たのしい異世界ハクスラ生活、あるいは超紳士的英雄譚 避難所 作:いらえ丸
まぁそこまで繋がりのあるエピソードじゃないので別にええでしょう。
例によって言う程R18か? って感じなので、その辺はご容赦下さい。
そろそろ寿司を食わないと死ぬぜ! って気分になった訳ではないが、俺達は異世界モノお馴染み東の国枠であるリンジュ共和国へ旅行に行く事にした。
目的は勿論、慰安の為である。最近戦ってばっかだからね、仕方ないね。旅のしおりは余暇余暇アンド余暇。一応道場通いも含まれてるが、俺にとっては余暇なのだ。
長い人生、可能な限り心を豊かにしないとな。
当然、楽しみな旅行を楽しむには、前準備が必要不可欠だ。お祭前の時間と同じで、旅の支度も楽しいものである。イリハ特製五目チャーハンを食べた後、善は急げと一党全員で借家の掃除に取り掛かった。
とはいえ掃除は普段からマメにしてるので、それほど時間はかからなかった。掃除しにくい箇所は【清潔】ブッパで何とかなるしな。
「これと、これと……あとこれもお願いします」
「旅行先でも本読むんじゃな」
「旅行中だからこそ読みたい本があるんです」
掃除を終えて、皆の荷物を俺の収納魔法に入れていった。グーラは本棚から旅先で読む本を。イリハは地下室にある漬物を。そんでレノは画材一式を。最近お絵描きにハマッてる天使曰く、現地でリンジュの風景画を描きたいらしい。そういうの凄く良いと思う。
「おぅ、亭主殿じゃねぇか。あんま片付いてねぇけど上がってくれよ」
で、その日の夜にシャロの家に行ってリンジュ旅行に行く旨を伝えた。
リンジュ温泉と聞いて最近肩こりが辛いらしいシャロは心惹かれているようだったが、彼女にはアルヴの森でルーニア代表としてのお仕事があるのだ。
などと軽く世間話を挟みつつ、彼女と一つ約束を交わしてから別れた。
「きひひ♡ 楽しみッスね、ご主人♡」
「ああ」
「あら、嬉しそうにしちゃって」
本当に楽しみである。
楽しみなのでその夜はチャージタイムとし、Bで止めて眠った。
翌朝、ギンギンになってた我が矜持を瞑想で鎮め、諸々の用意を終えた俺達は転移神殿で国外行きの手続きをした。
俺は第三王子から頂いた最強通行証を持ってるので何時何処に行っても構わないのだが、これも一つの義理立てである。束縛されてる訳ではないが、雇い主にはイシグロは今リンジュに行ってますって言っとくべきだろう。
「あれ? お前またリンジュ行くの? 去年も行ってなかったか?」
「ええ。リンジュは良いとこですよ」
「腰が軽いねぇ~。おっさんになると、体力はともかくこう旅に出る気力が無くなっちまって……」
手続きを済ませた後は、顔見知りの同業者への挨拶回りだ。
何度も模擬戦をした冒険者と再戦を誓い、一人称が「オデ」の銀細工にはお土産を約束し、リカルトさんやラフィさんといったベテランとも別れの挨拶を交わしていく。
「あれ? ウィードさんは?」
「ああ、あいつぁ機球迷宮の調査で忙しそうにしてるよ」
「へぇ、そうなんですね。あ、シラノイさん……ってご存じですか? 一応彼にも挨拶をしておこうかと思ってたんですが」
「んぁ~、あの狐人の? 多分、娼館じゃねぇかな」
「えぇ?」
「それがよ。この前、待合室でばったり会っちまったんだぜ。しかもニヤニヤ笑いながら声かけてきてよ。最近は森人にハマッてるとか何とか……」
そんな感じで、いない人にもよろしく伝えてもらう事に。
「そうですか。最近は迷宮に潜り続けてましたからね」
「お前、ニーナさんへのリンジュ土産を忘れるなよ」
同じ内容をニーナ&クリシャナコンビにもお話すると、片割れの淫魔さんは何故だか名残惜しそうな表情を浮かべていた。
お話し中、俺の腰にある無銘を見つめてたあたりニーナさんは模擬戦をしたかったのかもしれない。俺も大概だが、この人ほど毒は回ってないと思う。マジで戦闘狂だよこの人。
その他、借家の貸主に旅行の事を伝えたり、ばったり会ったパイモさんとお話したり、夕食の用意をしたりしてたら、気付けば夜になっていた。
そろそろかなと思っていると、魔導チャイムが鳴り響いた。
「お、おぅ。昨日ぶりだな」
玄関扉を開けると、そこには炎髪灼眼のシャロがいた。
その手には旅用と思しき大型カバンが提げられている。明日、彼女は止まり木協会本部で一泊し、諸々集まってからアルヴの森へ出発するのだ。
で、今日は俺達の借家にお泊りしに来たのである。
「まぁ上がってくれ。ちょうどご飯出来たばっかだから」
「お、お邪魔しま~す」
もじもじしてるシャロを招き入れ、出来上がったばかりの飯を囲んで食べる。昨日会ったのは別腹で、久しぶりのシャロ来訪を皆は歓迎していた。
飯が終わったら風呂である。これまた久々のサウナにより、二〇〇〇歳ロリババアは整っていた。
身も心もポカポカになったところで、後は寝床に入るのみ。
「よ、よろしく、お手柔らかに頼むぜ……」
「そう緊張しなくていいッスよ♡ どうせすぐ慣れるッス♡」
もちろん一つのベッドで。六人じゃなく、七人で。今宵、俺達は一緒に寝るのだ。
シャロは、彼女の意思で、そういうつもりで来たのである。
曰く、ふとした時にシャーロットは初めての事を思い出して悶々としていたらしい。
有り体に言うと、性の悦びを知った事で、独りが寂しい夜があったというのである。
性欲云々は置いておくとしても、彼女は家族を失ったばかりの身の上だ。その精神状態は推して知るべし。加えて、遠からずルーニア代表としての仕事が待っているというのだ。血の務めとはいえ、緊張して然るべきだろう。
そんな中、俺達がリンジュに行くと聞いて、無性に心細くなったそうだ。
勇気が欲しい。慰めてほしい。甘えさせて、安心させてほしい。言葉にはしていなかったが、彼女の心が何を求めているかは明白だった。
「あくまで予行演習だから……」
とは、シャロの談である。
貞操観念高めの森人らしく、この交合要請はあくまで子作りの為の予習であり、快楽目的ではないというのである。だから断じてエッチではない、と。
まあ、俺からすると後継者作りをおねだりしてる時点で江戸指数一九一九点で満場一致のドスケベエルフなのであるが。彼女の中ではそうなのだろう、彼女の中では。
「れろれろ♡ んふぅ♡ あむ♡ ぢゅぅうううう♡」
「マスター♡ もっと舌伸ばして♡ れろぉ♡ はあ、んっ♡」
「はぁ♡ はぁ♡ 凄くエッチですご主人様♡ はむっ、んじゅるるるる♡」
「はぁい♡ 脱ぎ脱ぎするのじゃ~♡」
薄暗い寝室。お互いの寝間着を脱がしながら、皆と抱き合ってキスを交わしていく。
グーラの甘噛みを享受しながら、レノとルクスリリアでダブル・ベロチューを交わす。俺のパンツを脱がしたイリハの眼前では、オーバーチャージした聖剣が聳え立っていた。
そんな光景を、シャロは目を丸くして見入っていた。顔の火照りがエルフ耳に伝播して、感情を表すように小刻みに上下している。
「シャロ」
「んむっ? んぅ……ちゅ♡ んぁ、はむ♡ ちゅ、ちゅう♡」
びっくりしてるシャロを抱きしめ、安心させるように優しく唇を合わせる。
キスに慣れていない彼女をリードしていくと、彼女の瞳は一瞬でトロけた。
「はぁ♡ しゅ、しゅご……♡」
唇を離すと、半開きのシャロの口から小さな舌が名残惜しそうに突き出ていた。
そんな可愛らしい舌を吸ってやると、彼女の喉奥からくぐもった嬌声が漏れた。ピクピクと、森人の小さな身体が震えている。
「チョロ過ぎないッスか?」
「う、うるへぇ♡ アタイは別にチョロくな……んは♡」
当然ながら、シャロはまだ不慣れである。
だから、皆で解す事にした。これも一つの協力プレイだ。
「うわっ、そんなとこ吸うな♡ あっ、アタイはお前等の母親じゃ……ひぃん♡」
ベッドの真ん中に座って、俺が後ろ抱きにしたシャロを皆で弄り回していく。
イリハとレノは小さな胸に吸い付いて、ルクスリリアは俺とシャロの間に首を突っ込んでいる。腕の中のシャロはされるがままで、次第に甘い声を出していった。
「ちゅぱ♡ んはぁ、むぢゅ♡ れろれろれれろぉ……♡ はむ♡ じゅる♡ ぢゅぅ♡ れろっ、あむっ♡ ちゅ♡」
シャロを抱っこしながら、エリーゼとキスを交わす。反対側、俺の肩に顎を乗せたグーラは全身を擦り付けて耳の後ろの匂いを嗅いでいた。
「ん、お願い♡ マスター♡ はぁっ……♡」
シャロの身体を限界まで楽しんだところで、ベッドから下りた俺は全員に飼われる犬になった。
姫に傅く騎士のような体勢で、命じられるまま奉仕を行う。レノはこれがお気に入りなので、最中は普段小さくしている翼を目一杯に広げるのだ。
いつもより長く、丹念に。そうして全員分を終わらせる頃には、俺の方も限界ギリギリだった。
「こ、これで合ってんのか……?」
「大丈夫ッス。最初はそんなもんッス。でも歯は当てちゃ駄目ッスよ~」
だが、今は勢いのまま貪る時ではない。股間の荒魂を鎮めるべく、ケーキ入刀の前に夜の地鎮祭を行う事に。
初めて挑むシャロに、ここでもルクスリリア教官の熱血指導が飛んでいた。シャロの口技は決して上手ではなかったが、見稽古による技術習得の過程を体験するのは最高だった。
「んぅ……! んぐ、んっ……! はっ、はぁ、はぁ……! 飲み込んでやったぜ♡ どうだこの野郎♡」
「ふぅん、根性あるじゃないッスか」
ウォーミングアップが終了したところで、そろそろ本の番である。
「ご主人♡ 最初は勿論アタシッスよね~♡」
「寒くなってきたわ♡ 温めて頂戴♡」
「お願いします♡ ご主人様の匂いで♡ もうこんなになっちゃってるんです♡」
「ほれほれ♡ 主様の大好きな尻尾振りじゃぞ~♡」
「ん♡ 準備完了♡」
「ひぃ~♡ ホントに入るのかよソレぇ……♡」
どれにしようかな、と。俺はベッドの縁に並んだ六つの尻に触れていき、一つ一つ感触を確かめていった。
おねだりをするように、ケモロリ勢のふわふわ尻尾が揺れている。淫魔と天使の細い尻尾が俺の指に絡みつき、銀竜の流し目が俺を射貫く。静粛なはずの森人の眼は、口より雄弁だった。
決めた。むぎゅっと、俺は一番元気に振られていたイリハの尻を鷲掴みにした。
「んぉおおお♡ 主様のが♡ 主様のでいっぱいじゃ♡」
残念そうにする周囲の声を、空いた手で黙らせる。
イリハを抱っこし位置を変え、目を見開いているシャロに見せつける。場の雰囲気に中てられたか、彼女は自分で自分を慰めていた。
そのまま、一党を平等に愛しまくり、全てを教材にさせてもらった。
「おぉっ♡ い、意外とすんなり♡ はぁ♡ はぐっ♡ いい感じだ、亭主殿♡」
そして、最後はシャーロットの番である。
焦らしに焦らした甲斐あって、彼女に痛みは無かったようだ。順応時間も程々に、ただ只管に腰の動きに集中している。
最中、シャロは面白いくらい上り詰め続けていた。それを面白がった皆が手加減を止めて弄り回す。殆ど音の鳴る玩具のような扱いだった。
「んはぁ♡ アナタ、まだまだ元気ね♡ 食べてあげるわ♡ あむっ♡ んふぅ~♡」
「ならアタシは下の方から♡」
「ご主人様♡ ボクもエリーゼみたいなキスしたいです♡ んぢゅ♡」
人数分+αが終了すると、以降は秩序も何もない俺の奪い合いになった。
レである。獣である。もうぐちゃぐちゃである。攻守逆転、仰向けになった俺に、淫らな少女達は代わる代わる跨っていった。
笑顔の絶えないアットホームな一党である。
「すげぇな、まだ萎えてねぇぞ……♡」
「ほら、ちゃんとお掃除するッスよ♡ 最初はこんな感じで……れろぉ~♡」
満足したメンバーから寝落ちしていき、残る二人に掃除をしてもらった。
左右から吹かれるハーモニカは、この世全ての幸せを体現していた。
これで、心置きなく旅に出られる。
明日はもっと良い日になるだろう。
〇
旅立ちの朝である。
空は快晴、雲一つ見当たらない。王都を発つには良い日和だ。
「んじゃアタイ本部行ってくるから、ここでな」
「ああ、また」
起き抜けの一発を身に受けたシャロとは、西区の大通りでお別れした。
図らずしてルーン使い代表になってしまったシャロは、中央区にある止まり木協会でアリエルさんと合流し、準備ができてからアルヴの森へ向かうのだ。
当の本人は息が詰まると愚痴っていたが、しっかりと要人扱いをされているようで安心である。
「行こうか」
「あいッス!」
全ての旅支度を終えた俺達は、西区にある門の方へ向かった。
冒険者が屯ってる噴水広場や常時スクランブル交差点めいている工業区と違い、王都の大通りには人の流れが出来ている。はぐれないよう手を繋ぎ、今にも五〇メートル級の巨人に壊されそうな城壁へ歩いて行く。
「相変わらず凄い活気ね」
詰まる事なく通りを抜けて、交通証を提示し門外へ。久しく見ていなかった気がする西区出入り口の周辺は、それ自体が一つの町といった様相だった。
入口前には入都を待つ行列があり、対して出口を通る人はまばらである。列の外では大規模隊商が積荷を下ろし、荷運び専門っぽい人に預けていた。中にはその場で商いをしている人までいる。
王都を出入りするのは馬車や旅人だけではない。門から少し離れた所には翼人用の滑走路があり、つい今しがたメッセンジャーバッグを下げた猛禽系の鳥人がクラウチングスタートから走って跳んで風に乗っているところが見えた。
出入り口も、滑走路も、全ての道は一つの国道に繋がっていた。それこそは、世界に名だたるラリス街道である。
ラリス街道とは、ラリス王国内の主要都市を繋ぐ国道である。
ざっくり言うと、ラリス街道はクソデカ・ローマン街道だ。道幅は六車線程で、路面に敷き詰めてある石の隙間をラリス・コンクリートで舗装している。
都市間を繋ぐこの国道を大動脈とし、毛細血管のように分岐する道が町や村に繋がって、この国の交通を支えているのだ。
曰く、このラリス街道は今から約一五〇〇年前……第二次魔王戦争後に造られたそうで、戦や魔物に壊される度に何度も補修を繰り返してきたそうだ。
地平線まで続く古の道には、何ともいえない歴史と浪漫が詰まっていた。
で、普段の俺達は滑走路から空戦車に乗って飛び発つ訳だが、今日はそうしない所存。
俺達は人の邪魔にならない位置に移動し、収納魔法から出したソレに跨った。
「皆、行けそう?」
「おっとと、大丈夫じゃ」
前後の車輪に、チェーンとペダル。そう、異世界産の自転車である。
急いでない旅なので、景色の良さそうなところはチャリで行こうとなったのだ。
俺車のリアキャリアにはエリーゼがお嬢様流の横座りをして、皆は各々専用の塗装を施したチャリに乗っている。
周囲の視線を振り払うように、お嬢様を乗せた俺はラリス街道へと漕ぎだした。
行き先はリンジュだが、ルートは直じゃない。西区門からグルッと回り、途中色んな町を経由して向かうのだ。
「っぱ、足で車輪動かすのって不思議ッスよね」
「とても楽しいです。走るのとは別で」
「楽しいのもそうじゃが、これホント便利じゃぞ。前に籠とか取り付けたら買い物も楽そうじゃ」
「ん、エリーゼは無理そう、絶対ぶつける」
「いいのよ。私には頼れる翼があるもの」
やはり、自分で動かす乗り物は良いものだ。
ペダルが軽い。風を感じる。目を丸くしている旅人を通り過ぎ、俺達は異世界の自然を満喫しながらサイクリングしていた。
ラリス街道からは、王都周辺にある農村や兵舎が見える。
これまでは空から見ていたが、王都の周りにはこの世界を支えてくれている人の営みがあった。
いい天気、美しい自然。風にかき消されぬよう少し大きな声で皆と話して走っていると、心が洗われるような感覚がした。
「前誰もいねえッス! うぉおおおっ! 一気に飛ばすッスうううう!」
「負けません!」
「転げんようにの~」
「ん、立って漕いだ方が速くなる」
「アナタも飛ばして頂戴」
「よし、なら行くか! 掴まってろよ!」
お嬢様のお願いで、数年ぶりの立ち漕ぎをする。
競走馬を超えるくらいの速度が出てる気がするが、全然疲れない。改めて、俺のフィジカルは異世界ナイズドされている事を実感する。
ともかくだ。
久しぶりのリンジュ旅行、楽しみである。