「はあ……はあ……はあ……」
「はあ……はあ……はあ……」
二人はしばらく荒い呼吸を繰り返していたが、やがて落ち着きを取り戻してきた。
「ふう……」
「はあ……」
二人とも、ぐったりと脱力している。
「あー……」
御行は生徒会室の天井を見上げている。
(やってしまった……完全にやり過ぎてしまった……!)
後悔先に立たずとはまさにこの事である。
(まさか、ここまで凄いと思わなかった……というか、俺の体力がヤバい!もう動けねえ……)
御行は疲労困ぱいしていた。流石に4回目になると、身体が言う事を聞かないようだ。
(これは明日絶対筋肉痛になるな……まあいいか……それにしても、何でこんな事になったんだ?)
御行は今更ながら疑問に思う。
そもそも、御行がミコを慰めるという名目で行為に至ったのは、彼女が失恋のショックから立ち直らせれば良いと考えていたからである。
だが実際にはその逆、むしろ御行の方がミコに癒されていた。
(でも、これって結構危ない状況だよな……?伊井野は可愛いんだし、俺に見せたような弱い姿を見せたら、勘違いする奴だって出てくるだろう。伊井野の性格的にありえない話だけど、万一他の男に襲われて、そいつと付き合うなんて言い出したら……ああ駄目だ想像しただけでムカつく。やっぱり、早いところ何とかしないとまずいな……)
「…………先輩?」
考え込んでいた御行に、ミコが話しかけて来た。「ん?」
「あの、その……大丈夫ですか?」
「大丈夫、と言いたい所だけど、正直全然ダメだ。悪いけど、もう少し休ませてくれ」
「はい、わかりました」
ミコは御行の腕の中で大人しくしている。
「ところで伊井野」
「はい、なんでしょう?」
「お前さっき、『わたしも、だいしゅき』とか言ってなかったか?」
「……え!?」
ミコの顔が真っ赤に染まる。
「なっ、何を言っているんですか!?そんなわけ無いじゃないですか!変なこと言わないで下さい!」
「ふーん、そうか……」
御行はミコの髪を優しく撫でた。
「ひゃっ!?」
突然の行動に驚いたミコだったが、すぐに目を細め、されるがままになっている。
「よし、これで元気が出たぞ」
「本当ですか?」
「ああ、バッチリだ。ありがとな」
「良かったです……」
ミコはほっとした表情を浮かべると、今度は自らキスをしてきた。
「お礼です……」
淫靡さはない、優しいキスだった。
「伊井野……俺と付き合ってくれ。」
「へっ?」
突然の御行の言葉に、ミコは間の抜けた声を上げた。
「伊井野の事が好きになった。だからこの一回だけじゃなく、これからもずっと、俺と恋人になってくれ。」
「ほ、本気ですか……?」
「勿論。」
「わ、私なんかでいいんですか……?」
「当たり前だろ。俺は伊井野が良いんだよ。」
「…………」
「……嫌なのか?」
「いえ、嬉しいです……すごく」
「じゃあ、OKって事で良いのか?」
「はい……よろしくお願いします」
「こちらこそ」
「……ふふっ、先輩の彼女になるなら、私、次は絶対に生徒会長にならないといけませんね。」
「そりゃまた、伊井野が俺の次に生徒会長になるつもりなのは知っているが……どうしてだ?」
「だって、……もうこの部屋も、机も、椅子も、私と先輩の匂いでいっぱいですよ?こんな場所、他の人には渡せません。」
「ぐむ……」
言われてみれば、生徒会室のあちこちで伊井野ととんでもない事をしていた。
今だって、生徒会長の椅子に伊井野とお互い全裸で抱き合いながら腰かけているのだ。
「それに、先輩はスタンフォードに行っちゃうじゃないですか。そうしたら、もうここを使う機会が無くなるんですよ?それまでめいいっぱい使いましょう。」
「まあ、確かにそうだが……」
「それとも……やっぱり、他の女の人と使うつもりでしたか?」ミコが不安げな顔になる。
「そんな訳あるか!ここはずっと『俺達』の聖域だよ!」
御行は力強く否定した。
「よかったぁ」
ミコは嬉しそうな笑顔を見せる。
「……決めました、私、先輩と同じスタンフォードに進学します。」
ミコは自信満々に宣言する。
「え?いやそれは流石に無理じゃないか?ていうか何で急にそんな話に?」
「大丈夫です。これでも私は学年トップの成績なんです。それに、親を説得する方法なんていくらでもあるんですから。」
「マジかよ……」
「大真面目です。それに、私が先輩と一緒にいたいんです。」
「……わかった。そこまで言うなら、お前の意思を尊重するよ。」
「ありがとうございます!」
御行はミコに口づけをする。
「んっ……ちゅっ……」
舌を入れ、激しく絡め合う。
「ぷあっ……」
やがて口を離すと唾液が糸を引き、途中で切れた。
「……先輩、続き、します?」
そう言って、ミコは再び御行の男根に手を伸ばす。
最後のデザートを求めるかのように、既に4回も射精したはずの御行の息子は元気を再び取り戻していた。
(さっき限界まで出したと思っていたのにもう元気になっているとはな……。どんだけ溜まってたんだろう?)
御行は苦笑しながらミコを持ち上げて立ち上がり、身体を回転させて今度は彼女を生徒会長の椅子に座らせた。
「きゃっ!?」
突然の事に驚くミコ。だが、すぐにこれから起こる事を理解して顔を赤らめる。
「この椅子は、伊井野が俺の次に使うんだ。だったら今のうちに沢山伊井野も使っておくと良い。」
「は、はいっ……」
そう言い終わると同時に、二人は唇を重ねた。
「んっ……」
ミコの小さな口の中に御行の大きな舌が入り込み、歯茎の裏をなぞる様に動き回る。
「ふぁっ……んっ……ふぅっ……ふぇんぱぃ……」
息継ぎの為に一瞬口を離すが、すぐさま角度を変えて再び塞がれてしまう。
「ふっ……ふっ……」
今度は逆にミコの方からも積極的に舌を絡ませてくる。
(うわ、伊井野の奴、凄いな……キスの仕方どんどん上手くなる……)
あまりの激しさに、御行は思わず感心してしまう。
「……っぷはっ!はぁ……はぁ……どうですか?上手にできていましたか?」
「ああ、とても良かったぞ。」
御行が頭を優しく撫でると、ミコはとても嬉しそうな表情を浮かべた。
「えへへ……」
「ところで伊井野」
「はい?」
「そろそろ良いか?」
「え?」
ミコの顔に疑問符が浮かぶ。
「……あー、実は俺、もう5回目なんだけど我慢の限界でな。……良いか?」
「あ……」ミコの頬が朱に染まった。
「はい……」
妖艶に俯きながら、ゆっくりと両足を開く。
「アンコール、激しく、お願いします……」
「勿論だ」
御行はミコの上に覆い被さり、己の分身を4たび挿入する。
「ああっ!!」
「くっ……」
ミコの中は熱くうねっており、まるで男根全体を包み込むかのように締め付けてきた。
「先輩の……大きくて……熱いです……っ」
「お前のも……すげえ気持ちいいぜ……!」
御行はミコを椅子に押し付けながら腰を押し付け、抱きしめる。
「先輩、好きです、大好きです」
「俺もだ、ミコ」
「先輩、私の事、ずっと離さないでください」
「当たり前だ……!」
ギシギシと生徒会長の椅子が揺れ、その度にミコの汗が染み込み、御行とミコの匂いが混ざり合っていく。
「私、幸せです」
「俺もだよ……!」
「先輩、好きっ、大好きっ!だからっ!私と一緒にっ!スタンフォードに行くまでいっぱい思い出を作って!私がスタンフォードに行ったらもっといっぱい思い出を作って!幸せになりましょう!一緒にっ!」
「ああ、一緒に行こう……っ!ミコっ!好きだっ!愛しているっ!愛しているっ!愛しているっ!」
御行の腰は更に激しく律動し、ミコを自分の身体と椅子で何度も何度もプレスする。
(そうだ、俺はもう逃げない。ミコと一緒ならどんな困難だって乗り越えていける!)
「あっ、イクッ、イッちゃいますっ、先輩っ、また一緒にっ!」
「ああ、出るぞ、ミコッ、受け止めてくれっ、ぐぅぅぅぅぅぅっっっ!!!」
ドピュッドビュッビュルルルーーーーーーーーーーー!!!!!と、音が聞こえると錯覚する位勢いよく最後の射精が迸った。
「~~~~~~~っ♥」
御行の5度目の射精と同時にミコも絶頂を迎え、声にならない声を響かせた。
「はぁ……はぁ……」
「ふぅ……」
二人はしばらく繋がったまま余韻に浸っていた。
やがて、どちらともなく唇を重ね合わせる。
「んっ……」
「先輩、凄かったですね……。こんなに凄いの初めてかも…………今までで一番興奮しました……」
「そっか、そりゃ良かったよ。」
「じゃあ……少し休んだら、一緒に帰りましょうか?学校、もう夜ですし。」
「おう、そうだな。」
しばらく落ち着いた後、制服を着直して、乱れた部屋を片付け、二人は手を繋いで帰路についていた。
「あの、先輩……」
「どうした?」
「えっと……その……まだ離れたくないって言ったら……困りますか?」
「別に良いけど?」
「本当ですか!?」
「ああ、どうせ家も同じ方向だし、時間もあるからゆっくり歩いて帰ろうぜ」
「はい!」
ミコは嬉しそうに微笑むと、御行の腕に抱きついてきた。
「おいおい、歩きにくいだろ」
と言いつつも満更でもない表情の御行。
「大丈夫ですよ。それにこうしていた方が恋人同士らしくて良いじゃないですか?」
「まあ……それもそうだな……」
「じゃあこのままで行きましょう♪」
こうして二人は仲良く腕を組んで下校していった。
この日を境に二人の関係はますます親密なものになっていったのだが、それはまた別のお話である。
完。