それからクリスとシェバと分かれて暗くなっていく洞窟の片方を進んでいくと、またまた私達の前に分かれ道が現れた。
「うわ〜、更に分かれ道……こうなったら、少し心細いけど別々に行くしかなさそうだね」
「そうだな、メーズィさん……ヤバい事になったら、すぐ大声で呼んでくれよ。声が出せないなら、壁とかを叩いてくれ」
「あ、はは……善処します〜」
私はギークとも分かれて更なる奥へと進んでいく。
それにしても……これ完全に油田での一件でギーク君に心配されまくってますね……だけど、今回は声の響きやすい洞窟内だし、何かあったらすぐに駆け付けてくれるのは間違いないだろうね。
……そもそも、そんな事にならないで欲しいんだけど。
そんな事を考えながら歩みを進めていると、いきなり足元から現れたブイキチワが私の脚を這い上がってきていた。
「くっ!周りが見えない時に面倒な――きゃっ!う、後ろからも!?」
すぐさま振りほどこうとした私だったが、もう1匹が背中からも取り付いてきてナイフを取り出そうとした両腕を塞がれてしまう。そうこうしている内に登ってきていた1匹にも両足をガッシリと掴まれ、そのままバランスが取れなくなって転んでしまう。
「助け――んむぐぅっ!?」
大声を出して助けを呼ぼうとした瞬間、私の目の前が真っ暗になったと同時に、口の中いっぱいに苦じょっぱい何かが押し込まれた。
これは……まさか、ブイキチワの生殖器!?
「んんむぐっ!?んんぅぅ!!」
顔に張り付いたブイキチワを剥がそうと不自由な身体を捩らせるも、今度は尻や背中にも熱く大きなイチモツが押し付けられるのを感じた。
うぅ……背中の方も尻の方もコスコスしてきて気持ち悪い……!しかも、口に入ってる方がブクッ♥って膨らんで――
「んぶっ!んぶぶぶぅ〜っ!!」
そう思った途端、口内から喉奥深くまでが生臭く熱い精液で一気に満たされ、私は飲み込みきれず逆流してきた液体が鼻穴からも吹き出していくのを感じた。
「んぶ!?んんぐぅ!むぐぅぅ!!」
だけど……今の射精でも顔に張り付いた奴は離れてくれず、しかも私の尻をまさぐっている奴は気付いたら私のショーツを生殖器で掻き分けてきてる!
ヤバい、このままじゃ犯され――
「む"お"お"っ♥♥」
だが、その一突きは私の膣内ではなく肛門をゴリッ♥と掻き分けてきた。そんな初めての感覚に私は口内を犯され続けているにも関わらず、残った精液と共に絞り出すような汚声が漏れる。
嘘でしょ?初めてお尻の穴を犯されてるのに感じ始めてるなんて……♥
すると、背中に張り付いていた奴の方は生殖器を私の脇の下に差し込んできて、ズッチョ♥ズッチョ♥と激しく擦り始めていた。どうやら、そっちはそっちで私の脇を女性器と間違えているようだ。
あぁ、でも……こっちは必死に腰を振ってきている姿が可愛く見えてくるよ♥
「ん"む"♥ん"う"ぅ〜♥」
そうして3匹の虫に顔から脇から尻穴まで犯され続けていると、また私の身体に新しい感覚が発生してきている事に気付く。
このジュルジュルッ♥って腸内から出てこようとしてる感じ……まさか、そっちの穴からも!?
「ん"♥ん"ん"う"ぅぅぅぅ♥♥」
――その事に思い至った瞬間、私の肛門からも膣内から出ている物と同じ触手が飛び出し、それと連動するように膣口からもプラーガの触手がズリュン♥と這い出てきた。
あっ、ヤッバぁ……♥前からも後ろからも触手が出てきちゃう感覚、頭がバカになっちゃいそぉ……♥
うつ伏せのまま、その凄まじい快感で私は思わずショワァァァァ……と失禁してしまう。
そんな中、激しく後ろの穴を犯していたブイキチワの動きが止まる。
それから奴が生殖器を深く突き入れた瞬間――
「ん"っ♥う"♥ん"う"う"う"ぅぅぅぅ……♥♥」
プラーガと一体化した私の腸内の最奥、そこへ向かってドグッ♥ドグッ♥とマグマのような精液が放出されていた。
あぁ……お尻の処女どころか種付けまでされちゃうなんて……♥でも、熱いの気持ちイイよぉ……♥♥
◇◇◇
「……さん!メーズィさん!しっかりしろ!」
――次に目が覚めた時。
私はギークに抱き抱えられていて、必死に名前を呼ばれ続けていた。ふと自分の身体を見てみると両穴の触手は戻っていたけど、服が精液や土埃で酷く汚れている……やっぱりさっきブイキチワに襲われていたのは夢じゃなかったんだ。
「ギーク、ごめ……私、身体を押さえつけられてて……っ♥」
「無理に喋らなくていい!何処か痛むのか!?」
「う、ううん……そういうんじゃ……っ、ないんだけど……ひぅ♥」
心配そうな顔を向けてくるギークとは対称的に、私は尻穴からコポッ♥と溢れてくる精液の熱さに情欲を抑えるので精一杯だ。
下手すればまた発情して、今度はギークを……♥
いや、それだけは絶対にダメ!そんな事をしたら、本当に私の身体も心もプラーガの生殖本能に乗っ取られちゃう……♥
「とにかく、さっきクリスさん達にも来てもらうよう連絡した!だから、メーズィさんは大人しく安静にしていてくれ!」
「うん……ごめんね、ギーク……」
「謝るなら俺の方だ……あの時、一緒に進む事を選んでさえいれば……!」
そう悔しそうに両拳を強く握るギークに、私は改めて自分の軽率さを反省する。それを言うなら、元々は私が分担しようと言いだしたのが切っ掛けだったんだから……。
だが、そう思った矢先――
「……あっ♥」
「大丈夫か!?」
「ううん……何でもない……っ」
チュプン♥と一瞬、体内で何かが入り込むような感覚が私の背筋を小さく震わせた。
いや、そんなまさか……ね。あの虫に射精されたのは尻の穴だったんだし、そう受精する訳じゃないと思うけど……。
◇◇◇
「よし、とりあえずはこれで大丈夫だろう……ウィルスや寄生虫に効果のあるハーブのエキスを飲ませたから、プラーガが体内に取り付く危険は無くなったハズだ」
「ありがとう、クリスさん……一時はどうなる事かと……」
それから私はギークに背負われながらクリス達とも合流し、彼らの治療を受けてから最奥で見つけた遺跡の入り口らしき扉の前へとやって来た。
クリスとシェバが石の扉を開くと……その先にはなんと、洞窟内とは思えない程に丁寧かつ複雑に建造された石造りの遺跡が広がっていた。
これには私やクリス、シェバは勿論の事……ンディパヤ族の生まれであるハズのギークですら驚いていた。
「こんな所があったなんて……」
「うわぁ……ギーク、この遺跡の事は?」
「いや、俺も初めて見た。集落の昔話で聞かされた事はあったけど、まさか本当にあったなんて……!」
「しかし、最近でも人の出入りはあるようだな……さしずめ、隠された祭壇とでも言った所だろう」
そうクリスが少し神秘的なものを見る目で遺跡を見て歩いていく中、シェバは不可思議そうにそれを眺めている。
「だけど、この先にアーヴィングの言う"答え"なんてあるのかしら……?」
「とにかく、今は突き進むのみだ。ジルに繋がる何かがあるなら、俺に迷っている暇はない」
「ええ、クリスさんの言う通りです。"答え"の意味が何だろうが、俺もトライセルに繋がるなら何だっていい……!」
ギークは私を背負ったまま遺跡を進みながら、クリスと同じくらい狂気的ともいえる程の真剣な雰囲気を纏っていく。クリスはジルを助け出す為に、ギークは家族や仲間を奪ったトライセルへの復讐の為に……。
すると、そんな彼らの前を塞ぐように再び先住民のマジニ達が、遺跡のアチコチから飛び跳ねながら姿を現した。
「来たぞ!応戦しろ!」
「ギーク、貴方は下がって!今はメーズィを背負っているんでしょう!」
「いえ……俺も戦えます!」
クリスとシェバが前に立ってマジニ達を撃ち抜いていく中、私を背負ったギークもハンドガンのスライドを口で引いて加勢していく。
だけど、後ろからも来てる……こうなったら、私だってUMP9で!
「うぉっ!?メーズィさん!背中でサブマシンガン撃つなら、せめて一言は言ってくれよ!」
「ごめん!もうすぐ後ろまで敵が迫ってきてたもんだから!とにかく前方はクリス達に任せて、私達は後ろの連中をやるよ!」
「了解だ!それにしても、プラーガ共め……こんなに多くの人達に取り付きやがるなんて!」
そう怒りを露わにしつつ、ギークは私が転ばせたマジニ達の頭を撃ち抜いていく。
よし……この方法なら、頭部に潜む寄生体が変異して飛び出してくる事を防げるね。確か、頭部から発生しているのが"ケファロ"で、上半身そのものが寄生体になる方が"デュバリア"だったかな……?
「くっ!プラーガが変異した奴らが多い!いちいち突っ込まれると、迎撃が間に合わん!」
そんな事を思い出していると、後ろが片付いたと同時に今度はクリス達の方から焦るような声が上がってくる。
「クリスさん、頭を下げて!」
すると、すぐさまギークは私を背負ったままスナイパーライフルを膝立ちで構え、クリスの頭上から触手を振り下ろそうとしていたケファロ変異体を撃ち抜いた。
「すまない!助かった!」
「礼を言うなら後に!まだまだ来ますよ!」
「さーて、ここから第2ラウンドだね!」
「そうね!皆、気を引き締めていくわよ!」
私達は逃げながらも互いに背中を合わせる形で遺跡の開けた所へ集まり、更なるマジニ達の増援に銃口を向けた。
◇◇◇
その一方、とある研究施設では煌びやかなドレスに身を包んだ麗しい女性――トライセルのアフリカ支社長"エクセラ・ギオネ"が、アタッシュケースの中から赤い液体の入った注射器を取り出していた。
「積み込みの方は順調……もう少しで飛び立てるわ」
そして、それを隣に座る金髪のオールバックにサングラスを着けた厳つい男――クリスと因縁を持つ男"アルバート・ウェスカー"の腕へと注入する。
「……そうか」
彼に注入されたのは、かつて自身が投与した試作T-ウィルスによって強化された肉体を保つ為に欠かせない薬品であった。
顔色を一つも変えないウェスカーに、エクセラは何処か楽しむような様子で話を続ける。
「それにしても、あのプラーガって良く出来た商品ね。最初は半信半疑だったけど……でも、そのお陰もあってウロボロスも完成したわ」
「フン……これでお前は、トライセルでの地位も思いのままだな」
だが、そんなウェスカーの世辞にエクセラは大して喜ぶ事はなく、恋する女性の表情で彼の肩に優しく手を置いた。
「……あんなつまらない場所、もう興味ないわ。これからの貴方にはパートナーが必要よ」
そう言ってエクセラはウェスカーに近寄っていき、そっと彼の腕に胸元を当てていく。
「貴方の世界で生きていく……私には分かるの。そして、私にはその資格がある……でしょ?」
だが、ウェスカーは全く興味が無いといった様子でエクセラの顔を静かに掴んで、そのままグイと別な方を向かせた。
「そうだな……ところで、お前が見つけたというプラーガの宿主の話だが……奴の様子はどうだ?」
そうウェスカーが話の本筋を切り出すと、エクセラは少しニヤリとしながら再びソファに腰掛ける。
「あぁ、監視カメラやマジニ達に付けさせていた小型カメラで見つけた"彼女"ね……あの子なら順調にプラーガとの同化が進んでいるわ。でも、意識を乗っ取られずに自らの身体を変異させていくなんて、今までで初めて見る対象ね」
「それで……そいつは今どこに?」
「どうやら、貴方の友人やアフリカ支部の1人と一緒にンディパヤの遺跡へ踏み入ったみたいよ。きっと、アーヴィングが口を滑らせたに違いないわ」
「ふむ……アーヴィングの定期報告からだと、他にもう1人いると聞いていたが?」
「ふぅん、誰だったかしら?悪いけれど私、貴方の興味がありそうな人間以外は覚えていられないのよね……」
「そうか……お前がそう言うなら、別に構わんが」
すると、そこにペストマスクのような仮面と黒いローブに身を包んだ人物が扉から姿を現した。
「ギオネ様、B.S.A.A.が侵入しました」
「ええ、分かっているわ……貴方の友人、クリス・レッドフィールドよね?」
そのエクセラの言葉に、ウェスカーは窓の外を眺めたまま僅かに口角を上げる。
「……気になる?」
「フン……計画は最終段階だ、遅れるな」
エクセラは自身を袖にされた事が気に食わなかったのか、ウェスカーの言葉に従いつつもアタッシュケースをやや乱暴そうに持ち、仮面の人物と共に部屋を後にしていった。
――「……新人類の創造……新世界創生……」
――「始祖ウィルス……」
――「お前だけだ……」
――「私は神になる……」
かつて自らの手で殺したアンブレラ創設者"オズウェル・E・スペンサー"が遺した言葉が、久しぶりにウェスカーの脳内で反響し始める。
――「俺が引き継ごう」
そして、スペンサーを殺した際に彼の耳元へ言い放った言葉すらも。
「人類を統べる力……感謝しておこう、スペンサー」
そう呟いたウェスカーの見る窓の向こうでは、"UROBOROS"と描かれた幾つものミサイルが着々と並べられ続けていた。