エロシーンの続きです。
「ちょっと待ってろ。すぐに戻るから」
「う、うん」
顔を上げて立城が身体を起こそうとする。真也は首を振ってそれを制止した。
「そのままでいろよ。流すなよ」
「うん、判ったけど……するんじゃないの?」
不安と戸惑いの入り混じった顔で立城が問う。真也は笑ってそれには答えなかった。急ぎ足で硝子戸まで戻り、脱衣室に入る。着ていた服のポケットを探った後、真也はバスルームに戻った。
困惑した顔をしてはいたが、立城は真也の言った通り同じ姿勢のままでいた。肩越しに真也を見返って息を飲む。
「そ、それって」
「俺もなかなかいいもん持ってるだろ? いつだったかホテルで買ったんだけどさ」
そう言いながら真也は手にしていたリモコン付きのバイブレーターを振ってみせた。少し細身のバイブレーターと真也とを見比べた立城が深々とため息をつく。
「そんなもの使わなくても勃ってるじゃない」
さっさと挿れたら? 淡々と言う立城に真也はにやりと笑ってみせた。確かに言われた通り、真也の股間ではペニスが勃起している。だが元々、真也はペニスを挿入しようとは思っていないのだ。
「いつまでもその態度で居られると思うなよ?」
「何が? 僕は抵抗しないって言ったじゃ……え?」
売り言葉に買い言葉よろしく強気で言い返そうとしていた立城の言葉が尻すぼみになる。目を見張った立城は慌てて立ち上がろうとした。その寸前に真也は手で立城の背を押さえ、強引に先ほどの姿勢に戻した。
「そのままで居ろっつったろ? 動くなよ」
「なっ、なに塗ったの!」
「メンソール入りのリップクリーム」
慌てた立城の声に即答し、真也はさっきの位置に回った。体温で溶けたのだろう。白かったクリームは透明になっている。つやを帯びた立城の秘部に真也は細い息を吹きかけた。
「んぅ、これってば……。ああっ!」
苦しんでいるような声を上げて立城が身体を震わせる。真也は嗤いながら同じところに何度か息を吹きかけた。その度に立城は苦しそうな声を漏らして全身を緊張させる。
「たっぷり塗ったから相当痒いだろ?」
「な……に、考えて、るのっ。こんな真似しなくても、抵抗しないって言ったのに!」
かなり切羽詰っているのか立城は早口でそうまくし立てると頭を横に振った。鏡越しに見て取れる表情に薄い笑みを浮かべて真也は再度、秘部に息をかけた。今度は少し唇を緩めて穏やかに息を吐き出す。
本人が言った通り、立城は二日目の約束した時以来、真也の要求を拒んだことはない。脱げと言われればどんな時でもシャツを脱ぐし、足をひらけと言われればひらく。だがこれまで立城は自分から快楽を求めてねだったことがただの一度もないのだ。もちろんまだ慣れていないために、ペニスに突かれて感じることは殆どないのだろう。絶頂に達することは達するが、それは真也が別の箇所を弄っていたり、或いは膣内に射精した時に限られる。
「ちょっとなー。一回くらい自分からしたいって言わせたいじゃん」
「言えって、言われれば、幾らでも言うよ! だからこれ、何とかして!」
急きこむようにまくし立てた立城を眺めながら真也は小さく笑った。
「そういうのじゃつまんねえだろ」
真也はおもむろに立ち上がって手にしていたバイブレーターのスイッチを入れた。微振動にセットして先端を立城の秘部に向ける。音を感じ取ったのだろう。立城が慌てて振り返る。
「やっ、やめ」
「抵抗しないっつったろ? まあ、やめてくれって言われてもやめる気ないけど」
立城のせりふを途中で遮って真也はバイブレーターの先端を慎重に進めた。クリトリスに触れるか触れないかのところまで近づける。その瞬間、立城が悲鳴じみた声をあげた。
「しんや! 嫌だって……ああんっ!」
リップクリームは膣内でも溶けているだろう。立城の喘ぎを聞きながら真也はじっと陰唇の合わせ目を見つめていた。くすぐるようにバイブレーターの先端でクリトリスをつついている内に陰唇の合わせ目が少しずつほころんでくる。やがてその場所から透明な蜜が滲んできた。クリトリスに触れているバイブレーターにゆっくりと垂れてくる。
「あ、あっ、触っちゃ駄目だってば! 余計に、痒くなるから!」
「ほんとに痒くなるんだなあ。効かなかったらどうしようかと思ったんだがな」
必死の面持ちで叫ぶ立城とは対照的に真也はのんびりとそう言った。焦っているのか立城の顔は真っ赤になっている。だが立城の顔が赤い理由はそれだけではないことを真也は感じ取っていた。漏れ始めてきた愛液が何よりの証拠だ。強い痒みで焦れ始めているのだ。
立城が下腹をひくつかせて腿を擦り合わせようとする。真也は立城の腿の間に無造作に手を突っ込んだ。決して陰唇に触れないよう、膝と股間の丁度中間辺りでこぶしにした手を固定する。そうしながら片手に握ったバイブレーターでくすぐるようにクリトリスを撫でる。
「あっ、しんやっ! そんな……ああっ!」
「すっげー、ぐしょぐしょんなってるぞ。ちょっとしか触ってないのにな」
バイブレーターの振動が痒みに拍車をかけているのだろう。段々と立城の声には艶が加わっている。筋になって垂れている愛液を先端にすくい取った後、真也はバイブレーターをおもむろに秘部から離した。包皮から完全に顔を出したクリトリスは真っ赤に勃起しきっている。熟れた果実を思わせるそのしこりの上を愛液がゆっくりと垂れて落ちる。真也は無言でその様子を眺めていた。
仕様が人間ではないので真似はしないでください!(汗)