ライカンにされてしまった魔物ハンターが人狼の王に愛されて幸せになっちゃう話 作:ナメクジ次郎
次の日の朝、俺の目の前には異常な光景が広がっていた。
昨日と同じライカンの男女が居るのは、まあいい。明日も来ると言っていたのだから居てもおかしくはない。
だけど来て早々に行った行為が、常軌を逸していた。
「あぁ~♡ ご主人様っ! もっと、もっと激しくしてくださいませ」
「ククク、お前は本当にいい女だなぁメアリ!」
こちらに来て俺が起きている事を確認してから二人がやり始めた事、それはセックスだった。
まるでこちらに見せつけるように始められたそれは、前戯など必要ないと言わんばかりにいきなり女性器への挿入から始まった。
昨日の俺のように濡れそぼった膣は、規格外サイズのチンポを難なく飲み込み、快楽を貪っている。
「お前は本当に男好きするいい体だよなぁ! お前もそう思うだろ!」
「あぁんっ♡ お褒めいただき光栄ですっ♡」
ライカンの男は俺にそう語り掛ける。
昨日は外套で隠れていて体系がよくわからなかったが、全裸になっている今の状態を見れば確かにそう言われるのもわかる。
後ろから突かれるたびに大きく揺れる乳房はメスの体になった俺よりも大きい……いやそれどころか、今まで生きて来てみたことないほどの大きさだ。
体毛越しでも大きいのがわかるほどの尻も、突かれる度に形を変えて柔らかさが見ているだけで伝わってくる。もし俺にチンポが残っていれば思わず勃起していたことだろう。
極上の女の痴態を見せつけられている、だというのに。
だというのに何故かその揺れる乳にも、尻にもあまり興奮を抱かない。
目線が、どうしてもライカンの男へと向いてしまう。その体に、顔に、チンポに。
きゅん、と。またあの時の感覚がする。
理解する。理解、してしまう。この感覚は、この体が……ライカンのメスの部分が、このオスに屈服しろと言っているのだと。
「くっメアリ……射精すぞ、全部受け取れ」
「はいっ♡ 私の膣内に全部っ! ぜ~んぶ射精してください♡」
一瞬男の顔が快楽に歪んだかと思えば、チンポを一気に奥まで突き刺した。
メアリは遠吠えにも似た大きな声を上げながら体をエビ反りにして、快楽と精を受け止めていた。
そして数秒、いや十数秒の長い射精の後にメアリからチンポが引き抜かれた。
愛液と精液で濡れたそれは、日光に晒されてきらきらと光るようで。
そんなチンポが、俺の目の前へと差し出された。
「クク、返事……聞かせてもらおうじゃねえか」
ごくり、と喉が鳴った。
昨夜あれだけ欲したモノが、目の前にある。
だがしかし、快楽に流されてしまっていいのか? だって俺は魔物ハンターで、人を守らなくちゃいけなくて。
「なんだ、まだつまんねえ事考えてるのかよ。どうせお前に帰る場所なんか無えんだから選択肢なんて最初からほぼ無いようなもんだろ。それとも一人で生きていくってか? それこそお仲間のハンターに追われて死ぬだけじゃねえか」
こいつの言う事は、ごもっともだった。
ライカンは、危険な存在だ。ニンゲンからライカンへと変わった存在のほぼ全ては、自棄になるからか憎しみからか人を襲うようになる。
しかし吸血鬼や他の強大な魔族よりも力でも能力でも劣るライカンは、ハンターにすぐに退治されてしまう存在だ。
自分の末路を改めて想像して、ゾっとする。まるで心に冷たい風が吹くように。
「どうせ元がニンゲンなせいで一人じゃ生きていけねえんだからよ、俺と来た方がいいぜ? ああそうだ、名前聞き忘れてたな。お前、名前は?」
「……アレックス」
「アレックス、俺と一緒に来い。自慢だが俺は力は強いし知恵も回る……そこいらの同族には負けねえしハンターも既に五人は殺した。だからお前の事、一生愛して一生守ってやるよ」
王は、耳元でそう囁いた。
なんてプロポーズなんだろうと、ニンゲンの自分はそう思った。
だがしかし、ライカンの自分はそうじゃない。その言葉に思わずきゅんと来てしまった。胸が、トクンと鳴った。
もう、限界だった。焦らされ魅せられ、心に温かいものを湧き上がらせられて。
「……はい♡」
気づけば俺は、あいつの言葉に肯定の言葉を返していた。
そして本能の赴くままに、メアリがされていた時のように尻を向け、突き出したような体勢になる。
「おっと、そうじゃねえな」
チンポが来るのを待っていると、突然腰を両手で掴まれひょいと持ち上げられた。
その手の温かさとごつごつした男らしさに思わずドキっとしてしまう。いくらなんでもチョロ過ぎるだろう、俺。
そうして持ち上げられたまま体の向きを変えられ、お互いが向かい合った体勢になる。
「ニンゲンだった頃からよ、女を堕とす時はこっちの体位って決めてんだ。可愛い顔が良く見えるから……なっ!」
言い終わると同時に俺の膣にチンポが入って来る。
当たり前だが初めて受け入れたそれは、確かな熱量と快楽を伴って女性器の中をかき分けて奥へ、奥へと入っていく。
そうして突き当り、一番奥、子宮のあるそこへとたどり着いたところで、一度動きは止まった。
「アレックス、苦しくないか?」
「やさしっ……ことば、かけるなっ♡」
抱きしめられた状態で、そんな言葉をかけられる。
それだけで頭が多幸感で埋め尽くされていく。
「だいじょ……ぶ。だから、うご……けよっ」
「クク、健気だな。だがそれでこそ俺の国民に相応しい」
そうして、王が動き出す。
待ちに待った、セックスが始まる。
「あっ♡ あぁ~、いっ、んひぃっ!」
腰を掴まれたままのピストン運動。
たったそれだけのはずなのに気をやってしまうそうなほどの快楽が襲ってくる。
二度、三度、四度。繰り返すたびにチンポからの快楽に脳が支配される。
「おっぱい♡ ちくびっ♡ オスらしい胸板に擦れてっ♡ ダメッ!」
それに快楽を与えてくるのはチンポだけじゃない。
すっかり大きく、柔らかくなってしまった俺の乳に、硬くて男らしいこいつの胸板が擦れて。それだけでも気持ちいい。
男に、いや強いオスに抱きしめられる安心感を、俺は感じていた。
そうして恋人のように繋がったまま何度も何度も快楽を貪り合っていると、ふいに、終わりが近づいてくる。
膣の中で、チンポは膨らむ。本能で理解した、射精の時が近いのだと。
であれば当然、メスとしてやることは一つ。
強い雄の、王の精を一滴残らずその身に受けることだけだ。
「んっ♡ 射精すんだな♡ 射精せっ射精してくれっ♡ 俺の奥に……全部!」
「ああっ! 射精すぞアレックス! 全部受け取れ! うぉおおおお!!!」
「あっ……♡ あぁああんっ! あっつうぅぅぅ!」
射精が始まり、二人のライカンの雄たけびが木霊する。
ドクン、ドクンと子宮へと送り込まれる熱い精子。
まるで炎のように熱いそれは今までで一番大きな快楽を伴って、俺を満たしていく。
「気持ち……良かったぁ……♡」
子宮だけじゃなく、膣全体を満たすほどの長い長い射精を受け止めながら思わずそんな言葉が漏れた。
「俺も気持ちよかったぞ、アレックス。お前は本当に極上のメスだな」
そして王からのその言葉に、また胸が、子宮がきゅんとする。
この幸せが、ずっと続くなら、与えてもらえるなら。ニンゲンを辞めるのも悪くないだなんて、この人に屈服する前は思いもしないようなことを考えながら、気持ちよさに浸るのだった。
◇◇◇◇
「そういえば」
あの後結局何度か三人でまたセックスをして、ご主人様のアジトに案内された頃。冷静になった俺は、気になっていたことがあるのを思い出した。
「俺ってライカンに噛まれてなかったと思うけど、なんでこの体になったんだ? メアリが魔術で居場所を探って宿で寝てる間にコッソリ噛んだのか? それに前に見たライカンは男が男になってた気がするんだが」
「まさか、お前だってそんな無能なハンターじゃねえだろうがよ。もっとスマートな手があるのよ、ほれあっち見てみな」
ご主人様が指差した方を見れば水がめの中に入った汚い水と、目の細かい網の中で飛んでいる小さな虫。あれは……蚊か?
「メアリと二人で発見したんだけどもよ、どうもライカンに噛まれた時に感染するのはヨダレなんかじゃなくて血液が原因らしいんだ。そして、こいつは小さな虫を操る魔術を使える。女の体になったのは……そうだな、メアリの血を使ったからじゃねえか?」
「なるほど……それで……」
だとすると合点がいく、どうやら俺は森で狩りをしていた時点でこいつらの術中にハマっていたらしい。
恐らくこの真実を知っているのはご主人様と、メアリと、俺だけ。しかし知らなければ防げない。なんて狡猾で……素晴らしい手段だろう。
「怒るか?」
「ニンゲンだった頃の俺ならな……でも、今はそんな気は起きないかな♡ なんなら今すぐにでもこの血を使いたいくらいだ」
「クク、お前はやっぱり最高の家臣だよ」
ご主人様に頭を撫でられる。それだけでもう、天にも昇る気分だった。
「それで、次は誰を狙うんだ? ご主人様の建国、俺もいーっぱい手伝うからな! だからメアリと同じくらい、愛してくれよ♡」
遠い昔、この世界には人狼の国があったと言われている。
知恵と力で大きくなり、人間だけでなく吸血鬼や魔女すらも無視できなくなっていったその国にはとても強い王様が居た。
その傍らには、いつまでもいつまでも美しい、二人のメスライカンが幸せそうに居たそうな。