「なんで俺の相方がこんな貧相な体の魔道士なんだ?」
見習い騎士のククルは愚痴をこぼす。
「こっちだってあなたみたいなエロ男と一緒でいい迷惑よ。」
イルリアもククルに言葉を返す。2人の相性はあまり良くないようだ。そんな時に2人に声がかかる。
「どうやら君たちコンビがわしの護衛のようじゃな、ワシは魔法研究所のライルという者だ。どうか宜しく頼む。」
初老の男性だ。
「こちらこそよろしくお願いします。あの…トキメキノコでしたっけ。すぐ見つけて帰りましょう。」
イルリアがライルに挨拶を返す。
「しかし、セレナ団長も変な指令出すよなあ。キノコ取って帰るだけなんて誰でも出来ると思うぜ?俺はもっとこう、刃をぶつけ合うような修業がしたいんだけど。」
「わからないの?そういうバカが早死するのよ。」
二人は口喧嘩をしながら火山の麓にあるマギカプシの森へ到着した。
「ここがその森ね。火山が近くにある成果、空気中に熱を感じるわ。湿度も高いし、今は雨期って訳でもないみたいだけど……これは何かありそうだね。」
「あ~、なんか臭えぞ!これって絶対何かあるだろ!」
ククルは鼻を押さえながら叫ぶ。臭いの正体はすぐにわかった。
「イカ…?イカだ!イカ焼きみたいな匂い!」
「森にイカがいるわけ無いでしょバカ!」
ライルは二人の様子を微笑ましく見ている。しばらく歩くと森の奥の方から地響きのようなものが聞こえてきた。
「地震か?結構でかいけど震源地はそっちだよな?」
ライルは何も言わず、ただ首を横に振る。
すると、地面の中から巨大なイカの足のような物が現れた。
「ええええええええええ!!嘘だろおおおおお!!!」
突然の魔物の登場にククルは驚くことしかできなかった。巨大イカ(?)はその巨体にも関わらず素早く動いて攻撃を仕掛けてくる。ククルはなんとか攻撃をいなすが反撃の機会がなく、ライル達とも距離が離れてしまった。
(まずいな、このままじゃジリ貧だ……何とか隙を見つけねえと)
「イルリア!お前魔道士だろ!?なんか魔法で攻撃してくれよ!」
「無茶言わないでよ!相手がどれだけでかいと思ってるんですか!」そう言い合っているうちにイカはまたもや動き出した。今度の狙いは明らかに自分だった。
ククルは大きくジャンプして距離をあけようとした、しかしイカの動きの方が早く追いつかれてしまう 。イカはそのまま鋭い触手を伸ばしてきた。
(やべえ…当たる…!)
その時だった。
「はあああああああ!!!」
何者かの声とともに自分に向かってくる触手が切り落とされた。
「あなたは…セレナ団長!?」
なんとそこにはセレナ騎士団長が立っていた。剣を持ち、鎧を身に着けた完全装備である。さらに驚くべきことは彼女の股間に男性のアレが付いていることだった。いわゆるふたなりという奴である。
「団長…なんで…」
「迂闊だった。君たちに行かせたマギカプシの森に、森オセアーノンが目撃されていたことをさっきまで忘れていた。応援部隊を用意する時間もなかったから、私一人で助けに来たよ。」
イルリアとセレナは一瞬目が合うがすぐに戦闘へと戻っていく イカが再び攻撃しようとした瞬間
「左上から来る!魔法で弾け!」
と指示を出すセレナ。言われた通りに魔力を解き放つ。見事に命中するが、少し怯んだ程度で、まだ動けるようであった。今度はセレナが自分の間合いに入り、触手を切り刻んでいった。触手がどんどん細切れになってゆく。そしてついにイカを真っ二つにしたのだ。ククルはそれを見て思わず拍手してしまった。
「すっげえ…これがセレナ…そして騎士団長の強さなんだ…俺が何年修行したらあの強さに…」
「怪我はない?」
セレナが声をかけてきた。どうやら自分が心配されているようだったので、イルリアの方を見やると何故か地面に横になっている。慌てて近づくと、息が荒い。まさか……毒を受けたのか?ククルが焦っていると、セレナが近づいてきた。
「なるほど…これはトキメキノコの効果で性的興奮をしているようだ。おそらく、さっきのオセアーノンが餌として食べていたのだろう。その成分が触手の毒になっていたようだ。」彼女は自分の下半身が膨らんでいる事に気づき顔を赤くした。
どうやら先程の毒には催淫作用もあったらしい。それを知らずに触手を攻撃したためイルリアはこうなってしまったのだ。そんなイルリアの姿を見て、ライルが声をかける。
「トキメキノコはなんの材料になるか言ってなかったわい。トキメキノコから出来るのはいわゆる興奮剤なんじゃ。その成分を取り込んだとなると、媚薬を飲んだのに等しい効果が出るだろうな。」
セレナがククルを見る。
実はセレナもこの症状については知っていた。騎士団でも何度か出た事があり、そういう時は異性の兵士の誰かがその処理を行っていたからだ。セレナはとりあえず鎧を上半身だけ脱いだ後、そのままイルリアの上に跨った。そしてゆっくりと顔に手を添えてキスをした。
「ククル君。毒の成分は取り除いたが性的興奮はそのままだ。それを治す方法は単純。セッ○スで満足させるしかない。問題は誰がやるかという話だが…」
ライルとククルはお互いの顔を見た。二人とも嫌そうな表情を浮かべている。
(このジジイに任せるなんて絶対ダメだよな……かといって団長に任せるわけにもいかねえし……)
セレナが再び口を開く 。「知っての通り私はふたなりだ。私がイルリアさんとセッ○スをする事もできる」
セレナの言葉を聞いて、イルリアも苦しそうになりながらも言葉を発しようとする 。その時、ククルが立ち上がって言った。
正直イルリアを助けたいと思う気持ちは確かにあった。彼女がいなければ森オセアーノンの餌食になっていたのは俺の方だったからだ。
「こいつがこんな状態になったのは俺のせいだ。だからこいつを治すのは俺の仕事なんです。お願いします。俺にやらせてください。」
そう頭を下げたククルの目に、ライルは感心していた
(若いのう……あやつは本当に強い騎士じゃ)
(あいつの覚悟は本物のようだね……よし、なら私らも協力しようじゃないか!)
(ワシもまだまだ現役じゃな!久々に腕が鳴るわ!)
しばらくして…
「えーっと…このベッドはどこから…?」
「青姦なんてみっともないでしょ?ライル博士に頼んで仮説だけどベッドを用意した。」
「うひょおおおおお!!!これぞまさしくロマンです!!早速やりましょう!イルリアちゃん!まずは……」
イルリアは既にセレナによって服を脱がされていた。
イルリアが弱々しく呟く
「い、いいの……?私とセックスして……私、初めてなのに……」
「偶然だな。俺も初めてだ。」そう言いながら二人は抱き合い、激しくキスを交わしていった。ライルはその光景を見て思った
(あーこれは普通のラブホ代わりに使われそうだ)
と思いつつ二人の情事を眺めていた。一方イルリアは初めて味わう快感と刺激、今まで感じたことのない幸福感に包まれていた。生まれて初めて人と体を重ねられた幸せを感じていた。セレナはそんな彼女の様子をみて微笑んでいた 。そして数分の後
「イク!イっちゃう!」
初めての体験でイルリアは何度もイッてしまった。それを見てセレナは自分の股間のものが熱くなっていることに気づいた。彼女の痴態を見て、セレナは森の影へ隠れていった。
「あんな激しいのを見せられたら…こっちも興奮しちゃうよ…!」
そう言って、草むらの陰で一人セレナはオナニーをし、射精した。そして、また別の所でライルはというと……イルリアの裸をオカズにして、いつものように自慰行為をしていた。セレナはそれを複雑な表情を浮かべて見つめていたが、すぐに自分もライルと同じように自慰行為を始めた。そして数時間後、イルリアとククルのセック○が終わったようだ。
「はあ…はあ…終わりました…イルリアは今ぐっすり眠っています。」
「そうか…お疲れ様。」
「これでやっと…あああああああ!忘れてたああああああああ!」
「どうした!?」
「あのトキメキノコの事ですよ!採って帰らなきゃならないのに!」
「安心しろ。ここに多めに採取してある」
(ほっ……そりゃよかったぜ……ん?)
そこでククルは疑問を抱いた。
「いつの間に採取したんですか…?それ…。」
「ああ、君たちが夢中でセッ〇スしている間にね、暇だったもので、少し探索して採取してきたんだよ。」
(何ぃぃ!?)
セレナの手には例のキノコが入った袋があった。それにしてもラウル博士はそれを使って何か作る気なのか?それともこのキノコをそのまま食べさせるつもりなのか?いずれにせよトキメキノコの実験はまだ終わらなかったのだ。
「さあて、次は誰が行くかねえ?」
「僕らはもう二度と…行きたくありません…」
「あっははははは!!」セレナは笑うばかりであった。
そして僕らはいろいろあったけど城へトキメキノコを持ち帰ることに成功した。セレナ団長は勝手に城を飛び出したことをサシャに怒られていた。ライル博士はトキメキノコを持って研究所へ帰っていった。そして俺も、寝ているイルリアをおぶってなんとか宿屋へたどり着いたところだ。
「んん…ここは…?」イルリアが目を覚ましたようだ。
「大丈夫か?結構ぐっすりだったようだが…」そう声をかけた瞬間、イルリアの顔が真っ赤にし、そして叫んだ
「バカぁ!!!////」
そう言うと布団を被って隠れてしまった。なんだ……?急に叫んでどうしたんだ?しばらくすると布団の隙間から顔を覗かせて来た
「なんですか……!あの恥ずかしいセリフの数々は!あの時はセッ〇スに夢中だったから気にしなかったけど、今思い出すとほんと恥ずかしい…!」
トキメキノコの効果で興奮していた間の記憶はちゃんと残っているようだった。
「ああー…それはそのー…」
「しかも!私が初めてだとわかった途端、優しく抱きしめながら愛を囁いて……あんな風にされたの初めてだから余計恥ずかしかったんですからね……?」
そう言ってイルリアは布団に潜ってしまった。
「まあ……お前に負担かけたからな、本当にすまん!お詫びと言っちゃなんだが…これ、プレゼントだよ。」
俺はイルリアに、あるアクセサリーを手渡した。
「これって……首輪?」
「違うぞ!これはネックレスだ!ほらここを見てみろ!」
イルリアは渡された小さな赤い石がついたネックレスを見た
「綺麗……」
これは俺が騎士団に入った時、親から”2つ”貰ったアクセサリーだ。一つは"自分自身の命を守るため"。もう一つは、"大切な人の命を守るため"に。ちなみにこの宝石の色は赤と青である(ルビーとサファイア)
「これは、どんな力があるんでしょう……?」
「そんな大層な物じゃない、ただのお守りだよ。でも確かこれは魔力増幅効果を持つ魔具でもあったはずだ。」
「そうなんですか……」
イルリアはまじまじとネックレスを見ていた。
「…ありがとう…ククル」
「ん。これからよろしくな。」
イルリアはそそくさと服を着ると食堂の方へ行った そして翌朝 イルリアの首には、新しいアクセサリー……俺が作ったペンダントトップが付いたネックレスがかけられていた
「似合ってるじゃん。」
「そうかなあ……?」
「ああ、バッチリだ。それじゃあ今日も任務遂行と行きますか!相棒!」
「ええ!」
こうしてククルとイルリアとの生活が始まりを告げたのであった……。
「ところで……ライル博士は何を作ろうとしてたんだろうな?イルリア。」
「それがわからないんですよねえ……。ライル博士は研究のこととなると、あらゆる情報を秘匿にするから全然情報が集まらないの。」
「何か情報収集に役立つ魔法…透明になるとか…後はテレパシーなんてどうだろう!」
「いい案ね!その二つなら私も練習法は知ってるから、一緒にやってみましょうよ!」
「よし!俺とお前で、この国の秘密を解き明かしてやろうぜ!」……
一方そのころライル博士は……研究室にて……
「ほっほう……やはりトキメキノコは素晴らしい効能を持っているのう……。だがまだまだ研究の余地ありじゃな……。もっと実験を重ねれば、ワシにもできるかもしれん……くっくっく……楽しみが増えてきたわい。しかし、あの騎士団長め…わしに見張りの精霊を付けて監視などしおって…どこまでわしを信用できんのだ…まったく…」
そう言うとラウル博士は自分の周りを飛ぶ、本来は絶対感知できないはずの通信精霊を握り潰し、消滅させた。そしてまた怪しい研究を始めるのだった。
これががククルとイルリア、そしてセレナとの出会いの物語である…