夏休みの思い出~田舎で いとこ とエッチするはなし~ 作:霧里
カチっ、カチっ、カチっ…。
ピコンっ。
時計の針が21時を差した瞬間、唯はスマホの送信ボタンに触れていた。
お喋りはこの時間にしようねって。
それが、暇さえあれば和樹に連絡を取ろうとしていた自分を自制するための、唯一の線引だったんだ。
一分でも、一秒でも長く。欲を言えば一日中でだって話していたいけど。
あんまりにもやりすぎて、お母さんにスマホを取り上げてしまっては元も子もないと、どうにか自分を納得させて確保した大切な時間だった。
今から一時間、今日は和樹とどんな話をしようかな?
楽しみで、ワクワクしすぎて、胸のドキドキが収まらない。
でも、だからじゃないけど、ちょっとだけ困ってしまった。
話題がない。
ううん、別に何だって良いんだ。けど、こんな田舎暮らしで、毎日起こる変化だってある訳ないし。学校でのこと、家でのことを、ただ聞いて欲しくって話を膨らませるのは、なんだかちょっと、幼い日、親に甘えていた時見たく思えて恥ずかしい。かといって、和樹に話題をねだるのも、夜に眠れない子供みたいでなんかヤダ。
『和樹?』
送ったメッセージにはすぐに既読がついた。
向こうで和樹も待っててくれた。それが分かると、そんな些細な事でも嬉しくなる。
『こんばんは、唯』
『和樹』
『うん』
『和樹』
『うん?』
『和樹』
『唯?』
『和樹』
『どうかしたの?』
『ううん。何でもないよ、ないんだけど』
正直。これを1時間続けられる自信はあった。
だけど、見返したやり取りに『和樹』の文字ばかりが並んでいると、流石に怖くなってきて、緩んでいた気持ちを引き締める。
えっと、話題、話題。何か和樹の気を引けそうな話しを考えていると、先に話題をくれたのは和樹の方だった。
『前に見たいって言ってた。でっかいタワーの写真』
メッセージと一緒に添付されていたのは、確かに前々からみたいと思っていた、都会にあるでっかいタワーだった。
『なんか、写真だとイマイチ分かんないね? 富士山見てるみたいな?』
『うん。それは俺も思う。近くで見ると全然違うんだけど』
『ね? 今度、案内してくれる?』
『分かった。それと、なんだけど』
いつか叶うだろう、デートの約束を取り付けた後。また一つ、別の写真が送られてくる。それは、でっかいタワーと一緒に写っていた和樹の姿だった。
『あ、和樹だ。誰かと一緒だったんだね?』
『俺一人だったけど?』
『じゃあ、他の人に撮ってもらったんだ? 凄いね、私だったら尻込みしちゃいそう』
『いや、自分で撮れるよ? ほら、右手。前に伸びてるだろ?』
『あ、ホントだ』
言われて気づけばそう見える。
確かにスマホを翳して撮れば、こうなるかなって感じはするけど。
そうなると当然、どうやって? なんて疑問が生まれてきた。
自分のスマホを裏返してカメラを見つめる。
同じ様に右手を前に出し、適当に当たりをつけて写した写真は、私のおでこだけを切り取った、なんだか良く分からない出来になってしまっていた。
『和樹って、器用だね?』
『器用かな? 画面に合わせて撮るだけだよ? 最近のは色々補正も付いてるし。全然簡単だと思うけど』
『そうなの? 裏からじゃ、画面見えなくない?』
『?』
『?』
恥ずかしくて死にそうだった。
聞く所による機械音痴というのが自分にも当てはまると、今になって思い知らされる。だって、今まではだって、スマホっていう新しい機械に不慣れなだけって思ってて。都会っ子とまでは思わないけど、今はそこそこ慣れてきたつもりでいただけに、そんな当たり前のような機能に気づかない所か、スマホを裏返して奮闘しようとさえしてしまっていた。
傍からみたら、それがどんなにおかしかったか。本当に見られてなくてホッとする。一通りの説明をしてくれた後、送られてきたスタンプをみていると、和樹に笑われているみたいで頬が膨らんでしまいそうだった。
「えっと、これで…あ、映った」
掲げたスマホが、カメラで捉えた私を画面に映す。
何だか変な感じ。
誰かの視点から自分を見るっていうのかな? 鏡を見るのともまた違う。
いつも見ている自分の姿の筈なのに、ちょっとくすぐったい気分だった。
「可愛い…よね?」
カメラ越しに映る自分の姿を眺めて思う。自称するのは気恥ずかしいけど、和樹がそう言ってくれるんだし、その言葉だけでも自信は持っていいと思う。
そっか。和樹には、私が いつもこんな風に見えてて…。
そこで視線が、カメラの画面が下を向いた。
自分の顔を上から、横からと。映していた画面が下がり、ふと胸元の方にピントが合ってしまう。それは偶然、伸ばし続けていた手がちょっと疲れて、下がっただけの偶然では合ったけど。
覗き込むように映った自分の胸元に顔が熱くなる。
なんかエッチだなって。ついと、見えそうで見えなくて、奥の方が気になってしまうのも分かる気がした。
和樹もこんな風に、私のおっぱい見たくてドキドキしてくれたのかな?
好奇心と悪戯心がそうさせたのか、そのままを写した写真は確かに、ただの自撮り写真では合ったんだけど。
私の顔、というよりは、そこはかとなく胸元に視線がいってしまう様な構図になっていた。
仕返しを、したかったんだと思う。
機械音痴と笑ってくれた和樹を、私だってからかってやりたい。負けず嫌いかって、それとも何か違う気もするけれど、覚えたての遊びで はしゃぐ子供の面持ちで、和樹に初めての自撮り写真を送り付けていた。
既読が付き、時間が経って、けれど返事は返ってこない。
きっと、慌てちゃってるんだ。
彼女の、恋人の、ちょっとエッチな写真を見せられて、平然としていられるほど、和樹は女の子に慣れていないのは分かっていた。その調子で私に釘付けになってくれれば、他の女の子になんか目移りしないだろうと、ちょっとした独占欲だって そこにはある。
答えあぐねている和樹を突っつくように、私の方からもう一度、メッセージを送ってみた。
『可愛く撮れてる?』
『うん。可愛い』
『それどこ見て言ってる?』
勝った。
既読は付けど、返信は返ってこない。スマホの向こうで恥ずかしそうに顔を赤くしている和樹を思い浮かべるだけで、少しだけ胸がすいていく。
『ね? ね? 見たい? 私の写真もっと欲しい?』
調子に乗った私は、さらに追い打ちをかけるように和樹をせっついた。
既読が付き、また少しの間が空いて。『欲しい』って、観念したかのように返ってきた返事に、私はますますと気分を良くしていた。
欲しいって言われちゃった。
求められる自分に満足してもし足りない。
次は、どんな写真を送ってあげようかな?
どんな写真を見れば、和樹は喜んでくれるんだろうか?
きっと、私の写真を見ながら、一人でエッチ、しちゃったりするんだろうな。
そう考えていると、なんだかこっちまでドキドキとしてきて、完全に舞い上がってしまった私は、ちょっと大胆になってしまっていた。
カメラ越しに、エッチな格好をしている自分を見る私。男の子が喜びそうなポーズを精一杯考えながら、パシャリと音が響くと、胸がドキンっと跳ね上がる。
さっきよりも、スマホをもう少し下へと傾けて、目元から下を写した写真。
赤く染まった頬と、薄く開いた唇。画面の右上から覗き込むように胸元を写し、指先を襟に引っ掛けて大きく開く。首筋に、鎖骨の窪みと、膨らみ始めた私のおっぱい。広がった肌色に、その先が見えてしまいそうで、でもギリギリ見えなくって。自分で思った以上にいい写真が撮れたと思う。
最初の一枚とは違う。
あれはまだ、言い訳ができた。たまたまエッチな感じに取れちゃっただけって、ただの自撮り写真をエッチな目で見る和樹が悪いんだって。
だけど…。
自分で胸元を開いている写真を見ていると、本当にエッチなのは私の方なんじゃないかって。まぁ、それはそれで、間違ってもいないのか。
和樹に写真を送った後。ドキドキと、期待と興奮を重ねながら膝を抱えて返事を待つ。
その時間は、お預けをされているみたいだった。待てを覚えさせられている子犬みたいに、ソワソワとしてしまう。
『唯のエッチ』
『そうだよ? 和樹のせいなんだから、責任とってね?』
『そうかな?』
『そうなの』
始まりはだって、和樹が私の隣でオナニーをしちゃったからなんだし。その後も、二人で一緒にエッチな事をしちゃってさ。私一人じゃ絶対こんな風にならなかったって自信はある。
『でも、和樹にだけだから。内緒ね? 指切りしよ』
『分かった』
左手の小指を立てた写真を送ると、同じ様に和樹も左手の写真を送り返してくれる。
また、和樹との内緒が増えちゃった。
その度に、彼の事が好きになっていく自分がいる。
『その写真。どうするの?』
『どうって、言われても流石に』
『消しちゃうんだ?』
既読がついた後、また沈黙の時間が流れていく。
嘘をついたってバレないのに。その間が答えのようなものだった。
消したって言いながら、あとでこっそり使ってくれてもいい。
分かってて知らない振りをしてあげるんだ。そういう、包容力? 大人の女の余裕、みたいな奴をやってみたかった。
和樹を待っている間。部屋の扉を開けて廊下を覗き込む。
人の気配は特にはない。下の方から薄っすらと、お母さんたちがテレビを見ている音が聞こえてくるくらいで、もうしばらくは安全そうにも思う。
こっそりと、部屋の扉を元に戻し。しっかりと、鍵を掛けた。
これで、不意にお母さんが来ても安心だって、そんな訳がない。
普段、鍵なんて掛けない私が、そこまでして部屋で何をしていたかだなんて、お母さんを相手にしたら、バレてしまうのは分かっていた。
だからこれは、申し開きのようなものだ。
何も言わないでって、万が一の保険でしかない。
布団に戻り、持ち上げたスマホの画面には『後で使う』と、和樹の素直な気持ちが綴られていた。
「ふーん。そういう事言うんだ」
狙いは、私とおんなじだろうか?
ちょっと攻めた事を言って、慌てた私に消してって言わせたいのかな?
少しだけ、想像をしてしまった。
私の写真を見ながら、オナニーをする和樹の姿。その姿に重なったのは当然、私の隣でオナニーをしていた和樹の姿でもあった。
トクンっ…と。
胸の内にぽっと火が灯ったみたいだった。お腹の方でじわっとくるものがある。
『ね? 後で、じゃなくってさ? いま、使う?』
ドキドキが止まらない。興奮が抑えられない。
上着を脱いで、ズボンまで下ろそうとしちゃって。でも、流石にそれは まだ恥ずかしすぎて、途中で指が止まってしまった。
隠すもののなくなった自分の体。胸の膨らみから、おへその辺りまで、晒された自分の肌を、カメラ越しに見つめる私。
右手を伸ばし、カメラを離して、なるべく全身が収まるように位置を決める。
恥ずかしさに耐えきれず、画面を見ないように顔を背けても、チラリと泳いだ視線は、惜しげもなく肌を晒す自分の姿に興味津々だった。
ドキドキ、ドキドキ…。
さっきまでとは比べ物にならない興奮だった。
ただの自撮り写真でも。エッチに見える写真でもない。
和樹をエッチな気分にさせるための自撮り写真を、今から撮ろうとしてるんだ。
パシャリ…。
切り取られる一瞬。布団の上で女の子座りをしていて、上半身は裸ん坊。誰が、どうみたってエッチな写真でしかない。和樹以外の誰かに見られたら、恥ずかしくって死んでしまいそうな写真を、私のスマホはなんともなしに作り上げてしまっていた。
『ね? 和樹のも見せて? 私ばっかり恥ずかしいのズルい』
『自分で送ってきておいて』
『良いから』
『男の裸なんかみて楽しいのか?』
『そう言われると、楽しくはないんだけど』
『それはそれで、ちょっと傷つく』
『え、なんで?』
『女子が胸の大きさ気にするようなもんだよ』
『あ、あぁ。うん? それは、なんかごめん』
分かるようで分からない。和樹は別に胸が大きい方が好き、みたいな事は言ってこなかったし。私にとっては、和樹が良いって言うなら、おっぱいなんかちっちゃくたって構わない。
ああ、でも…。
自分の体に興味がないって言われるのは少しだけ、寂しいような気もするかなって、曖昧な理解だった。
『良いから見せてよ? 案外楽しいかもしれないし?』
『分かった。ちょっとまって』
少し遅れて私の元に届いたのは、同じ様に上半身だけ裸になった和樹の自撮り写真だった。
『どう?』
『うん、カッコいいよ?』
『そりゃどうも』
『お世辞じゃないって』
そう、和樹だ。和樹が写ってる。それはだって、さっきもでっかいタワーと一緒に写ってはいたんだけど。
視線が吸い込まれた。
和樹の肌色から目が離せない。
そりゃ、見栄えもない貧相な。言ってみれば私と同じで、まだまだ幼さの残る体付きではあるんだけど。
その感覚を思い出してしまった。
ぎゅっと抱きしめられた力強さを。包まれた彼の匂いと、温もりと。這わせた指に伝う筋肉の形は、女の子の私にはないものだった。
「かずき…」
ゴクリと、生唾を飲み込んだ。
胸がドキドキと高鳴って、お股がムズムズとしてきて落ち着かなくなる。
画面越しに和樹の肌を撫でたって、体温すら感じられず、返ってくるのは硬いガラスの感触だけ。
触れて欲しい、触ってみたい。抱きしめて、抱きしめられて。二人でまた、気持ち良くなれたらって、離れた距離を今すぐにも手繰り寄せたくなった。
『和樹、さ? 今、おちんちんどうなってる?』
『そりゃ、勃起、してるけど』
『私の裸みちゃったから?』
『うん。唯はどうなんだよ? おまんこ、濡れてるのか?』
『ちょっとはね? 和樹の裸みてたら、なんか、なんかね?』
『興味ないんじゃなかったの?』
『意地悪。和樹の裸は別だったの』
右手でスマホを握りしめながら、そろそろと、左手を股間へ伸ばす。
スマホの向こうに和樹が居る。電話だって、カメラにだって繋がっていないのに、すぐ近くに居てくれるような安心感がそうさせたのか、自慰を求める指が止められない。
『今、ね? 指で、ね? ズボンの上からおまんこ くすぐっててさ?』
『和樹とエッチしてるとこ思い出しちゃって』
『気持ちいいんだよ?』
『だんだん、だんだんね?』
『和樹の事以外考えたくなくなってきてて、ね?』
和樹が返事を返す前にメッセージを繋げていく。慣れないながらにポチポチと。文字にして、言葉にして、自分の一人エッチを実況する。
なにやってるんだろ? 恥ずかしいのに、でも、興奮もしちゃってた。
いつも、じゃないけど、いつもと違う感じ。まるでもう一人の自分にイタズラをされているみたいで、する方とされる方、どっちの興奮も手に取るように伝わってくる。
『みせて?』
『やだ、恥ずかしい』
『見たい』
言われて、股間へと視線が落ちた。
ちょっとなんて嘘。しっとりとした黒ずみを作る程に、パジャマには愛液が滲みだし、オナニーをするどころか、もうすっかりとエッチをする準備だって出来てしまっている。
ああ、私…。
こんなに濡らしちゃって。
ズボン、パンツ、脱がないと、また汚しちゃう。
でも、分かっていて指が止まらない。少しくらいいいやって、今からお行儀よくするなんて面倒くさい。ぜったい後で後悔するはずなのに、悪い子の自分に唆される。
スマホを足の間へと向けると、染みの付いたズボンが画面一杯に映り込んだ。
布団の上で女の子座りをしている私。指先をお股に触れさせている私。滲んだ愛液をパジャマに塗り拡げながら、明らかな興奮をみせている私の姿。
パシャリ…。
出来上がった写真には、股間だけが写し出されていた。
これを私だと言えるのは、きっと和樹くらいなものだろう。女の子座りに開いた太もも。染みの付いたパジャマに触れる指先が写るだけの。ただ、ただただ、エッチなだけの自分の写真。
『これで、いい?』
既読がついた後。和樹の方から一枚の写真が送られてくる。
「う、ぁぁっ、すご。和樹、今、そんななってるんだ」
写っていたのは、大きくなった和樹のおちんちんだった。
ビクビクと、目の前で震えているのが想像できてしまうほど鮮明に、それが目に焼き付く。擦り上げられた先端から先走りを滲ませて、今にも射精をしてしまいそうなほど苦しそうに見えた。
一緒にいられたら、どれだけ良かったか。
触ってあげたい。私の全部を使って慰めて上げたかった。
ううん、慰められたいのは私だってそう。おまんこで、おちんちんを受け止める。和樹とエッチして、気持ちよくなって、幸せで一杯になりたかった。
ゾクッと、愛情を求めた体が、お腹の奥を震わせる。
じわっと、泡だった快感に肌を撫でられると、溢れた愛液がズボンの染みを広げていく。
『唯?』
求められていることは分かってた。
俺も見せたんだからって、そう言いたいんだよね、きっとさ。
ゆっくりと体を起こす。
スマホを布団の上へと置いた後、今度こそズボンと一緒にパンツまで下ろしてしまう。そのまま、膝立ちになった私は、カメラの前で肌を曝け出していた。
見上げるように、画面に映った自分の体を見下ろす私。
赤くなった頬も、快感で惚けた顔も、おっぱいの上で、ぴんっと顔を出す乳首でさえも映ってしまってる。
今、シャッターを切ったら…。
そんな想像が興奮を強くすると、ゴクリと喉が鳴ってしまう。
ドキドキと、気持ちが昂ぶった分だけ、溢れた愛液が太ももを伝っていった。
『みたい?』
『みたい』
『和樹のエッチ』
『そうだよ? 唯だって』
『うん、そう、だね』
悪い子の自分に背中から抱きしめられ、手を取られるみたいに、そろりそろりと指が伸びる。恥ずかしい。本当はこんな事したくないのに。でも、だって、しょうがない。唯のエッチ、私のエッチ。耳元で囁かれた様な気がした時にはもう、指先はシャッターのボタンに触れていた。
パシャリ…。
音が鳴り、カメラのライトに照らされた私の姿が画面に切り取られる。
なんか、すごく、イケないことをしているような。
裸になっている自分の姿を鏡写しに見下ろしていると、胸の内がざわつき始めた。恥ずかしいって、当然そうだとは思うんだけど、同時に未知の興奮も感じ始める。
私、いつも、こんなエッチな顔してたんだ。
初めて見る自分の痴態に目を背け、だけど、胸のドキドキは今まで以上に強くなる。
『唯、早く』
求められると、拒めない。恋は盲目だって言うように、恋心が私をおかしくしたのか、自分でさえ恥ずかしい写真を、躊躇いながらも和樹に送ってしまう。
『笑わ、ないでね?』
メッセージとともに写真を送り、その少しの間が辛かった。
こんなエッチな私の姿を見て、和樹はどう思うんだろう?
興奮してくれるならそれでもいい。だけど、変な顔してるって笑われるのはイヤだ。可愛い、可愛いって、いつも言ってくれるけど。こんな、だらしない顔してる私が可愛いだなんて、自分じゃどうしたって思えなかった。
『すごく、エッチだと思う』
『ほんとに?』
『嘘ついてどうすんだよ。見ただろ? 俺の、さっきより固くなってる』
『そう、なんだ。よかったね? おちんちん、きもちよくって』
『唯はどうなんだよ?』
『私は。そう、だね。一緒にイケたら良いよね?』
そう、出来たら本当に良い。遠くにいる和樹と少しでも一緒になれたらって、それは強く思う。
スマホの画面を切り替えて、和樹の裸と、勃起したおちんちんの写真とを交互に映す。
ああ、良い…。とっても、良い。
和樹が私で興奮してくれてる。私は和樹で興奮しちゃってる。
おまんこを弄る指が止まらない。指先がすっと、割れ目の中へと入り込み、くちゅくちゅって音が鳴るほどに掻き回してしまう。
それでもまだ、物足りなかった。少しでも多くの快感を求めた体は、手軽に感じようとして、クリトリスにまで指を伸ばす。
パチっと、頭の中が白くなる。
ビクッと、下腹部に力が入り、甘い痺れに満たされる。
「あっ、ぅっ、ゃっ、ゃ…♥ きもちいい、これ、これ、和樹の前でしてるみたいで、わたし、すご、これ…やだ、なんでこんな気持ちいいの。一人でしてるのに、だって…だって、ひゃっ♥」
堪らず飛び出た声を抑えようと唇に指を挟む。聞こえちゃうのやだ。お母さんたちにまたエッチな事してるって、知られるのはイヤ。イヤだけど、イヤなのに…。
バレないように、こっそりと。
強くなる快感に胸が張り裂けそうだった。もしバレちゃったらって、内緒の隠し事に、胸のドキドキが強くなる。
息苦しい。それでも溢れ出る声を無理やり飲み込もうとして、指を食む様に唇に咥え込んだ。
『きもちいい』
『きもちいい』
『かずき』
『かずき』
『すき』
『すき』
『すき』
頭がぼぅっとしてきた。少しでも和樹に気持ちを伝えたくって、おぼつかない指でメッセージを並べ立てる。
『ゆい』
『おれもきもちいい』
『すきだすきだ』
ベタ打ちのまま、返ってくるメッセージ。
私と一緒、和樹も必死なんだって。おちんちん気持ち良くってさ。きっと彼の中で、私はエッチな事を沢山されちゃっていて、そんな自分が羨ましい。
ありもしない自分の姿に嫉妬をしながらも、私は私で、和樹に抱かれている自分を想像していた。
おちんちんが、おまんこに挿ってくる。
大きく、深く、動かされて、感じていた異物感にも慣れてくると、その息苦しさでさえも、甘い痺れに変わっていったのを覚えている。
最初は受け止めるだけで精一杯だった。お腹を奥から押し上げられて、その刺激に息が詰まる。
せめての慰めは和樹が気持ち良さそうだったこと。私の体で良くなってくれてるって、必死に腰を動かしてる和樹を、ただぼぅっと眺めていると、体が熱くなり、そこには確かな愛情を感じていた。
その内に、体から余分な力も抜けていく。
緊張と不安で固まっていた体は解れ、次第に和樹の動きに合わせるように腰が揺らめき始めた。ただの痛みの延長にあった下腹部の熱がジワジワと溶け出し、もっとして欲しいって思ったのは、愛されたかったのか、ただ気持ち良くなりたいだけだったのか。
「ひゃっ、あっ。んっ、はぁっ、はぁっ、ぁぁぁっ…かずき」
快感だった。自分が、おちんちんで気持ち良くなってしまっている事に気づいた途端に、下腹部に感じていた熱感が、確かな快感となって私の体を震わせる。
ズキ…ズキ…と、感じていたはずの痛みでさえ酷く愛おしい。
おまんこの中をおちんちんで擦られながら、深くに入り込んだ先端が、私でさえ触れた事もない場所を突きだすと、飛び散った快感の火花に火傷してしまいそうだった。
気持ちいい、気持ちがいい。
もっと動いて。もっとおまんこ擦って。もっと気持ちよくなって。
きゅぅっと下腹部に力が入ると、私のおまんこは、おちんちんを抱きしめるみたいに締め付け始めた。
ピッタリと重なりあった肌と肌。膣の襞が膨らんだおちんちんの先端に引っ掻かれ、一枚一枚捲られていく。ゆっくり引き伸ばされて、押し込まれる。おちんちんに、自分の中がグチャグチャにされていくのが分かる。
とん、とんって。その間にも、お腹の奥を何度も突き上げられた。
その度に感じていた快感は強く、大きく、膨らんで。一杯になった快感は今にも弾けてしまいそうになる。
もう、我慢も限界。
和樹に抱かれた時の事を思い出しながら、切なくなったおまんこを慰める。
一度火の付いた快感は燃え上がり、一気に絶頂へと近づいていく。
『いっしょにいこうねいけたらいいね』
『ああ』
嘘でも良かった。顔も見えない、声も聞こえない相手と一緒に絶頂するだなんて、何かの奇跡でも起きない限りは無理だけど。
きっと、スマホの向こうでは和樹が必死におちんちんを扱いてるんだろうなって。
きっと、私の名前を呟きながら、気持ちいいので頭がおかしくなっちゃってるんだって。
それだけは、私も一緒だったから。
「はぁっ、はぁっ…。かずき、かずき。もっと、もっとして、おまんこ気持ち良いから。わたし、わたしっ、はっ、はっ、ふぁっ、だめ、だめ、もうっ…!」
ゾクゾクっと、快感が背筋を走り抜けた。
お腹の奥。子宮で抱えていた熱が全身へと弾け、抱えていた寂しさが満たされ、安心へと変わっていく。
気持ちいい、気持ちがいい。
嘘でもよかった。ただ流されてるだけでも、今だけは。
「はぁ、ぁっ…かずき、かずき。きもちい、わたし…はぁっ…んっ」
和樹の温もりをずっと近くに感じているみたい。きゅっ、きゅぅっと痙攣を繰り返す おまんこは熱を増し、まるで彼の精液を受け止めた時のような気分にさせられる。
ポタリ、ポタリ…。
落ちた雫は、スマホの画面を汚していた。
愛液で汚れたスマホを見ると、そこに赤い丸がぽつりと浮かんでいるの気づく。
REC。
いつのまに、そんなボタンに触れたのかは分からない。
多分、文字を打ってる間に、震えた指が触れてしまったんだとは思うけど。
録画を止め、出来上がった動画を恐る恐る見返してみると、見上げるように映った私の姿があった。
まるで、和樹の上に跨る自分を見ているみたい。
グチャグチャになるまで おまんこを弄りながら、我慢しきれなかった嬌声が、抑えた口の端から漏れて出ていく。
「ふぁっ、ぁぁっ。あ、かず、かずきぃ…。きもち、い。わたし、ドキドキして、いっちゃいそう…で。いま、イクから、和樹も、和樹もぉ…」
震える指が、スマホの画面をなぞっていた。
ポチポチと、文字を打っている音が遠くに響く。
太ももを震わせながら、腰を揺らめかせる自分の姿に、生唾が溢れ出してきた。
すっごく、エッチだと思う。
私、何やってるんだろう。こんな事しちゃってたんだって。
その時の私は、まるで気づきもしなかった。ただ、興奮しちゃってて、体、触りたくなってて、気持ちいい、気持ちいいって、傍から見ればこんなに恥ずかしい事してたんだって、今になって気づかされる。
「あ、やだっ。こえ、ダメなのに、ゆびとまって、とめないと…。あ、はぁっ、あ、あ、あっ、んっ! ぅぅぅぅぅぅぅ、ふぅっ、あっ、ひぅっ…んっ♥ んっ♥ んぅぅぅっ…♥」
やがて、一際強く私の体が震えると、跳ねた愛液がスマホのカメラを汚し、トロリと画面の上を流れていった。
完全にエッチな動画が撮れていた。
涎に塗れた指先がヌラリと光る。口元を抑えていた指先には、くっきりとした歯型が残り、それが今になってズキズキと痛みだす。
イク寸前の自分の姿。和樹の事を思いながらオナニーをしている私は、とっても気持ちよさそうで、見ている私までなんだか気持ちが昂ぶってくる。
なんで、そんなエッチな顔してるの?
なんで、そんなエッチな声出してるの?
そんな恥ずかしい格好で。そんなに気持ちよさそうにしちゃってさ。
やめてよ、そんなの…。
そんな顔して、そんな声出されると。
「あっ…♥ はぁっ、あぁ、私…また、エッチしたくなって」
指先が肌に触れていた。胸の膨らみを優しくたどり、勃起した乳首の先をちょんと摘む。「んっ…♥」と、喉を震わせ、肩を揺らしながら、愛液の滴る割れ目へと指を這わせていく。
気持ち良かった。絶頂の後、快感の余韻が残っているせいか、再びオナニーを始めた私の体は、すぐに興奮の色を強くする。
おっぱい、乳首、割れ目に、クリトリス。私が気持ち良くなれるところ、性感帯を快楽の火で炙りながら、私は私を絶頂へと追い立てていく。
きっとまた、エッチな顔してる。
きっとまた、エッチな声出しちゃってる。
どうしよう? バカなことしてるって分かってるのに指が止まんない。
もう、すっかりと悪い子になってしまった私の指は、赤い丸に吸い寄せらるよう画面に触れる。
唯のエッチ。私のエッチ。
また、悪い子の自分が耳元でささやく。
違う。違うの。私、エッチなんかじゃなくって…。
でも、気持ちいいんでしょ? 指、止めたくないでしょ?
画面の右上にはRECの文字。
止まっていた録画再開されると、スマホのカメラが、再びあられもない私の姿を映し出していた。
オナニーをする自分の姿を見下ろしながら、それでも私は指を止められない。
見られる自分が恥ずかしい。見ている自分まで恥ずかしい。だけど、その羞恥心が、私を変に興奮させて、いつも以上に気持ち良くなってるのも事実だった。
「かずき、みて? みてて? 私のイクとこ、ちゃんとみてて、ね?」
2度めの絶頂を前にして、私はカメラの前で格好をつける。
こうしたら、もっとエッチに見えるかなって。こうしたら、もっと和樹が興奮してくれるかなって。たまたま撮れてしまった最初の動画と違って、今度は、もっともっとと、エッチな自分の姿をカメラに収めていく。
強い興奮に胸がざわついた。頭の裏が快感で焦げ付き、考えるよりも先に、より気持ちが良い方へと流される。
きゅぅっと、下腹部に快感の熱が集まっていた。
ゾクゾクっと、甘い痺れが背筋を流れ、一瞬 意識が遠のきそうになる。
「ほら、ね? わたし、もうっ、いく…からっ。みてて? 一緒に、ね? いこうね? 和樹も、私見ながら、出していいから、ね? ね? んあっ、はぁっ、あ、あ、あ、ひゃっ、あっ、んぅぅぅぅぅっ!!」
下腹部に集まっていた熱が一気に弾けた。
強い快感に襲われ、歓声を上げるように背筋が伸びる。
ガクガクと腰が震え、膝立ちのままでさえ体を支えていられなくなると、足が崩れてその場にへたり込んでしまう。
今、自分が、動画に撮られてる事さえも忘れていた。
ううん。気付いた上で、私はカメラに視線を向けると、へにゃっと曖昧な笑みをこぼして見せた。
「はぁ、はぁっ…。あ、ぁぁ、また、私、ぇへへ…2度目だよ? 和樹、ちゃんとみてた、よね? どう、だったかな? わたし、エッチだったよね?」
快感に惚けたまま微笑む私を最後に、RECの文字が消える。
ようやく羞恥心から開放された私は、大きく息を吐きだしていた。
やっちゃったって、思う。
録画を終え、息を整えて、絶頂の余韻が過ぎ去った頃。
私は、出来上がった動画を前にして、更にバカを重ねていた。
『どう、しよっか? これ?』
真っ先に和樹に相談したことも間違ってるし、その動画を和樹に送ってしまったのも大間違いだ。何を考えてるんだって、そんなの悪い子の私にでも聞いて欲しい。
『バカ、お前、これは流石に不味いだろ』
『なんか、映ちゃってたんだもん。いらないなら消せば?』
欲求不満の為せる業か。それとも歪んだ恋心がそうせたのか。
和樹に動画まで送ってしまった私は、完全に開き直っていた。きっと、今の私を写真に取れば、目が座っていたんじゃないかってもおもう。
一世一代のエロ動画。後にも先にもこれっきりのお宝映像を見て、和樹がどんな反応をするのか見てみたい。
ダメだって、良い子の私がそれを止めようとしても。いいじゃんって、悪い子の私は止まらない。
自業自得だ。後で恥ずかしい思いのをするのは、どっちにしろ私なのに、何故か納得がいかない。
『消した』
『うそ』
『消したって』
『あ、こらっ。なんでまた送ってくるんだよっ』
『せっかく撮ったんだもんっ、ちゃんと見てくれないと私がバカみたいじゃんっ』
『バカみたいっていうか、バカだろ』
『うるさいっ。どうせ おちんちんおっきくしてるくせにっ』
ちょっとだけ、楽しくなっていた。スマホの向こうで慌てている和樹の顔が、簡単に想像できてしまう。送っては消されて、消されては送ってを繰り返し、それこそバカみたいなやりとりに盛り上がる私達。
「ゆいー。起きてるなら、そろそろ寝なさいよ?」
「あ…。はーいっ」
時計を見上げれば、とっくに22時を過ぎていた。
『お母さんに呼ばれちゃったから。そろそろ寝るね?』
『うん。おやすみ、唯』
『うん、おやすみ和樹。動画、ちゃんと見るんだよ?』
『だから消したって』
返ってきた返事に既読を付けた私は、もう一度和樹の元へと動画を送り込んでいた。
電話しろって思うけど。返事を待ってる時間、返事を考えてる時間の不自由さが良いと思う
順当にこのイベントが発生したなら、ただのバカップル。
でも、イベントスチルの差分で、スマホの画面が割れてたりすると、ちょっと見方が変わるかな。
その時は、心理描写の差分もつくらないとだけど。