デカパイエルフに産まれたからにはエッチな目に逢いに行く。 作:伊倉米磁
アンに乳首を吸われてから数日。
そうこうしているうちに、引っ越し準備も済んでヴィオラの仕事も片付いてきたらしい。
かなりスッキリした顔で、オルガに説得を早めるようせっついていた。
「マジで今月末までに出ないとヤバいから、今日これから全員部屋から引きずり出してでも話をしなさい」
有無を言わせぬ迫力に、オルガも悲壮な覚悟を決めていたようだが……
実際には気まずそうに顔を反らした引きこもり組も含めて50人、家具をほぼ取り払ったリビングに勢ぞろいして床に座っていた。
ステイシーもケティが呼びに行ってこちらに来てもらっている。
もう夜なので、ケティとアンは今日の仕事は終えてゆったりとしたパジャマ姿だ。
一人残らずローパーに種付けされてアヘアヘになったので身内同士の罵り合いなどは無かったが、活動している人たちと引きこもっていた人たちの間にはやはり気まずそうな空気がわだかまっている。
ケティとミラは席を外そうかと思ったが、世話になったから聞いてても良いというので言葉に甘えさせてもらった。
全員いる事を確認し終わったオルガが口を開く。
「皆……今回の事、本当にすまねえ」
オルガが頭を下げて謝罪するのに、みながざわつく。
「金があって……クランに迎えられる力があれば、もっと沢山守れると思った。でも結局、皆への目が行き届かなくなって周りの人から反感を買わせちまってた」
「ち……違いますよ! わ、私たちが調子に乗った言動をしてたから!」
我慢しきれず、クランの若手の一人が立ち上がる。それを手で制して続けた。
「上に立ってるアタシたちが、組織について考えなきゃいけなかった。お前らが調子に乗ってしまわないよう指導するか、直接見張り続けるべきだったんだ。全然理解してなかったし、『アタシたちは正しい』って思うだけで何もかも許される気になって、本気でちゃんとしようと取り組んではいなかった……」
オルガの言葉に、皆が苦い顔をした。
「だから、最後にちゃんとお前たちの世話をさせてくれ。……ヴィオラの頑張りでさ、郊外に新しいクランハウスを買える手筈なんだ」
ヴィオラがすかさず補足した。
「本当に郊外だから野良の魔物とかも自分で対策する必要あるし、水道も通ってないから5キロ位離れた川から水を汲んで水がめに溜める必要があるわ。何より、頑張っても住むのは15人が限界ね。全員相部屋か3人部屋よ」
都市に住んでいるCCのメンバーには厳しいが、同時にそれが購入も維持も出来る現実的な線という事だろう。
「……ラザロに残る奴はヴィオラの言う通りの条件だ。もう一つの提案は、ケティが活動してるダンジョンに移動して冒険者を続けるってものだ。これは……その……」
言い淀んだオルガに、アンが言葉を引き継ぐ。
「通称エロダンジョンって呼ばれてる。魔物はこっちの身体をエッチな意味で狙ってきて、負けたらすごい気持ちいい事になる。あと、ダンジョンの中では怪我をする事がない」
アンの荒唐無稽な説明に、エロダンジョンを知らない皆が目を白黒させている。
オルガが咳払いをして皆を鎮めた。
「コホン……ザックリ言われても分かりづらいだろうから、体験した奴に説明してもらおう」
オルガがステイシーを見ると、事前の打ち合わせがあったのだろう、ステイシーがみんなの前に出た。
皆がまたザワつく。
「どうも! 先にエロダンジョンを楽しませてもらったステイシーです!」
さらにざわめきが大きくなった。
それもそのはず、ステイシーはジャケットにブラウスにキュロットスカートと、まるで前世の普段着のような恰好だ。
そのファッションに加え、俯いてオドオドしていたステイシーが朗らかに挨拶して皆目を見開いている。
「えっと、まず気になるのは生活できるかだと思うんで、これをどうぞ」
腰の後ろから、ずっしりと中身の詰まった革袋とあまり膨らんでいない革袋を取り出す。
紐を解いて中が見えるように皆に傾けると、そこには金と銀の輝きがあった。
「ちょっとステイシー! どっから盗んできたのよ!?」
「ふっふっふっ。これ、この数日でエロダンジョンで稼いだ金です」
どよどよと騒ぎが大きくなった。
「驚くでしょ? この服も、エロダンジョンで魔物を倒すとポンと落ちる品なんですよ?」
くるりと一回転すると、自分が着ている所を想像したのかウットリとした顔になる人もいた。
どうやらこの世界でもあのファッションはアリらしい。
ケティはステイシーの今のステータス画面を想像してニッコリ笑った。
(ああいう普通のファッションは大体弱点系スキルが1個ついてるだけだから、普段着にしても問題ないよね)
ちょっと乳首や股間が擦れた時に気持ちいいだけのお得な服だ。
「それにぃ……」
ステイシーがにへ、と締まりない笑みを浮かべる。
「何と言っても、エロダンジョンの魔物相手のセックスってすっごく気持ちいいんです!」
ニッコリ笑って言い放ったステイシーに、みんなは目どころか口をあんぐりと開けてしまった。
「ケティちゃんもオススメのゴブリンも良いんだけど、人型がキツイなら最初はスライムかフェアリー辺りがオススメ! 大体全部の生き物が媚薬を使ってくるんだけど、野生のローパーよりすごい優しいっていうか自然にセックスしたくなってくる感じで、終わった後も嫌な感じが全然しないんですよ!」
ニコニコとフェアリーに全身愛撫されて失禁した話とか、昼寝がてらマイコニドにふたなりチンポをハメて貰ってるとか、いろんなエピソードを語ってくれてケティもほっこりした。
自分の好きな
語られている事は卑猥100%なのだが……ステイシーが朗らかに変わっているのでみんなも戸惑いながら、
「大丈夫そう……?」
「一人であれだけ稼げるなら……」
と乗り気になっているようだった。
「あっそうそう、マイコニドは倒すとふたなり茸っていうのを落とすんですけど、食べるとチンポが生えるんですよ。生やしてる状態でマイコニドに引っかかると、マイコニドのマンコを使わせてくれつつ、ふたなりチンポをいつもと違う場所から生やしてこっちにも挿入してくれる! これがかなり気持ちよくて! マイコニドの優しい締め付けでびゅーびゅー射精するの最高ですよ!」
ふたなりでまたもザワついたが、それは必ずしも否定的な反応ではないようなので見守る事にした。
適当な所でオルガが手を叩き、みんなの注目を引き取った。
「聞いてもらった通り、エロダンジョンでも冒険者を続けることは出来る。……急かしてすまねえが、エロダンジョンについて行きたいってやつはなるべく早く言ってくれ。引っ越しの準備とかあるだろうしな」
オルガの言葉にみんなが静まる。
「ちなみに私はエロダンジョンに行くつもりよ」
「ん。私も、エロダンジョンで活動する」
副リーダーのヴィオラとアンが手を挙げた事で、『この2人が行くなら大丈夫なんだろう』と20人くらいは手を挙げた。
「いやーお2人が来てくれるならふたなり茸で仲良く『お突き会い』したいですね!」
アハアハと卑猥な親父ギャグを飛ばしてくるステイシーに周囲から胡乱な目が向けられる。
「ん。ステイシーがシたいなら、いつか入れっこしよ♥」
「えっ……♥」
アンが清らかな微笑でふたなりセックスの約束をしてくれたので、ステイシーの推しがまた増えた。
「私も! 私もアンさんと入れっこしたいです!」
「ちょっ、わ、私! 私もです!」
なんだかんだでローパーの媚薬により一人残らずセックスに目覚めているメンバーたちは、美味しそうな餌をぶら下げられて我慢しきれずがっつくのだった。