デカパイエルフに産まれたからにはエッチな目に逢いに行く。 作:伊倉米磁
「でなーい……」
ケティとミラは思い切りセックスした後、探索を再開した。
そろそろエンチャントオーブが出るだろうと思って敵を狩る事を目的にしたが……しかし、収穫はない。
宙に浮くクラゲからはスケスケの布でフリルの沢山あるベビードールがドロップし、チンコ型の蟲からは当然のようにバイブがドロップした。
しかし今欲しいのは、おそらくこの近辺でドロップするはずのエンチャントオーブだ。
「うーん、もっと下に行かないとダメか……クラゲや蟲は貴重なものをドロップする強さじゃないしなあ」
「そうねえ……分かっていれば群れていても楽に対処できるものね」
積極的に狩りをするにあたり色々と攻略方法を調べながら戦った所、ミラのプチボムなど火を使った攻撃なら蟲がすぐ死ぬことが分かった。
12本目のバイブをリュックに入れて2人は探索を再開する。
「じゃあ、ひとまず50階にさっさと行っちゃおうか」
そういうことになった。
そして、46階。
「おっ、新顔じゃん」
広めの部屋の中央が舞台のように1段上がっていて、そこに何者かが腰かけていた。
遠目には人間のように見えたが、顔らしきものをこちらに向けて段差から降り、歩き出すと違いがよくわかる。
「触手人間! 絶対エッチな事してくる奴じゃん」
肉肉しい触手が何本も寄り集まって無理やり人の形になったような化け物だった。
ケティが期待にニッコリと笑顔になる。ミラはグロテスクな魔物にこうも欲情できるケティに呆れつつも身構えた。
触手人間は無言のまま触手の脚を動かして床を蹴り、高速で迫ってくる。
ケティも前に出て部屋に入り、魔力の刃を伸ばし横薙ぎに振るった。
以外にもスマートな身のこなしで、触手人間が身をかがめて躱しながらさらに近づく。
しかしそれならばさらに下を薙ぐだけだ……と返す刃を振るおうとした瞬間、後ろで新たな気配が生まれた。
入口から死角になっていた部屋の隅から、突如魔物が2体出現してケティとミラにそれぞれ走り寄っている。
狙ってやったのか、振り終えたケティの刃を挟む形になっているため、一振りで2匹を攻撃することもできない状況だ。
(前の奴をやる)
そう決めると、走り寄る触手人間にケティからもさらに距離を詰める。
触手の両腕の先を向けてくる。うぞうぞとほどけて幾本もの触手がケティを包み込むように襲いかかった。
しかし、速度が足りない。ケティは更に踏み込んで切れ味を上げた魔力の刃で袈裟懸けに振りぬくと、触手人間は真っ二つになって即座にドロップを残して消え失せた。
魔力のガスで検知している新手に振り向くと、速攻で味方がやられているのに動揺を見せていたので近づいて切り捨てた。
ミラのほうを向くと、複数のプチボムでまんべんなく熱波を浴びせて触手人間の動きを阻害している。
そして鈍った所に鞭を叩きこんでとどめを刺していた。
「ふー、びっくりしたね」
「部屋の角に……なにかベッドみたいなのがあるわね。ここで寝ていたのかしら」
新手が来た部屋の隅を見ると、ミラの言うようにベッドのようになった紡錘形のカプセルのようなものが、内側から破れていた。
「奥のほうの部屋の隅には無いね」
4隅のうちの入口に近い側2つにカプセルがあった形だ。奇襲を演出するダンジョンの仕掛けというところか。
最初に舞台に腰かけていた触手人間だけはドロップしていたので、粘液を振るい落としながら拾ってみる。
「おっ、鞭……だね」
茶色い、革製らしき質感の長い鞭だ。
「あの触手の塊が、どうして鞭なんて落とすのかしら」
「鞭と触手が似てるからじゃない?」
ケティがニコニコしながら言うと、ミラはため息をついた。
「とりあえず……深い階層で出たものだし、性能は良さそうだから使ってみようかしら」
「うんうん、それが良いよ!」
今まで使っていたローパー色のピンク鞭を腰の裏にまとめ、ミラが新しい鞭を持つ。
舞台に向かってぱしんぱしんと打ち付けていると、急に茶色の革だった鞭が内側からめくれ上がった。
いきなり太くなった鞭が、舞台をバシィィン! と大きな音が鳴るほど強く打ち付ける。
「きゃああっ!?」
だが、それと同時に柄の先端からも触手が伸びてミラの豊満な胸を根元から搾るように巻き付いていた。
触手は繊細な動きでミラのボディスーツの胸に張り付いた鎧の内側に潜り込み、敏感な乳首に細かい振動を与えて愛撫する。
「んっ♥ あっ♥」
不意打ちの快感に肩をすくめて硬直してしまうミラだが、ぱっと手を放すと触手の勢いはなくなり普通の革の鞭として床に落ちた。
また床の粘液がついてしまった鞭をミラが睨む。
「もう……何なのよ、この武器は……」
「なるほど……使い手にも襲い掛かるけど強力な武器ってわけだね」
これもまたエロ同人RPGあるある設定だろう。エッチな目に遭う代わりに強力な武器や魔法を用意することにより、戦闘の難度を下げつつ処女クリアの難度を確保している。
「切り札ってことで持っておいていいんじゃない? エッチな事されるだけでしょ」
ケティがうらやましそうな目で鞭を見るので、ミラは観念して腰の後ろに下げておくことにした。
「まともに戦えなくなったら本末転倒じゃないの……」
「大丈夫だよ、ミラもセックスに慣れてるんだし、この位我慢しながら戦えるって。多分」
「べつに、慣れてなんか……」
唇を尖らせて不満げなミラにケティが抱き着く。そして、耳元でささやいた。
「それに、その鞭でムラムラしたら私が処理してあげるから♥」
「っ……! け、ケティ! もう、からかわないで!」
「別に嘘なんかついてないよ? もう一回休憩室いこっか♥」
先ほどのめくるめくセックスを思い出してしまったミラが赤面し、そんなミラを見てケティが抱き着いて豊満な胸に頬ずりする。
「も、もうっ! 遊んでないで先に行くわよ!」
ミラはケティを引きはがし、部屋を通り抜ける形で奥の通路へとノシノシ歩いて行った。
「あっ、まってよーミラー!」
ミラが自分を押しのけたのは乳首の勃起を隠すためだと読み切っているケティは、ニコニコ笑顔でミラを追いかけるのだった。