性奴隷と長身巨乳リョナグロ背徳性癖倒錯ふたなりが純愛に堕ちるまでの話 作:PP→KP
ガタゴト、と揺れる。音に反して小さな揺れなのは、きっとサスペンションが優秀だからだろう。
御者の方をちらりと見れば、鱗に覆われた大きなトカゲのような生き物が馬の代わりに輓獣として私達を載せた頑強なキャリッジを牽いている。
大型の亜竜に牽引させる竜車は速度と安定性に優れているが、亜竜自体の大きさも相まって王都で馬車の代わりに使われることはまず無い。私の家にも1台しか無いし、それだって私が生まれるまでは埃を被っている有様だったんだとか。
それをこうやって現代仕様に改修して使っているのは、王都から──いいや、この国からも遠く離れた聖都に向かっているからだ。
聖都──転生者である
別に宗教都市でもないのに『聖なる都』と呼ばれているのは
で、彼は暇しているので普段はCWCを介して色々ディベートしてたり掲示板に姿を見せたりしているのだけど、こうやって年に1回
──新しい生命が宿った、明らかに膨らんだお腹を抱えて。
「お嬢様、調子が悪いときはいつでも言ってくださいね?」
「勿論分かってるさ。頼りにしているよ、フロー」
去年は授乳しなきゃいけなかったりでとても長距離移動なんて出来ず欠席したこともあり、流石に今年もすっぽかすという選択肢はなかった。だからこそ、今回の移動はかつて無いほどに慎重を期していた。だっておなかに赤ちゃんがいるんだ。アビーみたいに可愛い赤ちゃんが、今度は私のおなかにいるのだから。
事の起こりは3ヶ月前。私とお姉さんが結婚した日に遡る。
緊張しながらも高級な指輪(相手の成長に合わせて大きさが変わる魔法が掛けられた最高級の魔法金属を使った特注品だ)を差し出した私に、ちょっとだけ困ったような、でもはにかんだ笑みを浮かべて左手の薬指に嵌めてくれたお姉さん。そんなお姉さんと一緒に結婚パレードとして豪奢な馬車に乗って王都中を練り回った。みんな拍手してくれて、温かい感情を向けてくれたから本当に嬉しかった。でもそんな中、私の耳は確かに小さな囁きをキャッチしたのだ。
「ゼヌニムさま、女の子なのに新郎さんなの?」
そう、自分の母親にこしょこしょと聞いている小さな淫魔の子の言葉を。
ちらり、と横を見れば。其処には真っ白でフリルいっぱいの華やかななウェディングドレス(淫魔用だからちょっと……いや結構露出が多めだけど)を可憐に着こなして、大きくなったアビーを抱きかかえるちょっと大きくなったお姉さん。対して私はパリッと糊の効いた金糸で飾り立てられた白いウェディングスーツだ。勿論私の体型に合わせて胸やお尻を大きくしているレディススーツだけれども、確かに新郎が着るためのものであり、新婦が着るようなものではない。
私が彼女をずっとずうっと犯し続けてきた。精液をドバドバと子宮に吐き出して殺してきて、挙げ句妊娠させた。──だから、まあ、私とお姉さんのどちらが新郎なのかといえば、それは間違いなく私なんだけど。
(フロー)
(……なんですかお嬢様?ウェディングドレスも着たいんですか?)
前を向きながら、傍に控えていたフローに小声で話しかける。猫獣人のフローは耳もいいし動体視力にも優れている。私の挙動や皆の声を聞いて私の望みを把握できたのだろう。
(……できる?)
(まあお嬢様のウェディングドレスなら出来ますよ。旦那様や奥方様が昔から気合い入れて準備してましたから。でもその子のウェディングスーツは今からってなると……採寸自体はしてるから頑張って依頼しますけど、既製品の仕立て直しになるかも)
(それでもお願い)
ちら、と懇願するように小さく頭を下げると、嘆息したフローは音も立てずに姿を消した。猫獣人とは言え靴を履いているのに足音も立てずに移動できるのはきっとメイドとしての鍛錬の賜物なんだろうなあ。
そうして王都を一周して戻った辺りで、私のウェディングドレスとお姉さん用のウェディングスーツ(お姉さんが背が低く、それでいて女の子らしい体型になってたので既製品が使えず頑張って短時間で誂えたらしい。蜘蛛人族のお針子さんがいい笑顔でダウンしていた)がしっかりと用意させられていて。私が新婦、お姉さんが新郎としてもう一回パレードをしたのだ。
そんな事をしたからか、私はちょっと倒錯的な欲求を抱いていた。
はっきり言おう。倒錯的な行為は私の性癖だ。きっかけ自体は愛しあうためのセックスで愛するヒトを傷つけて、赤ちゃんを作るための
お姉さんアビーを守ろうとした母親のお姉さんの代わりに、アビーを殺そうとした父親の私が授乳したとき。お姉さんは私に嫉妬のような目線を向けてきたのだ。勿論嫉妬だけじゃない、自分に変わって母乳をあげてくれることへの感謝の感情もあったし、嫉妬を向けた事自体を恥じるような感情も浮かんでいた。でも、そんなふうに愛してる憎いお姉さんから嫉妬の感情を向けられたことが殊の外快感だったことで、私はそういった倒錯的な関係や行為が好みになってしまったのだ。
だから例えば、赤ちゃんのように抱きかかえたお姉さんのおなかにちんちんを突き入れたままおっぱいを飲ませて、あやすような動きで
ベッドに横になっているお姉さんのおっきくなった(まだ小学生の年齢だよね……?)おっぱいに吸い付いて、赤ちゃんのために出るようになったお姉さんの母乳を飲みながらガツンガツンと子宮を抉って犯したり。
ウェディングドレスを着ていたまま夜のパーティに出席した私は、そうした倒錯性癖の一環としてこう思ったわけだ。
(結婚した最初の夜は初夜なんだから、これはつまり、私が処女を喪失する流れだよね……!)
今は私が新婦の格好をしているし、奪った身で言うのもアレだけど今のお姉さんの初めてはとっくに喪失してるんだし。「初夜」なんていうぐらいだから、お互いに初めての夜を過ごしてみるべきだ、なんて思っちゃったわけだ。
……そもそも、結婚した理由の1つが「実父に犯された忌むべき記憶が男の人に犯されることで思い出に変わるのが嫌」という私の主張に対して「私がいますから」と笑顔で慰めてくれたお姉さんに胸がキュンとしたからなのだ。
それにお姉さんはかつての私の人生の幕引きで事実上犯して
だから、きっとお姉さんに処女を奪われても──かつて味わった思いは鈍らないと思っていた。憎しみも、高揚も、どちらも高まるばかりだろうと、そう思っていたのだ。
……ごめんなさい。女の子が気持ちよくなるってことを本っっっっ当に舐めてました。
かつての父なんてメじゃないぐらいの大きな疑似ちんちんをつけたちっちゃな身体のお姉さんが、ゆっくりと私を犯す。大きな私の身体の、それでも最奥を余裕をもって突けるような大きさにしたのは、かつての恐怖や悲しみを忘れないようにするためだった。
だけど私は……ううん、私達は見誤っていた。「淫魔」なんていうそっち方面に特化した種族が如何なるモノなのか、果たして正しく理解できていなかったのである。
(んっ、あっ、温かい……太いのが
ずぷぷ、と太くて長いおちんちんが私を犯す。かつて幼い頃に父に奪われたときのように、陰門からは処女膜を破られたことで血が僅かに流れ出てくる。そんな、私の女の子が初めていっぱいに満たされた状況で初めて感じたのは──痛みなんかではなく、温かさと気持ちよさだった。
おかしいな。いくら私が大柄とはいえ膣の長さは人間のそれとそう変わらない。20cmもあるちんちんは流石に奥に当たれば痛いと思ったのに。
むしろ気持ちいい。あんなに太いのに、かつての父も、お姉さんが突き入れた木の棒だって超えるぐらいに太くて長いのに……まるで、私がおちんちんを受け入れられるように変化しているみたい……っ!
(って、淫魔だから当たり前じゃ──っ!)
本当に至極当然な事実に気づいた瞬間、私に抱きつくように密着したお姉さんの小さな体から強烈な快楽の感情が叩きつけられ、同時に私のおなかの中──子宮の中に、お姉さんのちんちんから吐き出された精液がどびゅるるって勢いで注がれた。
わかる、分かってしまう。私がお姉さんを犯す時に何時も探しているそれ、子宮口がお姉さんのちんちんの先端を咥えているような感覚が体に伝わってきてしまう。離したくないって、もっと
(あっ……すごい、お姉さんの精液、今私の中にいっぱい吐き出されてる……っ!あっあっ、溢れちゃう、勿体ない……!)
何度も比較に出したいわけじゃないが、しかしどうしても比較してしまう。かつての父の貧弱な射精(人間としては当然な範疇なんだろうけど)とは濃さも量も段違いな射精は、私のちんちんを参考に魔法を構築しちゃったからだろう。私の膣内でお姉さんのおちんちんが脈動し、その度に子宮の隙間を埋めるように精液を詰め込んでいき、私の魔力を奪っていく。でもそうやって消費されたはずの魔力は、お姉さんから溢れ出てくるいっそ暴力的な旨味すら伴う快楽の感情で満たされた私の身体が再度精製してしまいとても目減りしたように感じられなかった。
たった一回、奥に挿入しただけ。お姉さんはその一回で私の膣の感触に耐えきれずに絶頂してしまった。
そんなお姉さんの絶頂の感情と、おなかいっぱいに精液が注がれた多幸感と、そして単純な初体験による性的興奮がない混ぜになって一気に上気した肌に汗をかきながら、それでも私は絶頂まではしなかったので。
「んっ……。奥に当たった時、前よりも上手に、刺激してくれたのか。記憶より、その、まあまあ気持ちよかったぞ?とは言え、ふ、ふ。全く、1回目の本当に最初で射精すなんて、な」
なんて、お姉さんのことをからかうように、余裕をもっているんだぞってアピールしたいかのように笑って話しかけた。
まあ。ぶっちゃけ意味なかったんだけど……。
「普段の私のように、もう少し、頑張って我慢してく──」
言っている途中で、ずるん、とせつなそうに口づけしていた私のポルチオからお姉さんのちんちんが離れていく。一気に膣から引き抜くような動作に、私の膣壁の性感帯がまとめて薄く引っ掻かれるように刺激される。
その快感に思わず言葉が途切れてしまい息が一瞬止まって、びくんと私の身体が震えた──次の瞬間。既に完全に勃起していた
「────~~~~っっ!!」
一瞬でイきそうになった。どうにか堪えたが、お姉さんはもう一回絶頂したようで再度莫大な快楽の感情が叩きつけられ、既にいっぱいになった子宮に、先程よりも強い勢いでより大量の精液が吐き出されていく。
おかしい、ゆっくりっていったのに。おねえさんってばぜんぜんゆっくりじゃない。
必死に抗議しても聞き入れてもらえず、えっちな音を立ててお姉さんは私の入り口から奥から満遍なく刺激し続ける。なるほど、確かにかつての父やお姉さんに犯されたときのように無理やりってことなんだろう……って必死に考えて、負けない(?)ように堪えようとして。
(あっ……ダメ…………っっ!)
我慢できずに、それはもう盛大に射精した。お姉さんが私に吐き出すタイミングとほぼ同じタイミングで、それこそこの前のご無沙汰セックスのときと同じぐらいの勢いで射精した。地下牢の天井に私の粘ついた精液がこれでもかとへばりつき、生臭い精液がお互いの体に雨のように降り注いでいる。
明らかな絶頂。快楽で私の身体がびくんびくんと震えているのに。それでもお姉さんは止めてくれなくて。
「っあ、まだ、
「んっ、あっ、また……っ!」
「あんっ、気持ちいい……っ
「
「もっと、もっとぉ……んっ、はっ、あぁんっ……あっ、子宮膨らんじゃうよぉ……」
…………。
お姉さんが、止めて、くれなくてっ!そう、お姉さんが止めてくれなかったからっ!
私はそのまま魔力が切れるまでずっとお姉さんを受け止めて。そうしてお互い気絶して。
翌朝の私は、自分がこれ以上無いぐらいに吐き出した精液の中を歩いて掃除する羽目になったわけだ。
「……まさかアレで妊娠するとは」
「いやそりゃあんだけヤれば妊娠しちゃいますよ」
揺れる竜車の中でぽつりと呟いた一言に、当時清掃の手伝いをしてくれたフローがげんなりした表情で突っ込んでくる。いつもごめんね。
ぶっちゃけ当時の私は快楽に全身ズブズブだったので、妊娠だとかソッチ方面のことは全く頭から抜け落ちていた。
だからお姉さんの赤ちゃんを妊娠したって聞いた時の衝撃と言ったら!多分それは見事な間抜けづらを晒したに違いない。恥ずかしい。
でもそんな妊娠判明時の1ヶ月だった私に対して、お姉さんは聖都出仕までの間、色々と親身に相談に乗ってくれた。
優しくて、暖かい感情を私に、そして赤ちゃんに向けてくれた。セックスするときも、万が一に備えてと自分から跨って動いて、そうして死んでくれた。──その時味わったお姉さんからの感情は、正直なところ今までで一番最悪だったけど。その最悪な味が生まれる感情を抱いてまで、お姉さんは私の身体を、赤ちゃんを大切に思ってくれていたことの喜びで相殺できてしまっていた。多分相当辛かったとは思うけど……でも私だって他の人相手ならともかくお姉さん相手に我慢したくはなかったし……。
まあそんなわけで、子供が可愛いからと最後の夜にお姉さんの
子供が出来たし、今回はそこらへんの報告をしていきたいなあ……
「アビー、連れてきてあげたかったな」
「1歳の子供が耐えられる旅路じゃないんで諦めてくださいよ。もっともっと大きくなって学校に通えるようになってからとかのほうが良いと思いますが」
「うちの国の教育水準でここの学校に通えるようになるか、という問題があるけどな」
どう言い繕ってもうちの国は小国なので学校の規模もそれ相応。私は前世があるとは言えあまり頭が良い訳じゃなかったから聖都の教育にはついていくのもやっとだった。祝福のお陰で勉強が嫌にならなかったからなんとかなったようなものの……嫌ではないけど大変だったとは断言できる。
「ううん、聖都出身の家庭教師を探して付ければいけたりしないかな」
「じゃあ開始日時を定めて依頼でも出しておきましょうか?見つかるとは限りませんけど、早いうちから相応の報酬を提示した依頼を掲示しておけばいずれ目に留まる可能性もありますし」
「そうだな。お願いしてもいいか、フロー」
「かしこまりました」
私の頼みに頷いたフローは、早くも聖都の職業案内所の場所と各種依頼の相場をチェックし始めていた。頼もしい限りだけど、同時にアビーはこれから大変だなあと思う。
別に楽しければどの学校でもいいとは思うんだけど、やっぱり相応の身分にふさわしい教養ぐらいは身に着けないと困るのは自分なのだ。聖都大学は難しいかもだけど高等学校ぐらいなら入れるかもだし、其処でなら十分な高等教育を身に着けられるだろう。そのための準備は早い方がいい。
(……そう言えば、お姉さんは勉強できるんだっけか)
学歴は知らない。知っているのはかつては警察だったということぐらいで、CWCだと警視庁の刑事さんだったと書かれてはいたけど……。どちらにしても、今のお姉さんは10歳まで農村ぐらしで、そこからずっと性奴隷だ。失礼かもしれないが王都に住むためのマトモな教育なんて受けてないはずだ。
……にもかかわらず多言語を操れて、
「……フロー、一応2人に教える可能性についても記載しておいてくれないか?その場合の料金も当然支払うものとして」
「はい?ええ、まあ、構いませんけど……あの子、ついていけたりするんですか?転生者とは聞いてますけど、こっちに来てからなんも勉学に励める余地なんてありませんでしたよ?」
「いいから」
「……はあ、まあ、かしこまりました」
フローは懐疑的だったが、
もしお姉さんがしっかり聖都の先生の知識を身に着けてくれれば、これから生まれてくる私のお腹の子を育てるときに助けてもらえるかもしれない。お姉さんは子どもたちには愛情をしっかり持っているから、先生としてでも関われるなら喜んでくれるかもしれない。
それに今はまだ全然対策も何も考えられていないけれど、いずれお姉さんは性奴隷ではなくなるのだ。そうなった時、正妻を辞して市井に降る可能性だってある。……まあ、その時までに私がお姉さんへの歪んだ感情をある程度是正できている前提ではあるけれど。
正直、手酷い真似をし続けている自覚がある私としては、生きるための術を身に着けてもらいたいなとは思っていた。そういう意味では、この世界の知識や教育技術を身につけること自体は決して悪いことではないはずだ。
(勿論、ずっと一緒に居てくれるのが一番いいんだけど、ね)
聖都へ向かう道すがら、色んな考えが頭に浮かぶ。
未来のこと、関係のこと、子どもたちのこと、お姉さんのこと。どうにか上手く回して、どうにかより良い未来にたどり着いてくれると良いな、なんて考えながら私は竜車に揺られ続けた。
──────
────
──
─
"んで、君って結局彼女さんのこと紹介してくれるつもりある?"
「うっ」
お腹の子の事を紹介しようと思っていた私は機先を制され、痛いところを突かれて呻いてしまった。たしかに前回はあちらに譲歩してもらった形になるのに、そこから何の続報も伝えないままにしてしまっていた。
「……もう少し、ちゃんとその、関係を築けたら紹介しますので……」
"ふぅん。まあ、いずれ紹介してくれるなら良いけど"
眼の前の巨大な脳髄から感じる圧力にたじたじになってしまった。思わず言質を与えてしまったけど……いや、本当に何時かは紹介しようとは思っていたんだよ?ちゃんと仲直りする前に紹介したら逃げられるかもしれないって危惧があったから紹介していないだけで……。
"知ってるだろうけど人間族は寿命が短いし
「…………っ」
ちくりと刺す
お姉さんが100歳になる頃には私は120歳、お姉さんが不在になってから2400年近くを生きることになるわけだ。子どもたちだって
「ええ、わかっています。流石に今以上に不義理を働くつもりはありません。」
現状、不老の術式は使用できるヒトが限られている。適性の問題もあるが、単純に術式が複雑すぎるのだ。自慢じゃないが肉体に作用させる魔法についてはこの世界でも指折りな自覚のある私だってそうそう扱える魔法じゃない。
そういう意味ではやはり、
"そういえばなんか依頼出してたよね、自分の娘と、ついでにもう1人って。丁度いいしこっちで見繕ってあげようか?その『もう1人』が彼女さんのことならだけど"
「良いんですか!?」
"そりゃあね。その子の分も指導するってんなら良さげな先生見繕ってあげたいじゃない。いずれリモートワークな職場仲間になるかもだし"
なんて私の考えを見透かしていたのか、あるいは単に思い出しただけなのか。……
「それじゃあお願いします!わかりやすく深く広い知識を持っててアビーが高等学校に入るぐらいまでの間教育係をやってくれそうなヒトが良いです!理想を言うならお腹の子の教育係もやってくれるようなヒトがいいです!」
"ほんといい性格しているよね"
とはいえ、
"まあいいや。それで、当然教育レベルに応じて費用は払うんだよね?"
「それは勿論」
当初想定していた相場を上回ったとしても、それでも良い教育係の確保は大事だ。後継者教育にも関わることだし、お父様だって協力してくれるだろう。多分。ダメだったらポケットマネーつぎ込んででも確保したい。
"うんうん、OKOK。じゃあ後で候補リスト作ってメールしておくね"
「はい、どうかお願いします」
"承ったよ。んで、どうする?他に報告したいこととか研究成果とかそういうのある?"
「ありますよ。まずですね、アビー……あっ、私と彼女の子供なんです。アビゲイルって名前つけてあげたんですよ。ほら、授乳で行けないって言ってた時の子ですね。いまお腹にいることは種違い腹違いの両親一緒ですこし複雑な家庭かもですけど、でもそんなのどうでもいいぐらいすごく可愛くて、いっぱい甘えてきてですね。どこが可愛いかっていうとまず舌っ足らずだけどもう喋れるんですよ、とーたんとーたんってちっちゃな手を頑張って伸ばして私の手に掴まろうとするから私ちょっとかがむんですけど。ちょっと姿勢変になるんですけど、でも手を握ってくれた時のにぱって顔が本当にもう愛らしくて……」
"やっべこれ長くなるやつだ"
なんか目の前の脳髄からの圧が減った気がするけど、そんなことより私は可愛い可愛いアビーと過ごしてきた1年と少しの期間についてそれはもう余すところなく報告したのだった。
イヴェット・ゼヌニム(35):
快楽に弱い。避妊……なにそれ?みたいな初夜を迎えて無事懐胎。ゼノヴィアの精液を残さず受け入れたいと思っていて子宮が拡張されていたのだが射精量に対して到底子宮の体積が足りなかった。アビゲイルを世界一可愛いと思っており、その可愛さを成果として
フローレンス(36):猫獣人。女。
主と共に聖都に来た。相変わらずどいつもこいつも強そうだけど、それはそれとしてイヴェットが身重なので頑張らないと、と思ってる。良くも悪くもイヴェットが見てないところだと怠惰というか、あまり自分から動こうとしていないように見えるゼノヴィアは果たして教育係を付ける意味があるのか?と思ってたりはする。
アホみたいな子供自慢を延々と聞かされた。