かわいいイルカのカイルくんがお前を消す方法 作:馬門戒明/輪島ライ
「きゅうきゅう、ご主人様これ今月のぼくの生活費です。足りなかったらお父さんとお母さんにお願いするのでいつでも言ってください」
「サンキューだカイルくん、ここ最近大学の友達が増えたせいで出費がかさむんだよな」
ある日曜日の朝、俺は起き抜けにカイルくんからベージュ色の封筒に入った日本円10万円を受け取っていた。
カイルくんと同棲し始めた当初は俺の実家からの仕送りとバイト代だけでカイルくんを養っていたのだが鮭とばと少年ジャンプとガリガリ君ぐらいにしか普段お金を使わないカイルくんといっても朝昼晩の食費や留守番している昼間の光熱費はタダではなく、たまにFANZAでAVを買ってあげたりもしていたのでカイルくんがご両親に相談してくれて今では結構な額の生活費を毎月送ってくれるようになっていた。
「あ、ちょっと電話がかかってきたので失礼します。ぼくも宇宙大学時代の友達からでした」
「カイルくん大卒だったの!? いやまあ地球の教育制度とは同じじゃないかもだけど」
カイルくんは自分の年齢の特定につながる話題は避けたがる傾向にあるのでカイルくんが母星であるマイクロ星でどのような少年時代を送ってきたのか俺は未だに知らないが、ともかくゆっくり電話させてあげようと思って俺はノートパソコンを開くとこの前ダウンロードしたフリーゲームを遊んでいることにした。
それから数十分後……
「きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅうきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅーきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう」
「……」
「きゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅー、 きゅうきゅうきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅうきゅう、きゅうきゅうきゅー、きゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう」
「……」
カイルくんは大学時代の友達と楽しそうに長電話をすると、ようやく宇宙スマホの画面を閉じた。
「ごめんなさいご主人様、ずいぶん長話しちゃいました。今から朝ご飯作りますね」
「あのさ……今更だけどカイルくんの母国語? って結構独特じゃない? あれ何ていう言葉なの?」
「ああ、統一宇宙イルカ語のことですね。イルカ語っていう名前ですけど宇宙シャチや宇宙クジラにも通じるんですよ。宇宙アシカや宇宙オットセイの言語とも親和性が高いです」
「いやいやそれはそれで面白いけど! 何ていうか俺もカイルくんと母国語で喋れるようになりたいなーって。勉強すれば俺も分かるかな?」
「きゅうきゅう、ご主人様がそう言ってくれて嬉しいです。例えば、『ぼくはさけとばがだいこうぶつです』をどう表現するかというとですね」
「ふむふむ」
「きゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅうきゅー」
「分かるかあっ!!」
「あははは、冗談ですよご主人様。そんなに難しい話ではなくて、統一宇宙イルカ語は地球に存在するモールス信号と非常に近い言語です。実を言うと19世紀アメリカの発明家だったサミュエル・モールスさんはモールス信号を発明する過程で宇宙人との交信に成功していて、マイクロ星の宇宙人とやり取りする中で統一宇宙イルカ語を元にしてモールス信号を発明したのです。モールスさんが死ぬまで口外しなかったので地球人は誰も知りませんけどマイクロ星では割と有名な逸話で、マイクロ星に親地球家の宇宙イルカや宇宙シャチが多いのもこのためだったりします」
「何か俺今あっさりとすごい歴史の真実を知ったな!? 仕組みはよく分かったけどそれなら地球語と統一宇宙イルカ語の翻訳機とかあるんじゃないの?」
「実は大昔からあって、ぼくがご主人様に出会った頃から日本語がぺらぺらだったのも翻訳機で練習したからです。ご主人様にも一つあげますけど、恥ずかしいのでぼくが電話で話してる言葉を勝手に翻訳したりしないでくださいね!」
「ありがとうカイルくん。俺もいつかはカイルくんと母国語で喋れるようになってみるよ」
それからカイルくんが説明してくれたことによると日本語のモールス信号の「・」を「きゅう」、「ー」を「きゅー」に置き換えたものが統一宇宙イルカ語になるとのことだった。モールス信号自体よく知らない俺でもなぜモールスさんはアメリカ人なのに統一宇宙イルカ語は日本語に準拠しているのだろうかと思ったが細かいことは気にしてはいけないのだろう。
その日はカイルくんが作ってくれたベーコンエッグの朝ご飯を食べた後に2人で1日中サブスクの映画を見るといういつもの休日を過ごし、夕方には2人で近くのスーパーに1週間分の食料の買い出しに行った。
カイルくんの生活費10万円は1か月間大事に使わねばならないが、統一宇宙イルカ語の勉強は無料でできそうなので俺は少しでもカイルくんからの好感度を上げようとその日から彼の母国語を頑張って勉強することにした。
その2週間後の日曜日……
「きゅうきゅう、ご主人様今日は友達と遊んできたんですよね。そろそろ夕方ですけど一緒に買い出しに行きませんか?」
「ああ、そうだよな……ところでカイルくん、ちょっと今日はこの鮭とばでゲームをしないかい?」
「ゲームですか? 一体何の……ええっ?」
夕方近くになって疲れて帰ってきた俺はいつものようにカイルくんへのお土産に買ってきた鮭とばの袋を開封すると自分の口に1本咥え、向かい側の先端をカイルくんの口に近づけた。
「むふふふ、鮭とばのポッキーゲームだよ。ほらカイルくんも向かい側からかじってかじって」
「そ、そんなの緊張しちゃいます。かじかじ……」
俺はいつもの白シャツに青いズボン姿のままのカイルくんの背中を抱き寄せると小さくてかわいいお尻を右手で撫で回し、その快感で細い股をきゅっと縮めるカイルくんを見て股間を隆起させながら鮭とばを少しずつかじっていった。
両側からかじられた鮭とばは次第に小さくなり、俺はいよいよカイルくんと真正面から塩辛いキスを交わした。
「ああっ、カイルくんその表情すっごくエッチだよ……もうたまらないから今かららぶらぶエッチしよう! シャワーしてる時間ももったいないっ!!」
「きゅうきゅう、ご主人様ぼくも発情しちゃってます……今日は夜まで好きにしてください……」
俺はそれからカイルくんの部屋着を脱がせて丸裸にすると既に愛液で濡れていたイルカ穴に勃起したペニスを挿入し、激しいピストンの果てに勢いよく射精した後もお互い力尽きるまでカイルくんと全身を愛撫し合ったのだった。
そのまま寝入ってしまった俺が布団の上で目覚めると壁にかけているデジタル時計の時刻はもう22時で、流石にお腹が減ったなと言った俺にカイルくんはポットでお湯を沸かすとカップラーメンを作って出してくれた。
「うーん、カイルくんと一つのカップラーメンをシェアするのも中々乙なもんだな。昔流行った一杯のかけそばみたいだ」
「きゅうきゅう、ぼくも神田川みたいで幸せです。ところで買い出しは明日行きますか? もう明日の朝ご飯の食材ぐらいしか冷蔵庫にないですけど」
「ああ、それなんだけどさ……恥ずかしいからこの翻訳機で……」
「きゅうっ?」
俺は気まずい表情をすると、カイルくんの目の前に事前に日本語を吹き込んでおいた統一宇宙イルカ語の翻訳機をかざした。
『きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅーきゅう』
「お前を消す方法」
「ぎゃあああああああああああああああああ」
ひどい理由で残りの生活費を使い込んでしまった俺にカイルくんは激怒すると頭の触覚からカイルビームを放ち、俺はそれからカイルくんが追加の生活費を母星のご両親から送って貰えるまで存在を消されてしまったのだった。
きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅー、きゅう、 きゅうきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅう、きゅう、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅー、きゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅうきゅう、きゅーきゅー、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅう、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅー、きゅーきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅーきゅうきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅーきゅうきゅー、 きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅーきゅうきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅーきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅうきゅーきゅーきゅー、きゅうきゅーきゅう、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅうきゅうきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅうきゅう、きゅーきゅーきゅうきゅー、きゅうきゅーきゅうきゅう、きゅうきゅう、きゅうきゅー、きゅーきゅーきゅうきゅーきゅう、きゅーきゅうきゅうきゅー、きゅーきゅーきゅーきゅうきゅー