムとの会話を済まし、大きく息をつき。

「うう~ん、たまらんガオ~! 力もあって頭も良くて、邪魔するやつはみんな俺とくっついてて、むふ、むふ、おっぱいは最高ガオ♡」

 カラフルなスーツ越しに大きな胸を鷲掴みにし、全身を震わせ。

「へ、へへ、人間の肉体、すっごくいい、ガオ、あったかくて、柔らかくて、気持ち、いいガオ~♡」

 舌を出し、熱い吐息を漏らし、ヒーローパワーに満ち溢れる肉体を弄び。

 胸の刺激に圧されるように、股間の膨らみが大きくなり始めます。

「ガオ、ガオッ、レッドの、俺の、でっけぇなぁ……♡」

 軽く手を伸ばして撫でるだけで、続々と刺激が脊髄を駆け上がります。

「んっ、ふっ、合体、合体って、すっごいガオ、全部、おんなじだから、全部、俺なんだ、ガォオオ……♡♡♡」

 胸を、股間を。

 事故で手に入れたヒーローたちの肉体を、妨害されること無く、余すこと無く堪能します。

「ガオォオ、自己肯定感、俺が俺でいいって、思いながら、こうやって、気持ちっ、ガォン♡ いいの、あーっ、触って、いいっ、いいっ、俺、俺のままで、いいっ、いいっ、いいっ♡」

 椅子の上で肉体が大きく揺れ、軋む音が少し漏れ。

「もっともっと、自己肯定感、自分が自分でいい、そうだガォオオ、みぃ~んな、俺でいいって、思っちゃえばいいんだ、あっ、がおぉ♡」

 手を休めずに、快感に流されつつも頭をフル回転させて。

「あ~、オレ、オレ、ピンクのおっぱい大好きだから、合体してるの気持ちいいガオ~♡ 私、レッドみたいにムキムキになれて、合体最高ガオ♡ 僕は合体によりすべての能力が強化されているから、問題ないガオ♡ アタシ、おちんちん大好き、このままがいいガオ~♡ がお、ぐあお、ガォオオオ、みんな、みーんな、もう、俺だから、俺がいいんだから、俺のままで、いいんだガオ、ガオ、ギャォオオオオン♡♡♡」

 一人芝居すればするほど、背徳感とともに心が高揚していきます。

「あっ、おっ、体、熱いガオ、燃えちゃうがおぉ、なんか、すごい、すごく、あっ、おっ、たまらんっ、ガオォオ♡」

 強靭な肉体がフルパワーで性的刺激に溺れていき、痺れるような心地よさに包まれていき。

 破裂せんばかりに胸が握られ、引っこ抜けんばかりにイチモツが扱かれて。

「あっ、だめっ、俺、イク、いく、出る、出る、ガォオオ、ガオォオオオオン、ぎゃぉおおおおお♡♡♡」

 飛び跳ねんばかりに全身が痙攣し、精液が撃ち出され。

 ゆっくりとスーツに精液溜まりができ、ヒーローの力が抜けていくような脱力感。

『肉体の固定を確認。分離不能。』

「へ、へへ、もう、どうやっても、俺は俺のまま、がおぉ♡」

 にや、にや、と下品に笑っていると、射精したばかりだというのに男根はまた大きくなり始め……

「ぐふ、ぐふ、なるほどガオ♡ ヒーローパワーがずうっと供給されるし、五人合体してるからいくらでもオナニーできるんだガオ♡ やっぱり、合体するのはサイコーがぉおおお♡♡♡」

 目がハートになりそうな勢いで、再び自分の肉体に立ち向かい。

 正義のヒーローを丸々ゲットしてしまった、展示物のはずのティラノサウルスは好きなだけ、何度も何度も、オナニーを楽しむのでした。

 

 

 

「がおー! がおー!」

 深夜、真っ暗になった展示会場。

 何故か、ティラノサウルスの鳴き声が響きます。

「がおー! がおー!」

 吠えているのは、なんと司令官頭のティラノサウルス。

 一体、どうしたのでしょうか?

 他の恐竜たちは皆、電源を切られて静かになり、動くこともない状態。

 それなら、司令官もそうなっているはずなのですが……

 なんと、ヒーローパワーが影響していたのです!

 今の司令官の肉体には、止まること無く基地からのヒーローパワーが供給され続けているのです。

 そのせいで、電源を抜こうが、スイッチを切ろうが、全員にエネルギーが回ってしまい動き続けてしまい。

 係の人もお手上げで、謝りながら施錠して帰ってしまいました。

 頼れるはずの仲間はもうあちらに融合済み、助けを呼ぼうにも決められた鳴き声しか出せず。

 誰も来ることもなく誰も見ることもない深夜なのに、司令官は決められたとおりに、何度も何度も、恐竜の動きを繰り返し続けるのでした。

 

 

 おしまい


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