フリーレンとフェルンが精液をしぼり取ろうとするので、俺みたいな陰キャ大学生じゃ身がもたない件について 作:a-su
イエス・キリストの生誕から二千と二十年後。
日本。近畿地方の田舎町、
フリーレンが古物商に指輪を売ろうとした日の、昼下がり。
その
ジョウとフリーレンは、店先に置かれた細長い腰掛けに並んで座っていた。
「いただきます」
「いただきます」
冷茶のグラスを傾ければ、氷がカランと鳴った。梅雨の終わりに収穫された二番茶は渋味と苦味が強く、冷やしても損なわれない力強さがある。
ジョウは一息に飲み干した。ちらりと、まだグラスを傾けているフリーレンを見る。
(浮世絵にモナリザが出てきちゃったみたいだ)
フリーレンの服装は魔法使いのそれで、黒いタイツに白い法衣、革のブーツというファンタジーな組み合わせだ。
そんな格好をした
端的に言えば、ミスマッチな光景だ。
「なに?」
エメラルドの瞳がこちらを向いた。
「いや、なんでも」
「そうかな。わたしが、この風景に馴染まないと思っているんじゃないの」
図星をさされたジョウは、うぐっと息を詰まらせる。まさか、フリーレンに気持ちを言い当てられるとは。
「べつに、そんな」
「気にしないでもいい。
(おまえ、って)
今まで聞いたことがない、男性的な言葉づかいと硬い声だ。
しかし、フリーレンは少しずつ声を弱めていった。自信なさげにうつむいてしまう。
「さっき指輪を売るのを止めたのも、わたしがエルフだから、かな。フェルンと違って人間じゃないから……」
どうやら、昨日からの出来事にいたく傷ついていたらしい。金を稼ごうとして失敗し、弟子であるフェルンに負け、あげく指輪を売ろうとしてジョウに止められた。
ただ、ジョウとしては不本意な言われ方だった。金はともかく、フェルンと自分を比較するなどして欲しくない。
ジョウは、二人のそばにいられる今がとても好きだ。フリーレンとも、フェルンとも、もっともっと一緒にいたい。
「わたしなんかとは、お風呂に入りたくない?」
「いいや」
ジョウは、人目をはばかって短く答えた。そして言葉の代わりに、フリーレンの手を握る。
腰掛けの上でぐっと距離を詰めると、フリーレンは体ごとこちらを向いてくれた。
「ジョウ……」
「俺も、フリーレンと一緒に、入りたいよ」
フェルンとも一緒に、というさらなる欲望は、ぐっとこらえて隠す。
「うん……うん」
こくり、こくりと頷く小さなエルフ。手のひらや指先に軽くタッチを繰り返してやると、フリーレンは指に指をからめて、ゆっくりと握り返してきた。野点傘を通り抜けた薄赤い光の下で、二人して手遊びを続け、指を絡める。
「これ、安心する」
「俺も」
「ジョウを信じたい」
「ありがとう」
少しの沈黙。
「どうして、あんな事を言ったの」
「意地悪とかじゃないんだ」
「信じるよ」
「本当に、売るのはよくないって思ったから」
「信じる。でも、どうしてそう思ったの」
「あれは、フリーレンの一部だから」
「んん……?」
正直に考えを口にしたのだが、言葉がまずかったらしい。フリーレンはいぶかしげに眉を寄せた。
「分からないよジョウ」
「ええと」
辛抱強く待ってくれているフリーレンの前で、ジョウは言葉を厳選した。
「その……指輪はしょせん、物だろ」
「うん、売り買いはよくある」
「日本でも、指輪は資産だって考えはある」
「わたしたちの世界でも」
「でも、指輪が持つ意味はそれだけじゃないと、俺は思う。指輪を贈るって事は、何かの気持ちを託すための行為であって」
ジョウは熱弁をふるった。誰かに指輪を贈ったことはない。だが歴史を学ぶ学生のはしくれとして、人々が指輪に何を託そうとしてきたか、学んできたつもりだ。
エメラルドの瞳が困惑に揺れる。
「ん……そう、かな」
「そう。だから、あの指輪はフリーレンの一部だと思った。贈った人が託した気持ちが、今のフリーレンを形作ってると思ったんだ」
気持ちがわたしを、とフリーレンがつぶやく。すぐ目の前、その気になれば不意打ちのキスができそうな距離で、指輪を贈った誰かのことを───ジョウが知らない誰かのことを思い出している。
(むかつく指輪だ)
見も知らぬ誰かが、フリーレンの中にいる。自分と肌を重ねた小さなエルフを、誰かの想いが形作っている。
不愉快だ。あんなもの捨てて欲しいと思う。
だが、それとこれとは話が別なのである。
「俺は、俺のために、いや誰のためでも、フリーレンが物みたいに売られたり買われたりするのはイヤだ。そんな金、ビタ一文受け取るもんか」
フリーレンはむずかゆそうに唇をすぼめた。顔をうつむかせ、白髪の合間から突き出た長い耳をほんのり赤くする。
「そうかあ……そうなのか」
「そうなんだよ」
「ん……んん」
ジョウは、つないでいない方の手で白髪の生え際をくすぐった。指先に触れた皮膚は柔らかく、汗で少し湿っている。
「くひ」
フリーレンは唇を波打たせて、変な笑い声を上げた。それからジョウの指をつかんで、にぎにぎと揉み始める。
「くひ、くひ」
「くすぐったいぞ」
「んう、知ってる。わたしはエルフだけど、ジョウが何を心地いいと思っているかは……」
フリーレンの声が糖度を増した、その瞬間である。
ごほん、というわざとらしい咳払いが、二人の背後から聞こえてきたのだ。
「ごほん、ごほん。ああ、困ってしまったわ」
「ひっ!?」
「ジョウ?」
振り返ると、少し離れた腰掛けの上に、上品な和服を着た総
「ああ、はるばる茶倉にお越し下さったお客様の言葉が分からないなんて。
大衆演劇みたいなわざとらしいセリフを吐いて、老女はちらりちらりとこっちを見る。
よくよく見知った横顔を前に、ジョウは「うげ」と頬を引きつらせた。
「ジョウ、知り合い?」
「知り合いじゃない。ぜったい違う」
「ふうん」
フリーレンがおもむろに立ちあがった。両手を後ろに回し、観光客に向かって話しかける。
「Posso ajudá-la?」
「Oh, senhorita. A senhora entende meu idioma?」
滑らかな発音に、ジョウは目をむいた。
「Um pouco」
「Na verdade, não tenho certeza de como chegar lá. A Associação de Turismo não é muito prestativa」
「Sim」
老女も口元を手で押さえ、「まあ」と目を見開いている。黒い瞳を、好奇心でらんらんと輝かせていた。
「ジョウちゃん、あのお嬢さんはなんと?」
「いやさっぱり。多分ポルトガル語だけど」
「あらあらまあまあ。ポルトガルのお嬢さん?」
「違う」
「じゃあ、ブラジルの方かしら?」
「変な探り入れないでよ、おばあちゃん」
よく見れば、フリーレンは指先を小さく光らせている。もしや「言葉が通じるようになる魔法」を使っているのだろうか。
「Estou procurando este endereço」
「Quem está falando?」
「É um amigo. Vou me hospedar na casa dele」
「Sim」
会話を打ち切り、戻ってきたフリーレンが、ジョウの手を引く。
「道が分からないって。案内してあげなよ」
「分かっ……」
「あら~~♪ まあ~~♪」
さっと立ち上がった老女───というか、ジョウの祖母───が、ジョウとフリーレンの繋がれた手を取り、軽く上下に振った。
「ねえねえねえお嬢さん、あなた、通訳のお仕事に興味はございませんこと?」
◆◆◆
その日の夕方、ある立派な日本家屋の客間。
「フリーレンさん、フェルンさん、どうかしら? 歩きにくくない? すそは絡まない?」
祖母がはしゃいでいる。年甲斐もなく白い髪にかんざしを何本も挿し、着物は
そしてフリーレンとフェルンの二人は慣れない和服に身を包み、ぎこちない様子で畳の上を歩いていた。
「特に問題、ない、よ」
「は、はい、大丈夫、です」
「和服では歩幅を狭く、内またを心がけて……そうそう、お上手……ああ、フリーレンさん、大理石と宝石でできたお人形みたい……なんて罪深いお顔立ちなのかしら。フェルンさんはスタイルも所作もよろしいから、すごく絵になるわねえ」
祖母はうっとりした表情で、二人をぺたぺた触った。鼻息を荒くして褒めちぎる。
「なんか、ジョウそっくりだね」
「どこがだよ」
「言動が似すぎてて怖いくらいです」
「あらあ嬉しい。可愛い孫とそっくりだなんて」
「おばあちゃん、勘弁してよ」
フリーレンとフェルンは顔を見合わせ、やれやれと言いたげに首を振った。
二人は、観光協会の理事である祖母から、通訳の仕事に誘われたのだ。非常勤だが、時給はかなりもらえるらしい。観光地の需要と、
「これなら通訳だけじゃなくて、写真のモデルもお願いできるかも。パンフレットが華やかになるわ。ねえジョウちゃん?」
「まあ」
ジョウはつっけんどんに答えた。フリーレンと色っぽい雰囲気になり始めたところを邪魔されて、下半身の息子ともどもイライラしているのである。
「あら、つれない。お二人とも可愛らしいでしょう? とっても美しいお嬢さんがたよね? ほら、男の子なんだからハッキリおっしゃい」
「あー、うん」
実際、二人の和服姿は悪くない。祖母が持ってきたガイドの制服だ。簡素なつくりだが、水色の生地と赤い帯が夏らしく涼しげである。
「髪型もいいな」
「でしょう? フリーレンさんは、夕闇からにじむ月光のようだわ」
白と紫の髪がかんざしでまとめられ、結い上げられている。二人の白いうなじがジョウの官能をくすぐって、重たかった口を開かせた。
「フェルンは
「ばか……」
「まあ、まあまあ」
ほんのり頬を染めたフェルンを見て、祖母が両手を叩いて喜んだ。
「でもさ、おばあちゃん、言いにくいんだけど」
「あら、なんです?」
「二人とも事情があって、働く許可がさ……」
「あら、そんな事。私が何とかします」
「何とかって」
「茶倉の中でなら、何もかもお任せなさいな。なんと言ってもジョウちゃんの、お、と、も、だ、ち……ですもの」
露骨なイントネーションの付け方に、ジョウは閉口した。実際は頭に「セックス」がつくオトモダチで同居人なのだが、そんなこと言えるはずがない。
「それでジョウちゃん、どっちが本命」
「あー! あー! もう晩ご飯の支度にかかる時間じゃないかな! 二人をもてなさなきゃ! 久しぶりにおばあちゃんの手料理が食べたいなー!」
祖母の背中をぐいぐい押して、客間から追い出そうとする。
だが、祖母はむしろご満悦だ。かさついた手で、孫の手を優しくさすった。
「もうもう、この子ったら照れちゃって」
「そういうのいいから! もう早く出て行って」
祖母は、最後までフリーレンとフェルンを褒めちぎりながら客間を去っていった。
「はあ、はあ……はぁ」
「なかなか強烈なお婆さんだった」
「とっても偉い方なのですね」
「ただの公私混同だって。好き勝手して、これだから田舎の金持ちは」
だから連れて来たくなかったんだ、とジョウはぼやいた。
ここは、ジョウの実家だ。茶倉の主要産業である茶葉の栽培・加工・販売を一手に引き受ける
「立派なお家ですね、フリーレン様」
「うん、向こうの世界にはない様式だね」
古色蒼然とした柱や天井を見上げながら、フリーレンとフェルンは感心した様子だ。
生まれた時から住んで見飽きているジョウは、手持ち無沙汰に古い柱時計を見た。
「五時前か」
ああ言ったからには夕食を食べていかないと、祖母は納得しないだろう。実家での夕食は時間が決まっていて、いつも七時だ。あと二時間ほど、時間を潰さなければならない。
どうしたものかと思案していると、床板を踏む音がした。ふすまの間から、誰かがこちらを見ている。ショートの黒髪で、半袖のセーラー服を着た小柄な少女だ。
「あ、ルリ」
「……」
「ルリ、この間は心配してくれてありが」
「知らない」
反抗期の妹が、足早に逃げていく。
「ジョウ、誰?」
「ご家族ならご挨拶をしないと」
「あ、いや、いいんだ。二人とも、こっち」
手招きすると、和服姿のフリーレンとフェルンは戸惑いながら後をついてきた。客間を出て、廊下を進む。
「中にもお庭があるんですね」
「へえ、池まである」
中庭は、夕日を切り取って据付けたような輝きを帯びていた。石の配置はうつくしく、木の手入れは行き届いており、池の水面がオレンジの光を照り返す。
「鯉もいるぞ」
「コイってなんですか?」
「魚の名前」
「おいしいの?」
「どうだろう。昔とって食おうとしたら、おじいちゃんにド叱られたな」
廊下を渡り、取って付けたような洋式のドアを開ける。照明を点けて中から鍵を閉め、クーラーの電源を入れて、ジョウはようやく一息ついた。
「とりあえず座ってくれ。座布団あるから」
「うん」
「失礼します」
和服の二人が座布団の上に正座して、ジョウはベッドに腰掛ける。
「はぁ~あ」
「ここ、何の部屋?」
「誰かの寝室に見えますけど」
「俺の部屋。昔の」
ここは、ジョウが高校を卒業するまで使っていた部屋だ。八畳の部屋を洋風にリフォームしてあって、ベッドと学習机、本棚、空っぽの洋服ダンスが置いてある。飾り気はなく、シンプルを通り過ぎて殺風景だ。
「お掃除が行き届いていますね」
「なんだよ、普段から掃除しろって皮肉か?」
「違いますよ。ご家族が、ジョウさんを思いやっている事が分かるんです。大事に思われているんですね」
柔らかく微笑むフェルンは、戦争で親と死に別れた孤児だ。
それとなく
「あー、ごほん。晩ご飯まで時間あるから、ここで時間潰すしかないぞ」
「別にいいよ」
フリーレンが、本棚をしげしげと見る。
そこには子供時代のマンガや小説本が詰まっていて、古ぼけた背表紙は日焼けして変色していた。
「読みたかったら読んでもいいけど」
「字は読めない。うん? これは……」
「あっ」
フリーレンが取り出したのは、一冊のアルバムだった。ジョウの成長記録だ。確か、赤ん坊のジョウが母に抱かれている写真や、七五三、家族と川でバーベキューをしている写真などが挟まっているはずである。
「この赤ちゃんがジョウ?」
「そうだよ」
「面白い顔ですね」
「ほっとけ、てか勝手に見るな」
「わたしの恥ずかしい所は勝手に見るくせに」
「私の恥ずかしい所は勝手に見るくせに」
「すいません大声は勘弁してください木造なんです」
女の子二人は、アルバムを囲んでめくり始めた。一枚めくるごとに目を丸くし、相好を崩し、かしましく語り合う。
「わあ、可愛い」
「どこもかしこも小さいね」
「この可愛いお肉が、あんな魔物みたいな……」
「フェルン、お下品」
「むー」
「どこを見てるんだよ、俺の、どこ、を……」
ジョウは息を呑む。
いつの間にか、和服の着付けが崩れていた。ベッドから二人を見下ろしているジョウの目に、二人の胸元が否応なく飛び込んでくる。
夏の夕方、和服の合わせから、汗ばんだ白い素肌がきらめいた。
「……晩ご飯まで、あと一時間半くらいあるな」
「はい。……えっ、あっ……」
「ジョウ、やらしい」
視線が向かう先に気づかれた。フェルンは声を上ずらせ、フリーレンは蠱惑的に呟く。
二人の視線が、アルバムから離れジョウに向けられる。ジョウは上から、二人は下から、目線を交わし合う。
「二人とも、きれいな目だ」
見つめあうと、脳のどこかが何か甘いものを分泌する気がする。
頭が熱に浮かされる。汗が伝うのは夏だからか、それとも。
「ジョウ」
エメラルドのような緑の瞳が、身もすくむ情熱の火花を放つ。
「ジョウさん」
「フリーレン、フェルン」
ここはジョウの実家。今まで見せたことのない過去が詰まった場所。いわばジョウの中身。
フリーレンとフェルンがその中にいて、三人で目を交わし合い、視線の交わりで生じる愛情物質に酔いつつある。
(してみたい。三人で)
ジョウは一度まばたきして、二人を同時に見つめた。アイコンタクトは、セックスの始まり。これまでの経験から、ジョウはそう推論している。
一秒、二秒、三秒。四秒経って視線が外れなければ、それは「そういう」合図だ。
「んぅ……ジョウ、わたしたちを見てる……」
「いやらしい目、変態、えっち……ふうぅ」
二人の女が、色っぽいため息を漏らしながらジョウを見つめる。数回まばたきし、正座したまま腰を浮かそうとして、隣にいる弟子/師匠が同じ行動をとったことに気づき、また正座に戻った。
フリーレンもフェルンも、先に進むのをためらっている。ジョウも微妙な緊張を感じていた。
二人と同時に性行為をするのは、初めてではない。だが、それは一対一で抱き合うことを知らなかった時の話だ。重なり合う心地よさを知った今の自分たちが、果たして三人で情欲を交わし合えるのかどうか。
「フリーレン、フェルン。手を出して」
それを占うために、ジョウは文字通りの小手先からプレイを始めることにした。上半身を倒して手を伸ばす。右手はフリーレンに、左手はフェルンにだ。
「こう?」
「はい……」
二人も膝立ちになって手を伸ばした。指先を軽くつまみ、くにくにと愛撫してやると、女の子たちは呼吸の中にかぼそい嬌声を混ぜる。
「んく、くひっ」
「んー……」
和服の美少女二人が、ささやかな愛撫を返してきた。爪の先をつまんだり、指先同士を軽くこすり合わせたり。目と目は結び合ったままで、お互いをくすぐるような指先だけの手遊びを続ける。
その刺激に、ジョウの欲情も火がついて行く。
「あぅ……」
「くふっ」
三人はだんだん無言になって、愛撫の心地よさに没頭し始めた。女の子たちの声が、水気を感じるほど湿っぽい。
指先が離れ、今度は手のひら同士が合わさった。面と面を上下にすりあわせ、左右にこすりつけ、くるくる回す。
「ふぅ……」
「うぅ」
指と指の間をくすぐるように愛撫してやると、二人の腰がくねった。和服姿で太ももをこすり合わせるものだから、乱れた奥から白いものがちらりチラリとのぞく。
(エロい顔)
手のひらがこすれ合うたびに安心感が駆け抜けるのか、二人ともすっかり頬をゆるめていた。フリーレンは整った美貌を切なげに歪めて、フェルンは気品ある童顔を赤くして、それぞれがジョウの愛撫にとろけさせている。
「これ……いいな」
「いい……けど……」
「は、恥ずかしいです……」
「指さきだけで、あつくなってきた」
「手のひらだけで、じんじんします……」
(あー、たまんね。もっと責めさせろ)
ジョウはもう少しだけ下心を出すことにした。
ふたりの手のひらを上向きにして、骨と骨の間をマッサージする。副交感神経を活発化するツボを狙って、指の腹を二人の指先から手首に向かってこすりつけた。
かなり露骨な、性感神経への侵食だ。
「あ、んっ」
「んんぅ……」
「ジョウ、これ」
「頭がぽやっとします……」
(よし、いい感じ)
フリーレンが手のひらをもぞもぞと蠢かす。中指で、何かを求めるようにジョウの手のひらを軽く引っ搔く。
フェルンもだ。淡く爪を立てた指先で、ジョウの手をくすぐる。
たまらなくなってマッサージを強くした。三人そろって、官能のため息をつく。
「フリーレン……フェルン……」
「な、なぁに……?」
「はいー……」
返事まで間が空いた。二人とも頬を火照らせ、瞳を潤ませている。上気した顔はいかにも『発情しています』と主張していて、スキンシップで出来上がった興奮を隠せていない。
「この部屋、暑いな」
ジョウはベッドから立ち上がり、暑さを理由にシャツとズボンを脱いだ。火照った肌にクーラーの冷気が触れる。
畳の上に服を落とすと、フリーレンとフェルンの視線がジョウに吸い付いた。正確には、トランクスを盛り上げるふくらみに、だ。
「あの……ジョウ」
「ねえ……」
「ん?」
フリーレンとフェルンのまなざしには、淫らな期待が込められていた。その視線を白々とした笑みで受け止めながら、ジョウは二人の頭に手を伸ばす。
二人は従順に頭を下げた。飼い主の前にいる犬や、猫みたいに。
「あ……」
「はう」
たっぷりした長い髪は、かんざしで後ろに結い上げられている。なめらかなラインの白いうなじ、生え際から少し内側の髪は少し汗ばんでいて、ジョウを惑わす色めいた香りを放っていた。
「髪、綺麗だ」
「そお? ありがと……ん、んぅ……」
「お手入れはちゃんと、してますから……ふうう……」
二人は鼻にかかった声を漏らして、ジョウの愛撫を受け入れた。首筋や耳の後ろ、髪の生え際といった性感帯を撫でられ、心地よさそうに身をよじる。一度ならず身を任せた男の指先に導かれ、背筋をゆるやかに反らした。
「あっ、くふ……」
「ぅ、あぅ……」
(見下ろすのって、いいな)
和服姿で座布団に膝をついた二人を、ジョウはまっすぐ立って見下ろしている。
自然と生じた上下の関係が妙に心地よく、自然と口角が上がった。時間が止まり、まるで自分が世界の中心になったような、不思議な心地よさがある。
「なあ、いいか?」
ジョウの手が和服と肌の間に入り、そのまま鎖骨や肩周りを愛撫する。
フリーレンとフェルンは腕も肩も脱力させながら、隣にいる女の子を見て、目と口をぱちぱちさせた。お互いの存在を感じて、戸惑っている。
「うん……いいけど……フェルンが……」
「フリーレン様が……」
さもありなん。二人はただの師匠と弟子ではなく、長いあいだ生活を共にしてきた家族のような間柄だ。いやらしい行為を見られるのは、恥ずかしいに決まっている。
「恥ずかしいか?」
「うん……」
「そうだよな。これは、えっちな事なんだから」
「は、い」
かつて、ジョウのペニスを無遠慮にしごき「精液を採取」していた二人はもういない。今の二人にとって、ジョウと行為に及ぶ自分は「恥ずかしい」存在なのだ。欲望に任せ男と交わる、「隠さないといけない」存在なのだ。
その変化が、ジョウの胸を熱くする。欲望の奥底を熱く泡だてて、かき回して、粘った性欲を喉からあふれさせる。
「でも俺は、三人でえっちなことがしたい」
「あ……」
「あう……」
フリーレンとフェルンが、お互いに濡れたまなざしを絡ませ合った。
桃色の霞がかかったような瞳に浮かぶのは恥じらい、そして「それってありなんだ」という未知への驚きと、期待。
(もう一押し!)
「手だけでもいい。二人の手で、俺のを触ってくれないか?」
ジョウは一歩下がった。妥協した、と見せかけてフリーレンとフェルンの出方をうかがうのだ。ちょっとした賭けである。
二人は互いに瞳を交わし合ってから、身を乗り出した。
「手なら……いいよ?」
「ええ、手だけなら……」
(よし!)
二人は生唾を飲むように喉を鳴らして、膝立ちで一歩にじりよった。和服を着ているために動きづらいのか、いつもはキビキビした二人の動きが緩慢だ。
(きた……!)
二人の指が近づく様子に、生唾を飲むジョウである。和服姿の美少女二人が自分の股間にかしづき、たおやかな手を近づけている光景に、ひどく官能をくすぐられていた。
フリーレンの指先が、トランクスのふくらみに触れる。
「あっ……」
その熱と硬さに驚いたのか、指の動きが止まる。しかしすぐに気を取り直して、膨らみを確かめるようにさすり始めた。その初々しい動きは微笑ましさと同時に情欲をそそり立てる。
「わぁ……」
フェルンも息を吞んだ。おずおずとした手つきはむしろ嗜虐心を煽ってくるようだ。息が荒い。熱っぽい視線を勃起に注ぎながら、指先をそろえてサオをさすってくる。
「むお……」
ジョウは、背筋を震わせた。
二人の官能が、ペニスで翻訳されて伝わってくる。細い指の一本一本がサオの根元に寄り添い、形や大きさを測り、何らかの感情をたっぷりと込めて根元から先端まで撫で上げていた。
「いい?」
「脱がせても、いいですか?」
再びのアイコンタクト。和服姿の二人はしどけなく前かがみになり、上目づかいにジョウを見た。トランクスの盛り上がったところに手で触れ、湿った吐息を放ちながら、ねだるような甘えた目つきを見せる。
「いいぞ、二人とも」
にやけながら許可を与えると、二人は身を寄せ合うようにしてトランクスを引きずり下ろした。
勃起したペニスがぶるんと躍り上がる。そいつは二人の前で力強く天を衝き、雄々しくそそり立った。
「わぁっ」
「ひゃんっ」
フリーレンとフェルンは、目を丸く見開いて息を飲んだ。あらためて勃起ペニスを凝視する。
「うわ……二人とも」
ジョウは息を吞んだ。勃起ペニスに注がれる二人の視線が熱いのだ。熱量と真剣さがジョウの官能を激しく揺さぶり、勃起を褒められているような錯覚さえ引き起こす。
「すごい……おおきい」
「あんなに小さかったのに……」
二人分の手が伸びる。向かって右からはフリーレンで、左からはフェルンだ。
(きたっ……!)
興奮と期待をなんとか支配下に置きながら、ジョウは二人の手淫を待った。
フリーレンは手のひらを亀頭に押し当てて撫でさすってくるだろう。フェルンは手のひら全体でサオを握り込み、ゆっくりと上下させるに違いない。
だがそれは、彼女たちを三人での性交に慣れさせるための布石に過ぎない。段階を踏んで少しずつ慣れさせ、エスカレーションし、あわよくば───と、ジョウは思ったのだが。
「あむぅ……」
フェルンが、いきなり勃起にしゃぶりついた。
「うぉっ!?」
「んちゅ……」
驚いている暇もない。フェルンはぷっくりした唇を亀頭にかぶせ、吸い込みながら頭をスライドさせる。ペニスの半分ほどをくわえこんだところで、上目遣いでジョウを見た。
「む、ふー」
「あ……ぅ」
ジョウは、背骨に電流を流されたような衝撃を受けた。
フェルンは、きのう初めてフェラチオに挑んだばかりだ。なのに何の指示も誘導もなく、いきなり男のちんぽを咥えるとは。
「お……おい、いきなり……」
「むちゅ、ちゅ……んう」
「ちょ、ちょっと二人とも……」
フリーレンもうろたえた声を出している。フェルンの大胆さに目をみはり、止めようかどうしようか迷っているようだ。
しかしフェルンは、ペニスに夢中で気付かない。口をすぼめて頬をへこませ、口内でペニスにバキュームをかけている。それはちょうど、ジョウがクリトリスを吸ってやるときと同じ手順だった。
「ふー、ふー」
「うぉ……おう……フェルン、すご……」
「むちゅ、ちゅうぅ。じゅっ、じゅっ」
頬がへこみ、口がすぼまり、年若い娘のとろとろ唾液が口内の勃起を濡らす。あふれた唾液がサオを伝い、フェルンの和服を濡らしそうになって、フリーレンの手で受け止められた。
「あぁ……フェルンの口の中、どろどろ……」
「ちゅる、る」
髪や背中を撫でてやると、フェルンは嬉しそうな声を漏らして見上げてきた。ジョウのものをしゃぶりながら、「褒めて」とねだるような顔をしている。
「こんなに頑張るなんて……いい子だ」
頭を撫でながら、今度は行動を褒める。
フェラを褒められたエロ娘は誇らしげに目を細めた。そしてペニスを吸い込む力を少し強める。バキュームフェラの要領で、唇でサオを圧迫し、亀頭を吸引しながら、頭を上下に動かし始めた。
「むふぅぅうん……」
その時である。ドアの向こうで足音が鳴った。フェルンのフェラ音をかき消すように声が響く。
「──お兄ちゃん、いる?」
「むふっ!? ……うっく、んぅ」
「えっ、あ、ルリ!?」
大して厚くもない洋式ドアの向こうに、妹のルリが来ているようだ。
ジョウはもちろんだが、本格的なフェラを開始しようとしていたフェルンも、完全に動きを止めて息を殺した。
「な、なにか用か? どうした?」
「どうしてウチにいるの」
「どうしてって、お前」
「会社、継ぎたくなったの?」
「…………別に」
「意気地なし」
「誰が意気地なしだよ。俺は、いつまでも茶倉にいたくないだけだ。縛られたくない。いつか、ここじゃないどこかに行くんだ」
ジョウは、フリーレンとフェルンを交互に見た。異世界から来た魔法使い、いつかジョウをここから連れ出してくれるかもしれない女たち。
「なに? 都会に出るの?」
「違う」
「じゃあ、外国?」
「違う。もっと遠いところだ。ここじゃない」
「何いきなりイキってんの。ぼろ屋に住んで、役にも立たない古文書買いあさって、ウジウジしてただけのくせに」
ルリが鼻を鳴らすのが聞こえてきた。
軽蔑するような口調にジョウは首をすくめ、フリーレンはなんとなく気まずそうな顔になる。
フェルンは違った。ペニスから唇を離すと、「ふーっ」と強く息を吹きかける。
「ぅおぅっ!」
「お兄ちゃん?」
震えるジョウを、フェルンがジト目でにらんでくる。
「家族は大事にして」
ささやくようにジョウを叱り、またペニスに吸い付く。
「ぢゅるっ」
「んぉ」
バキューム音とジョウのうめきに、フリーレンがあきれ顔になった。ルリに聞こえていないか、ドアの方に目をやっている。
「……シカトかよ。あと一時間でご飯だから。食べなかったら、おばあちゃん泣くからね」
ルリはそう言い捨てて、どかどか足音を立てて去っていった。
「ふーっ……」
ルリの足音が遠くなると、フリーレンが長い息を吐く。そしてジョウとフェルンを交互に見て、半目になった。
「二人とも、なに考えてるの」
「すんません」
「むふー」
ジョウは謝るが、フェルンは亀頭に吸い付いて舌を伸ばしている。尿道口へぐりぐりと舌先を押し込んで、先走り汁をせがんでいた。
そんな若者たちを見て、フリーレンはため息を一つだけこぼす。
「はあ。まぁいいや。たくさん楽しまないとね。時間はそんなに無いみたいだから」
意味ありげにうっすらと笑い、フェルンの頭を撫でる。慈しむような、いやらしさを感じさせる手つきで。
フリーレンの手つきに、フェルンがペニスにしゃぶりついたまま目を細めた。
「ぷあ……」
少しして、フェルンはペニスを解放する。バキュームをやめて頭を上げ、ぷるぷる唇をめくれ上がらせながら、ジョウの肉棒を引き抜いていく。
亀頭とフェルンの唇を、あったか唾液が糸となってつないだ。
「すっかり悪い子だね、フェルン」
やや皮肉げなフリーレンの言葉に、フェルンは悪びれもしない。恍惚とした瞳で勃起ペニスを見つめ直し、根元を支えながら上下にしごき始めた。
「おっきい……これ、好き……」
「は?」
それはフリーレンの声だった。静かな表情のまま、「は?」ともう一度繰り返す。
その眉間にかすかなしわが寄るのを、ジョウは確かに見た。
「フリーレン様は、お嫌いですか?」
師の態度をものともせず、フェルンが問い返す。唾液で濡らしたちんちんをシコシコしながら、隣にいるフリーレンの反応をじっと待つ。
「あ、えと……嫌いじゃ、ないけど……」
フリーレンは目を白黒させた。弟子の積極性にたじろぎ、次の言葉を選ぼうとしてか、まばたきを繰り返す。
フェルンはそんな師匠の手を握り、勃起ペニスに押しつけさせる。
「ほら、こんなに……こんなに硬いですよ?」
「……っ」
「フリーレン様も、おクチでしてみませんか」
「え、そんな、何言って」
「ジョウさん、とっても興奮しますよ」
「いや、あの」
フリーレンは瞳をぐらぐらと揺らし、フェルンの瞳に写る自分自身を見た。そして怯えたように顔を背ける。
「一人だけだと、恥ずかしいですから」
「や、やり方が、分からない、しぃ」
「教えて差し上げます。ね?」
「……だれ。フェルンをこんな悪い子にしちゃったのは」
フリーレンが非難するようにジョウを見る。
ジョウとしても当惑した気分だ。フェルンだって初心者には違いないのに、いったい何を、どう教えるつもりで誘惑しているのかサッパリである。
とは言え、フリーレンがフェラチオをしてくれるというなら、ジョウに異論があるはずもない。
「俺もして欲しい。いいだろ?」
「む……」
「フェルンと同じ事を、フリーレンともしたい」
「…………」
沈黙の間を、フェルンが手コキ音でつなぐ。くちゅっくちゅっという軽いネバ音をさせつつ、あまり力を入れない微妙な加減で手とちんぽをスライドさせる。
やがてフリーレンが、ためらいがちに口を開いた。
「それ、貸して」
「はい」
(よし!)
ジョウは心の中でガッツポーズをとった。やや情けない成り行きだが、ともかくもフリーレンとフェルンが同時のフェラチオに挑んでくれる状況を作れたのだ。
フェルンがちんぽを手で支えて、師匠の唇に近づけていく。
「はぁ……」
ジョウが見下ろす目の前で、フリーレンの吐息が官能の炎を宿した。ふうーと深く息をつき、自分の意思で顔を傾け、ペニスに唇を近づけていく。
「ちゅっ」
小さなエルフの小さな唇が、亀頭に触れた。一瞬だけだ。すぐさま離れて、助けを求めるように紫髪の弟子を見る。
フェルンは優しく微笑み、ジョウの陰毛を小指でくすぐりながら、ペニスを唇に押しつけた。
「お口に入れて、濡らしてあげてください」
「ほ、ほれから?」
「どうすればいいですか」
「そこで俺に振るの?」
「あなたのですよコレは」
「そうだけどさあ」
「もう、あなたが命令しないと始まりません」
「……まず濡らして」
「んむ」
ついにフリーレンが、亀頭を口に含む。意外にぽってりした唇の中へジョウの肉を迎え入れ、くちゅくちゅと唾液を絡ませてくる。
「うお」
ジョウは唸った。フリーレンが、自分のいちもつに吸い付いているのだ。その事実だけで、ジョウの胸はドキドキと高鳴り始める。
まだちょっと、触れてくる歯が痛いが……。
「歯は立てずに、唇と舌で舐めてくれ」
「ふぅー……れぅ……」
フリーレンは深く息を吸い込み、口の中で舌を動かし始めた。ぺちょぺちょ亀頭を舐め回す。
舌使いはやや荒っぽく荒削りで、技巧はない。動かすだけで精一杯という感じだが、それが逆にジョウの情欲を燃え上がらせた。
(フリーレンのフェラチオ。あのフリーレンが、俺にフェラチオしてる)
「ちゅぷ……はむ」
フリーレンは不器用だった。息をした際に口を広げてしまい、ジョウのちんぽを寂しくしてしまう。だけどすぐさま気を取り直し、また口いっぱいにちんぽを頬張ってくれる。
唇と舌の柔らかい感触に、何よりその健気さに、ジョウは腰から下が蕩けるような快感を覚えた。
「れう、んちゅぅ」
「すげ……あ、いい……」
「はむ、んぐ……じゅる、っふ」
フリーレンのほっぺたに、ジョウの陰毛がくっつく。
「気持ちいいよフリーレン。すごく上手だ」
「ふぅー……」
ジョウはフリーレンを褒めてやる。もちろん上手だなんてウソだが、フリーレンを喜ばせるためならウソも方便だ。
そして褒めながら髪を撫でる。後ろにまとめられたフリーレンの髪を、毛先をもてあそぶように撫でた。
「んむー」
フリーレンはしゃぶったまま、くすぐったそうに身をよじる。口を離すまいと余計にしがみつき、唇でサオを締め付けながら、ちゅぱちゅぱと音を立てて亀頭をしゃぶり続ける。
「ジョウさん……」
フェルンが顔を傾けて、サオの根元にキスしてきた。フリーレンがしゃぶっていない部分へだ。ジョウの陰毛に鼻先が触れるのもいとわず、リップ音を鳴らして、亀頭とサオの付け根に何度もキスをする。
「あむ……ん」
「お……」
ひとしきりキスしてから、陰毛を唇で挟み込む。軽く引っ張ってから、少し苦しそうな顔をしつつ唇を離す。
クール系淫乱娘の唾液でコーティングされたジョウの股間はてらてらと輝き、さっきよりも色味が増しているように見えた。
「フェルン」
「なんですか」
「なんか、ありがとうな」
「う~……んっ!?」
照れて赤くなった頬に優しく触れてやる。人差指と親指でなめらかな頬をくにくにといじると、フェルンはびっくりして目を見開いた。
「ふあぁ……?」
「気持ちいい?」
「えと、は、はいぃ……」
「フェルン、ここも好きだろ」
ぷにぷにほっぺに飽き足らず、ジョウはぷっくりとした唇もいじった。指先で口唇の周辺をさわさわと愛撫し、人差し指を口の中へちょっとだけ入れてみる。
「んむっ……ちゅっ」
「もっと舐めてみて」
「んぅ……ちゅっ、ちゅるぅ……」
フェルンは小さな口を少しだけ開き、ジョウの人差し指をちゅるんと吸い込んだ。そのまま頬をすぼませて、チュウチュウと吸引する。
サオをしゃぶるフリーレンの頬が膨らんだり引っ込んだりするのを眺めながら、ジョウはフェルンの口の中を指でいじった。
(すげえ。すげえよ。フリーレンとフェルンと、同じ部屋で、三人で、いっぺんに)
フェルンが指をしゃぶっている。
フリーレンがちんぽをしゃぶっている。
二人とも熱心に舌を動かして、ジョウを感じさせてあげようとしているのだ。二人の女の子から愛撫されるという非日常的な状況が、ジョウの興奮を異常なまでにかき立てている。
それに、面白いことも分かった。
「ううぅ~、くふっ、んふー……ふちゅる」
「はあぁ~……ちゅっぷ、ちゅく……」
フリーレンもフェルンも、明らかに快楽を感じている。どうやら口内に性感帯を持っているようなのだ。
それは上あごの裏、ふつう人には見せることのない口蓋と呼ばれる部分だ。そこがチンポに接触したり、あるいはジョウが指でくすぐってやったり、刺激を受けるたびに二人はピクッ、ビクッと身体を反応させる。
(あ、やべ、やべっ)
ジョウは慌てた。急に射精の衝動が高まってきたのだ。二人の官能的な声や仕草──そして何より、自分のちんちんに奉仕してくれる彼女たちの可愛すぎる顔面を見ているだけで、ジョウはどうしようもなく高まってしまう。
「ストップ、ストップだ。気持ちよすぎる」
「はぁ……ちゅむ、んっ……」
「れぅ……」
「手も口も離せ。もう出そうだから」
「……」
ちゅぽん。
フリーレンの口から抜け出ると、唾液でコーティングされたちんぽは天井に向かってビンッと反り返った。
フリーレンは名残惜しそうに唇を舐め、フェルンはぼーっとした顔で口を半開きにして、びくびくと脈動するちんぽを見つめる。
「ふー……ふー……」
「ジョウ、すごくいやらしい顔」
「ふふ、鼻の下が伸びてます」
「耳まで真っ赤だよ」
「息が荒くて、正直怖いです」
「お、お前らだって……」
二人とも顔どころか首筋まで朱に染まっていた。一目瞭然、ジョウと同じかそれ以上の興奮を味わっている。
淫らに染まった二つの美少女顔が、再びジョウの股ぐらを注視した。
「さっきのやり方だと、この辺りが寂しそうだね」
フリーレンが、サオの裏側、縫い目の所を指でくすぐる。手コキは何度も経験しているから、刺激するポイントは心得ているらしい。
「ここも、好きなんですよね」
フェルンが、手をキンタマの下に潜り込ませ、陰嚢や会陰部をぷにぷにと揉みしだく。
「ふぐ……すげえ興奮する……」
ジョウは思わずうなった。びん、びん、とサオが張る。
二人の美少女が整った顔を自分の股ぐらに寄り添わせ、指先で奉仕してくれていた。「私はあなたの気持ちいいところをちゃんと知っていますよ」とアピールしながら、すました顔で愛撫してくる。
「あ、また出てきた……」
フリーレンが目をつぶり、ぴーんと伸ばした舌先で亀頭をちょんとつつく。ガマン汁を舐め取って、ぺろりとなめ回し、細いのどをごくりと上下させる。
「熱い……おっきい……好き」
フェルンがジョウに目線を合わせつつ、開いた唇をサオの側面にぴとりとくっつけた。紫の目をジョウに向かって流しながら、あったかい唾液をたっぷり溜めた口でぶちゅう、と肉茎を吸い立てる。
「はむっ」
「れりゅ……ちゅっ」
二人の美少女の唇が、カウパー液にまみれた亀頭を左右から挟み込んだ。そして、ピンクの舌でねぶり回す。
ねろん、ねろん、れろん。
男の最も敏感な部分を刺激される感覚は、たまらなく気持ちがいい。その心地よさに加えて、自分の股ぐらで二人が淫らにベロを動かしているという非現実的な光景に、ジョウの頭はクラクラと揺れた。
(ああ~……なんだこれ)
一度落ち着いたはずの興奮が、再びジョウの股間にこみ上げてくる。心臓がバクバクと跳ね、フル勃起ちんちんに血液を送り込む。サオの芯にまで火がともるようだった。
「出したいっ」
オスの性欲が高まり、腰の奥に溜まっていた繁殖衝動があふれそうになる。その感覚に後押しされ、ジョウは無意識に腰を突き出してしまう。
フリーレンの頬を打とうとした腰を、フェルンがそっと受け止めた。
「いいですよ出して」
サオを両手で包み込み、フェルンは上下にさすってくる。まるで慈母のようにジョウを見上げながら、指で作った輪っかで剛直をしごき始めた。
「んっ……ん、え、ぇ」
サオに唾液を垂らして滑りをよくし、柔らかい手つきの往復運動を繰り返す。
「あー……フェルン、気持ちいいよ」
「はい」
返事すると同時に、フェルンはカリ首に指をかける。指で作ったリングで亀頭をきゅっきゅっと締めてきて、尿道の奥がむず痒くなった。
フリーレンも負けていない。サオの根元を優しく掴み、しごくフェルンをサポートしながら、ちんぽキスでちゅっちゅと小刻みに吸い上げてくる。
「おおう、おー、あー、すっげ」
二人の少女に丹念な愛撫を施されて、ジョウの内なる衝動は頂点に達しようとしていた。
「ねえ、ジョウさん」
「え、なに、なにっ」
必死でこらえるジョウに、フェルンが問いかける。気のせいでなければ、声はわずかに上ずって、早口になっていた。
「精液飲んでいいですか」
「え」
「ダメ」
フリーレンが横から口を挟んできた。フェルンはそれを無視して、切羽詰まった口調で言う。
「飲みたいんです。あなたの精液をお腹の中に入れて、……私に染みこませてみたいんです」
しこしこ、しこしこ、しこしこ。
すがるような目つきで懇願しながら、指で作った輪っかで何度も亀頭とサオの境目をしごく。
ジョウだって望むところだ。可愛いフェルンの口内に精液ぶちまけて、ザーメンくさい息をふー、ふーと鼻から吐き出させてみたい。
ただ……ただ、そうしてはいけない理由があった気がする。ジョウの精液は、そういう求め方をされてはいなかった、ような……。
「飲んで、くれんの?」
「はい、ぜひっ」
「ダメ。フェルン、止めなさい」
フリーレンがぴしゃりと言い放った。その口ぶりは、自分の意見を無理に通す時のそれだ。
フェルンが、くしゃっと顔をゆがめる。
「フリーレン様───」
「こら、フリーレンっ」
「んふっ!?」
頭にきたジョウは、フェルンが言い終わるより早く、右手をフリーレンの胸元に突っ込んだ。和服の合わせ目から手を差し入れる。
「あっ、あんっ」
「何か分からんけど、余計なケンカすんな」
もぞもぞ動かして、フリーレンの乳頭を探り当てる。ジョウの指にコリコリの質感を伝えるそれを、人差し指と親指でつまんで押しつぶす。
「ひ、ひっ、いたっ、止めてっ」
「わざとやってんだよ。ケンカなんかして、お仕置きだ」
乳首はクリトリスと並ぶ性感帯で、舐めてやればフリーレンもフェルンもたちまち機嫌がよくなる。フリーレンは普段よりさらに乱れ、フェルンはいつもの冷静さをかなぐり捨てる。
だがそれだけに敏感で、乱暴にいじると痛いらしい。
「フェルン、お前もだ」
「……はい。お仕置き、お願いします」
フェルンにも同じようにする。胸元に手を突っ込んで、乳肉をたわませ、コチコチに勃起した乳首を指で押しつぶした。
「あぐっ……」
「痛いだろ」
「……はい」
「ケンカなんかするな」
「はいっ、もうしませんっ」
悲しそうで恨めしそうで恥ずかしそうで、それでいてどこか嬉しそうな顔をして、フェルンが叫んだ。
「分かったな」
「はいっ」
念押しに対して返事するなり、フェルンは亀頭にしゃぶりついてきた。
ずちゅっずちゅ、と吸い付いてくるあったかい口内に、カウパー混じりのヨダレが溜まっている。
「よし」
「ジョウ、不愉快にさせてごめん……」
フリーレンもおとなしくなった。サオをしごき立てながら、フェルンの隣に顔を寄せる。
「代わって」
「はい」
そうして、ちんぽがお口からお口へ。フェルンの唾液でぬるぬるになったペニスが、フリーレンの唇に押し当てられる。
「ん……」
「すげえ、フリーレン……」
小さな口を精一杯開けて、先端を口に含む。亀頭が半分くらい隠れた状態で、尿道口の間に舌を差し込み、れろーっれろーっとスローに舌を前後させる。
「うぉっ……」
じゅっぽ、じゅっぽ。
下品な音を立て、唇で亀頭をしごくように顔を上下させる。唇の肉が亀頭にまとわりついて気持ちいいし、熱い舌のぬめりもたまらない。
「は……」
とろんと目を潤ませたフリーレンが、ちゅぱっと肉棒から口を離した。
次はフェルンの番だ。垂れ落ちるフリーレンの唾液をれろーっと舌ですくうと、それをそのまま肉棒にまぶす。
「んっ……ジョウさんっ、ごめんなさい……」
「ああ、もう気にすんなって」
フェルンが亀頭に軽くキスして、横からサオ部分を甘くくわえ込む。ちゅぽちゅぽと唇でしごきながら上に登っていき、カリ首まで来たところで顔をスライドさせ、裏筋をぺろぺろと舐めてくる。そして……。
「あーむ……」
「おおっ」
にゅぷ、と柔らかい唇に挟まれる感触は、まさに天国だった。熱くぬめった口内はゆるい圧迫感でペニスを包み込み、その上唾液まみれだ。頰がへこむくらいまで強く吸い付かれれば、もう腰砕けになってしまう。
「んっぐ、ごくん」
フェルンが喉をごくりと鳴らす。だくだく溢れるカウパーと、自分の唾液を精液代わりに飲み込んだのだ。
その吸引で、ジョウは射精寸前まで押し上げられた。
「んはぁ……ンフ……すごいです……」
男の棒を吐き出したフェルンが、感嘆のつぶやきを漏らす。醜い欲望でパンパンになった肉棒を愛おしげに撫でさすり、その根元にそっとキスをする。
「んっ……んっ、出して、下さい。あなたの、大事な精液、私に下さい」
「ジョウ、出して。ん……ぁむ」
フリーレンがしゅっしゅっとリズミカルな動きでサオをしごき上げる。亀頭の右半分を口に含み、尿道口を露出させた状態で、ねろぉ、と舌を側面に這わせてくる。
「フリーレン、出るっ」
ジョウがそう叫んだ瞬間だった。
びゅく、びゅるるるるっ。
サオからおびただしい量の白濁液がほとばしる。ジョウは腰が溶けそうな快感に背筋をこわばらせながら、精を吐き出す。
噴出した精液は、いつの間にかフリーレンが用意していた容器の中へ落ちていった。
「……」
無言のフェルンが、びゅっ、びゅるるっと勢いよく精液を吐き出すペニスを手で支える。容器の中にしっかり精液が入るように、その精液を後で魔法の触媒に使えるように、一滴も無駄にしないように。
「んむんむ」
フリーレンがペニスに吸い付いている。亀頭に唇を当てて上下の肉ヒダでマッサージしながら、ゆっくりシゴいて一滴残らず搾り取ろうとしていた。
「はあ、ああ……二人とも、ありがとう」
ジョウは射精の余韻に浸りつつ、呼吸を整える。
射精間際に一悶着あったのはいただけないが、今はどうでもいい。頭の中にあるのは、フリーレンとフェルンに対する感謝の思いだけだ。
「よし……ご褒美だ」
「んふっ……あ、ん、ジョウ、やさしい……」
「あン、それいいです、もっと……」
フリーレンとフェルンは、とろんとした声を重ねる。ジョウの手に、乳房を弄ばれ始めたのだ。二人は胸を突き出すようにして、ジョウの愛撫に身を委ねる。
どちらも最高の手触りだ。男をイかせたことでドッとあふれた女性ホルモンが、可憐なちっぱいと卑猥なでかパイを女の欲望でパンパンにさせていた。
「フェラチオ、すごく上手だったぞ」
ジョウは二人のバストラインを確かめるように指を這わせた。乳房を優しく揉みしだき、乳輪のまわりを小指でくるくるなぞり、コチコチの乳首をつまんでいじくり回す。
「うん……ジョウ、たくさん楽しんで……あぅうン」
「おっぱい、好きなだけいじって下さい……はァ、気持ちいいですっ……」
和服の美少女二人は、背をのけぞらせ、胸を突き出し、五分、十分とジョウが与える快感を堪能し続けた。
そしてジョウも、二人の痴態を楽しみながら、ずっと乳房を弄んでいた。フリーレンとフェルンが、やがて淫楽の炎を燃え上がらせて、燃え尽きるまで。
「あーッ、ちくび、ちくび気持ちいいっ、すきっ、ジョウの指すき、すきっ! あッいくっ!」
「やぁン、そこっ、撫でてっ、コネてっ、好きッ、おっきな手すきッ、ああ……イっ……」
◆◆◆
「おいしかったね」
「はい、すごいおもてなしでした」
茶倉の夜道を、フリーレンにフェルンと共に歩く。実家で夕食をご馳走になった帰りだ。二人はすでに、和服から魔法使いの服に着替えている。
「あの、すき焼き? お肉、すごかったね」
「松阪牛だからな」
「すごかったです。おハシで切れるくらい柔らかいのに味が濃くて、お口に入れると脂身がふわぁっと溶けて、生卵との相性も抜群で」
わいわいと話しながら、街灯もまばらな道を歩く。空には夏の大三角形がきらめいているが、月は見えない。この茶倉の夜は、何も見えない暗闇が長く続く。
「素敵なご家族でしたね、フリーレン様」
「フェルンがそう言うなら、そうなんだろうね。あの人たちの愛情や想いが、今のジョウを形作っているんだ。そうだよね、ジョウ」
「別に普通だって」
それでも歩き続けていると、雲が晴れた。夜闇に月が見え始める。
「フェルン」
「はい」
呼びかけるとフェルンは立ち止まり、ジョウの腕をキュッと抱え込んだ。
フリーレンはジョウの袖に手を伸ばし、ちょんとつまむ。
三人で月を見上げながら、ジョウはぼそぼそと言う。
「お月さん、きれいだな」
「そうだね」
「とっても」
「……なあ、その……連れてって、くれないかな。二人の、世界へ」
ずっと不満だった。何もない田舎に生まれて、家は茶倉で一番の金持ちで、祖父母も両親も自分を愛してくれて、だけど将来を選ぶ自由はないことが。
だから歴史にハマった。今ではないいつか、ここではないどこか遠くを夢想して、古文書を読みふけった。
そこに現れたフリーレンとフェルンは、まさに未知の固まりだった。異世界から来たエルフで、魔法使いで、今まで見たことがないくらいに可愛い女の子で、そしてえっちで……。
フリーレンとフェルンと過ごしたこの二ヶ月は、ジョウにとって、これまでの人生で最高の時間だったのだ。
「そっちの世界でなら……帰るためじゃなくてさ……俺たち、もっと……」
「……」
フェルンは、無言でジョウの腕に額をこすりつけてくる。その表情は、影になっていてよく分からない。ただ、白い月光が照らす耳が赤くなっている気がする……。
「……ジョウ」
フリーレンが、夜空を見上げた。深呼吸を何度かして、それからジョウをまっすぐに見る。
「ダメだ。
あたかもギロチンの刃が落ちるように、その言葉は響いた。昼にも聞いた、男性的で硬い言葉づかいだ。
「フリーレン様」
「そんな」
ジョウはがく然として、フリーレンの横顔を見つめる。夜闇にぼうっと浮かぶ輪郭は、これ以上ないほど整っていて、不変の美を感じさせて……どこか、石のようだ。
「なんで」
「死ぬからだよ。考えたことはなかった? 『人を殺す魔法』が当たり前に存在している世界は、どんなに危険か、って」
それは、とジョウはうめいた。ない、と言い切れない。心のどこかで、危険だと気付いていたのかもしれなかった。
「フリーレン様、私がこの人を守ります。それではいけませんか?」
フェルンが、抱きしめたジョウの腕をさらに強く引き寄せた。体を石のように硬くして、師の横顔を凝視する。
「ダメ」
フリーレンは簡潔に否定した。少しずつジョウから身を遠ざけながら、夜空を見上げる。
「ダメだよ。足手まといを連れていたら、フェルンまで死んでしまう。『天国』にもたどり着けない。フェルンが魔法の才能をドブに捨てることを、わたしは許容できない」
フリーレンが、少しずつ遠ざかっていく。
フェルンの体温も、ジョウからゆっくり離れた。
「ジョウ」
澄んだ声が、名前を呼んだ。熱くもなく冷たくもなく、高くも強くも低くも弱くもない、ただただ自然な声である。
「帰ろうか。また、気持ちいいことしよう」
「帰りましょう、ジョウさん」
「実は、魔導書の解析がかなり進んでいるんだ」
「精液も、集まってきています」
「時間はそんなに無い。たくさん楽しまないとね。お別れする時に、やり残しがないように」
ジョウは言葉を失い、ただ立ち尽くしていた。
フリーレンとフェルンはもう完全に、ジョウへ背を向けている。
「お金、けっこうもらえそうだよね」
「はい、時給も良いし、忙しくなりそうです」
「貯まったら、街でデートしようよ」
「この世界の服、買いたいです」
「一緒にお風呂に入れるような宿、探そうか」
ジョウの脚が、ひとりでに動く。心を置き去りにしたままで、体だけが歩き出していた。
(続く)
ここまで読んでいただきありがとうございました。
お気に入り・感想・評価など、いつもありがとうございます。更新の励みにしております。
次回は、異世界美少女コンビとラブホで3Pセックスする話です。お楽しみに。