※この作品はR-18です。

性奴隷と長身巨乳リョナグロ背徳性癖倒錯ふたなりが純愛に堕ちるまでの話   作:PP→KP

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IFは終わりと言ったけどなんか思いついたから
分岐点:かつての話③


IF⑤「彼女」の終わり、或いは子は親の鏡(上)

 にち、と小さな秘裂をこじ開ける。事前に十分に濡らしていたそれはしかし、太いディルドーを飲み込むには足りず、全部が挿入(はい)る前に奥に当たって止まった。子宮口に直接刺激が入り小さな顔が苦痛に顔を歪めたのが見えた。

 元々こういう玩具は大人用のものだ。眼の前の少女のような、発育も不十分な小学生に対して使うものでは無いだろう。

 

「んっ、お、姉さん、も……!」

「ああ、そうだな。一緒にやるんだもんな」

 

 ずぷぷ、と自分の膣内(なか)へと呑んでいく。彼女に突き刺さった玩具の余った部分、及び反対側に伸びたペニス型が体に収まっていく。

 子供用のものではない、というだけで私の体格からするとむしろ小さめだったそれは、市販されてた中でも最小サイズのモノだった。目前の彼女にとっては大きな異物だとしても、私にとってはむしろ小さく物足りない。でも、彼女に挿入(はい)りきらなかった部分まで使えばまあ、私にもちょうどいいだろう。

 

 そうして、玩具を2人で呑み込んだ私達は、厚手のマットレスだけを置いたその上で、ぐちゅ、ぐちゅ、と体を動かし始めた。

 

「っ、……っ、っぅ」

「……大丈夫か?無理はしなくて良いんだぞ?」

 

 苦しいだろう。痛いだろう。こんな事をしたところで快感なんて生まれるとは思えない。

 私だってそうだ。ちょっとすれば抜けるかも、なんてものを無理やり膣を収縮させるために力を入れっぱなしにしないといけなくて疲労するばかり。普段なら多少無理をしてでもディルドを膣奥まで呑み込んで、密着した性器同士を擦り合わせて快楽を無理やり作るのだが。

 

「良いの、大丈夫。お姉さんこそ、赤ちゃん居るんだから無理しちゃだめだよ。私、頑張るから、ね?」

「そうか……うん。ひかるちゃんがそういうなら、私も頑張るよ」

 

 そう。私の子宮には今胎児が宿っていた。妊婦の私が、小学生の少女である彼女を犯していた。

 腹の膨らみだけを見ればまだ大きく目立ってはいないが、妊娠するようなことをしたタイミングを考えれば凡そ3ヶ月程度だろう。彼女は変化に敏感だから、私の胎の変化からすぐに妊娠を察したそうだが。

 だから、普段彼女が望む「互いを犯す」ことも今は制限している。無理に胎を押し込まないようにするため、密着してクリトリスを掠めるのではなく刺さったディルドを動かして刺激し合うようにしているのだ。……それが却って普通のセックスのような動きになっているのはまあ、皮肉といえば皮肉だろうか。

 当然ながら、あまり気持ちよくはない。単純な肉体的快楽の小ささもさることながら、最も問題なのは……。

 

「お母さんになるんだよね、お姉さん。お姉さんが、私のお母さんに……」

(…………この子を、こうやって監禁してしまったのが間違いだったんだろうなあ……)

 

 ちゅぷ、ちゅぷ、と双頭ディルドで粘膜を刺激しながら、ちゅぱ、ちゅぱ、とまるで赤子のように私の大きな胸に吸い付く少女。その行為には性行為としての快楽ではなく、ただひたすら母性を求める子供の姿があった。小学生も高学年間近だと言うのにこの甘え様は異様であるのだが、それをどうしても見捨てられない。……そうなるまでに歪に育てられたこの哀れな少女も、そして自分から犯して、殺した男によって孕まされた赤子も。復讐に巻き込むには余りにも無情すぎると感じてしまう己の無駄な甘さに思わずため息を吐きたくなった。

 

 

 

──────

 

────

 

──

 

─

 

 

 

 ひかるちゃん、こと彼女の名前は「柘植 ひかる」。私が殺した柘植謙次郎の娘であり、私が殺せず誘拐してしまった少女だった。

 私の愛する「彼」を殺されたことで、その犯人である3人への復讐を誓い、もう10年になる。1人目の東海林は首尾よく殺せたのだが、2人目の柘植は首尾よくとはいかなかった──柘植には娘が、ひかるちゃんがいたからだ。

 

 『私を助けに来てくれたんだね、警察のお姉さん』

 

 アホな女のふりをして柘植に取り入り、殺すタイミングを図っていた矢先にそんなことを言われ、どうしたものかと悩んだ。なぜなら彼女を殺すことで、よりバレづらい盤石の体制を取れるからだ。

 彼女は父親にレイプされていて、それ以外にも暴力の跡が残っていた。だからそんな彼女が父親を殺したように見せかけることができれば単純な性的なあれこれの末の共倒れというカタチに落ち着くだろう。そう考えてしまったのだ。

 だが…………。

 

『ねえ、お父さんはいつ捕まるの?』

『そうだな……もうすぐ、もうすぐだ』

 

 2人で柘植家の浴槽に浸かっていた時、彼女はそんな事をポツリと呟いた。私が彼女を助けに来たのだという嘘をずっと信じていたのだろう。

 バレるわけにはいかなかったこともあり、私は「もうすぐ」なんて曖昧な言葉でお茶を濁すばかりだった。

 

『そっかあ。お父さん捕まったら、私は乳児院に戻れるのかな』

 

 そんな私の言葉に、彼女はかつての乳児院に帰りたいのだと漠然とつぶやいた。

 帰れるわけがない。そもそも年齢的にはもう児童養護施設に行くことになるだろうし、元と同じ事業所に戻されるとも限らないのだから──なんて言って怒らせたり悲しませたりするわけにはいかない。私は最後まで彼女の味方を取り繕わなくてはいけなかったから。

 

『乳児院?そう言えばひかるちゃんは……いや、そうだな。戻れるかは分からないが、少なくとも今とは違う生活にはなるだろう。それまでの辛抱だ』

 

 だから、それも曖昧で空虚な励ましばかりをしてしまった。……馬鹿な話だ。そもそも殺そうって考えていたはずなのに。

 だけど、どうしても……助けられた、光を見せてもらえたんだという喜びに満ちた顔が。何処かそうはならないと分かっていながらも、それでも縋ってしまうよりほかにないのだと主張するようなその矮躯が、どうしてもかつての自分と重なってしまったから。

 

 

『っ、ゲホッ、ゲホッ……どうして、どうして……お姉さんは、どうして…………私を、殺すのを、やめたの?』

 

 

 だから、殺せなかった。首を絞められて苦しそうにした少女を見て、自分を殺そうとしているように思えてしまって──私は、彼女を殺せなかったのだ。

 

 

『ごめんな、ひかるちゃん。君を、殺そうとして──もう、殺せないから。だから、逃げていいよ』

 

 

 私の復讐はここで終わりだ。一番憎い柘植は殺せた。後はもう、どうやっても言い逃れできない。

 3人目の三重野だって憎いが、眼の前のかつての自分を殺してでもやり遂げたい、とはならなかった。ならなくなってしまった、というべきだろう。

 

 だけど──。

 

『私、お姉さんと一緒がいい。──どこに逃げれば良いのかもわかんないし、だったら、優しくてかっこいい、お姉さんと一緒がいい』

 

 なんて、言われてしまって。逃げ道を喪ったまま幾年月と重ねた彼女にとって、私こそが逃避の手段になっていたのだと理解してしまったから。

 

『──そうか、じゃあ、しょうがないな』

 

 しょうがないのだ。子供だろうと逃げ場がなくて、眼の前の本当は悪いと判っている相手にだって縋って、寄り添って、一緒に逃げていたくなるものだ。ほかならぬ私がそうだったのだから。

 

 だから、私はあの日の夜。撲殺した柘植の遺体を向きを変えておくことで転倒したように見せかけた。頭部のそばには血染めの時計を置いて、自分が居たという証拠を可能な限り揉み消した。

 そうして、あとは──着替え用のボストンバック(旅行鞄)に、まるで旅立つ荷物のように彼女を押し込んで。ただ先のことを考えもせず、後ろを振り返ることもなく一緒に逃避したのだった。

 

 

 

──────

 

────

 

──

 

─

 

 

 

(あのあとは大変だった…………)

 

 まず寝る場所の確保が難しかった。私のマンションは駐車場側から入ればカメラの死角をくぐり抜けられることもあり、部屋まで連れてくるのは問題はなかった。

 とはいえ、私のマンションは所詮は当時学生だった私に親が買い与えたものだ。ワンルームと言うほどでもないが、部屋数もそう多いわけじゃない。万が一勝手にウロウロされても困るわけで、悩んだ私は已むを得ず彼女を殺害計画に必要な各種機材やウイッグ、着替えやバッグを保管する部屋に住まわせるしかなかった。鍵付き扉があるのがそこしかなかったのだ。

 また、彼女を住まわせるためにも床置きマットレス他の寝具を買った。誰かに見られても良いようにあくまで名目は「自分の使用しているものを入れ替える」ためだということで、実際に彼女の部屋に運び込んだのは私が現在使っている毛布や枕だったのだが。ふわふわした毛布を堪能する姿は今までにないぐらい年齢相応のものだったことが印象深かった。

 次の計画実行も兼ねて実家の方面に戻る必要があったため、早めに実家に戻りかつて自分が使っていた着替えも持ち出した。なんで幼少期の着替えを残しているんだと思わなくもなかったが、両親いわく「私が心を入れ替えた辺りの服だから」だそうだ。ため息を漏らさなかった自分を褒めてやりたい。

 そうして、かつての私の服に身を包んだ彼女はだぼついた袖を嬉しそうに握ってマットレスで寝そべったり、誰も家に来ていない間は一緒に話をしたり、ご飯を食べたり。お昼ご飯は時間があれば朝作っていおいていくが、そうじゃない場合は冷凍食品を食べるように指示した。1度指示を出さず好きにしていいと言ったら何も食べなかったので指示を出すようにしたのだ。

 

『どうして何も食べなかったんだ?』

『……もしかしたら、駄目なの食べて捨てられちゃうかもって思って』

 

 そんな、不安そうな顔で涙を浮かべた彼女を前にして、私は思わず天を仰いだものだ。

 ともあれ、そうして彼女との暮らしを始めて2週間が経った辺りで、彼女のマットレスで添い寝をお願いされて一緒に寝ていた時。

 

 

『ねえ、お姉さん……しよ?』

『………………何だと?』

 

 

 なんて言われて、私はその顔に浮かぶ恐怖と、寂しさと、人恋しさに気づいてしまった。

 誰かの顔色を伺ってばかりだったのだろう彼女の人生とはつまり、誰かの願望に沿える間は誰かとともに居られるということでもある。獄中で産まれ、乳児院ではまとめて相手をされ、母に逃げられ、父に犯され、父を殺された彼女にとって、ほぼ唯一の縁である私の願望に沿うことこそが彼女自身を保つ手段だったのだろう。

 だけど、そんな私はただ指示を出すばかりで、あとは好きに待っていてくれと言うだけ。乱暴もせず、要求もせず、褒めもせず、ただ構うだけの私を前にして、彼女はどうやって私の顔色を伺えば良いのかわからなかったのだろう。

 

 だから、セックスだ。最も直近かつ、私にとっても身近だと彼女が認識していて、パっと見は気持ちよさそうに振る舞っていたそれであれば、きっと私の願望に応えられるのかもしれない、そう思っても不思議ではなかった。

 

(的外れもいいとこの言葉だが、これを否定するとなると……)

 

 私は悩んだ。

 否定するのは容易だ。だがそうなった時彼女の次の行動が予測できない。セックスとは彼女にとっても悍ましい行いだろうに、それでも私の心中が不明すぎるあまりに提案せざるを得なかったのだとすれば、それは彼女にとって取りうる最終手段、彼女の心を保つための最後の砦といってもいいだろう。

 それを否定されれば、きっと彼女の中で私に対して取れる手段がなくなってしまう。となれば、あとはもう破れかぶれな振る舞いをすることすらあり得る。精神的不安が頂点に達して精神の病が強く表面化することもありうる。そうなったら今より遥かに隠蔽が困難になるのは目に見えている。

 

 ちら、と彼女を見れば、この2週間で多少はマシになったがいまだ枯れ木のような手足に血色の悪い体。実父につけられた痣はまだ少し残っていて、その痣を私が見ていることに気づいた彼女はふるり、と怯えるように震えた。

 

 

『…………』

『…………っ』

 

 

 私がゆっくり、彼女に見えるように股間に手を伸ばす。

 ぎゅうっと目を瞑った彼女を優しく胸に抱きながら、手をパジャマとショーツの内側に差し込み、父親に乱暴にされたであろう荒れた性器に指を這わせ、少しずつ刺激していく。

 

『~~~~っ』

 

 ぎゅううっとしがみつく彼女。彼女を撫でる指に湿り気が混じっていて、きっと絶頂を迎えたのだろうことだけは判った。

 震えながら、肌を薄ピンクに染めた彼女の体をぽん、ぽんと叩く

 

『ありがとう、お疲れ様。……今日は一緒に寝ような』

『…………はい』

 

 潤んだような、掠れるような声で返事をした彼女を褒めるように頭をなでて、その日の夜は一緒に寝たのだった。

 

 そんなふうにして、私達の歪んだ監禁生活は始まった。

 私が家にいる間は玄関から見えない位置であれば移動していいと伝え、実際に彼女はそのように動いた。私が家に居ない間は部屋とトイレの間だけを移動するように伝え、私以外の誰が来ても扉を開けないように、外に出ないようにと言い含めれば素直に言う事を聞いた。

 本当に物をよく聞いて、それに従う子供だった。言外に滲んでしまった意思すらも読み取れているんじゃないか、そう思わせるくらいには彼女は人の顔色を伺う能力に長けていた。

 

 だからただ一点。彼女が事あるごとにセックスを望むことだけが悩ましかった。

 

 最初は単純に、私のご機嫌伺いとして彼女が取れる手段がそれしか無いのだと思っていた。だが月日を経るにつれ、そうではないのかもしれないと考えるようになっていった。

 性依存症、というものかもしれない。性行為──実父からの虐待じみた強姦が日常的に行われていた生活の中で、それを受け入れざるを得なかった彼女は性行為こそが人と意思を通じ合わせ、融和させるコミュニケーションとして成立しているのだろう。

 

『…………』

 

 潤んだような目で見つめてきて、そっと私の腕を掴んで、ゆっくりと自分の体に抱く。

 まるで寂しい子供が親にすがりつくようなその行動は、彼女がセックスを望んでいることを示す合図だった。

 

『んっ、あっ、はっ、あっ……!』

 

 ちゅくちゅくと指を挿入(い)れる度、ぴくんぴくんと小さな身体を跳ねさせる。そのまま小さく潮を吹いて、マットレスに重ね敷いたシーツを濡らしながらくたりと倒れ込んだ。

 

『ふふ、頑張ったな。おやすみ、ひかるちゃん』

 

 ぎゅう、と抱きしめてあげる。異性との性行為で傷ついた彼女だからこそ、こうやって同性の私に気持ちよくさせられたうえで抱きしめられることを喜んでいた。

 

『はい……おやすみなさい、お姉さん……』

 

 私のふくよかな胸に顔をうずめるようにして、小さくつぶやいた彼女はすぐに寝息を立て始める。

 しっかり寝入ったことを確認し、起こさないように慎重に毛布を掛けてあげた私は、そのまま静かに自分のベッドに戻った。そうして、翌日にはまた添い寝しながら丁寧に起こす。それが彼女を誘拐してからの基本的なルーチンワークだった。

 

 

 

(……まあ、最近はこうやって双頭ディルドーなんぞを使いたがるのが困ったものだけどな)

 

 彼女が双頭ディルドを望んだ……というよりも、私に犯されたい、可能なら犯したいと望むようになったのは誘拐して2ヶ月程度、彼女との生活が大分安定した頃だった。

 父親に犯された記憶の上書き、ということだったのだろうが……そこに、私への性的な欲求が浮かんでいるとなると悩ましい話だった。

 彼女をいつまでも監禁できるわけがない。もし復讐が終わっても捕まらなかったなら、みたいな淡い夢を抱いていたこともあったが、流石にそのためにこの子を一生監禁するわけにはいかないだろう。そう考えたなら、なるべく彼女にとっての歪みを残すべきではないと思っていた。

 少なくとも、今回のように性的虐待を受けていた彼女が助けられたと思わされるような状況で監禁され続け、ずっと監禁している誘拐犯に同性愛的なセックスを繰り返すことになったら間違いなく歪みはひどくなるだろう。ただでさえ性依存症気味だというのに。

 

 ……だが、結果は今日の様の通り。下手に彼女の欲求を切り捨ててしまえば復讐すら達成できなくなってしまうだろう事を考えると従わざるを得なかった。途中で諦めかけた復讐が、彼女が私と一緒に行くことを望んだがためにギリギリ継続できている状況だと考えれば、それを完遂しなくてはならないだろう……そんな思いが私の中に燻っていて、だからこそ私は彼女が抵抗したり、騒がれたりするような事を謹んでしまっていた。

 

「お母さん、お母さん……」

 

 汗をいっぱいかいて、苦痛にこわばる顔。それを和らげたいと言うかのように、チュパ、チュパと私の乳首を吸って下手な腰つきで私を犯す10歳の少女に何をしてやれるんだろう。叱ることすら出来ずに歪んだ依存症を加速させていくばかりの私を母親だと思い込み始めてしまった彼女に、果たして何をしてやれば良いんだろう。

 わからない。復讐をしないといけないとだけ考えていて、それを止められないのだからと言い訳ばかりしている私には、彼女に出来ることなんて──。

 

「……お姉さん……」

「うん、それじゃ今度は私の番だな」

 

 考え事を始めた私に不満そうな、それでいて悲しそうな顔で見上げてくる彼女に笑いかけて、ぐい、と押し倒した。

 腹に力を入れ、ディルドを膣で掴み、ずりゅ、ずりゅ、と小さな少女の狭い膣内(ナカ)を犯していく。

 

「あっ、ぐ、ぅ、ぅぅう……っ!」

「ごめんな、痛いよな。もう少し優しくやるから……」

「!い、いいよ、大丈夫。我慢できるから、だから……」

 

 犯して、愛して。言外に滲む感情は私でなくとも読み取れるだろう。

 その姿があまりにも哀れで。誘う仕草で。そうやって父親を宥め賺すことで生きながらえてきたんだろうことが読み取れて。

 

「ほら、顎を上げて」

「……ん」

 

 つん、と上げた顎にかがむように自分の顔を合わせる。170cmを超す私と130cmあるかどうかな彼女が股間で繋がっている状態だと中々辛い姿勢だったが、そうとはわからないように彼女に向かってほほえみ、そうして唇を優しく啄んだ。

 

「ん……ちゅ……」

 

 ぱちゅ、ぱちゅ、と腰を柔らかく動かして、痛くなりすぎないようにして。キスをすることで彼女の意識を痛みから逸らし続ける。

 そうして少しして、ビクン、と彼女が震えたことで今日のセックスが終わった。濡れてなおみちりと詰まった膣からゆっくりとディルドーを抜き、あらかじめ用意しておいた軟膏を陰部周りに薄く広げるように塗りたくった。

 

「……おか、お姉さん、チューして」

「ああ、いいよ」

 

 痛さのあまりに涙を浮かべた目元に1回、頬に1回、唇に1回。そして──赤子にやるように、額に1回。

 私の唇が彼女に触れる度、嬉しそうに口元を歪ませる彼女に罪悪感を覚える。顔に感情が浮かんでいるのが見られないようにと小さな体を胸に抱きすくめた。

 

「あったかい……ねえ、お姉さん。お腹の子が産まれたらさ、私を……私、私を、ね……」

「…………うん。好きに呼んでいいよ。全部終わったら、そうしたら、お母さんとでも、お姉さんとでも……そうだな、名前で呼んでくれてもいいぞ」

「本当?嬉しい……お姉さん、お母、さん……」

 

 言葉の途中で頭がこくりと船を漕ぎ始め、すぐにすうすうと寝息を立て始めた。よほど疲れたのだろうその汗だくの体を抱きしめたまま、私も釣られるように微睡み始めた。

 

(本当、なんて無様なんだろうな……)

 

 約束なんて守る気がないのに、彼女の心を守りたいと思いながら嘘を吐いている。そんな醜い自分に嫌気が差す。

 ちら、とカレンダーを見る。犯行拠点として使う場所や機材の整備、ガソリンの調達、三重野の息子を誘拐する場合の警邏のローテーションを考えると、実行はあと1ヶ月かそこらと言ったところだろう。監禁場所になる予定の農作業用の倉庫の中を掃除し、少しでも巻き込む人数を減らすために延焼を防げるようにしておかないといけないなと思う。

 子供のマネキンも届いているし、最後まで進んだとしても三重野だけを私ごと爆破することは十分に可能だろう。……まあ、そうなるまでに監禁する三重野の息子を一回ぐらい痛い目に遭わせないといけないことだけが心苦しいところではある。だが流石に三重野本人だけを釣り出すのに本気度合いがわからないような遣り口は通らないだろうと考えると……ああ、本当に悍ましい人間だと自分のことを貶したくなる。

 

 お腹の子も、眼の前の小さな子も、優しい後輩も。私のような人間と交わって汚しているんじゃないかと思うと気が重い。

 同僚たちも、東海林の老いた両親も、三重野の家族も。私のような復讐に狂った人間に巻き込まれて傷ついていくのだと思うと心が痛む。

 

 それでも、心がどれほど痛くても。出来てしまう自分が本当に嫌になる。

 

 だからせめて、と思う。せめて、全部が終わったら──私なんぞと関わった事なんて汚点として貶して、忘れてくれればいいと思う。

 

(本当は、あの優しい後輩と──)

 

 何食わぬ顔で、一生を騙してでも共にいられれば良かったのに、なんて自分本意な願いを抱く。

 だが、そんな淡い夢はとっくに叶わないと自覚している。私の胸の内で眠る少女を殺せず、胎の内に揺蕩う生命を奪えなかった以上、たとえどこまでも上手くコトが運んだとしても私は絶対に捕まるし首に縄が掛かることになるだろう。それはいい……とは言いたくはないが、まあどうしようもないだろう。何の関係もない子供を惨殺できるだけの覚悟や割り切りが無いくせに連続殺人に手を染めた以上は諦めるべきだ。むしろここまでよくやれたとすら言えるだろう。

 だから重要なのは、だ。どうやれば捕まるときに周りにとって利益の出る捕まり方になるのか、またどれほどに失望され、貶されるように逮捕されるのかが大切だろう。一応は復讐として成立している状況だからこそ、下手に同情され庇い立てするような人間が出ないようにしないといけない。犯罪者をかばったなんて無用な風評が生まれてしまっては私なんかに関わった皆に申し訳ない。

 

「…………」

 

 すやすやと寝息を立てる少女。私の乳首を唾液まみれにしてマットレスを互いの愛液で湿らせたりした末に、汗だくのまま私の胸に抱かれる彼女を見て思う。──復讐だなどとほざきながら女児を誘拐し、監禁し、道具を使って犯していた殺人鬼ともなれば、きっと皆手のひらを返したように罵倒するに違いない。それはもう下劣な性欲の歪んだレイパーとかなんとか煽り立てられるだろう、と。

 同時に、彼女がひたすらに被害者であるということにも繋がっていくはずだ。悍ましい大人の性欲の犠牲になった悲劇の少女として扱われ、皆から大切に扱われるようになる……と信じたい。もちろん、この場合でも監禁からの同性にレイプ被害に遭わされたというレッテルを貼られる危険はあるが……。どちらにしても彼女の来歴として実父に犯されていた事実は変わらないと考えれば、監禁レイプ被害者として扱われてでも「無理やり閉じ込められ、言う事を聞かされていた」という立場が明確になったほうが今後のプラスになるはずだ。

 

 そうと決まれば部屋の合鍵を作らなくては。三重野を殺した後、タイミングを見て「代わりに家を見てきてくれないか」とか適当に後輩に頼んで合鍵を渡してやろう。後輩は私のことを憎からず思っている、とは思うので、きっと喜ぶはずだ。

 そうして、監禁されている彼女を発見してもらう。彼女に何も伝えないまま家を不在にすれば、きっと普段の「不在時」の指示通り冷凍食品で昼食を作ったり居間でテレビを見ようとするだろう。そこで後輩が部屋の主人が不在であると考えチャイムも鳴らさず家に入れば、きっと彼女を発見してくれる。そうすれば私は誘拐監禁レイパーとして汚名まみれの犯罪者として無事捕まることになるだろう。合わせて私が妊娠している事実も知れ渡ればなお悍ましい性犯罪者として散々にぶっ叩かれるに違いない。うん、それが良い。きっとそれが皆の評価を相対的に高めてくれることに繋がると思いたい。私はどうせ終わりなのだから、巻き添えは少ないほうが良い。

 

 ……そんなのに出し抜かれた同僚の評価はどうなんだよ、とか。警察が隠蔽してただのなんだのと言われるんじゃないのか、とか。そんな簡単なことにも気付けないような寝る前の考えのまとまらぬ妄想ばかりが深まる中。子どもの体温を味わいながら、私はゆっくりと睡魔に身を委ねるのだった。




私(29):人間。女。妊婦。
 殺人犯で誘拐犯で強姦魔。本編と違って関係ない人や子供を殺せるほどガンギマリじゃない。
 異性愛者だけど攫った子供が性依存みたいになってて慰める形でレズセに勤しむアラサー。お腹に赤ちゃんがいるのに双頭ディルドーで10歳児にピストンするし後輩相手にセックスを緩めない。本編より罪悪感が強いのだがその結果ある意味本編より不名誉な存在になってる。まあそれでも本編よりマシなんだけど。

彼女(10):人間。女。被害者。
 獄中出産→性的虐待→誘拐・監禁・レズレイプ(合意)という地獄ルート。でも本編よりマシ。本編と違って性行為への忌避感が薄れている……というより、性行為が家族の繋がりだという錯覚を得ている。
 「私」のことを生命の恩人で憧れの年上の女の人で嫁で旦那で母親だと思っている。本編より遥かに精神状態がヤバいけど本編はヤバくなる前に死んだだけとも言える。首を絞められたけど殺されなかったことで逆に「憎悪より自分への愛情が勝ってるんだ」という歪みきった恋愛感情を強化してしまった。
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