フリーレンとフェルンが精液をしぼり取ろうとするので、俺みたいな陰キャ大学生じゃ身がもたない件について 作:a-su
イエス・キリストの生誕から二千と二十年後。
この世界にエルフの魔法使いフリーレンが現れてから半月後、梅雨のころ。
日本、近畿地方、
午前の講義が終わり、教室の空気は弛緩していた。そんな中、ジョウはひとり、ノートにペンを走らせている。
(
ジョウが所属する
(フリーレン)
ジョウは『光源氏』に二重線を引き、上から『ジョウ』と書いた。同じように『藤壺』には『フリーレン』と書く。
藤壺は光源氏にとって憧れの美女であり、不義の子を成した秘密の愛人。死後も霊となって物語に登場する永遠の恋人だ。
(フリーレンと話したい。ゆうべ何を考えてあんな事を言ったのか、知りたい)
昨夜フリーレンが発した言葉に、ジョウは心をかき乱されっぱなしだった。
その言葉とは──。
『わたしがジョウと交尾したら、もっと濃い精液が採れるかな……かな……かな……』
◆◇◆◇◆
時をさかのぼって昨夜。
ジョウが住む田舎町、
夜、講義とバイトを終えたジョウは自宅に帰り着いていた。
築一世紀をとうに越えた木造平屋だ。穴をふさいだ
「ただいまー」
ふすまを開けて居間に入ると、フリーレンとフェルンが正座したままで
二人は、魔力とやらをコントロールする修行を日課としているらしい。魔法使いらしい服装のすそや髪が、ゆらゆらと揺れている。
「ただいま」
「お帰り、ジョウ」
「……」
フリーレンは目をつむったまま返事をしてくれるが、フェルンは沈黙を保っている。
しかしジョウがかばんを床に投げ捨てると、フェルンはジロリとにらんできた。
「散らかさないで下さい」
「はいはい」
「二回言わないで」
「浮いたまま見下ろして説教すんな、ウザい」
「誰が部屋を片付けると思っているのですか」
「むう。フェルンが片付けてくれてる」
「なら?」
「分かった、悪かった」
少し前まで、この家はおもちゃ箱をひっくり返したような有様だった。古文書を収めた木箱などが、ほこりを被って無秩序に積み上げられていたのだ。
だが今は専用の棚やケースに収納され、整理されていた。床や壁も掃除が行き届いている。
「天井の穴も直してくれたしな? なあ?」
「……………………い、居候ですから」
フェルンの魔法でぶち抜かれた天井も、魔法を使って修繕されている。この家は実家の持ち物だから、大家が怖いということはない。だが梅雨が訪れる前に直ったのはありがたかった。
「フェルン、魔力に揺らぎが出ているよ」
「すみませんフリーレン様」
「もう食事にしようか」
「はい」
「じゃあメシ作るよ」
今日の夕食は、ちくわの炒め煮に白ご飯と味噌汁、ナスの漬物。ちくわはバイト先でもらってきた売れ残り、米は実家の田んぼで作っているもの、味噌と漬物は祖母が仕込んだものだ。
「ちくわ、うまいな」
「うん」
「お肉が食べたいです」
ちゃぶ台を囲んでの夕食。フリーレンたちは
「お肉が食べたいです」
フリーレンは黙々と食べてくれるが、ちくちく文句をつけてくるフェルンがウザったい。可愛らしい丸顔をむすーと膨らませ、スプーンで味噌汁をかき混ぜている。
「ちくわ、うまいだろ。な?」
「お肉が食べたいんですっ」
「ぜいたく言うな」
「甲斐性なしっ」
「やかましいわ居候のくせに!」
言い争う二人の間に、フリーレンがヌッと湯飲みを突き出した。
「わたしも肉は食べたいけど、今はお茶が飲みたいかな」
フェルンが急須から熱い緑茶を注ぐと、茶葉の香りと湯気がふわ~っと立ち上る。
「確かにおいしいお茶ですけれど」
「香りがすごいよね」
「はい。甘くてさわやかです」
ジョウは口を閉じ、黙々と箸を口に運ぶ。
夕食が終わると、体を清める時間だ。この家には風呂がないので、ジョウは共同浴場に行く。
フリーレンとフェルンがどうしているのかは知らないが、不潔さを感じたことはない。
(つくづく便利だよな、魔法って)
そしてジョウが帰宅すると、精液を採取する時間だ。美しい少女たちに男性器を愛撫され、一日のストレスと性欲を解消できる素晴らしい時間……では、あるのだが。
「どうぞ」
「うっ」
フェルンが持った透明な容器の中に、ジョウが射精した。
「毎回すごい量ですね」
びゅーっ、びゅーっと勢い良く射出される精液に、フェルンが眉間をひくひくさせて引いている。
「あんまり見ないでくれるか」
「見なければ採取できませんから」
そう答える間にも、フェルンの手つきに迷いはない。使い捨ての手袋をつけた手にローションを追加して、最後の一滴までシゴキ出してくれる。
「はい、おしまいです」
容器がいっぱいになると、フェルンはそれをフリーレンに手渡した。手袋を外して、憂鬱そうにため息をつく。
「感じ悪いなあ」
ジョウはズボンをはきながら額にしわを寄せる。
フェルンも負けじとむくれた顔をした。
「不快なんです。言いましたよね」
「わたしは別に、何も感じないけどね」
「それはそれで傷つくんだけど」
「フリーレン様はどうしようもなく鈍いので」
フリーレンが、ジョウの精液をまじまじと観察する。容器を振って、こぷこぷと揺れるそれを真剣に見つめた。
「ちょっと薄くなってきたね」
「俺に恨みでもあんの?」
「悪いけど、事実だよ。揺り動かすだけで分かる。色も薄くなって、魔力もそう。このままだと、召喚が……ねえジョウ」
フリーレンが容器から視線を上げて、まっすぐにジョウを見た。エメラルドの瞳に、静かな火のような光を宿している。
「正直に答えてほしいことがあるんだけど」
「なんだよ」
「わたしがジョウと交尾したら、もっと濃い精液が採れるかな?」
◆◇◆◇◆
時は戻って、大学での講義を終えたジョウは、バイトで汗を流していた。
大学の近くにある漁港。トラックと漁船が交わり、
「お疲れ。ほれ、バイト料」
「あざっす」
いかつい顔の現場リーダーから茶封筒を受け取り、ジョウは頭を下げた。封筒の厚みを確かめ、軽くため息をつく。
「なんやねん、失礼なやっちゃな」
「いや、また薄くなったなあと思って」
(これじゃ肉なんか買えないな)
「しゃあないやろ、コロナで不景気なんや」
「バイト時間、増やせませんかね」
「金がいるんか。女か?」
「ひゃいっ!?」
「ぶっ、ぶはははっ!」
図星をさされたジョウが妙な声を出し、それを見たリーダーが豪快に笑う。
「青春しとるやんけ!」
「うぐぐっ」
「旅費か古文書くらいしか使わへんと思っちゃあったが、やぁっと色気づいたか。これで御堂倉さんちも安泰やなぁ」
地元の辛いところで、どこにでも顔見知りがいる。恐らく明日の昼には、「御堂倉のボンボンにオンナができた」という根も葉も……なくはない噂が、広まっているだろう。
「ち、ちがいます!」
「ええやないか。若いんやからどんどんせえ」
「せえって」
「ゴム使えよ」
「ひえっ」
「ははは、真っ赤やないか! どや、可愛い子か? 乳ある方か? 背丈は? ケツは安産型か?」
セクハラクソオヤジから立て続けに問われ、ついつい「彼女」の裸身を思い浮かべてしまう。背丈は低いし、たぶんバストもヒップも小さめ、だけれどきっと、フリーレンのあそこは綺麗だろうなあとか。
「えらい真剣に考え込むやんけ」
「帰ります!」
「おー、猫のエサ忘れんと持って帰れよ」
「あざっす」
「あと、ゴム買うのもな。ぶ、ぶははっ!」
◆◆◆
ジョウの自宅。夕方。
「ただいまー」
「ニャア」
「おっ、ニャーコ」
玄関先で出迎えてくれたのは、軒下に住み着いている野良猫だった。時折り漁港の売れ残りをジョウから与えられているので、灰色の毛はツヤツヤしている。
ただ、今日はやけに静かだ。いつもなら餌をくれとすり寄ってくるのだが。
「ニャーコだけか? お母さんは?」
それに、ニャーコの母猫が姿を見せない。母猫はこの家が空き家だった頃から住み着いていて、十歳くらいらしい。猫としてはもう結構な歳だ。
「ほれ、今日はカツオもらってきたぞ」
「ナーオ」
「食べないのか?」
魚の切り身が入ったトレーを置いてやったのに、ニャーコは食べようとしない。ズボンのすそに爪を引っかけ、何か言いたげな仕草をしている。
「んん? こっちに来いって?」
「にゃあ」
「何なんだよ」
歩き出したニャーコを追いかけて、庭の雑草をざくざくと踏み分けていく。
「あれ? フリーレン、フェルン」
「お帰り」
「お帰りなさい」
庭に生えている木の下で、フリーレンとフェルンが
光の中で、ニャーコの母猫が地面に横たわっていた。
「え、あれ……?」
ぐったりとしている母猫は、元々やせた猫だった。だが今は毛並みもくすみ、げっそりとやつれている。
フリーレンが、表情を欠いた中立的な声を出した。
「あと数時間の命だと思う」
「そんな、なんで」
「内臓の疾患だ。寿命だよ」
フリーレンのそでを、ニャーコが爪で掴んでいる。にゃあにゃあと、いつもとはまるで違う声で鳴く。
「魔法でなんとかならないのか」
「無理」
「フリーレ……」
「ジョウ」
立ちあがったフリーレンが、静かな目でジョウを見た。
「生き物には寿命がある。老いと死は、摂理だ。仕方ないことなんだよ」
少女の姿をしているフリーレンだが、実年齢は千を越えているという。その口から発せられる言葉は、枯れた落ち葉のように乾ききっていた。
「フェルン」
「はい」
フリーレンは、抱き上げたニャーコをフェルンに渡す。
ニャーコを抱いたフェルンは、沈痛な目をしながら母猫に手を差し伸べた。目を閉じたままの母猫に、ほのかな光を放つ手で触れる。
「ぐっすり眠れる魔法です。少しでも楽に」
「んにゃあ」
「いい子ですね、ニャーコさん」
フェルンの腕の中で、ニャーコは母猫を見つめている。呼吸を穏やかにしていく母を、見送るつもりなのだろうか。
「……」
ジョウは、何も言葉が出せないでいた。
母猫にせよニャーコにせよ、ジョウは飼ってなどいなかった。たまたま同じ場所に住んで、タダで手に入るエサを気まぐれにやっていただけだ。
(今さら中途半端な仏心を出したって、何も変わりゃしない)
かさついた気持ちを、そんな諦観が塗りつぶす。
やがて、ジョウは一言だけつぶやいた。
「この猫のこと、何も知らないままだったな」
「それは恥ずべきことだし、悔やむべきことだよ。わたしたちは、相手の何を知らないか知ることはできない。でも知ろうと努力することはできたんだから」
いやに口数の多いフリーレンは、ジョウの方を見ていない。両手を胸の前で重ね、目を閉じて、ニャーコの母猫に祈りをささげている。
「せめて祈ってあげるんだね」
「何を祈ればいいんだろう」
「天国へ行けますようにって」
ニャーコを抱いたフェルンも、厳かに頭を下げている。
ジョウも、胸の前で手を合わせた。
「南無阿弥陀仏」
◆◆◆
翌日。
初夏の爽やかな風が軽トラの窓から吹き込んで、古びたエンジンからの駆動音が響く。
ジョウとフリーレンは、茶倉の県道で信号待ちをしていた。
「悪いな、付き合ってもらって」
「わたしも街を見てみたかったから」
ジョウがハンドルを握り、助手席のフリーレンがニャーコを膝に抱いている。街の動物病院に連れて行った帰りなのだ。
「本当に飼うの?」
「うん。俺はもっとニャーコを知ろうと思う」
「そっか」
首輪をつけたニャーコがゴロゴロと喉を鳴らしている。フリーレンに灰色の毛をなでられて、心地よさそうだ。
「ちゃんと面倒見るんだよ」
「年寄り臭い言い方だな」
「失礼じゃない?」
「ウチのおばあちゃんみたいだ」
「多分わたしの方が年上だよ」
フリーレンがニャーコの額を指でつつく。猫の細いひげがぴくぴく動くのを、指先でちょんちょんといじってみせる。
(フリーレンから見た俺は、俺からみたニャーコみたいなものなんだろうか)
そうなのかもしれない。この、柔らかい表情をしたエルフの美少女は、ジョウの何十倍も生きているというのだから……。
「ちょっと暑いね」
「あっ」
フリーレンが肩掛けのようなアウターを脱いでしまう。
初夏の日差しに、首筋や鎖骨が白く輝いた。
「なに?」
「あ、いや」
「信号、青だよ」
「ごめん」
ジョウは車を発進させる。
フリーレンは膝に乗せたニャーコをなでながら、窓の外を流れる風景に目をやった。
「いい天気だね」
「うん」
「それに、のどかな風景だ」
「良く言えばな」
「わたしは好きだよ」
絵に描いたような田舎の風景だ。澄んだ水が流れる川、遠くには山と森。あちらこちらに緑の葉を広げる茶畑。
この
「ジョウは好きじゃない?」
「好きか嫌いかで言ったら、嫌いかな」
「どうして」
「狭いかなって」
「どう見ても広いけど」
「広さの問題じゃないんだ」
「ふうん?」
自分の生まれ育った場所が褒められるのは嬉しいし、フリーレンが好いてくれているのも嬉しい。だが、素直に好きとは言えない。
「ただ、どこにも行けないような気がして」
「閉じ込められてるように感じる?」
「そう。この茶畑の中に」
「このって、どれ。たくさんあるけど」
「全部だよ。全部ウチの畑なんだ。ウチの土地。ウチが経営してる会社の土地」
御堂倉家は、茶葉の製造・販売を行う商売、いわゆる
「ホントは兄ちゃんがいたんだけど、死んじゃって。兄弟は妹だけだから、父さんも母さんも、おばあちゃんも、俺に期待してる。俺に継がせる気まんまんで……あ」
一方的にまくし立てていたことに気づいて、ジョウは顔を赤くした。
「ごめん、俺ばっかしゃべって」
「いいよ。わたしもジョウを知りたいから」
だがフリーレンは、ハンドルを握るジョウを穏やかな表情で見つめている。膝に乗せたニャーコも大人しくしているし、打ち明け話をするにはちょうどいい雰囲気だ。
それでも、ジョウは後を続けられなかった。
「…………」
「話したくないなら、いいよ」
「ごめん」
「でも、一つだけ助言しておこうかな」
「え」
「わたしより、家族と話をした方がいい。お互いが生きているうちに」
フリーレンの声は小さい。だが、手でつかめそうなほどの濃密さがあった。明確に、ジョウの心に届く。
「後悔したくないでしょ」
ジョウは言葉が出せなくて、唇を引き結んだ。無心に車を走らせ続ける。
背の低い茶の木が光を反射し、緑の葉をきらきらと輝かせていた。茶畑の合間には小規模な飲食店や土産物屋がちらほらと見える。
フリーレンが、ふと思い出したように唇を開いた。
「ジョウ、あれは?」
「温泉」
「ジョウが使っているところかな」
「いや、あれは観光客用。共同浴場はあっち」
「ふうん……温泉があったんだ……」
「……もしかして、エルフって風呂に入るの?」
「入るに決まってるじゃん」
フリーレンは、汗の浮いた首元をパタパタと手であおいだ。
◆◆◆
温泉施設の休憩室。畳敷きの寝転べるスペースや、カラフルなソファ、マッサージチェアなどが並んでいる。
ニャーコをフェルンに預けたあと、ジョウとフリーレンはひとっ風呂浴びにきていた。
「入り方分かった? マナーとか」
「ん、わたしの世界にも温泉はあるから」
「マジか。カルチャーショックだ……ほい」
ジョウは牛乳びんのフタを開け、ピンクの館内着を着た湯上がりのエルフに差し出す。
フリーレンは礼を言って受け取り、ぽすんとソファに腰かけた。ほどいて背中に垂らした
「耳、ホントにごまかせるんだな」
「魔法でなんとでもね。いただきます」
ジョウも隣に座り、同時に牛乳びんをあおった。
チラリと見ると、フリーレンの細い喉がこくん、こくんと動いている。耳の後ろから垂れてきた水滴が、白い肌の上をつるりと伝う。
「うまいか?」
「うん、新鮮だ。この辺りが産地なのかな」
「いや、遠くの牧場から車ですぐに届くだけ」
「へえ。カルチャーショックだ」
顔を見合わせて、どちらともなく小さな笑みを交わす。
あまり表情を動かさないからか、フリーレンの唇は意外と厚みがあった。二つの肉ひだは牛乳のしずくをまとい、ぷるりと艶やかに濡れ光る。
(唇、やわらかそうだ。それに)
湯上がりで上気した肌は、ほんのりと桜色。血の気というものをほとんど見せないフリーレンが、生命を宿していることの証。
見てはいけないものを見ているのに、目を離せない。生々しさに、ジョウはそんな矛盾した気分を感じていた。
「…………」
視線に気づいたのか、フリーレンは自分の唇を指でなぞる。そして、ぽつりとつぶやいた。
「それは性欲?」
「え?」
「わたしを見ているのは、ジョウの性欲?」
また一口、フリーレンは牛乳をあおった。飲み干して、濡れた口元を手の甲でぬぐいながら、ジョウと目を合わせる。
「その目、ペニスが大きくなるときと同じなんだよね。ドロドロの精液を出すときと同じ」
「ごめん、ジロジロ見て」
「謝れなんて言ってない。聞いてるだけだよ。わたしの外見が性欲を刺激するのかって」
フリーレンはソファに座ったまま、自分の体を見下ろした。ぎりぎり床に届いていない足をぶらぶら揺らしながら、言葉を続ける。
「わたしの体型は人間の子供並みで、見ても面白くはないと思う。なのにジョウは、初めて会った時からわたしを魅力的だと言って、今も目が離せないみたいで……ふう」
喋りすぎたのか、フリーレンは息をつく。
その吐息が、ジョウには妙に熱っぽく感じられた。錯覚だと自分に言い聞かせるのだが、ドキドキして仕方ない。
「わたしは、何をしてでも元の世界に帰る。フェルンのことも、魔法の才能を活かせる場所に帰してあげなくちゃけない。そのために必要なら、わたしはジョウと交尾をしてもいい」
ジョウの目を見つめ返してきた瞳は、どこか探るような、すがるような色を浮かべている。
気のせいかもしれない。あるいはジョウの願望を映しているだけなのかもしれない。
「でもジョウは? わたしを見てかわいいと言って、あそこを大きくして、濃い精液をたくさん出して、今もわたしを見るのを止められない。それは、わたしと交尾をしたいということ?」
長広舌を続けるフリーレンの口腔は赤く、妙に目を引いた。ふっくらした唇から、ちらちらと舌がのぞいている。
ジョウは口をパクパクと動かした。頭がカッとなって、言葉をうまく出せないのだ。
「そこまで、分かってて、さあ、聞く?」
「わたしはエルフだから、人間のことがよく分からない。だから、きちんと言葉にして話さなくちゃ。お互いが後悔しないように」
ジョウにも、フリーレンの事がよく分からなかった。彼女の全てが、自分の妄想や願望ではないかとさえ思えてくる。
しかし、いや、だからこそジョウは拳を握りしめ、大きく息を吸う。清水の舞台から飛び降りるつもりで、言い切った。
「俺はフリーレンと、交尾したいです……!」
「ぁ…………そう……なんだ」
「俺と交尾してください!」
「分かった。でもね、ジョウ」
フリーレンが何か言っているが、今のジョウには聞き取れない。頭を真っ白にしながら、言葉をまくし立て続ける。
後悔したくないからだ。
「お前、いや、貴方ほどかわいい女の子を、俺は生まれて初めて見ましたっ。貴方と交尾できるなら、俺は、もう、死んでもいい……っ」
「……………………うあ」
異世界からやって来たエルフの魔法使いが、小さな顔をゆがめる。
本当の意味で住む世界が違う、出会うこともなかったはずの異邦人。長い時を生きた神秘の存在。なのに時折びっくりするくらい無知で、鈍感で、そして無垢な女の子。
「……ねえ、ジョウ、ねえってば、ねえ」
また何か言っているけれど、何を言いたいのか分からない。
彼女は未知の固まりで、出会いは奇跡で、今この時は一生に一度のチャンス。
そして自分は、二つの世界で初めて、フリーレンと肌身を一つにできる可能性を手に入れた男なのだ。
「外見だけじゃない、中身にだって触れてみたい。俺もフリーレンを知りたいんだ。体と心の全部で貴方に触れて、つながってみたい!」
半ば怒鳴るような調子で言い切って、ようやくジョウは我を取り戻した。いつの間にか立ち上がり、フリーレンの肩をつかんでいたことに気がつく。
「あのね、ジョウ」
「ひゃいっ?!」
「周りの人が見てるんだけど」
「へ?」
周りを見ると、他の客がみんな気まずそうに目をそらす。休憩室の隅でスマホをいじる若いカップルが、必死すぎwwwとか、童貞かよwwwとか、ぎりぎり聞こえるような声で話している。
きっと明日の朝には、御堂倉のボンボンが小さな女の子を必死こいて口説いてた、しかも温泉で、衆人環視の中で……という根も葉も
「ぐおお……」
顔が熱くなるのをこらえられず、ジョウはうつむいた。恥ずかしくて死にそうだ。フリーレンが、いたわるように背中をポンポンと叩いてくるのがつらい。
「帰ろうか」
「あの……ごめん。恥をかかせて」
「恥かいたのはジョウじゃない?」
「ぐぬぬ」
「助かったよ、面倒くさい話が早めに済んで」
「面倒くさい!?」
「はっきり言えて、ジョウはえらいね」
「子供扱いしないでくれぇ」
フリーレンは立ち上がると、ジョウを手招きする。立ちあがって顔を寄せると、小さなささやき声で話しかけてきた。
「交尾、する?」
「……します」
「じゃあ、買い出しだね。人間の交尾には、必要なものがあるでしょ。色々」
ジョウは財布の中身がさびしい事を思い出しつつ、ええいままよと首だけでうなずいた。
◆◆◆
夜になると、ジョウとフリーレンは男と女の関係になっていた────とは言え、意気込みだけで童貞と処女のセックスが上手くいくなら、世の中のカップルは苦労しない。
せんべい布団に仰向けになったフリーレンが、恨みがましげな目で見上げてくる。
「いたかった」
「ごめん。マジごめん」
フリーレンとジョウは、あらわな肌を月光にさらしていた。ジョウの寝室で悪戦苦闘しながら初体験を終え、交わりを解いたところだ。
照明を落とした和室には、情交の残り香や熱気がほとんどない。行為がかなり性急だったせいだろうか。
「まあ仕方ない。普通は痛いものなんでしょ」
仰向けに横たわったまま、フリーレンは力なく首を振った。
ジョウは傍らに腰を下ろし、濡れタオルでフリーレンの汚れをぬぐってやる。
「ごめん、上手くできなくて」
「そんなに謝らないでよ。二人とも初めてだし、そもそもわたしは人間じゃないし」
服を脱いだ時点で、ジョウは暴発寸前だった。何とかかんとかコンドームをつけて、ローションを垂らして、手探りでフリーレンの膣口に見当をつけて、貫いてすぐに果ててしまったのだ。
「あーあ」
「許して」
外したコンドーム内の精液は、どうやら魔力に欠ける代物だったらしい。
フリーレンが残念そうにため息をつくので、ジョウは泣きたくなった。男の自尊心にナイフをぐさりと刺された気分だ。
「まあ、また今度だね」
「え、今度って」
「やらないの?」
フリーレンが小首をかしげて、大きな瞳でジョウを見上げた。あどけない輪郭の小さな顔に、心底ふしぎそうな表情を浮かべている。
この小さな女性は、まだ俺を必要としてくれていて───と、そこまで思ってから、ジョウは自分の頬を自分で叩いた。
「ジョウ?」
「ごめん、情けない自分に腹が立った」
「上手くできなくて当然だと思うけど」
「それで終わりにしたくないから」
「ふうん」
猛り、気負っていたものが射精とともに消え、ジョウの心中には苦いものがある。
ただそれは、深みと重厚さを持った苦さだ。よく蒸らされた茶葉から、時間をかけて湯の中に染み出したような苦み。極上の茶にも似た、心惹かれる苦みだ。
(まだ始まったばかりだ。たった一回、射精しただけだ)
茶に例えるなら、一煎目の香りだけを喫したに過ぎない。至福の味わいを楽しみ、さらに二煎、三煎、新たな湯を注いで、茶葉が宿した香りと味を心ゆくまで堪能すべきなのだ。
ジョウは裸のままフリーレンの横に寝転がり、乙女でなくなったエルフの小さな体を抱きしめた。こちらを向かせて細い腰に腕を回し、グッと引き寄せる。
「ジョウ、苦しい」
「ごめん」
フリーレンは抗議の声を上げつつも、抵抗しない。
それをいいことに、ジョウはすんすん鼻を動かした。色素の薄い髪から立ち上る芳香に、つい夢中になってしまう。
「ちょっと、やめてよ」
「いやだ。やめない」
髪をかき上げると、フリーレンは小さく震えた。ほっそりした体の奥から心臓の音をとくんとくんと響かせている。いたいけな小娘のような反応をして、ジョウより長く、はるかに長く生きている女が身をよじった。
「くすぐったいから、それ、だめ」
抗議する声は弱々しくて、迫力がない。それどころか妙に色っぽく感じて、ジョウは思わず唾を飲んだ。
(キスしたい)
強くそう思う。できるとも思う。フリーレンの肌からは強ばりと緊張が感じられるが、拒絶するような気配はなかった。
「フリーレン」
「なに」
キスしていいかと聞きかけて、やめた。
ふたりは愛し合うもの同士の行為をするような関係ではない。ただお互いの性を必要とし合っているだけの関係なのだ。
(それに、拒否されたらショックだし、嫌われたくないし……)
だから、ジョウは別の行動を起こした。髪に頬ずりをしながら、積極的に肌をすり寄せる。白くすべやかな脚に自分の脚を絡ませ、尻や太ももからぷりぷりの感触が返ってくることを確かめる。言わば肌と肌のキスだ。
「……………………ん、んん」
最初くすぐったそうにしていたフリーレンだが、すぐに大人しくなった。鼓動を落ち着けようとしているのか、すう、はあ、と深呼吸を繰り返している。
なのに、柔らかな肌から伝わる体温が、徐々に上昇していく。
(大当たりだ。こうで正解なんだ)
このエルフは理性と知性を兼ね備えた賢者だ。そして、たったいま性行為を知ったばかりの小娘でもある。それが今、ジョウの行為に意表を突かれ、戸惑いながらも心拍数を高めている。
「……………………」
フリーレンは無言のまま、気持ちよさそうに目を細めている。ときおり小さく吐息を漏らすものの、嫌そうな素振りは見せない。むしろ自分から身をすり寄せてきているようにすら感じる。
ジョウは笑った。腕の中の小さな生き物が少しずつ変化しつつあることを悟って、心が躍ったのだ。ペニスを手でしごかれるときよりも、ずっと素晴らしい感覚を覚えている。
「まだ、するの……?」
「うん。フリーレンはこんなに素敵なんだから、もっとこうしていたい」
「なにそれ……」
「フリーレンの体、柔らかくて、いい匂いがして、あったかくて、気持ちいいんだ」
「……変なの」
フリーレンの声が、わずかに弾む。肌がかすかに汗ばんできた。心はどうだか分からないが、フリーレンの感覚はジョウに
ジョウは深呼吸して、へその下にぐっと力を入れた。できる、と思う。自分はきっと、フリーレンを喜ばせる事ができる。
そのはずだ。一度交わったふたりは、互いの肌を知ったジョウとフリーレンとは、もう人間とエルフではない。男と女なのだから。
「かわいいよ」
長く尖った耳に向けて囁くと、娘はまたぴくっと反応した。白い肌が、腕の中で震える。
その反応に気をよくして、ジョウはさらに言葉を重ねた。
「すごくかわいい」
「っ……そ、そう?」
答える声に力はない。ただ、満更でもなさそうな感じだけは伝わってくる。
「うん。だから、もっと触りたい」
フリーレンが身じろぎをした。抱擁を拒絶するのではなく、自ら身を寄せるように動く。身を委ねるかのように、もじ、もじ、と腰をくねらせた。
「ねえ、もう、終わりにしない……?」
言葉は、行動と反対だ。
それはつまり、彼女の中で葛藤が渦巻いているということ。フリーレンの心もジョウを求めているということ。
(きっとそうだ。そうに違いない。いける、いけるぞ……!)
「あ、ん……」
すべらかな背中を撫でさする指の動きに合わせて、フリーレンの小さな体がひくっひくっと反応する。自分という男に抱かれ、腕の中でいじらしく震えている。
まるで小動物のようだとジョウは思った。小鹿を愛でているような気分だ。
「フリーレンの肌、すごく熱くなってきた」
「……んっ……そんなことない……あんっ……はずかし……ぃ……あっ!」
愛撫に対し、恥ずかしい、とフリーレンは答えた。悩ましげに眉根を寄せて熱い吐息を漏らす。
ジョウが知らない一面だ。この娘は、感情表現が乏しいわけではない。心に波風が立ちにくいだけで、実は顔に出やすいタイプだったらしい。
ジョウは口元がにやつくのを必死で押さえ込みながら、フリーレンの下半身に手をそっと忍ばせた。脚と脚の間を撫で上げ、柔らかい割れ目に触れる。
そこは、熱く濡れていた。
「すごいぞ、フリーレン。こんなに濡れてる」
「……うそつき」
フリーレンの声は弱々しい。だが、否定の言葉とは裏腹に、小娘の秘所はどんどん蜜をあふれさせていく。ぬめりを帯びた液体で男の指先を濡らし、くちゅりという湿った音で持ち主の興奮を物語る。
「ほら、聞こえるだろ? この音が証拠だよ」
「ばか……!」
羞恥に耐えかねたように、フリーレンはそっぽを向いた。電灯が点いていれば、真っ赤に染まった顔を見せてくれたかもしれない。
それが惜しくて、ジョウは身を離した。体を起こして電灯を点ける。
「あっ」
フリーレンが小さな声をあげた。密着していた肌が離れたせいか、部屋の空気に触れたからか、あるいは両方か。ともかく彼女は寂しそうに身を震わせ、そしてジョウを見つめた。
ふたりの視線が交錯し、絡み合う。
「……ジョウ」
「フリーレン」
見つめ合ったまま、ジョウはゆっくり手を伸ばした。フリーレンは動かない。ただじっとジョウの手を見つめ、時おり小さな鼻をひくつかせながら、それでもされるがままになっている。
指先が頬に触れた途端、ぴくりと震えた。二人同時にだ。
「顔、真っ赤だな」
「そっちこそ」
「触ると、熱い」
「……ジョウの手も、熱いよ」
そうだろう。なにせ興奮している。
心臓がどくんどくんと脈打つ。
鼻息が荒くなる。
頬が火照っている。
耳が熱い。
全身から汗が噴き出す。
「なあ、フリーレン」
「なに」
「お前は、とってもきれいだ」
「また……あっ、ん、んうっ」
見下ろしながら、フリーレンの白い肌に触れていく。
「な、なに見てるの……」
「かわいい顔……」
「やめてよ」
「きれいだ」
「やめて……」
フリーレンは顔を背けようとするが、ジョウは構わずじっと見つめ続ける。首筋から鎖骨、脇へと指を這わせながら、賞賛の言葉を重ねていく。
「きれいだよ、フリーレン」
「うぅ……もう、なんなの……」
「すごく可愛い」
「やめてってば……」
「肌、すべすべだ。磨き抜いた大理石みたいで」
「ばか」
言葉とは裏腹に、フリーレンの肌はどんどん熱を帯びていく。白い肌が薄紅に染まり、吐息に熱がこもる。時おり太ももをこすり合わせるようにして内股気味になる様子は、何かに耐えているようにも見えた。
「こんな子供っぽい……」
「そんな事ない。素敵だ」
乳房は皿を伏せたような形で、膨らみはほとんどない。それでも、ふんわりとした柔らかさがある。
ふくらみの周辺を撫でていくと、子供のように薄い胸板の下から、心臓がどくどくと鼓動している手応えがあった。生命の鼓動、官能の鼓動、それは撫でれば撫でるほど、強さと大きさを増していく。
「すごく、ドキドキしてるぞ」
「言うなよぉ」
「ここも……」
「あっ……!」
フリーレンの声が跳ね上がった。ジョウの指がふいに胸の先端をかすめたからだ。
ジョウは好奇心を抑えられず、もう一度同じ場所に触れる。つんつん、つんつんと、二度三度、色素が薄いほんのりピンクのエルフ乳首をノックする。
「それ、やだ、くすぐったい」
「くすぐったいだけ?」
「わかんない……なんだかジンジンして、むずむずする……」
指の腹でこねるように転がすと、フリーレンはいやいやと首を振った。しかしジョウの手を払いのけようとはしない。むしろ二の腕をつかんで自ら胸を押し付けてくる。無意識の動作だろうか。
「もっとしてほしい?」
「ち、違っ」
「言ってみ? 嫌じゃないだろ?」
ジョウは意地悪な笑みを浮かべつつ、小さな乳房を優しく撫で回す。ぷっくりとした突起を掌の中で転がしながら、指を動かして愛らしいバストの周辺をくすぐる。
「んっ……あ、あっ……くぅ」
フリーレンは唇を嚙んで声を殺そうとした。しかし鼻から抜けるような甘い吐息までは止められない。くねる腰で、なまめかしい動きも見せてくれる。
(女の子の胸……触っちゃってんだな)
幼さの残る未成熟な膨らみだが、それでも男のものよりは確実に柔らかで、かつ
「やだぁ……もう……」
フリーレンは頬を朱に染めながら、首を左右に振った。せんべい布団のシーツをかきむしり、指先を小刻みに震わせる。性感に耐えようとしているのか、両脚をぴったりと閉じていた。
当然、若い娘が秘密にしていることを暴きたくなるのは、若い男のサガというべきもので……。
「脚、開くよ」
「えっ、あっ」
ジョウはフリーレンの股間に手を差し込んだ。緊張に固く強ばった内ももに手をかけ、小刻みに震える白い太ももを押し開かんとする。
「みっ!」
フリーレンが抗議の声を上げようとする、その直前。ジョウはエルフ娘の小っちゃなお尻に手で触れた。マッサージで筋肉の緊張をほぐし、弛緩させてやろうというのだ。腰回りの筋肉ごと、ぷにぷにした脂肪をむにむにと揉んでいく。
「お尻の肉も……いい感じだ」
「ばかぁぁ…………」
「俺もさ、実はマッサージ上手いんだ」
「あんっ……!」
祖父や祖母がよく褒めてくれたマッサージで、自分の童貞を食った女の緊張をほぐしていく。
さわさわと尻たぶをまさぐりつつ、お尻の谷間に中指を滑り込ませる。股下が潤んでいることを確認するためだ。
「昔から……得意だったんだよ」
「あぅ……あ、あっ」
フリーレンが力を抜いた。目を閉じ唇を嚙んで、もどかしそうな表情をしている。徐々に太ももの緊張を解いて、隙間を広げていく。
十分力が抜けきったタイミングを見計らい、ジョウはフリーレンの両脚を大きく開かせた。
「あ、だめぇ……」
「ダメじゃない」
フリーレンは脚を閉じようとしているが、すでに力が入らないようだ。いくら年経たエルフと言えど、大切な部分をまじまじと見つめられるのは恥ずかしいらしい。
ジョウは押さえつけたまま、ソコに顔を近づけた。
「み、見ないで……」
「大丈夫、綺麗だよ」
(こんなところまで可愛いのか……)
もうチンポを知っているはずなのに、ぴっちり閉じた清純な割れ目。毛は一本もない。へその下から割れ目の上、割れ目の周り、会陰部、果ては菊門に至るまで、すべてがあどけない子供のようだ。
「開いて、中を見るよ」
「そっ、やっ」
「見せて」
ジョウは無毛の大陰唇に指をかけ、優しく左右に割り開いた。
ピンク色の粘膜がのぞく。しっとりと濡れて光る秘裂からは、女のにおいが立ち上る。上等の香水のように爽やかでありながら、男を狂わせる芳香だ。
「ああ……すごい。すごいな」
「い……言うなよぉ……恥ずかしいところ、そんな真剣な目で、見んなぁ……」
秘してきた場所をのぞき込まれたエルフの娘は、羞恥と興奮で白い肌を赤く染めた。恥ずかしげに顔を両手で覆って悶える。女としての性を暴かれ、千年を生きた賢者が小さな子供のようにいやいやをする。
「だぁめ。じっくり、観察する……あれ?」
あるべき物がないことに気づき、ジョウはフリーレンのソコに顔を近づけた。
「みっ、見るなってばぁ」
「フリーレン、クリトリスが……」
無い。フリーレンの股間には、女の子の快感を最も得やすいウーマン・ペニスが存在していなかった。無毛の大陰唇の奥には、慎ましく閉じた二枚貝のような小陰唇が見えるのみだ。
「無いよぉ、そんなの」
「どうして」
「人間じゃあるまいし、エルフにはあんな無駄なもの付いてない」
予想もしなかった生物学的違いに、ジョウは呆気に取られる。
「フェ……」
「ふぇ?」
「ふぇ、へ、へぇ~」
フェルンとは違うんだな……と口にしようとして、寸前で止めた。他の女の子と比べるだなんて、フリーレンが嫌がるかもしれないと思ったからだ。
「まあ……でも」
「ひっ」
さらに顔を近づける。
短く息を飲むフリーレンの、最も秘すべき場所。薄いピンクの粘膜が呼吸に合わせてひくつく。小陰唇の膨らみ、膣の入り口、そこにある処女膜をじっくりと観察する。
「あっ」
小さな膣口をぴたりと閉じる処女膜は、膜と言うより肉の門だ。
真横に数ミリの裂傷が走り、うっすらと血がにじんでいる。生まれて初めて男性を受け入れた証。
その男とは、すなわちジョウ自身。背徳的な事実が、背筋をぞくぞくと駆け上がる。
「閉じ、閉じて、お願い」
「舐めるぞ」
「えっ!?」
フリーレンは何か言いかけたが、言葉が見つからなかったようだ。口をパクパクさせるだけに終わった。
「フリーレンのここ……かわいい。全部がぷるぷるで、みずみずしく潤ってて、それでいて……おいしそうで……」
「な、なに言って……」
浮ついた言葉が止まらない。生まれて初めてのクンニに、ジョウは興奮を抑えきれなかった。
フリーレンの股の間に顔を近づけ、舌先を伸ばし……ぺろりと軽く、割れ目に舌をはわせる。
「ちょ、ちょっとぉ……」
(しょっぱい)
最初に舌を刺激したのは、フリーレンの処女血だった。塩分と鉄分を含んだ血液の味。ジョウが犯した罪の味だ。
「うぅん……やぁ……」
「ん……ごめんな、ケガさせちゃって」
ちゅぱちゅぱと音を立てながら、唾液でたっぷりと濡らしていく。
じんわりと傷口に染み込んでいく感覚がするのか、フリーレンはふるふると下半身を震わせた。ひょっとすればジョウの顔より小さそうなお尻もだ。
「ん……痛かった」
「ごめん……」
謝罪の印として、ジョウは処女膜に口づけをした。自分が負わせてしまった傷であり、また自分にとって一生の誇りとなるだろう傷痕を、舌でなぞっていく。野生の獣がする治癒行為のように、丁寧に舐め上げていく。
「あっ、ふぁ、あぁ……」
「痛いか?」
「痛くないけど、くすぐったい……」
「そっか、痛くないか……」
ならば、もっとしてもいいはずだ。
ジョウは遠慮せずにフリーレンの秘部を舐めしゃぶり始めた。小陰唇から粘膜、大陰唇から鼠径部へと、内側から外側に向かって丹念に唾液を塗り付けていく。
(いくら種族が違っても、あるものがないなんて、そうはないはずだ)
フリーレンはジョウと同じものを食べる。風呂にも入る。指の本数も、関節の向きも、身体の形も……ほとんどが同じだ。
ならば、見えないだけで
「ん、んっ」
フリーレンの声を聞きながら、目に見える性器そのものでなく、周辺にじっくり舌を這わせる。Wikipediaが正しければ、周辺部分にはクリトリスの本体が埋没しているはずだ。そこを刺激して充血させれば、あるいは……。
「だ、だめだってばぁ」
フリーレンの声が上ずっている。拒絶と言うよりは戸惑いに近い声だ。ほとんど性知識のない娘だから、何をされているか理解できず困惑しているのだろう。
それでも身体は正直なものらしく、徐々に腰が揺らぎ始める。
(やっぱりあるのか?)
確信を得るべく、ジョウはフリーレンの女性器、本来ならクリ亀頭があるべき場所を舌で探る。尖らせた舌先が、わずかに固い感触を捉えた。
「ひぁっ!?」
ひときわ高い声。未知の感覚に驚いたのか、フリーレンが反射的に腰を浮かせた。
ジョウは逃さず、同じところを何度も舐める。
「あ、そこだめっ、変になるからぁ、あ!」
ざらついた舌を往復させるたび、フリーレンは甲高い嬌声を上げて身体を跳ね上げた。
(あった……!)
間違いない。この、蚊に刺されたみたいな皮膚の盛り上がりがエルフのクリトリスなのだ。皮膚の上からでは確認できない、隠れ潜むクリトリス。
それが今、手に取るように分かる。この機会を逃すわけにはいかない。
「いやっ、いやだってぇ」
怯えて暴れるエルフ娘の下半身をがっちり押さえつけると、ジョウはひたすらに強く、速く、しつこく、彼女の陰核を舐めた。
「うーっ、うーっ! イヤだってば、ううっっ」
が、フリーレンは激しくかぶりを振りながら、両手でジョウの頭を押し戻そうとしてくる。本気で嫌がっているようだ。舐めれば舐めるほど、彼女は身をよじり逃げようとする。
(こうじゃないのか。フリーレンを喜ばせる方法はこうじゃない……)
押さえつけたまま、ジョウは頭を回転させた。フリーレンがしてくれた最初の手コキと同じで、強く速くする動きは良くないようだ。
だったら、その反対をすればいい。
「…………あっ、い…………やっ、…………あっ」
優しくゆっくりと、舌全体を使ってねっとりと撫で上げる動きを意識する。脚の付け根から会陰部、大陰唇とクリトリスといった周辺部をネチョネチョとじっくりねぶる。
するとどうだろう、あれほど抵抗していたフリーレンが大人しくなってきたではないか。
(ここ、それから、ここもこうすれば……)
ジョウは攻め続ける。なるべく広い範囲を、ゆっくり、規則正しく、エルフの魔法使いフリーレンの小っちゃいオマンコを舐め続ける。目を皿にして反応の変化を見逃さず、フリーレンはどこがイイのかを、徹底的に探り続ける。
「んんっ、それ、やめ……、へんな感じが……」
(大事なのは、続けることみたいだ。何度も優しく、俺から押しつけるんじゃなくて、何度も優しく、フリーレンから引っ張り出すように……!)
「はぁ…………あぁ…………」
もちろん、隠れクリトリスは重点的に愛撫する。五百円玉くらいの隆起を、ゆっくり、優しく、執拗に責め立てるのだ。リズムは変えず、じっくりと時間をかける。その間も、フリーレンの顔から目を離さない。
ぺろ、れろ、ぺろ、れろ、ぺろ、れろ、ぺろ、れろ…………
フリーレンは唇を嚙み締め、懸命に耐える素振りを見せた。しかし、長くは続かない。やがて我慢できなくなったのだろう、悩ましげに眉を寄せると、甘い吐息を漏らし始めた。
ぺろっ、ぺろっ、ぺろっ、ぺろっ……
「ん、ん、ん、んん~、ふっ、ふぅっ、ふーっ」
なおも続く優しい刺激に、娘の息が荒くなる。ジョウに押さえられた下半身をピクン、ピクンとはね上げ、その度に両足で空を切る。オムツ換えされる赤んぼみたいに膝下をぱたぱたさせながら、素っ裸で男にマンコ舐めされているのだ。
「はっ、はぁっ、はぁーッ……!!」
初めて聞く、切なげな声。小憎らしいくらいクールなフリーレンが、男の、いや、御堂倉ジョウのクンニによって乱れている。
くねる身体と弱々しい声、征服感に背筋がゾクゾクする。
「あ、ぅ、ぁ、ぅぅ、ジョゥ、おま、おまえ、なん、なんでぇ……そんな、そんなとこ舐めるとか、頭おかしいんじゃないのぉ……?」
(ああ、そうだよ!)
「ちゅ、れろっ、にゅりゅ……っちゅ、ぴちゃ、れろ、れろ……」
息も絶え絶えなエルフ娘の糾弾にも答えず、ジョウはそのまま口淫を続ける。唾液をたっぷり出しながら、ベチョベチョになった会陰部から隠れクリトリスまで、オマンコのど真ん中を上に下に上に下に何度も何度も舐めてやる。
「うー……あー……もうダメ……こんなのムリぃ……」
ひく、ひく、と震えるフリーレンのオマンコは、もう唾液以外のものでグチュグチュだ。小さな膣口から透明な愛液が溢れ出て、ヒクつくお尻を伝ってシーツにシミを作っている。
「そ、んなことされたら……おかしくなる……ヘンになるじゃんかぁ……」
(ヘンになれ、ヘンになれ、フリーレン、フリーレン、フリーレン……!)
ジョウは、無我夢中でエルフの割れ目を舐め続けた。舌先に神経を集中させて膣口周りの粘膜をつつき回し、同時に隠れクリトリスを指でマッサージ。時々舌を離して深呼吸し、再びべろりと大きく舐め上げる。
「あああ、怖い、なにかくる、なにこれこわいよぉ」
「ちゅっ、ぺちょ、ぺちょ、ぺちょ……れる、ちゅぱちゅぱ……」
「んあ、ああ、もっと、ダメ、もっと、もっと、ダメ、もっと……!」
もう恥も外聞もなく喘ぎ散らすフリーレン。
興奮のあまり、ジョウは頭が真っ白になりそうだ。自分のテクニックで美しいエルフを狂わせている。その実感に、初体験に失敗した心の傷が癒えていくのを感じる。
「もっと、もっとぉ、あぁ、あ、ん、あぅんっ、くっ、くうぅんんっ」
ついにフリーレンが自分から腰を動かし始めた。脚を閉じ、ジョウの顔を太ももで挟み込む。腹筋を使って、腰をカクカク動かしてくる。どうやら無意識のようだが、だからこそ本能的で動物的な動作だ。
「ん! ん!! ん!!!」
もはや言葉にならない声を上げながら、エルフ娘はジョウの顔に股間を押し付けた。
最後の瞬間を迎えようとしている。長い人生できっと一度もイッたことのない麗しのエルフが、おまんこナメナメで初めてアクメをさせて欲しがっている。
「あっ、あぁぁ~~~~~~ッッッ!!!」
そして遂に、フリーレンは絶頂に達した。腰を突き上げるようにしながら硬直し、一瞬おいて下半身を震わせる。
びくっ、びくくっ、びくびくっ!
「んーっ、ん──っ、んぅ~~~~っっ!」
ツルツルまんこのアチコチを丹念に舐めてくれるオスの舌チンポに、ほかほか汁まみれのロリ穴をぐいぐいヘコヘコ押しつけながら、千年生きてて処女だったエルフの魔法使いは初めてのオーガズムを迎えたのだ。
(イった……!!)
とうとうフリーレンがイッたことに気付き、ジョウは
知らなかった。魅力的な女の子をイカせることが、こんなにも嬉しくて、こんなにも楽しいだなんて。
今まで生きてきた中で最高の達成感だ。童貞を捨てた瞬間よりも数段上の感慨がある。今なら何でもできる気がした。
「はっ、はっ、はっ……」
薄い胸を弾ませながら、フリーレンは布団に腰を下ろした。白い肌を妖しく紅潮させ、汗ばんだ肢体と二房の白髪を投げ出している。官能のさざなみに打ち震え、忘我の淵からなかなか戻ってこられないようだ。
「フリーレン」
名前を呼ぶと、虚ろな目で見つめ返してくる。その瞳の奥には、恐怖の色があった。エクスタシーの余韻に浸りながらも、怯えているようだ。
「……信じっ」
何か言おうとしてつっかえたのか、んくっ、と息を呑む音が聞こえた。
ジョウは座り直し、彼女の言葉を待った。フリーレンが落ち着くように、手を握って優しく指を撫でてやる。
「大丈夫、怖くないよ」
「ん……ふう……ふう……」
ささやいてやると、フリーレンは安心したように目を閉じた。呼吸を深くして、幼い体を乱れさせた淫欲の影響から抜け出そうとしているようだ。
しばらくそうしていると、ようやく呼吸が落ち着いてくる。
「…………信じられない。わたしが、あんな声出して、あんな」
フリーレンの声は羞恥で震えていた。絹糸のようなか細い声だ。
実際の年齢を考えれば、滑稽だ──などと、ジョウには思えない。フリーレンは女の子なのだから、初めての絶頂に戸惑い恥じらうのは当然だと思うからだ。
だから努めて明るく言った。
「すごく良かったよ、フリーレンのイキ顔」
「うるさい黙れバカ死ね」
まるで似合わない暴言も、たまらなくかわいい。
そんな事を言うほどにフリーレンを恥ずかしがらせてしまったという事実が、逆にジョウを喜ばせてくれる。
(さて)
ここからが本番だ。
「そろそろいいかな?」
手を取り、勃ち上がったペニスに触れさせる。
フリーレンの表情が強張った。
「……さっきより」
「うん」
言葉少なに確認しあう。
その肉塊は、童貞だった時とは比較にならないほど雄々しく、力強く脈打っていた。
その圧倒的な存在感を見せつけられ、さすがのフリーレンも怖じ気づいたようだ。
「また、これをわたしに挿れるの」
恐る恐る訊いてくるエルフ娘に、ジョウは自信満々に答える。
「そうだよ」
「でもわたし、痛くて……」
「大丈夫」
根拠があるわけでもないが、絶大な自信を持って断言する。
「今は、君のこと少しだけ分かってるから」
「たったの半月じゃん……」
「時間の問題じゃないって」
「ほんとにぃ?」
「ほんとほんと」
なんとなく話がまとまりそうなムードの中、ジョウはコンドームをつけ、フリーレンの隣に身を横たえる。
フリーレンはコロンと転がり、ジョウに背中を向けた。二つ結びの髪をうっとうしそうに手で払う。
(うわ……)
現れた白いうなじに、ジョウは思わず生唾を飲み込んだ。白くきめ細かな肌は、見ているだけでドキドキしてしまうほど美しい。肩甲骨から腰への滑らかなラインと相まって、芸術品のようだ。
「…………」
「きれいだよ」
「またそれだ…………」
「本当の事だよ」
「むぅ……」
「こっち向いてくれるかな」
「ヤダ……」
「お願い」
「やだってばぁ……」
「顔が見たいんだ、君の顔」
「やだぁ」
背中から抱きすくめると、腕の中で小さな体がもぞもぞ動く。しかし本気で嫌がっているようでもない。
むき出しの足に手をかけると、フリーレンは抵抗せずに左脚を持ち上げ、秘すべきところを開いた。
「いくよ……」
返事はなかったが、かまわず亀頭を押し当てた。
熱くて柔らかい粘膜の感触。一度絶頂を迎えたせいか、強ばりはほぐれている。処女膜も口を開いたままで、もはや障害ではない。
「お尻、ちょっと突き出して」
「ん……」
側位の体勢で、少しずつ挿入していく。
未発達の穴を押し広げていく感覚。きついが、ゆっくりと入っていけばなんとかなる。
「うっ……うぅっ……」
フリーレンが苦しげに呻いた。ジョウは慎重に進む。フリーレンは苦痛から逃れようと、必死に息を吐いて力を抜こうとしている。ジョウの侵入を健気に手助けしながら、勃起ペニスを受け入れていく。
「くぅぅ……ぅ、ふぅぅ……ぅぅ……」
「もうちょっとだ」
「ぅぅ……ぅぅ……」
「よし、奥まで刺さった……!」
肉棒の先端が、フリーレンの奥に触れた。行き止まりだ。
だが肉棒は半ばが余っている。フリーレンのヴァギナは、ジョウのペニスを半分受け入れるのが限界のようだった。
「はぁ……はぁ……入ったぞ、フリーレン」
「んぅぅ……おなかのなか、いっぱいだよぉ」
「よしよし……」
フリーレンはぐったりと脱力している。手を差し入れて上を向かせると、焦点が定まらない虚ろでぼんやりとした表情が見えた。
「うー……うー……うー……うー……」
「大丈夫か? 痛かったら言えよ?」
「んー……ちょっと痛いけど平気」
「そうか」
「それより、お腹が苦しい」
「どうして?」
「これデカすぎなんだよぉ」
「ぷっ、そっかな」
「そおだよ」
じゃれあいながら、しっかり肌を密着させる。ちょうどフリーレンの頭頂部が胸元にくるくらいの身長差があって、とても撫でやすい位置に頭がある。頭皮のにおいを堪能するにも都合がいい。それに、とがって長い耳を愛でるにも。
「ふーっ」
「ひゃっ!?」
「かわいい耳だね~」
「やっ、やめろぉ……! 息かけんなっ!」
フリーレンはくすぐったそうに身をよじり、それから恨めしそうな顔で見上げてきた。半泣きになりながら睨んできている。
とは言え迫力はない。むしろ嗜虐心を刺激されて逆効果だ。むしろもっと意地悪をしてやりたくなる。
「ごめんごめん……」
謝りながらも、耳にそっと舌を伸ばす。
フリーレンは悲鳴を上げて逃げようとするが、下半身は繋がったままなので動けない。せめてもの抵抗とばかりに顔を背けようとするが、ジョウの左手で顎を固定されてしまった。
「あむっ」
「ひんっ!」
ジョウは唇で耳たぶを挟み込み、歯を立てないように気を付けながら舌で愛撫する。ふくらんだ部分とへこんだ部分の境目あたりをなぞったり、唾液を塗りつけて濡らしたり、唇で軽く含むようにして吸ったり。
「やめ、ソレやめっ、ソレもやっ」
フリーレンは小刻みに体を震わせている。感じているのだろうか。それともくすぐったいだけだろうか。どちらにしても、彼女を悶えさせているという事実そのものが心地良い。
「ちゅ、れろ、ぴちゅ……かわいいよフリーレン……この素敵な耳も、滑らかな肌も、ちいさな体も、全部かわいくてたまらない……ふーっ」
びぐん! と痙攣して硬直するエルフ娘。
そんな反応を堪能しながら、ジョウは言葉と吐息で愛撫を加え続ける。シンプルな褒め言葉と、優しい吐息のリズム。
それだけで、フリーレンはみるみる弱っていく。
「やだっ……やだってばぁ……!!」
「ちゅっ……ちゅっ……いやなんだ?」
「だって、変になるからぁ……」
「じゃあやめない。もっと変になってほしい。変になったフリーレン、すごく素敵だから」
耳朶を軽く噛むと、喉の奥から絞り出すような女声が漏れる。それが痛みではなく官能によるものであることは明白だ。その証拠に、フリーレンの秘裂からは粘度の高い液体が流れ出している。愛液だ。
「はーっ、はーっ」
「ほら、素敵だ。だって俺のちんぽ、今すごく気持ちいい……」
それは事実だった。熱く充血した肉竿に感じるヒダの感触はとても柔らかくて心地よい。先端部分が奥でコリッとした弾力ある何かに触れるたび、痺れるような快感が走る。
これがフリーレンの子宮口なのだろうか。千年のあいだ誰にも許すことのなかった、ジョウだけに許してくれた、エルフ娘の聖なる門。
「うう~、ビクンビクンさせるなぁ、うう~」
「無理だよ、だって俺、いますごく気持ちよくてっ、幸せで、素敵なんだもんっ」
腰を動かす余裕はないが、それでも精一杯の気持ちを込めて囁く。自分とは全てが違うこの女に、自分の感動を少しでも伝えたい。そして、もっともっと感じてほしい。
「ふぁぁ……ふぁあああぁ~~……」
フリーレンの全身から力が抜けていく。だらしなく口を開け、舌を出し、目尻には涙さえ浮かべている。肌は燃え上がって、アソコはびちょびちょで、顔は真っ赤っかで──AV女優なんかより、よっぽどエロい。
「かわいいよフリーレン……かわいい……」
「あああぁぁ……かわいいかわいい言うなばかぁっ」
「なんで? かわいいんだから仕方ないだろ?」
「うううぅぅ~~~」
フリーレンは両腕で顔を隠す。隠しきれない耳がひくひく動いている。
ヒクついているのは耳ばかりではなく、膣内もだ。きゅぅぅっと締まったり緩んだりしている。まるでジョウのちんこ形状を確かめるかのように。
(ああもうっ)
もう限界だ。ほとんど動かしていない男根が、早く射精させろとどっくんどっくん震えている。コンドームを付けていることなどお構いなしに、この娘に種付けさせろと喚き立ててくる。
「ごめん、そろそろ出すよっ」
「ぅぅ~、はやくしろぉ~」
恥ずかしさのあまりか消え入りそうな声でねだってくるエルフ娘と、一緒にいきたい。だからジョウは、フリーレンのとがった乳首と埋没したクリトリスを同時につまんだ。
「──ッッ!?」
声にならない悲鳴をあげて悶絶する少女。その体の震えを全身で味わいつつ、腰をぱん、ぱん、ぱんと三回だけ打ち付ける。
「ひぃっ! ひぃ! ひ!」
それでオシマイだった。ジョウとフリーレンは、ほぼ同時に絶頂へ達する。お互いの体がひきつり、静止して、それから一気に弛緩する。
どくんどくんと脈打ちながら、大量の精液を送り込むペニス。その脈動が伝わるたび、フリーレンも小さく喘ぐ。
たっぷり数十秒かけて、ようやく収まった頃。ジョウはフリーレンを仰向けにしながら、まだ硬さを失っていないペニスをゆっくり引き抜いた。
「ぁく……ぁ……ぁ……」
フリーレンは呆けたような表情のまま、ときおり思い出したように体を震わせていた。焦点を失った瞳で天井を見上げ、口をぽかんと開いて、ほつれた白い横髪をほっぺたに貼り付けたまま、えっちな顔を男の視線にさらしている。
「ああ、かわいいよフリーレン……!」
ジョウはゴムを外して口を縛ると、仰向けになったフリーレンのお腹に投げる。
「ふー……ふー……どうだ……!?」
フリーレンと肌を重ねて、性器を結合して、しかも同時にイクことができた。間違いなく人生最高の射精である。これで薄いのなんのと言うのなら、もう解剖でもなんでもしやがれという気分だった。
「………………ぅ、ふ、ふふ。すっごいよ」
だが杞憂だったようだ。フリーレンはお腹の上に乗っかっている使用済みコンドームを取り上げると、中に入った白濁液をしげしげと見つめて、にんまりと笑ったのだ。
「今まででいちばん濃い」
「そ、そうかな」
「うん、絶対だよ。これは魔力のかたまりだ。それに、すっごく量が多い……。ん………………」
精液たっぷりの使用済みコンドームをいろいろの方面からよく見ながら、何事かを考え込む美少女エルフ。我が身とのセックスでイッたばかりの細い体をときおり震わせつつ、精液だまりをツンツンつついたり、匂いを嗅いだりしている。
(エロッ)
今のジョウは、フリーレンを性の対象として見ることに何のためらいもない。たちまち若いペニスを勃起させてしまう。
それに気づいたのか、フリーレンが顔を上げた。さっと頬を朱に染める。
「元気だね?」
「うん」
「もう一回、精液出したいの……?」
「もっと必要だろ」
「そう……かな」
ジョウは、新しいコンドームを装着した。
「そう……かも」
フリーレンの細っこい両脚が、ゆっくりと左右にくつろげられていく。
◆◆◆
翌朝。
「ねえ、腰が抜けて立てないんだけど」
「ごめん」
障子から差し込んだ朝日が、精液でパンパンになったコンドームを照らし出している。
一つや二つではない。十個以上はあるだろう。それらは畳の上に無造作に散らばり、独特の臭気を発している。
「
「間違いなく」
布団に仰向けになったフリーレンが両手を上げる。同じく横たわったジョウの隣で、素っ裸のまま魔法を使おうとしているのだ。
手の先に光がともり、同時に、周囲の使用済みコンドームがゆっくりと浮き上がる。
「やな光景だな」
「自分で出したものでしょ」
やがてすべてのコンドームが、古びた和室の中を乱舞し始めた。ほのかな光を発しながら、空中に魔法陣を描き出していく。
「この魔法ナンセンスじゃない?」
「構築に半月かかったんだけど」
「難易度じゃなくて、ビジュアルがさぁ」
「なんでもいいでしょ。いくよ────『世界を渡る魔法』」
フリーレンの呪文が完成し、空中で回転していたコンドームが一斉に輝きだした。光の渦に包まれたかと思うと、無数の粒子となって溶け合い、消えていく。
後にはチリひとつ残らない。まるで二人の交わりなど、最初から存在しなかったかのように。
「これでよしっと」
満足そうに微笑むフリーレン。その手には、一冊の書が握られている。
「それ?」
「これ。間違いないよ、あの遺跡で手に入れた魔導書だ」
フリーレンはうつ伏せになり、肘をついて上半身を起こすと、ぱらぱらとページをめくり始めた。
横顔に浮かぶ笑みは、とても満足そうだ。いっそニタニタと表現してもよさそうな笑い方である。
「面白い?」
「すっごく興味深い。ジョウも読む?」
「俺はこっちのがいいかな……」
棚から適当な古文書を取り出して、またフリーレンの隣に寝転ぶ。むき出しの肩が触れあう距離でうつ伏せになって、古い文字を追い始める。
記されている内容は、ごくごくありきたりのつまらない事で……江戸時代、この茶倉に嫁いできた女性が、望郷の念にかられて記した手紙だ。
しかし、現代人の目から見たら、「帰る」ことの重みは分かりづらくて……。
「……ふーん……」
「……ふうん……」
ふたり並んで、黙々と読みふける。時々、お互いにちょっかいを出して邪魔したりされたりしながら。
「なに、ジョウ」
「そっちこそ」
頭をコツンとぶつけ合ったり、さりげなく耳元に息を吹きかけたり、背中に指を這わせたり、太ももに手を置いてみたり。
「……むぅ……」
「ふふ……」
くすぐったそうに肩をすくめるフリーレンに、ジョウはそっと顔を寄せた。フリーレンもまた、目を閉じ長い耳を無防備に差し出してくる。
「…………」
「ふーっ……ちゅっ」
「んっ……」
耳へ吐息をかけてキスすると、フリーレンは小さく震えた。唇が触れた瞬間、体を強ばらせ、それから脱力する。
そんな女の視線が、不意に寝室の入り口である
「フェルン」
「っ……………………はい」
ふすまの向こうで、息をのむ気配があった。次いで、弱々しい返事がある。
フェルンの声だ。いつからそこにいたのだろうか。
「今までごめんね」
「えっ?」
「精液の採取。イヤだったんでしょ」
「は、はい」
「もうしなくていいからね」
「そんな、でも」
「これからジョウの精液は、全部わたしが採取するから」
こてん、とジョウの肩に頭を預け、フリーレンは抑揚のない声で言う。
「フェルン、必ず帰らせてあげるからね」
「は、はいっ!」
ぱたぱたという足音が遠ざかっていく。
「……いいのかよ?」
「なにが?」
抱き寄せると、エルフ娘は抵抗することなく胸に顔をうずめてきた。
柔らかい肌の感触と甘い体臭を感じると、自然と股間に血が集まってしまう。
そんなジョウの目を、フリーレンの瞳がじっと覗き込んでくる。緑の瞳は、今のジョウには底の知れない深さを感じさせるものだった。
(続く)
ここまで読んでいただきありがとうございました。お気に入り・感想・評価など、いつもありがとうございます。更新の励みにしております。
たくさん評価をいただけて、目標であった評価数50をクリアできました。重ねて感謝を申し上げます。
次回は、うら若い美少女魔法使いに恩を売って純潔をいただいちゃうお話です。お楽しみに。