西の砂漠にて、騎士ガウェインと同行することになったセレナ達。ガウェインから、ここにいる四魔将は炎を操る『紅炎の武人』ミズチであると告げられる。
ミズチがいるエルガレス洞窟へ向かうため、店主を誘惑しバギーを借り受けたのだった。
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アルマ「皆さん、前を見てください。」
ミラ「どうしたのよ、アルマ?」
アルマ「前方に大きな岩肌が見えますね。あれが目的地の『エルガレス洞窟』です。」
アリサ「なるほど。あそこに洞窟があるのですね。」
レオン「じゃあそろそろ着くのか?」
ガウェイン「もう少し先にある砂丘を超えれば洞窟につくだろう。」
レオン「洞窟の中に入る前に魔物と遭遇するかもしれないから気をつけないとな。」
道中的に遭遇することなく、目的の洞窟入り口に到着した。
セレナ「ふぅ。なんとか無事に洞窟に着くことが出来そうだね。良かったよ。」
ソフィア「そうですね~。平和が一番です☆」
アルマ「このあたりから魔物が出てくるかもしれません。みなさん警戒しておきましょう。」
アリサ「了解しました。」
一行は何事もなく、岩肌の前に到着した。目の前には大きな穴が開いており、洞窟への入り口だということが容易に想像できる。
ガウェイン「ここがその『エルガレス洞窟』か。」
ソフィア「なんだか怖いところみたいですね……。」
セレナ「大丈夫だ、ソフィア。私たちならきっと行けるはずだ。」
ソフィア「そうですね、セレナさん。行きましょう!」
店主「ここから先は徒歩で進んでくれ。奥に行けば行くほど強力な魔物がたくさん出てくるらしいぞ。まぁお前たちなら心配はいらないと思うが。」
アリサ「かしこまりました。あなたは…」
店主「わしはここで待つ。ここに放置されているバギーを持って帰るのと、洞窟の中に一緒に入っても足手まといだからな。」
ソフィア「分かりました!」
ソフィアたちは洞窟へと入っていった。
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ソフィアたちは『エルガレス洞窟』に突入する。辺りは薄暗く、ひんやりとした空気が流れており、不気味な雰囲気だった。
アリサ「少々不気味でございますね。」
ミラ「ほんと、嫌な雰囲気ね。」
チサ「お姉ちゃん、私から離れないでね。」
セレナ「そうだね。みんなで離れないように行動しよう。」
アルマ「はい。」
ソフィア「暗いですね……。あっ!何かいましたよ☆」
アリサ「それは、『シャドウウルフ』ですね。影の狼です。単体だと大したことないですが、集団での連携が厄介な敵ですよ。」
ガウェイン「よし、ここは俺に任せてくれ。」
ガウェインが取り出した武器は槍だった。その槍を振り回し、シャドウウルフたちを一掃する。
ミラ「やるじゃない、ガウェイン!」
ガウェイン「はっはっはー、こんなもの余裕さ!」
チサ「あそこに、また何かいますよ?」
今度は、二足歩行のトカゲのような魔物が現れた。
アルマ「あれは、リザードマンですね。人間並みに知能の高い魔物なので油断しないようにしてください。」
ソフィア「私が行きます☆やあ!」
ソフィアが突撃し、強烈な一撃を放つ。しかし……
ソフィア「弾かれた!?」
ガウェイン「ふむ、硬いな。」
アルマ「それでは、私の出番ですね。」
アルマの指先から闇の玉が放たれる。そして、それがリザードマンの体にぶつかると、体が大きくえぐれて絶命した。
ガウェイン「ほう、闇魔法か。中々の威力だな。」
アルマ「これくらい、造作もないことです。」
アリサ「アルマ様の実力、素晴らしいものでございます。」
アルマ「それほどでもありますが、まぁ当然のことです。」
ガウェイン「この調子でドンドン行こう!」
戦いのエキスパートが揃っている一行は苦戦することなく洞窟を進んでいく。
セレナ「みんな、止まって。」
チサ「どうしたの?お兄ちゃん。」
セレナは、気配察知スキル『危機感知』を発動して、敵の存在に気づく。
セレナ「この先に強い魔力を感じる。恐らく、四魔将だろう。」
アリサ「そうですか……。いよいよ、四魔将と戦う時が来たようですね。」
ソフィア「ワクワクしますね☆」
ガウェイン「気を引き締めていくぞ。」
ソフィアたちはさらに奥に進む。そこには、大きな広間があった。そして、目の前には玉座のようなものがあり、そこに女が座っている。
ミズチ「ほう…お前たちが妾に挑もうという者共か?」
それは、頭に2本の角が生えており、黒髪で赤い瞳をした褐色肌の女だった。
ガウェイン「ああ、そうだ。俺は砂漠の戦士ガウェイン!」
ミズチ「魔王軍、四魔将、『紅炎の武人』ミズチ。私との戦いを所望するのか?その勇敢さに免じて相手になってやろう。さあ、かかってくるがよい。」
ガウェイン「よし!いくぜ!!」
ソフィア「あの~、ガウェインさんは一人で戦うんですか?私たちと一緒に戦った方がいいと思います。」
ガウェイン「ん?おお、すまない。皆、下がっててくれ。これは俺のけじめなんだ。」
チサ「わかったよ。ガウェインさん、頑張って!」
セレナ「健闘を祈る。」
アルマ「どうか、死なないで。危なくなったら私たちがいます。」
ガウェイン「ありがとう。それじゃ、行ってくる。」
ガウェインは槍を構え、ミズチに突撃していく。
ガウェイン「ぬおおおおお!!!うりゃーっ!!!」
槍を突き出したり、横薙ぎに振るったりするが、全て防がれてしまう。
ミズチ「フッ、この程度か。貴様の攻撃など、我には通用せんわ。」
ガウェイン「まだまだ、これからだ。喰らえ!!」
ガウェインの周りに火柱が上がる。そして、火のオーラをまとった状態で高速回転しながら突撃する。
ガウェイン「ハァアアッ!!!」
しかし、これもあっさりと避けられてしまった。
ミズチ「何度やっても同じことよ。」
ガウェイン「俺は諦めない!うおおおおお!!」
炎の竜巻が巻き起こる。
ミズチ「ふん、くだらん。こんなもので私が倒せると思っているのか?」
すると、炎が吹き飛び、無傷のミズチが現れた。
ミズチ「弱い。実に弱い。これが全力か?」
ガウェイン「何故だ…俺は…お前に仲間を殺されてから、お前への復讐の念だけで生きてきた。お前を倒すために強くなってきたんだ!」
ミズチ「その成果がこれだとしたら…無駄な努力だったな。」
ガウェイン「黙れ!俺は負けられないんだ!!」
ミズチ「では、終わらせよう。」
ミズチは両手をガウェインに向けると、手のひらから炎を出した。
ミズチ「燃え尽きろ。『紅焔地獄』。」
ガウェインは炎に包まれていく。
ガウェイン「ぐあぁああっ!?」
セレナ「ガウェイン!!」
ミズチ「フン、他愛もない。弱い。弱すぎる。」
ガウェイン「くそぉおおお!!」
アルマ「ガウェイン!!」
チサ「ガウェインさん!」
炎が消えると、そこにいたのは傷だらけになったガウェインの姿があった。
ガウェイン「アルマ……すまない。助けられなくて……。」
アルマ「そんなこと言わないでください。」
チサ「そうだよ。それに、まだ戦いは終わっていない。」
ガウェイン「ああ…この体がある限り…俺は…まだ…」
その時、ミズチがガウェインの前に立つ。
ミズチ「私がこの世で最も嫌いなものを教えてやろう。それは『弱い男』だ。」
ガウェイン「な、なんだと……?」
ミズチ「私は強い者が好き。そして弱いお前は…私にとって価値がない。」
ガウェイン「くっ……うぅ……」
ガウェインが苦しそうに地面に拳をつく。
ミズチ「いつもならここでお前のかつての仲間のように『つまらん。死ね。』と殺して終わりだが、今回はいいものがある。」
ミズチは懐から何かを取り出した。
ガウェイン「なんだそれは……?」
ミズチ「これは我が主からの贈り物だ。これを使えば、お前も強くなるらしいぞ?よかったなぁ。」
ガウェイン「ふざけるな!誰がそんな!殺すなら殺せ!」
ミズチ「まあまあ、遠慮することはない。」
ミズチが手に持っている物体、それに見覚えがある人間が、後ろに”二人”いた…
セレナ「あれは…『スキュラ』!?なんで…」
チサ「うそ…そんな…」
セレナとチサをふたなりにしたすべての元凶。人間を魔物に変える魔人の発明品。それが目の前にあったのだ。
ミズチ「さあ、生まれ変われ!弱者よ!!!」
セレナ「やめろーーーーー!!!」
ミズチはスキュラをガウェインの胸に押し当てた。
ガウェイン「ぐわぁああ!!体が……熱い!!」
ものすごい熱を帯びながらガウェインの身体に変化が訪れる。
ガウェイン「がぁあああっ!!」
ガウェインの肉体が変わっていく。男だった体が徐々に女性のものへと変化していく。その変化に耐えられず、ガウェインは倒れた。
ガウェイン「な、なんだ、これは……女になっていく……?」
ミズチ「フハハハ!素晴らしい!成功だ!」
セレナ「ガウェイン!!」
アルマ「ガウェインさん!!」
セレナは急いで駆け寄る。
ミズチ「邪魔をするな!」
セレナ「ぐああああ!」
アルマ「きゃああ!」
ミズチに吹き飛ばされる二人。その間もガウェインの体は変化し続ける。
ミズチ「そうだ!弱い男は女に変えてしまえばいいんだ!強くない者は全て消えればいい。そして新たな時代が来るのだ!」
セレナ「うっ……くっ……このぉおおお!!」
アルマ「よくも、ガウェインさんを……許さない……!!」
ガウェイン「はああああああん!!!」
ガウェインの全身から煙が出る。
セレナ「え……?」
アルマ「な、なに……?」
ガウェイン「はぁ……はぁ……」
ミズチ「おおっ、成功したようだな。」
そこにいたのは、私たちが知るガウェインではなかった。黒いロングヘア。褐色肌で。頭に二本の角。赤い瞳。そして露出度の高い衣装。股間には、チンポが生えていた。セレナが王都で何体も見てきた、ふたなりの魔物だった。
ミズチ「フッ、どうだ?生まれ変わった気分は。」
ガウェイン「……」
セレナ「ガウェイン!?」
アルマ「ガウェインさんが……あんな姿に……!!」
セレナ「ミズチ!貴様ああああ!!許さんぞ!!!」
ミズチ「ククク、さあ行け!ガウェインよ!奴らを殺せ!そのチンポで、女共をひれ伏せさせろ!!」
魔物になったガウェインが襲い掛かってくる!
セレナ「言葉はもう届かないか!おのれ!ガウェイン!!くらえぇえ!!」
ガウェインに向けて氷魔法を放つ。しかし、ガウェインはそれを簡単に避けた。
アルマ「だったら、これならどうかしら!!闇の炎!!」
アルマが魔法を放つ。しかし、ガウェインが腕を一振りすると、アルマの魔法はかき消された。
アルマ「な、なんて力なの……!!」
セレナ「スキュラで魔物になった奴の身体能力は、人間をはるかに超える!普通の魔法では通用しないぞ!」
アルマ「そうみたいね……。」
そこにチサが参戦する。
チサ「お姉ちゃん!私にも戦わせて!お願い!」
アルマ「チサ……」
ミズチ「フハハッ、なんだなんだ?二人で協力して戦うつもりなのか?」
チサ「行くよ、お姉ちゃん。」
セレナ「ああ!超越武装!」
セレナの服装が豪華な鎧に変化する。
「ガアアアアアア!!」
ガウェインが飛び蹴りを仕掛けてくる。
セレナ「甘い!!」
ガウェインの攻撃をかわし、拳を叩き込む。体勢を立て直したガウェインが魔力弾を放ってくる。
アルマ「闇魔法の魔力弾ね。任せて、闇の壁!」
アルマの魔法により、ガウェインの魔法を防ぐ。その隙に一気にチサがガウェインに接近していた。
チサ「剣技、乱舞の型・連撃獅子戦吼!!」
チサが目にも止まらぬ速さでガウェインに攻撃を与える。
アルマ「いい加減に諦めなさい!!この化物が!!」
アルマが魔法で援護射撃を行う。
ガウェイン「アアアアア!!オレ、は…強くなったのだアアア!」
セレナ「それが魔物になることか!愚かなんだよお前は!力に溺れて、己を見失った時点でもう手遅れなんだ!!」
ガウェイン「ウルサイ!ウルサイ!ウルサイ!!ハアアア!!」
セレナと互角に打ち合っていたガウェインだったが、徐々にセレナが押されていく。
セレナ「ぐうっ!?このままでは…」
ガウェイン「死ねえええええ!ぐふぅう!?」
突然の痛みに驚きを隠せないガウェイン。その腹には背後からチサの剣が突き刺さっていた。
チサ「これで…終わり…!やあ!やあ!」
続けてチサがガウェインを切り刻んでいく。
ガウェイン「ぎゃあああ!!貴様あぁあ!!」
振り向きざまに、拳を振るう。
セレナ「危ない!!」
アルマ「そうはさせないわ!!」
アルマが闇の球をガウェインの顔面に放つ。直撃したガウェインは地面に倒れこむ。
ガウェイン「くそ……こんなところで死ぬわけには……」
それをガウェインが力を振り絞って立ち上がろうとする。その瞬間だった。
ガウェイン「ぐわああああああああ!ぐふっ…」
ミズチがガウェインにとどめを刺した。ガウェインは大声で悲鳴を上げ…息絶えた。
ミズチ「あーあーくだらないくだらない。やっぱり人間はダメね。」
セレナ「貴様!何故ガウェインを殺す必要があった!」
ミズチ「だって、コイツ人一人すら殺せない雑魚だし。別に殺したって構わないでしょ?」
セレナ「貴様、自分が何をしたのかわかっているのか!」
ミズチ「はあ?うるさいな。私が私のしもべに何したって勝手でしょ?所詮は私のために動く道具なんだから。でももういらなーい。だから殺しちゃった。」
セレナ「この女……狂っている……」
ミズチ「うふふ、まあいいわ。次はあなた達を殺しましょうか。」
アルマ「させるものですか!」
アルマが魔法を唱える。しかし……
セレナ「アルマ!!よせ!」
セレナはアルマに叫ぶ。アルマは詠唱をやめなかった。
アルマ「《闇鎖》!」
黒い鎖がミズチに巻きつく。
ミズチ「これは……魔法!?くっ!なんて魔力……!!」
アルマ「皆は私が…!」
ミズチ「なーんちゃって♡」
ミズチは一瞬で鎖を振りほどきアルマを蹴り飛ばした。
アルマ「かはっ!!」
セレナ「アルマ!大丈夫か!?」
アルマ「え、えぇ……なんとか……」
ミズチ「つまらないなー。もっと抵抗してよねー。あ、わかった。さてはあんたら弱いのを隠してるんでしょう?うわー最低最悪ぅー。そんな手加減されてまで勝ちたくないんですけどぉ〜!」
ソフィア「それなら私たちが相手になります!」
今まで後ろで隠れていたソフィアたちがやってくる。
セレナ「ソフィア…みんな……」
ミラ「よくもアルマをやったわね!覚悟しなさい!!」
ミズチ「へえ、ずっと後ろで隠れてるから戦わないのかと思ってたよ。」
アリサ「私たちは守られるだけの存在ではありません!」
レオン「目の前で苦しんでいる人を見て、放っておけるわけないだろ!」
アルマ「はい……まだ諦めません……!」
ソフィア「私たちが必ず守り抜きます!」
ミラ「私たちは仲間でしょ!」
チサ「皆さん…!ありがとうございます!」