ついにリルケとの邂逅を果たしたセレナ達。彼女らの前にウッドパークの騎士シリウスが立ちはだかるが、セレナ、セルヴァンによって打倒される。その後リルケは逃走、城下町にて戦いが幕を開けるのだった。
~ウッドパーク城下町~
「おいおい…なんかヤバいことになってるぞ!」
「なんか異国の騎士たちが争っているみたい…!」
外が何やら騒がしい。異国の騎士?まさかボクトたちか!?
城下町ではリルケとボクトたちが対峙していた。
「ん~……?ああ、あなた達はこの前会った人よね?何しに来たのかな?」
「お前を止めるために来た。そしてスキュラリアの木を渡してもらう!」
「いやあたしはちょっと暴れてきただけだけど?まあいいや、全員ここでスキュラリアの肥料にでもしてやろうかしら。」
リルケは右手をあげる。そこから光があふれだす!
「なるほど。あんたがそのつもりなら戦うしかないな!」
ユイとククルが剣を抜き、前に出る!
「そうこないとねぇ!」
こうしてまた戦闘が開始された!リルケが魔法を唱え始める前に全員が動く!ユイが斬りかかる!
「はあっ!!」
「甘いよぉ~」
ひらりとかわされ、逆に反撃を食らう!
「うわあ!!」
ザシッ!腹を蹴り飛ばされる!
「ユイさん!」
イルリアが助けに入るもリルケはそれを許さない!
「お仲間を助けたいの?いいよ?ほいっ」
「くうぅ!!!」
光の魔法による弾幕攻撃!
「まだまだ!」
イルリアもリルケに負けじと風の魔法で弾幕を吹き飛ばす!
「さすが、魔法の扱いが上手いわね~!でもそれだけでは私には勝てないわよ?」
「きゃあああ!!!」
光の矢による攻撃!それはイルリアに命中した。そのまま地面に倒れ込む。
「ふん、案外脆いのね…」
その瞬間だった。
「今よ!」
イルリアが注意を引いている間にボクト、ククル、ユイが一気に接近して総攻撃を仕掛けた!
(もらった…!)
(これで決める!)
(いけ!)
だが、リルケの顔に余裕が見える! 次の刹那だった……突然、空から巨大な火球が落ちてきた!
「は!?なんだありゃ!?」
「これは魔法なの!?」
「くそ!どうなってるんだ!これじゃあ近づけない!」
「みんな下がって!!私が行く!」
ユイが一人で突っ込んでくる!リルケが作り出した炎の渦の中、その懐に飛び込んだ!そしてその顔面を思いっきりぶん殴った!ズガッ!殴られたリルケは大きく吹っ飛んだ!その先にあった大木に激突し、よろめくリルケ。
「どうですか!」
しかしリルケは意に介していない様子。そこへセルヴァンとセレナも合流してきた。
「まだです。あいつの力がこんなものではありません!」
「あれほどの攻撃を受けても平然としているとは……厄介な相手だな……」
そしてリルケは両手を上にあげる。
上空に黒い雷雲のようなものが現れた!
「さっきのよりでかい!」
まずい。ウッドパークの住人もろとも攻撃する気だ!
「させませんよ!」
イルリアが再びリルケの前に立つ。ユイ、ククルもそれを見て続く!
「ほう……私の攻撃を正面切って防ごうというのかしら?」
するとリルケは不敵に笑みを浮かべた。
そして再び手を上げた。
「黒き空の怒りよ。世界を荒らせ!黒雷(ブラックサンダー)!」
リルケが特大の雷を落としてくるが、3人が魔法で対抗する。
「聖なる加護の力……受けなさい!聖命鏡(ホーリーライフバリア)!!」
「はああああ!!」
そして三人の攻撃によりかき消された。だがリルケはその隙を狙っていた。リルケは城下町の外へと逃げて行った。
「あいつ…また逃げる気か!」
「もう!往生際が悪い女なんだから!」
リルケは跳躍の魔法で城下町の外へ移動した。7人もすぐさま追いかける!城下町を出るとそこには既にリルケの姿があった。リルケは空中に浮かびながら言った。
「ここまで来ればいいかしら……。あなた達に朗報よ。あなた達が私を倒せば、あなたたちはスキュラリアの実を貰えることになってるの。」
「何が言いたい?」
するとリルケは懐から何かを取り出す。あれは…スキュラ!?
「チサも所詮は欠陥品だった。やはりこの世界の神になれるのはこの私しかいないみたいね。」
そう言うとリルケは、スキュラを口の中へ放り込んだ!
「スキュラを…食うだと!?」
ゴクリッ……リルケの体から魔力が上がる。髪が逆立ち全身が赤く染まっていく!その姿はもはや人間のものではなくなりつつあった。
「あはははははは…あはははははは!!!!!」
激しい魔力で前が見えない!…やっと落ち着いたと思ったとき、そこにいたのは…人間ではなかった。
黒く染まった体、大きな翼に長い尻尾、血のように赤く染まった髪、そして、悪魔のようなサイズのチ〇ポ。「ふたなりの魔人」と呼ぶべき異形の存在が、そこにはいた。
「スキュラの魔力を放出せず、残らず吸収したとでもいうのか!?」
「人間のやることじゃない…」
リルケは口を開く。
「これがスキュラの本当の隠された力。あなたたちみたいに人間の形を保っているのは所詮失敗作にすぎない。」
するとユイが怒りに満ちた声で叫ぶ。
「……あんただけは許さない!人の体を好き勝手弄んで!!」
だがそれを無視して、イルリアたちに語りかける。
「ふっ、まさかこの私に勝てると思っているの?」
セレナが前に出る。
「出来るさ。皆行くぞ!」
セレナは右手を天に上げ、唱える。
「来い!超越武装(オーバーロードウェポン)!!!」
天から光が降り注ぎ、黄金の鎧を纏うセレナ!さらに、その横には同じく自慢の武器を装備したククルとボクトがいた! イルリアが杖を掲げる!その先端からは光る粒子が集まりだす。そしてその光は巨大な光の槍になった!その大きさはまさに巨人の一撃!
「覚悟しなさい。光輝の槍(ルミナントスラスト)!!」
イルリアの一撃が魔人リルケに直撃!したと思ったが…
「全然…効いてない?」
「はああああ!!」
イルリアが啞然とする中武装したセレナが一気に攻め込む!
「輝斬閃光刃(シャイニングスラッシュ)!」
輝く刃がリルケを襲う!だが、それも通用しなかった。
「ふん!」
バキッ……!なんというパワーとタフネスだろう。魔人は平然としている! そして今度は逆に、ユイに向かって襲いかかった!
「迎え撃ちます!せやあああああ!!」
目にもとまらぬ激しい突きを繰り出すが、
「消えっ!?きゃああ!」
一瞬で背後を取られたユイは即座に地に伏せられてしまう。そのまま魔人の腕が伸びて来るが……ガシッ!!
「ん?」
しかしそれをククルが止める。両手でリルケを掴み、必死に抵抗するククルだが…… ドカッ!ドコッ!グシャァッ……
「うぐああ!!」
「だめぇ!」
「はあ…強引な男はモテないわよ?」
ユイを踏みつけようとする足を払い、何とか助け出すククル!しかしその顔には、傷だらけになっていた。一方リルケのほうは無傷である。
「つ…強い…!」
リルケは再び宙に浮かぶ。そして不敵に笑いながら、高らかに宣言する。
「これでわかったでしょう?この世界の神の実力というものが!!私に逆らう者は容赦なく消す!」
そして次の瞬間姿を消した!
「む……消えた?」
リルケの姿はどこにもない。
「後ろよ。」
「しまっ!?ぐわあああああ!」
渾身の膝蹴りがセルヴァンの背中に直撃する!
「はぁっ!!」
イルリアも光の魔法を放つが全く効果が見られない!リルケはイルリアの前に姿を現すと彼女を蹴飛ばしてしまう。
そして上空高く舞い上がったリルケはそのまま魔法を唱える。
「滅びるがいい!」
すると天空から無数の雷が降り注いでくる。
「ウィンドカーテン!私を守って!きゃああ!」
何とか防御するも、イルリアの体はボロボロだ。
先頭が始まってから10分も経たない間に、まともに動けるのはボクトとサシャ、セレナの3人だけになってしまった。他のものは倒れ伏したり戦えないほど傷ついたりしている。しかもセレナは先シリウスと戦ったばかりのため、相当疲弊している状態だ。完全な状態で戦うことは叶わない……。絶望がその場を支配したそのときだった。
「はあ、はあ、もう、許せない……」
ユイが立ち上がってきたのだ。その瞳は怒りに染まっている。そしてリルケを見つめ、呪文を唱えた。
「我が願いを聞き届け、かの者を封じこめろ。封禁願唱(フィンド・インカントメント)!!」
「これは、私の動きを止める気?そんなの簡単に」
リルケがあっさり脱出しようとしたその時、
「私もいますよ!」
サシャも同時に封禁願唱を放ち、拘束力を増加させる!セレナも同じく、再び右手を掲げ唱える。
「今こそ力を解放せよ、我は正義なり、悪を貫く絶対の力となれ。超越武装!!!」
魔法で巨大化させた剣を振りかざす!
「終わりにするぞ!魔人リルケ!!!うおおおおおおお!!!!」
真正面からリルケに突撃するセレナ!
「そんな単純な突撃、返り討ちにしてあげ…」
反撃しようとするリルケに、ククルとユイが飛び掛かった!
「な!?お前たち!?」
「団長!リルケは俺たちが抑えますからー!」
「こいつにとどめを!」
「よくやった!二人とも!」
誰もが勝利を確信したその時だった。たった一人…ボクトだけは気が付いていた。
「団長!!!危ない!!!」
リルケは不敵な笑みを浮かべた。
「残念ね。セレナ。」
ドピュッ!ビュルルルゥウ……
「何っ!?」
リルケのチ〇ポ突然放たれたのは謎の粘液!それがセレナの胸元にかかる! そして次の瞬間、異変が起こった!
「なんだこれは!?体が熱……い……!」
ドサッ! セレナはいきなり苦しみ始め、超越武装もたちまち解除されてしまう。
「はあ…はあ…何をした…!」
「フフフ。私がなぜ魔人と呼ばれているのかわかる?」
魔人の二つ名は、魔法以外の異能を使うということもある。
「私の能力の一つ、性魔術(セイマンティス)、あなたに精子をぶっかけたわ。そして……」次の瞬間だった!
「うっ!?」
セレナの様子が急に変わった。苦しんでいる。どうやら、精巣が痛むようだ!
「ふたなりのくせに……調子に乗る……からよ?」
「ぐああああ!!」
「団長!どうしたんです!?しっかりしてください!」
「ぐうう…沈まれえ!私のチ〇ポおおお!」
「無駄よ?だってそれは」
リルケの言う通り、彼女の言葉通りにならなかったのだ。セレナは苦しみ続けている。まるで痛みの原因がわかって、必死でそれを堪えようとしているようだった。そう……彼の苦痛は、男性器そのものにあるということ。セレナは下半身を露出し、おもむろにしごき始めた!そしてすぐに射精する。
「おああ……ダメだ!こんなことをしても……ぐああ……治まらん……はぁはぁ……
」
リルケはその様子を見て大笑いし始めた。
「ハァーッハッハ!!馬鹿じゃない?精液をちょっとかけただけでこんなみっともない姿になっちゃって!」
だがその直後。
シュピィィン!!!リルケの額から血が流れた。
「……あら?」
そして、今度は自分の体を見る。全身が切り刻まれたような感覚を覚えた。傷だらけになりながら彼女は言った。
「ふ、ふん!これがあんたの力の正体ってわけ!?ボクト君…だっけ?」
戦えるのは僕しかいない…だから、僕がやるんだ!僕の力で!僕はこの騎士団で一番弱いと言われている。でも今は関係ない。皆のために……!
「かかって来いよ!お前なんか、怖くないからな!」
ボクトはリルケと対峙する。でも…どうすれば…
「ボクト!これを使え!ジークフリートだ!」
セルヴァン隊長がジークフリートを手渡してきた。
「そいつは雷を飛ばせる!それで奴の首を落とせ!」
「はい!覚悟しろリルケ!」
右手でジークフリートを構え、左手を添える。そこへ魔力を流し込むとジークフリートが黒く輝きだす…!
「これで、終わらせる!!」
「行け!ボクト!俺たちにかまわず!…なんて言わねえよ!攻撃に合わせてタイミングよく逃げるからな!」
「迷わないで!決めなさい!」
はああああああ!!!バチバチィ!!!ジークフリートから黒い雷がリルケめがけて走り、リルケを抑えていたククルとユイもリルケから離れる!
「おのれ、おのれええええええ!!!」
ズバア!ジークフリートの刃が、リルケの首を断ち切った。
(これが…死…意外とあっけないものね…でも忘れないことよ。ふたなりがこの世からいなくならない限り、私の野望は消えたわけではないということをね…)
ドサッ……その瞬間、ククル、ユイが同時に声を上げた。
「勝ったあ!私たち勝てたんですよぉ!」
「あー疲れた……早く帰りたい……。」
勝利。それは戦いの終わりではないかもしれないけれど、勝利であるに違いないのだ。だが、魔物のように灰となって消えていくリルケの体を見ると、少しだけ、悲しく思ってしまった。だけど、悲しんでいる場合じゃない!
「セレナ団長!」
セレナの周りは出し尽くした精液で真っ白に染まっていた。セレナに近づくと笑顔を見せ、そして僕の頭をポンッ……優しく叩いたのだ。セレナの手は温かく感じた。まるで人間みたいに……。
「よくやったな、ボクト。お前のおかげで、私は17年続く忌まわしき過去から解放されたんだ。」
…その後、ウッドパークの本当の王からリルケを討伐したお礼として国宝のスキュラリアの実を一つ譲ってもらい。一行は王都に帰ることになった…