デカパイエルフに産まれたからにはエッチな目に逢いに行く。 作:伊倉米磁
花とツタ。
「ローパーより細いんだ……これも気持ちよさそう♥」
入り口の影からこっそりと覗くケティシュは、微笑みながら口元にハンカチを当てる。
「匂いも花の匂いって感じだし……媚薬効果も遠くまで届きそうだなあ」
今のところゆったりとツタをうごめかし、時折花粉のようなピンクのモヤを花の中央からふわっと噴射しているだけだ。
ツタに絡め取られて愛撫されてみたいとは思うが、捕まったら絶対媚薬花粉でメロメロにされて気持ちよく処女喪失コースだろう。
「またね」
入り口から刃を伸ばして突き刺し、スパッと両断する。
ドロップは花の形をした、恐らくバスソルトだった。
「媚薬風呂……? ゆっくり入ったらどうなるんだろ……」
いつかやってみようと思いつつバックパックに放り込んだ。
ブタ。
「おおお……ブタ!」
豚姦も犬や馬と同様エロ同人RPGではしばしば見る。
射精すると根本が膨らむ犬、とにかく大きい馬と並び、精液が糊のように子宮を閉ざして確実に孕ませようとするという強い個性が好まれる理由だろう。
故郷の森にはイノシシも出ていたので、ケティシュが食べる肉といえばイノシシのものだった。
この豚はエロモンスターであるからか、むしろ前世で見慣れたピンク色をしている。
それでいてイノシシのように大きく、股間にはゆるくドリルのように捻れたブタチンポがぶら下がっていた。
「うんうん、獣姦もね、良いよね」
一筋縄ではいかない個性を備えたチンポに、生殖欲求に貪欲な獣性。
この世界であっても人間と獣の間に子供が出来たりはしないそうだが、それはそれで生殖欲求だけ満たす交尾となり卑猥さが際立つ。
でっぷりと肉の付いたブタを処女を捧げる候補に入れつつ、今は斬った。
「むっ」
何匹か倒した後に残ったのは、豚耳カチューシャだった。
「これは……装備、だよね」
防御力のかけらもなさそうなファッション装備だが、ナンナの話によればエロダンジョン産の装備は……
次の階の階段へ向かう途中の通路で、さっそく付けてみた。
ピンク髪のケティシュに自然に収まるブタの垂れ耳。
「ステータスオープン」
装備には何かしらスキルが付いているという。そしてスキルはステータス画面で確認出来る。
案の定、エンチャントは全て空だがスキルが増えていた。
・豚姦好き・・・豚を前にするとお互いの性欲アップ。豚との交尾で快楽アップ。
「ほお……いい装備だ」
ケティシュはいずれ処女を失った後に、今まで会った敵すべてに犯してもらうつもりだ。
その時は絶対これを付けて気持ちよくなろう、と思いつつ、ひとまずしまう。足取りも軽く7階へと降りていった。
(また森かー。葉っぱがかなり多いな……)
3~5階のフリーセックスエリアと同じく、青空の下に森が広がっている。
しかし更に木々が生い茂り、木漏れ日も届かず木の下に居ると薄暗い位だ。
(ここにローパーとかあのツルとかが交じるとなると、ちょっと面倒かもね)
いつの間にか取り囲まれて、媚薬花粉とかが充満した所で戦闘することになったら……自分から処女を差し出してしまうかも知れない。
そういうシチュエーションに心が惹かれなくもないが、『拒絶』の応用で風を吹かせ続ければ媚薬の霧は払えてしまうので切り抜けるのは簡単だ。
次の新顔に逢うのを楽しみにしつつ、ここも早く抜けようと足早に歩き出した。
がさがさ、と葉っぱをかき分けて木々の間を進む。
出来るだけ広い範囲に魔力の霧を放出し、見えない場所にも魔物が潜んでいない事を確認しつつ歩く。
接敵した場合には刃を最大である20メートルほど伸ばして何もさせないうちに仕留める。
散歩と変わらない速さで進み、あっという間に9階へとたどり着いた。
もうすぐ次のエッチな敵に会えるとウキウキしながら藪を切り裂いていると、ガサガサという物音が遠くから聞こえる。
(もしかして、誰かいる?)
ここまで降りてきて誰ともすれ違わなかったし、今ダンジョンに居るのは自分だけかと思っていたケティシュは、今までになかった騒音に警戒度を引き上げた。
ダンジョン内で他の冒険者に遭遇し、敗北レイプ。そんな処女を賭けた戦闘が始まるかと胸を高鳴らせる。
騒音の方へ、なるべく静かに近づく。
「やっ! やめなさいっ……! はな、せぇ……!」
予想に反して、声は妙齢の女性のものだった。どうやら敗北レイプは無さそうだ。
(それに、2人目の女性かあ。このダンジョンには男しか潜ってないと思ったんだけど)
ギルドでは女性が珍しいような反応をしていたし、てっきりそうかと思っていたが、実は違うのだろうか。
首をひねりながらも、声の主が見える所へ顔を出した。
襲われているのは、ライトブルーの髪をふんわりとした三つ編みにしている女性だ。触手に絡みつかれ宙吊りにされている。
まず目を引くのは服装で、身体の線を裸よりも浮き立たせるピッチリとした全身タイツに申し訳程度の鎧が付いているような防具だ。
右足が剥き出しになるデザインで、股間がエグい角度に切り上がり、鼠径部から腰の横辺りまで丸見えになっている。
お椀型の巨乳がローパーの触手で卑猥にたわみ、服のデザインとしてハート型にくり抜かれた胸の谷間から触手に入り込まれてパイズリさせられてしまっていた。
助けに行こうとして、もしかしたら嫌がる振りをしてメチャクチャに犯されたいというプレイかも知れないと思い直す。
「すみませーん! 助けた方が良いですかー!」
どこからともなく声をかけられ、女性は身を捩って周りを見た。
すぐに茂みから覗いているケティシュを見つけ、少し躊躇した後声を上げる。
「え、ええ! 助けて!」
どうやら本当に助けて欲しかったようなので、草むらから飛び出して刃を伸ばす。
ローパーは女性を宙に持ち上げているので地面の傍を草刈り鎌のように薙ぐと、抵抗する間もなくローパーの胴は根本から切断された。
「いたっ」
宙吊りから地面にどさっと尻もちを突いた女性が大きな尻をさすっている。
「大丈夫ですか?」
女性の傍に行って手を差し伸べると、やや恥ずかしそうにしながらも握り返してくれる。
「本当に、ありがとうねえ。帰り道で魔力が尽きてたから……危ない所だったわ」
姿を見た時からもしやと思っていたが、エロダンジョンの攻略を進めている人のようだ。
「帰り道ってことはもっと奥まで潜ってるんですね! 良いなあ。何か面白いものドロップしましたか?」
「ドロップ……? ああ、魔物を倒した時に出てきたかということね。……そうね、私のこのムチと防具はなかなか珍しいみたい」
そう言って示して見せたのは、恐らくローパーの触手を使ったムチだ。
「それって、ローパーが落とすんですよね? この……双頭バイブ以外にも落とすものがあるんですね」
背中のバックパックに手を突っ込んで引っ張り出すと、女性が顔を赤らめる。
「え、ええ。10階より上ではめったに落ちないけど、それより下なら時々あるわ。意外に悪くない品だから結構長く使ってるわねえ」
少しのんびりした喋りが垂れ目がちで優しげな女性の雰囲気に似合っている。
「そ、それじゃ、私はもう帰らないと行けないから……」
「待ってください。魔力がないなら一人は危険ですよ。入り口まで送ります」
ケティシュはなんとなくこの女性が気に入ってしまって、もう少し一緒にいたくなった。
「そ……そう? いえ、あの……ひ、一人で帰れると思うのだけど……?」
「さっき一人でローパーに捕まってたのにですか?」
「うう……それはぁ……そうなのだけどぉ……」
もしかすると、一緒に捕まって触手でアヘってる所を見られるかもと心配しているのかもしれない。
そう思い、ケティシュは力量のアピールをしてみた。
「大丈夫、私は魔物の気配を掴むの慣れてますから。安全に帰れますよ」
女性はキョロキョロと視線を泳がせ、うつむき……観念したように苦笑する。
「じゃ、じゃあ……お願いしようかしら」
そういう事になった。
「それでぇ、最近故郷から出てきたんです!」
帰り道、森の中を進みきった先の階段で小休止し、雑談していた。
「そうなのねえ、小さい頃から修行だなんて、偉いわねえ」
女性が柔和な笑みを浮かべて、ケティシュの頭を優しく撫でる。
心地いいのでそのままにしていると、ハッと気がついて手を引っ込めてしまった。
「ご、ごめんなさいね? 小さな子みたいにしてしまって……」
「いえ、良いですよ? お姉さんの撫で方、優しくて気持ちいいです」
なんだか包容力というか、ついつい胸に飛び込みたくなるような安らぎを感じさせる女性だった。
「そうだ、私ケティシュって言います。お姉さんの名前を聞いてもいいですか?」
「もちろん。私の名前は、カミーラよ」
「えへへ……カミーラさんですね。会えて嬉しいです! このエロダンジョンで女性と会えるなんて思ってませんでしたから」
「そうよね……や、やっぱり、はしたないと思われるかしら……」
「いいえ! 私、このエロダンジョンで絶対処女喪失したくて! 今、いい相手がいないか探してるんです! カミーラさんはどれが良かったですか?」
「え゛っ!?」
柔和なカミーラがギョッと目を見開いて大きな声を出してしまった。
「え? カミーラさんはエロダンジョンを一人で攻略しているってことは……きっと、襲われて気持ちよく魔物とセックスしたことがあるんじゃないかと思って……」
「そ、そ、そういうのは、ね? ひ、人に話すようなことじゃないから……!」
顔を真赤にしてクシクシとおさげの先を弄るカミーラは、落ち着いた雰囲気とのギャップも相まってとても可愛らしい。
「えー? 私の一番の目的に協力すると思ってぇ、ここだけの話っ! 聴かせてくれませんかぁ?」
ケティシュも、普通ならこんな立ち入った話をしたりしないのだが……カミーラと話しているとつい甘えたくなってしまっていた。
「うっ、ううう……」
男好きのする美人のお姉さんがセクシーな格好で真赤になって俯いている図が、ギャップによる可愛らしさを強調する。
「ふふっ、冗談ですよ、冗談! そこまで恥ずかしいなら大丈夫です!」
「も、もう……ケティシュちゃん、私、すごく恥ずかしかったのよ?」
少し唇を尖らせて優しくたしなめてくるカミーラをみて、ケティシュは心が暖かくなった。
「ごめんなさい、カミーラさん。やっぱり、自分でも体験してみてからカミーラさんと感想を言い合う方が良いですよね!」
「こ、コラッ!」
ぷんぷんと怒ってコツンと頭に拳を乗せられるのだが、全然痛くなくてケティシュはニコニコ笑った。
「んふふ……さあ、カミーラさん。そろそろ休憩もできたし、地上に出ちゃいましょう」
「う……そ、そうね。行きましょうか……」
外に出るという話になった途端に顔を曇らせるカミーラに小首を傾げながらも、連れ立って歩いていく。
来たときと同様、この辺りのエロモンスター程度は特に相手にもならないため無事に入り口までやってきた。
「…………」
エロダンジョン入り口の黒い建材が床に現れた辺りで、カミーラは立ち止まってしまう。
「どうかしましたか?」
「い、いえ……ちょっと着替えてくるわ。ケティシュちゃん、その……少し、驚くと思うけど……ごめんなさいね」
そう言って、黒い建材の通路にあったドアの一つを開け、入っていく。
しばらくすると、茶色を基調としたゆったりとした服にショールを羽織った婦人が現れる。
俯いたまま出口に向かって歩いていくと……
「あっ……」
カミーラの身体が幻のようにブレ、その体格が変わっていく……