次なる四魔将を倒すため、北にある氷の神殿へ向かった一行。その道中、セレナとアルマはソフィア達とはぐれてしまう。目が覚めるとそこにいたのは二人目の四魔将、『氷の帝王』アスタロトであった。セレナ、アルマの二人はアスタロトに挑むも敗北。セレナはアスタロトに肉体を奪われてしまう。
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一方その頃…ソフィアたちは氷の神殿を目指すために村で装備を整えていた。
ソフィア「わぁ!素敵です!お店の人たちみんな親切ですね!」
レオン「本当だね。これなら必要なもの全部揃えられそう。」
店主「おう!兄ちゃんたち運が良かったな!寒さに飛び切り強い毛皮が手に入ったんだ。これで特注の装備を作ってやるよ!どんな見た目になるかはその時のお楽しみだが、腕によりをかけて最高の装備を作るぜ!」
ソフィア「それは頼もしいですね!お願いします!」
レオン「すみません。僕らお金あまり持ってなくて……。」
ソフィア「レオンくんは心配しなくても大丈夫ですよ!お金なら私が…」
しかし店主が止める。
店主「お金はいいぜ!特別サービスってやつだよ!氷の神殿を取り戻してくれたら俺らはそれで満足差。ほれ!完成品は明日までには用意しておくから明日の朝取りに来てくれ!」
ソフィア「ありがとうございます!レオンくん。よかったですね!」
レオン「うん。そうだね。」
ミラ「あんた、少しは喜びなさいよね。」
レオン「でも、本当にもらってもいいのかな……。」
ソフィア「気にしないでください。レオンくん。この装備があれば私達は強くなれます。レオンくんの力になれるはずです!」
ミラ「それにあたしたち四魔将とも戦うんでしょ?だったら少しでも準備をしておかないとね。」
ソフィア「そうですね。」
装備を整えたソフィアたちは村を出発し、吹雪の先にある氷の神殿を目指す。
ミラ「さっぶー!!マジ寒いんですけど!?」
ソフィア「確かに寒すぎですね……防寒着を着てるのに震えてきます…」
レオン「僕の後ろに立って。僕の体を風よけに使ってほしいんだ。」
ミラ「ありがと。助かるわ。」
ソフィア「はい♪ありがとうございます♡」
レオンを先頭にソフィア、アリサ、ミラ、チサが後ろを歩く形で吹雪の中を進む。前がほとんど見えない中を進むことになるため、方向を見失わないために3本のポールを地面に刺しながら進むことになる。氷の神殿の方角はわかっているためまっすぐ進めばいいのだが、人間はまっすぐ歩いているつもりでも気が付かないうちにわずかにカーブしていることがある。下手すると曲がりすぎて後ろに逆走しているなんてこともあり得る。そのため3本目のポールを地面に刺し、それを目印にしてまっすぐ歩くという方法を取ることになったのだ。3本のポールを刺したら一番後ろを外し、残った2本のポールの延長線上に刺す。こうすることで迷うことなく真っ直ぐ進めるはずだ。しばらく歩いていくと雪原の向こうに大きな物が見えた。
ミラ「何よあれ?」
ソフィア「大きな木ですね。」
チサ「あれが氷の神殿を支える大木、アイスツリーですね。」
レオン「あんな大きい木はの初めて見たよ。」
アリサ「わたくしもです。あのサイズの木は初めて見ました。」
ミラ「この木を登っていくわけ?あの高さは流石に無理じゃない?」
ソフィア「いえ、よく見てください。入口みたいなものがあります。多分木の内部が建物のようになっているんだと思います。」
アリサ「なるほど。そういう作りになっているのですね。」
ミラ「それじゃあさっさと中に入りましょ!?いつまでもここにいたら凍えちゃうわよ!」
ソフィア「はい!ミラちゃん!みんなで頑張りましょう!」
アリサ「参りましょう!皆様!」
5人はアイスツリーの中へと入っていった。
~~~アイスツリー内部~~~
中に入ると外の吹雪が嘘のように静かで温かかった。
ソフィア「おぉー。温かいですねー。こんなところに住めたら最高でしょうねー。」
アリサ「はい。それにしてもこの部屋はとても広いです。まるで宮殿のようですね。」
ミラ「そうね。あれだけでかい木の中をくりぬいたんだもの。かなりお金かかってるんじゃないのこれ。」
チサ「あっ、見てください皆さん。あそこに祭壇のようなものがありますよ。」
ソフィア「ほんとですね。行ってみましょう。」
5人が部屋の中央まで行くとそこには台座がありその中心には水晶玉が置かれていた。
ソフィア「わぁ……綺麗なクリスタルですね……。」
アリサ「はい。向こうが透けて見える透明度でございます。」
アリサが水晶玉に触れると、水晶玉から声が流れてきた。
『……よくぞここまでたどり着いた』
チサ「わわっ、喋りましたよこのクリスタル!」
『神殿の試練に挑むものよ。力が欲しければ、大樹の守護獣を打ち倒し、神殿へとたどり着くのだ。』
ミラ「何を言ってるの?こいつは。」
ソフィア「この神殿はもともと、訪れた人に試練を与え、攻略できた人に新たな力を与える場所みたいです。それが四魔将に支配されていますが、試練自体は残っているみたいですね。」
アリサ「つまり、四魔将を倒せば私たちの目的を達成できるだけではなく新しい力が手に入るということでしょうか?」
ソフィア「はい♪そういうことですね。」
アリサ「しかし、相手はこの神殿を守るガーディアン的な存在のようですね。倒せるのでしょうか。」
ソフィア「何を言っているんですか?私たちの目的はその先にいる四魔将ですよ?むしろ倒さないと先へ進めませんよ。」
アリサ「確かにそうですね。ではさっそく始めましょうか。」
ソフィア「はい♪」
ソフィアとアリサは階段を上り、大樹を上へと昇っていく。
チサ「あっ、二人とも待ってください。私も行きます!」
チサも慌てて二人の後を追う。
ミラ「ちょっと!置いてかないでよ!」
レオン「僕も行くよ!」
2人も後に続く。階段を上り、一つ上の階に移動すると、突然下への階段への道が閉ざされた。
レオン「!?どうやら逃げることはできないみたいだ。」
次の瞬間上から一匹の獣が落下してきた。四足歩行で真っ白な体毛と黒い縞模様に包まれ、鋭い牙が生えている虎のような獣だった。その獣は空中でくるりと回転して着地した。
「グォオオオッ!」
レオン「みんな!構えて!」
守護獣は遠吠えをあげると、ソフィアたちめがけ駆け出した。獣はチサに跳びかかると、その爪を振り下ろした。チサはそれを剣で受け止める。
「グルルルッ!」
ソフィア「させませんよ!」
すかさずソフィアが守護獣の横腹を蹴飛ばす。
「ガルゥ!」
守護獣は壁に激突する。そしてよろめきながら立ち上がりソフィアたちに向き直った。
ソフィア「私が注意を引きます!」
ソフィアはそう言って守護獣に向かって走り出す。
アリサ「ソフィアさまだけに戦わせるわけにはいきませんね。」
アリサもソフィアに補助魔法をかけて支援する。
ミラ「私だって!」
ミラも続いて守護獣に魔法の球を浴びせる。
レオン「僕たちも行こう!」
チサ「はい!」
レオンとチサも守護獣に向かい攻撃を開始した。
「ウガァアアッ!」
守護獣が怒りの表情を浮かべると、その体の周りにつららが纏わりつき始めた。
ソフィア「わっ、なんか体がつららでとげと
げになりましたよ!?」
アリサ「ソフィアさま!」
ソフィア「えーい!もうこうなったら、一気に勝負をつけますよ!」
ソフィアが一人で守護獣に突撃した次の瞬間、守護獣は大きく息を吸い込んだ。
チサ「ソフィアさん!危ない!」
守護獣は全力で咆哮を放った。
「ゴアアアアアアアーッ!!」
至近距離にいたソフィアは空中で意識を失ってしまう。
ミラ「ソフィア!」
しかし、ソフィアは持ち前の気力で立て直し、地面を蹴って守護獣から距離を取った。
ミラ「ソフィア!大丈夫?意識ははっきりしてる?」
ミラはソフィアに声をかけるが…
ソフィア「え?何ですか?」
ミラ「あんた…耳が…!」
ソフィア「はい?ミラちゃん何か言いましたか?よく聞こえませんでした。」
ミラ「くっ…!」
チサ「私に任せてください!すべてを癒して…!ヒールオール!」
チサはソフィアの耳に手を当て魔法を発動させた。すると、ソフィアの破れた鼓膜が修復された。
ソフィア「おおっ!すごいです!耳が聞こえるようになりました!」
アリサ「よかったですね。ソフィアさま。」
ソフィア「あー…でもまだ聴力に障害がありますね…それでは!私への指示は大きい声で頼みますね!」
「ガルルルルッ!」
守護獣が突進してくる。
アリサ「ソフィアさま。気を付けてくださいませ!」
ソフィア「わかりました!」
ミラ「あいつの相手は私がやるわ!」
アリサ「お願いします。」
「ガルルーッ!」
ミラ「ソフィアの鼓膜を破ったお返しよ!食らいなさい!サンダーボルト・レイン!」
ミラが雷属性魔法を放つと、守護獣に向かって落雷が降り注いだ。
ミラ「まだまだぁ!」
ミラはさらに魔法を唱える。
ミラ「雷鳴の渦、ライトニングボルテックス!」
守護獣を無数の電撃の渦が襲う。
ミラ「今度こそ、どうだあああっ!」
辺り一面を閃光が包み込み、やがて静寂が訪れた。
アリサ「さすがミラさま。見事な魔法でございます。」
雷鳴がやむと、そこには体勢を崩した守護獣がいた。
ミラ「くそっ…!倒し切れなかった…!なんてしぶとい奴なの……。」
「ウゴォオオオッ!」
守護獣は雄叫びを上げると、体に生えたつららを数本ちぎって投げ飛ばしてきた。
ミラ「きゃあっ!」
ミラが咄嵯に回避するが、数本のつららがミラを体をかすめた。
チサ「ミラさん!大丈夫ですか!?」
ミラ「なんとか……!」
レオン「ここは僕が!はっ!」
レオンは剣でつららを弾き飛ばした。
アリサ「はあああっ!」
アリサも素早く守護獣に接近し、切りかかった。
アリサ「レオン様のお手を煩わせるまでもありません!このわたくしが始末いたします!」
ミラ「近づきすぎには注意よ!またあの咆哮が飛んできたら、ただじゃすまないから!」
アリサ「助かります。では参りましょう!レオン様!」
レオン「わかった!」
アリサとレオンが守護獣に接近していく。先ほどの咆哮は飛び切りタフなソフィアだから鼓膜”だけ”で済んだが、ほかの人間が直撃したら鼓膜はもちろん心臓の鼓動にも影響があるかもしれない。細心の注意を払って守護獣と戦う二人。
アリサ「せぇいっ!」
アリサの素早い攻撃が次々と決まる。しかし守護獣はビクともしない。
アリサ「ぐぬぅっ……!」
ミラの魔法によって手負いとはいえ守護獣。なかなかとどめをさせてはくれない。
レオン「アリサ!危ない!」
守護獣がアリサ目掛けて氷柱を発射した。
アリサ「ひゃああ!」
アリサが慌てて避ける。守護獣はそのままミラに突進していく。
ミラ「しつこいやつね!」
再びミラのサンダーボルト・レインが発動する。
ミラ「喰らいなさい!今度はもっと威力をあげるわよ!」
チサ「ミラさん!?そんなに魔法を使ったらあなたの体が!もう十分ですよ!」
ミラ「ううん。まだまだよ。あいつを倒すまで私は魔法を使い続けるわ!」
ミラは力を振り絞って魔法を連発している。
アリサ「感謝いたします。ミラさま。お陰でだいぶ動きが鈍りました。これなら!」
その瞬間だった、守護獣の息を吸う音をレオンは感知した。
レオン(これは!)
レオン「アリサ!」
レオンはアリサを突き飛ばす。
アリサ「えっ?」
レオン「くあっ!」
守護獣の口から放たれたのは咆哮ではなく吹雪のブレスだった。強烈な冷気がレオンの全身に浴びせられた。
アリサ「あ……、レオン様あああ!ご無事ですか!レオン様ぁあ!」
パニックになるアリサを見てチサが瞬時に判断する。
レオンさんはブレスを直撃、アリサはパニックで混乱状態。ミラは魔法を連発して限界、ならば!
チサ「ソフィアさん!守護獣を私たちで仕留めましょう!」
ソフィア「わかりました!」
チサ「アリサちゃん…!しっかりして下さい…!」
アリサ「う……、く……。わたくしとした事が……。レオン様…!目を開けてください…!」レオンを膝に抱え涙を流すアリサをよそに一気に守護獣に突撃する二人。
チサ「もう動けるのは私たちだけ。絶対仕留める…!」
ソフィア「行きますよ…!!」
ソフィアとチサが同時に攻撃を仕掛ける。
ソフィア「『ロイヤルストライク』!!」
チサ「必殺……『神速連撃』!」
ソフィアの渾身の一撃とチサの目にもとまらぬ連続剣が同時に守護獣に襲い掛かった。
チサ「これで終わりよ……!」
二人の渾身の攻撃が決まり、ついに守護獣は倒れた。
アリサ「レオン様…レオン様ぁ!お気を確かに……!」
レオン「ん……?アリサ…?僕は大丈夫だよ……」
アリサ「レオン様……!申し訳ありません。わたくしが取り乱してしまったばかりに……。」
レオン「僕の方こそ。あんな方法しか取れなくてすまない。」
アリサ「そんな事はございません。わたくしのために……。」
レオン「アリサ。君は大切な仲間だ。守れてよかったよ。」
ミラ「やっと勝てたわね…」
杖を突きながらこちらへ歩いてくるミラ。どうやら歩くこともままならないくらい疲弊したようだ。
レオン「ミラ!そんな体で無理をしちゃいけないよ。」
ミラ「あんたがそれを言うの?レオンも人の事言えないくらい無理してるわよ!」
アリサ「それはそうですけど。」
ミラ「まあ何にせよ、なんとかなったわね。あたしもう限界!後は頼んだわよ……。ってあれ?」
ソフィア「ミラちゃん!?」
ミラ「な、なんか眠くなって来たわ……。うーん。むにゃむにゃ。zzZZZ」
アリサ「ミラさま!」
突然眠りだすミラ。何かがおかしいと瞬時に身構える。
レオン「魔法?それともガス?みんな!口をふさいで集まって!急いで!」
アリサ「わかりました!」
ソフィア「了解しました!」
チサ「はい!」
レオン「一体これは……!」
ソフィア「わかりません…守護獣を倒したとたんにいったい何が…!」
チサ「とにかく今はミラを連れて外に出ないと……!」
アリサ「ミラさま……。うっ……。」
突然崩れ落ちるアリサ。
ソフィア「アリサちゃん!」
チサ「アリサちゃんしっかり!」
アリサ「すー…すー…」
寝息を立てるアリサ。どうやら寝ているようだ。
ソフィア「そういえば、私も意識が…ぐう」
レオン「ちくしょう…」
チサ「何なの…これ…」
その場にいた5人は何者かの手によって全員眠りに落ちたのだった…
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ルミナ「お疲れ様。私のかわいい娘たち。さすが私が見込んだ子たちね。ふふふ。さあ、これからが本番よ。頑張って。そして、あの子を救ってあげて…」
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