デカパイエルフに産まれたからにはエッチな目に逢いに行く。 作:伊倉米磁
「んへへ、どうだった? 初めて普通の男の人とエッチした感想は?」
乱交した日の夜、一緒のベッドでケティがミラに頬を寄せて訊ねる。
「意外と、身体が動いたわね……恥ずかしくて固まっちゃうかと思った」
ミラはサキュバスボディを持ってはいるが、変態色情狂のケティとは違い常識人だった。
ダンジョンの外でセックス出来るようになってから、ミラから責めさせてセックスに慣れて貰いはした。
しかしモンスターと違い倒して関係を終わりに出来ない人間と、しかも乱交を楽しんでくれたのはケティにとっても朗報だった。
あまり負担になるようなら遠慮しようかと思っていたが、ミラも自分と同じようにセックスを楽しんでくれてケティは嬉しくなった。
「やった♥ これからもどんどん男の人や魔物とセックスしようね♥」
「あんまり大っぴらにやったら本当に摘まみだされるからね? 分かってる?」
「んへへ♥ だいじょぶだいじょぶ、見たくない人には見えないように配慮するからさぁ」
分かってるかどうか大いに怪しいケティに苦笑しつつ、2人は抱き合って眠りにつくのだった。
一ヶ月ともに働いた職場の人間全員に膣内射精された次の日。
当然のようにケティは今日も働いていた。
「それで、ケティちゃんはこれからどうするつもりなんだい?」
昼休みにみんな集まってダンジョン内で食事をしている時、チンポが長めで右曲がりのバリーがそんなふうに切り出した。
「ん-、私たち、自分の本拠地のダンジョンに人を呼びたいんだよね」
ズコバコした事もあり、エロダンジョンの存在くらいは教えて大丈夫だろうと話し始める。
「ふーん……そこって、俺たちでも稼げそう?」
大き目柔らかちんぽのリッキーが微妙な笑顔で聞いてくる。
少し迷ったが、ケティは正直に答える事にした。
「稼げることは稼げるよ。鉱石よりも単価が高いものばかりだから。ただ、ほんとか分からないけど負けたら男の人も犯されるって言うし、みんなの魔法の腕だと深い所には行けないかも」
「深い所だとやっぱ全然稼ぎ違うのか?」
チンポが一番デカいディックが控え目に聞いてくる。
「稼ぎもだけど、女の子モンスターが沢山出てくるからね。男の人も色々エッチな事が楽しめるようになってるんだよ」
ざわっ、とみんなが色めき立つ。
ケティはマイコニドに始まりリビングドールやコウモリ女などエロダンジョンに出てくる女モンスターの事を話してあげた。
「下半身ヘビはきついよな」
「身体が硬い人形もなあ」
「マンコがあわびになってるの、見たら笑っちまうかもな」
食いつくでもなく、全否定されるでもなく、ネタにしてワイワイ盛り上がっている。
女の子モンスターというのを見たことが無いので当然かもしれない。
「うーん、ケティちゃんがいずれそっちに帰っちまうなら付いて行きたい気持ちもあるけどよ……」
巨乳を一番貪ったバリーが頭をかきつつ気まずそうにする。
「うん、安定して稼げる方を選ぶのは当然だし、皆を無理に勧誘するつもりはないよ。それに、最初は女の冒険者が来てくれると嬉しいんだよね」
「女冒険者ねえ……あいつらがそんな、自分の評判落とすような所に行くかね? あっ、いや、ケティちゃんたちはまあ、その……」
一番射精量が多いマークが眉をしかめた。
「大丈夫だよ、マークさん。世間体が悪くて人が寄り付かないのは分かってるし」
この場の皆で乱交したことは、誰も外に漏らしてはいないようだった。
ケティの性魔法で残り香も消したし精液も水に変換したので証拠もない。
やはりエロダンジョンのレアドロップは素晴らしい……と性魔法の活躍に感動しつつ、ケティは周りを見回した。
「そういう訳で、今度は女冒険者の人たちと知り合いたいんだけど、皆何かいい方法ない?」
「はは、あいつらがエロダンジョンに行ってくれたらマジで嬉しいけどな」
「……いや、もしかするともしかするかもしれねえ」
昨日頑張って8回膣内射精してくれたダヴィドが鋭い眼光でそんなことを言った。
「リーダーのオルガって女、色町の近くで見たんだよ。ホストの兄ちゃんが胸はだけて女侍らせて愛撫させながら往来歩いてたのを、顔真っ赤にしてガン見してたぜ」
ダヴィドの提供する情報が予想外にクリティカルで、ケティも目を光らせた。
「ほほお……それって、むっつりスケベってこと?」
「多分な。前はケティちゃんがシモネタ嫌がるかと思って黙ってたがよ、そういう事情ならいくらでも喋るぜ。あと、サブリーダーのヴィオラって女も、ありゃ絶対男慣れしてるだろ」
周囲から、あー、と同意の声が上がる。
「時々、やたら乳を晒す服着てるよな?」
「でもヴィオラとヤッたって奴聴かないんだよなあ」
「バーカ、男嫌いクランとして名が知れてんだ、ラザロでヤるかよ。どっか他の町で男漁ってるんじゃねえ?」
遠慮なくシモネタが飛び交うようになったのを感じ、ケティもニッコリ笑顔になった。
(でも、そうか。この世界だとワープだから世界中のどの町に行ったかも分からないんだ)
エロダンジョンのある町……はリンボというのだが、そこだって全然ラザロの人は知らない。
ポータルで行き先に指定することはできるのだが……大陸の遥か遠くの知らない町なんて、ダーツを適当に投げる位でしか選ぶことはないだろう。
ヴィオラが本当に男漁りをしているとしても、追跡するにはポータルでどこを選ぶかを盗み見るしかなく、現実的とは思えない。
「うーん、結局はチャンスを待つしかないかあ」
変わらぬ日常と言えば聞こえは良いが、持久戦になりそうな気配にケティは唸った。
「へへ……ってことで、さ……今日も、遊んでくれるのかい?」
「そだね。皆も色々教えてくれたし、今日はありがとうパーティしよっか♥」
苦笑するミラを横目に、今日も仕事あがりに乱交と決め込むケティだった。
次の日、早朝に起きた2人は、久々にダンジョンアタック用のいでたちをしていた。
ケティは再び流水の鎧シリーズに身を包み、武器は銀の槍を携えている。
ミラはいつも通りのローパーぴっちりスーツだが、ケティと同じ40階ボス・サハギンドロップの銀の杖を装備していた。より魔法用に特化した装備だ。
「さて、それじゃあ名残惜しいけど鉱石掘りはここまでにして、スカウトを頑張ろうか」
職場仲間には既に伝えてあるが、皆涙ながらに送り出してくれた。
――いつかエロダンジョンであの生意気な女たちが見られる事を祈ってるぜ!
ケティは声援に胸が熱くなったが、ミラは苦笑いだった。
「ていっても、今はなんも手掛かり無いんだけど。どうしよっか?」
「まあ私たちなんてラザロじゃ無名も良い所だからね……手っ取り早く、討伐系のクエストをやってみるのが良いと思うわ」
というミラの提案を採用し、朝早くの討伐依頼を確認する。
「ふむふむ……私たちの居るこの辺りは、『北東のサブゲート』ってやつなんだねえ」
洞窟なのに、と首を傾げると、ミラが解説してくれた。
「その昔、ダンジョンが初めて現れた時……既に地表に到達して大きな城が建っていたそうよ。それからどんなダンジョンでも入口を門……『ゲート』って呼ぶの」
そんなおばあちゃんの豆知識に関心しつつも、黄等級の自分たちが受けられるギリギリの難度の貼り紙を取った。
――浅層下部、ダンジョンワームの死骸3匹。傷が少ないほど高額買取。
ミラに見せてみると、少し時間がかかるかもしれないが大丈夫、だそうなのでこれに決めた。
一応、ミラの知識にあるものと同じかギルドの図書室で調べさせてもらう。
北東のサブゲートでの目撃場所なども記載があったのでありがたく書き写させてもらって、出発する。
個別のダンジョンの入口にはさすがにポータルなど設置されていないので、街中から出ている馬車に乗る。
調べものの間に冒険者は行ってしまったのか乗客は2人だけだ。
着くまで暇なのでミラに色々教わる事にした。
ダンジョンワームというのは捉えづらい魔物であるらしい。
岩を飲み込んで金属を純化した糞を出すという性質から、昔から重宝されてきた。
これも図書室の本に書いてあったことだが、ケティ達がひと月の間延々と鉱石を流し込んできたあの魔道具、あれがまさにダンジョンワームの死骸を使用したものだそうだ。
「そんな便利な魔物が居るんだ」
「というより、侵略の時に便利な魔物を魔界から持ち込まれたのが野生化したのね」
それはそうだ、とケティは頷いた。そして突如目を輝かせる。
「それじゃあ、エッチな気分になる毒霧とかを吐いてくる魔物も天然に居るのかな!?」
「そうそう居ないわよ。致死性の毒ガスを噴出するキノコとかはあったけどね。ケティの好みのだと……やっぱりゴブリンとか、ローパーかしらね……」
「ゴブリンは人間を襲って子供産ませるんだよね? ローパーもそうなの? 師匠は特に言ってなかったけど」
「貴女の師匠は魔界で戦ったって話よね。じゃあ知らなくても仕方ないかも。ローパーは発情期には媚薬を出して哺乳類の雌を捕らえて、そこにローパーの雌が卵を、雄が精液を注いで、他種族の胎で孵すのよ」
ケティの目がキラキラと輝き、続きをせがんでいた。
「……言っておくけど、そんなに楽しい話じゃないんだからね? その媚薬が強烈だから、養殖しようとする人が絶えないの。もちろんギルドは全面的に禁止しているわ」
「はえー、そんな天然エロ魔物なんだ、ローパーって」
エロダンジョンでも低階層に居たので、おそらく昔からそうだったのだろう。
現実の歴史で多くの雌たちがローパーで気持ちよくなってきたのだと思うと感動もひとしおなケティだった。
「まあ、どっちも魔界から侵略のために送り込まれた生き物だからね……もしかしたら本当にケティみたいな事を考えてたのかも。実際に滅ぼされていないし」
「んへへ、きっと魔界のその人とは仲良くなれるよ」
「本当に『仲良く』しそうだから困るわ……」
そんな雑談とも講義ともつかない話をしながら、目的のゲートへと向かうのだった。