サキュバス化催眠アプリ 〜巨乳黒髪眼鏡の図書委員の彼女に〜 作:Rオウ
第01話 ボーイ・ミーツ・ガール
「はい、では次は図書委員を決めたいと思います。誰かやりたい人はいますか?」
担任教師から委員長に指名された高橋くんが黒板に『図書委員』と書きながら教室中を見渡した。
高校に入学して二日目なのでまだお互いに名前もうろ覚えの状態なのに、座席表を片手にテキパキと司会をこなす高橋くんは委員長役に慣れている感じがする。多分中学の時も委員長をやってきたんだろうな。
真ん中で几帳面に分けられた高橋くんの髪型を見ながら僕は挙手した。
「えっと、
「はい」
と後ろの席から声が上がったので振り向いた。
僕以外にも図書委員に自推する人なんていたんだな。
「──う」
おぉっ?
と声が出かけたのをなんとか飲み込んだ。
「う?」
キョトンとした顔で僕の方を見てる女子はたしかに本を読むのが好きそうな子だった。
長くて艶のある黒髪に丸い大きな黒縁眼鏡を掛けている。
だけど長めの前髪が目に被さってるので、顔の上から半分が殆ど見えない。
でも僕の直感が彼女はものすごい美人だと訴えかけている。
美麗なカーブを描く鼻のラインと、小さくて可愛らしく整った口元。流れるような
あれ? 美人じゃなくて可愛い系かもしれないぞ。もしくはその両方?
でも僕が驚いたのはそこじゃない。
机の上に『おっぱい』が乗ってるんだ。
超でかい。
え? メロン?
違った、スイカだ。
ブレザーのボタンが掛かってないけど、そりゃそうだ、掛けられるわけがない。
ブラウスを突き破りそうな大きさの胸が、ミチミチと音を立ててる幻聴が聞こえてくる。
「鬼頭くん? どうかした?」
あ、いかん、あまりの衝撃で固まってた。
不躾な視線を彼女のおっぱいに注いでしまってた。
「あ、ごめん。えっと久米さんだったよね、どっちが図書委員の正やろうか?」
「私、副の方がいいかな?」
「分かった、じゃあ僕が正で」
◇◇◇◇◇◇
「図書室ってどこだっけ?」
ホームルームが終わったので久米さんと二人で図書室へと向かっている。
新年度が始まるにあたって、この後各種委員会が開かれるんだ。僕たちの場合は図書委員会で、図書室で開かれるから、クラスの代表として出席しなければならない。
「図書室はN棟2階の西側だから、そこの階段登って左に行けば着くと思うよ」
「そうなんだ。鬼頭くんすごいね、もう校舎把握してるんだね」
目が前髪に隠れてしまってるけど、僕に向かって久米さんが微笑んだのが分かる。
久米さんの見た目から人見知りするタイプかなと思ったけどどうやら全然違うようだ。
むしろすごく話しやすいし、人懐っこい性格だと思う。
「久米さんってやっぱり本を読むのが好きなの?」
「うん、鬼頭くんもそうなんでしょ? 図書委員決める時に真っ先に手を上げてたし。どんなの読むの?」
「ラ…………、あー文学作品は読まないかなぁ」
危ない。バカ正直に答えるところだった。
僕が読んでるのはラノベばっかりなのだ。
でも知り合ったばかりの女子にそのまま言えるほど僕は図太くない。
ラノベって本屋で平積みされてるようなのは布地面積の少ない女の子たちが所狭しと表紙に描かれてるので、女子にはまず間違いなく誤解される。
まあ……誤解じゃなくて理解かも知れないけど。ラストでヒロイン全員孕ませちゃうような、R18指定されてないのが不思議なくらいの作品がアニメ化されてたりするし。
「ラ──ラノベ?」
「……うん」
答え合わせされてしまった。
全然隠せてなかったみたいだ。
「あはは、大体みんなそうだよ? 純文読むガチの子なんて今どき滅多にいないって」
廊下に久米さんの笑い声が軽やかに響いた。
僕が誤魔化そうとしてたのも見抜かれてるっぽい。
「そ、そうだよね」
僕を見ながら今もクスクスと笑う久米さんの長い髪が左右に揺れて、廊下の窓から差し込む春の陽差しが笑っている久米さんの顔を温かく照らした。
「あ……」
丸い黒縁眼鏡の奥から覗く久米さんの瞳に思わず吸い込まれそうになった。
想像していた以上に可愛い。
タレ目気味の淡いブラウンの瞳が、まるで宝石のように美しかった。
「どうかした?」
彼女を見つめる時間が長すぎたのか、彼女が怪訝そうに僕を見上げる。
久米さんのなんでもないそんな声すら不思議なほど心地よく感じる。
あ、まずい。
彼女と見つめあった一瞬で、僕の心臓が高く跳ねて顔が赤く火照っていくのが分かる。
そして下半身を包む学生ズボンの内側ではペニスに血液が流れ込んで急速に膨らみ始めた。
彼女は僕の下半身の変化に気付くこともなくコロコロと笑いながら話しかけてくる。
「それで鬼頭くんはどんなラノベ読んでるの?」
「……あー、いや、今はネット小説を読む方が多いかなぁ」
ズボンの前がゆっくりと持ち上がっていく。
だけど手で押さえるわけにもいかない。
その動きが注意を引いて、ペニスが勃起し始めているのが彼女にバレてしまう。
「分かる分かる。買うと高いもんね」
幸いにも彼女の視線は僕の顔に向けられたままだ。
僕も彼女の顔を見つめながら話せば勃起に気づかれずに済むかもしれない。
「あー、じゃあ久米さんもネット小説メインなの?」
「うん、一緒だね」
そう言って笑う彼女の前髪の隙間から覗く彼女の瞳に視線が吸い寄せられる。
彼女と視線が交わる度に僕のペニスに力が漲ってくる。
まずい。
もう言い訳できないくらいズボンの前が膨らんでしまっている。
今日会ったばかりの女子の隣を歩きながら、ズボンを突き破りそうな勢いで勃起してるこんな状況が彼女にバレたら僕は終わりだ。
というかおかしいぞ?
なんでこんなに勃起するんだ?
昨日の晩もオナニーしてしっかり射精しているのに。
久米さんは大きなおっぱいをゆっさゆっさと揺らしながら、内心焦りまくってる僕の隣を気づきもせずに歩いている。
揺れるおっぱいを包むブラウスの生地には彼女の純白の
視線が泳がないように意思の力を総動員して久米さんの顔を見ながら話し続ける。
納得だ。
勃起して当然だった。
おっぱいが視界の隅で揺れ続けているのだ。
男子なら絶対勃起する。
「あ。ここが図書室?」
「そうみたいだね」
助かった。
彼女を見ているだけでなぜか心臓が高鳴って勃起してしまうんだ。
スライド型の扉の取手に手をかけて右に滑らせる。
さすが図書室の扉。軽くて音がほとんどしない。
中を見ると、入って右側に並んでいる机にすでに10人以上が座っていた。
1学年5クラスだから図書委員は全部で30人任命されてるはずなので、まだ全員揃ってないみたいだ。
◇◇◇◇◇◇
「では例年通り、月曜日から金曜日まで昼休みと放課後の図書室のカウンターで貸出返却当番は1年の図書委員の正副で行ってもらいます」
3年1組の図書委員長が司会進行しながら一年間の図書委員の役目の割り振りやスケジュールについて説明していく。
随分手慣れている。
多分、2年間図書委員をやり続けて今年が3年目というところか。
まあ僕もそのつもりだけど。
2年と3年の図書委員は本の修繕とかも含めた蔵書の管理、図書だよりなんかの広報をやるらしい。
図書委員会で当番割当やその他もろもろの周知が終わったので、第1回図書委員会は1時間ほどで終わってしまった。
「鬼頭くん、私たちは毎週火曜日の昼休みと金曜日の放課後にカウンターに座っていればいいの?」
「そうみたいだね。だけど用事がある時は一人でも良いらしいし交代でやればそんなに大変じゃないと思うよ」
「え?」
久米さんが僕の言葉になぜかびっくりしてる。
「二人でやらないの?」
少し小柄な久米さんが僕を下から覗き込むように見上げてる。
前髪に隠れて見えないけど、なんだかショックを受けているっぽい?
「……いや、僕は毎回当番には出るつもりだけど?」
途端に久米さんの表情が明るいものに変わった。
いや、相変わらず前髪で隠れてるけど。
「ん、じゃあ一緒だね。これから1年間よろしく」
久米さんって気分がころころと変わるな。
「委員会も終わったし教室に帰ろっか?」
「そうだね、そういえば聞き忘れてたけど、久米さんのお勧めの小説って何?」
「ふふ、それは今度教えてあげるね」
「今日は教えてくれないんだ?」
「うん」
久米さんがいたずらっぽく笑ってる顔がすごく眩しく見える。
この姿を写真に残したいくらいだけど、今日初めて話した女子にお願いするのは流石に無理か。
でも、そのうちそれくらい仲良くなれそうな予感がする。
「ほら、早く行こう?」
こんな綺麗な女子と一緒のクラスで、一緒の委員会で学生生活を送れるなんて僕は本当にツいてる。
◇◇◇◇◇◇
「ねえ、鬼頭くんのことをヒロくんって呼んで良い?」
午前中の授業が終わっての昼休み。
彼女と机を合わせて一緒にお弁当を食べてると久米さんがそう言った。
高校に入学して最初のゴタゴタしたような、クラスメイトの中での立ち位置が決まり始めるような時期が過ぎて、火曜日の昼休みには図書室で一緒に貸出対応をする図書委員だからという理由で一緒に弁当を食べ始めてから、なぜかなし崩しのように火曜日以外も毎日一緒にお弁当を食べるようになった4月のある日、久米さんがそう言った。
同じように教室で弁当を食べていたクラスメイト雑談する中、彼女の声は意外なほど通りが良くて、教室が一瞬静かになった。
高校で新しく友人となった鈴木と佐藤から剥き出しの敵意が向けられてきたのはショックだが今は無視する。
「えっと、久米さん、なんで?」
「だってほら? 鬼頭くんって呼んでると割と振り返る人が多いし……」
……ああ、女の子の口から「
「別に放送禁止言語じゃないはず……いや……だったっけ?」
「だからヒロくんさえ良かったら、ヒロくんのことヒロくんって呼んで良いかなって?」
「もう呼んでるじゃん」
久米さんは一度こうだと決めるとよっぽどじゃない限り自分の考えを変えない。
こんな顔していてものすごく頑固なのだ。
久米さんのお弁当箱から卵焼きを箸で摘まんで口に運ぶ。
うん、美味しい。
久米さんも僕の弁当箱からおかずを箸で摘まんで美味しそうに食べている。
モグモグと口を動かす久米さんの顔を眺めつつ、まあそんな大したことではないかと思い直す。
「まあいいんじゃないの、名前で」
僕も小学校の高学年になった辺りで自分の名前を
だから気持ちは分かる。
「やった。じゃあヒロくんも私のことは青子って呼んでね?」
「……なんでそうなるの?」
教室はもう完全に静まり返ってた。
新たに山田と田中からも敵意の籠もった視線がレーザービームと化して突き刺さってくる。まあね、久米さんの顔をちゃんと見たことがある男子はクラスでは僕くらいだろうけど、久米さんは校内屈指のナイスバディだもんね。それに男子だけじゃなく女子も何人かが僕たちに注目している。
注目の的になってる久米さんが教室にいる3人の女子の──
「だって、私がヒロくんって呼んでるのに、ヒロくんが久米さんって呼ぶのってバランスが悪くない?」
「……まあ、確かに」
よく考えたら反対する理由が特にない。
「じゃあ今日からは僕も青子さんって呼ぶよ」
僕がそう呼ぶと青子さんはすごく嬉しそうに微笑んだ。
◇◇◇◇◇◇
金曜日の夕方、図書室のカウンター係は僕と青子さんの二人だ。
読書家、もしくは本好きはどこの学校にもいるもので、週末に家で読むための本を借りていく生徒は意外と多い。
授業が終わって図書室を開けると、最初の20分間くらいはかなり混み合うけど、その後は誰もいなくなるので閉館まで割と暇になる。
もう何度も金曜日の夕方のカウンター係を経験して僕たちも大分慣れてきた。
「ヒロくんは何読んでるの?」
この時間になればもう生徒は誰も来ないのが分かりきってるので、青子さんと二人でカウンターの席に座りスマホでネット小説を読んでいるんだ。
「昨日から読み始めたこの作品が面白いよ?」
スマホの画面を彼女に見せる。
「あ、それ日間ランキング7位の作品だよね? 私も読み始めたよ」
「青子さんも読んでたんだね。でもこの前まで悪役令嬢が皇帝の第三皇子に溺愛されるってやつ読んでなかったっけ? ほら、ものすごくクズな皇子のやつ」
「そっちは最新話までもう追いついちゃったから」
「追いついたって……あれ最新話262話じゃなかったっけ?」
「うん」
「読み始めたの今週の火曜日じゃなかったっけ?」
「うん」
「……まあ、いいけど。青子さんに勧められたけど、アレは読んでてイライラするだけだったので悪いけど読むの止めたよ。溺愛なんてタイトル詐欺で、浮気ばっかりしてるじゃないか、あの皇子。しかも悪役令嬢ってただ目付きが悪いだけで誤解されてるわ、浮気相手の令嬢からイビられるわ、踏んだり蹴ったりじゃん」
「そりゃドアマットヒロインだし」
「ドアマットって……僕には合わなかったよ」
「あのイライラモヤモヤする感じが次の話を読む原動力になるんだけど、ヒロくんには分からなかったか」
嬉々として作品を語る青子さんを思わず胡乱な目でみてしまう。
いや、でも確かにポイントを見ればすごい人気作品なのだ。
男と女の感性の違いがモロに現れてる気がする。
「まあ青子さんが良いなら良いけど、僕はこっちの無双系の作品の方がやっぱり好みに合うかな」
図書室が閉館する時間までそうやって互いに感想を言いながら過ごすのが普通になったのはいつからだったか。
青子さんと過ごす週末のこの時間が最近は楽しみになってきたんだよな。
◇◇◇◇◇◇
火曜日の昼休みの図書室は意外と忙しい。
昼休みに開けている時間が短いのと、週末に借りた本を返却するのは月曜日ではなく実は火曜日が多いからだ。
「ヒロくん、後ろ通るね?」
返却と貸出対応で時々カウンター内を移動する必要があるので、椅子から立ち上がった青子さんが僕の後ろを移動する。
ボインっ!
いきなり大質量が僕の頭にぶつかってきた。
「あ、ごめん! ヒロくん大丈夫?」
「大丈夫……痛くは無いから」
「そう? 良かった。次は気を付けるね」
おっぱいで頭を殴られた経験ある?
僕は今初めて経験したけど、すごい感触だった。
即座に反応した
ぎゅー……。
青子さんがまた僕の背後を移動しようとして、今度はお尻で僕の背中を擦っていく。
気を付けるという彼女の言葉通り、ゆっくりと僕の背中を彼女の豊満なお尻が時間をかけて撫でていく。
「ご、ごめんね。カウンター内ってちょっと狭くて」
「……うん、狭いから仕方ないよね」
青子さんはおっぱいが前に突き出て、お尻は後ろに突き出てるのだ。
狭く感じるのはきっと青子さんが図書係の時だけだろう。
なんとなく次の展開が読めてきたぞ。
ぐっと両足に力を籠める。
期待に膨張を始めたペニスが股間で跳ね上がって、ズボンにテントを張ろうとしてるけどそうはさせない。
青子さんが移動する時に僕が椅子から立ち上がれば狭くてぶつかることはないけど、もう遅すぎてその手は使えない。
足と足の間に勃起ペニスを挟んで隠してる僕は椅子に座ったままもう動けない。
僕の後頭部におっぱいを押しつけてゆっくりと蟹歩きする青子さんの息遣いを首筋に感じながら、股間のペニスは暴発寸前だ。
……最近は青子さんが近くにいるだけで勃起してしまうような気がするけど、気のせいだと思いたい。
◇◇◇◇◇◇
「ほら、ヒロくん起きて」
誰かが僕の身体を揺すっている。
「………………あれ? もしかして僕寝てた?」
「もうグッスリだったよ?」
「うわ、ごめん! すぐに起こしてくれたら良かったのに」
「いいよ、どうせ金曜の夕方なんて、この時間になったらもう誰も来ないし」
図書室の壁にかかってる時計を見ると17時半を回っていた。
寝ていたのは20分くらいか?
「もう一度お茶飲む?」
目をパチパチさせてる僕に、青子さんが水筒に入ったハーブティをまた勧めてきた。
「いや止めとこう、かな」
精神が落ち着くハーブティだよって勧められて飲んだけど、寝てしまったのはそれが原因かも知れない。
すごく美味しかったけど、流石にまた寝てしまう訳にはいかない。
「あ、スマホは…………」
手に持っていたはずのスマホが見当たらない。
「はい、どうぞ。床に落としそうだったから預かっておいたよ」
「あ、ありがとう。なんかダメなとこばかり今日は見られてるね」
「いいよ、別に。ヒロくんだもん」
青子さんが優しく微笑んでくれる。
黒縁メガネの奥で青子さんの目が僕をまっすぐに見つめているのが分かる。
なんか照れてしまうな。
「じゃあそろそろ時間だし図書室閉めようか」
話題を変えてしまおう。
「そうだね、もう閉めて遠藤先生に鍵を返さないとね」
彼女も頷いたので椅子から立ち上がりかけて、ズボンの裾を踏んだ。
「おっと」
うたた寝した時にズレたのかな。
「ヒロくん?」
「あ、ごめん。すぐ行くよ」
急いでズボンを引き上げてベルトを締め直す。
図書室に鍵をかけて、彼女と一緒に職員室へ向かう。
夕焼けに赤く染まる廊下を青子さんと一緒に歩きながら、横目で彼女を見る。
彼女の綺麗な顔と黒縁眼鏡の奥の澄んだ瞳、それと彼女の意外と愉快な性格を知っているのは僕だけだ。
彼女を独占できるこの時間がいつまでも続けばいいのにと思った。