君に愛されて重かった 三流力士と限界キャバ嬢 作:馬門戒明/輪島ライ
三段目に昇進した鬱之郷は訪れた「グラビティ」でもキャストたちから祝福され、まだ横綱の
私はそんな鬱之郷にいつも通り厳しく接客して、彼の懐事情に気を配りながらお酒や軽食を頼ませるとアフターということで一緒に店を出た。
今日は連勝のご褒美にラブホテルに行ってあげることにしていたけど、その前に一息つこうと私と鬱之郷は近くのカラオケボックスに入った。
「夕暮れ時のぉ、足立区に沈む
聞いたことがないマイナー演歌ばかり歌う鬱之郷だがお相撲さんだけあってか歌はかなり上手く、私はドリンクバーで注いできたウーロン茶で酔いを醒ましながら鬱之郷の重低音に聞き惚れていた。
「瑞貴ちゃんも歌いなよ、確か中学生の時も歌上手だったでしょ?」
「そうねえ、カラオケは貧乏でも学生ならある程度楽しめる貴重な娯楽だったから。でも今はあんたの歌を聞いていたいかも」
「僕瑞貴ちゃんとデュエットしたいなあ。『三年目の浮気』って知ってる?」
「よくおじさんのお客に頼まれるから当然。どうぞ、予約してちょうだい」
定番曲をデュエットしてあげると鬱之郷はとても喜んでくれて、私はこの弱気なお相撲さんにどこかしら惹かれている自分に気づいた。
カラオケを一通り楽しむと私は予約していた安めのラブホテルに鬱之郷を案内して、部屋に入った鬱之郷は予想よりもシックな内装に驚いていた。
「それじゃとりあえずシャワー浴びましょうか。背中ぐらい流した方がいいかしら?」
「それは流石に申し訳ないよ。先に入るけど僕がお風呂浸かったらお湯がほとんどなくなっちゃうから気をつけてね」
りょーかい、と私が軽く答えると鬱之郷は緊張した面持ちで浴室に行き、数十分後に交代でお風呂に入ってみると確かに浴槽には全体の半分もお湯が残っていなかった。
身体を綺麗に洗って浴室を出た私はバスローブに身を包み、部屋に戻ると鬱之郷はホテルで事前に準備して貰っていた特注サイズの和服を着てベッドに腰掛けていた。
彼の左隣にゆっくりと腰を下ろすと、私は鬱之郷の巨大な左手に自分の小さな右手を重ねた。
鬱之郷がびくっ! とした様子で緊張したのが手の平を通じて伝わり、私は小悪魔な笑みを浮かべる。
「今日はよろしくね。私、お相撲さんとこんなことするの初めてだから」
「み、瑞貴ちゃん! やっぱりこんなのよくないよ、キャバクラのキャストさんが身体でお客さんをつなぎとめようとするなんて……」
「はいっ?」
鬱之郷は心臓をどくどくと拍動させながら私に暑苦しく語りかけ始め、私は彼が何を言いたいのか分からず呆気にとられていた。
「僕は瑞貴ちゃんとこんな関係になりたかったけど、それは一対一の人間としてのことで、こんな風に商売目的で付き合って欲しかった訳じゃ……」
「ああ、なるほど……」
鬱之郷が言いたいことを理解した私は彼と見つめ合ったままにっこりと笑みを浮かべると、
パンッ!!
「なっ!?」
「あのねえ、勘違いしないでくれる? あんた私がどんなお客さんにもこんなことしてあげてると思ってるの?」
平手打ちを食らわせ、驚く鬱之郷の不意をついてベッドに押し倒した。
巨体でベッドに背中から倒れた鬱之郷に馬乗りになったまま、私は満面の笑顔で言葉を続ける。
「私はあんたに気に入って欲しかったから今日ラブホテルに連れてきた訳じゃないし、もちろんお客さんをつなぎとめるためにこんなことしてる訳でもないわ。ただ単に、私は幼馴染の宇津田崇人君とセックスをしてみたかっただけ」
「えっ!? そんな、僕なんかと……」
「体重160キロオーバーのお相撲さんになっていようが気弱で負けてばっかりでいようが、あんたは私にとってはいつまでも大好きだった宇津田崇人君なの。分かったら今日は私の身体を好きにしてちょうだい」
私はそこまで言うと鬱之郷が羽織っている和服をするすると脱がせ、そのまま自分もバスローブを脱いで全裸になった。
おそらく初めて見るのであろう大人の女性の裸に興奮し始めた鬱之郷に、私は少し距離を置くとベッドの上に妖艶に座り込んだ。
「さあ、何をして欲しいのかしら? キスしたい? それともおっぱい触ってみる?」
「み、瑞貴ちゃん……好きだっ!!」
「ぐうううっ!? ちょっと宇津田君、重い……死んじゃう……」
「はっ! ごめん瑞貴ちゃん、いきなり飛びかかったりして……」
鬱之郷は誘惑してきた私に意を決して飛びかかったが、167kgの巨体にのしかかられた私はその瞬間に呼吸が止まりそうになった。
「わ、分かったわ。まずはここからね。じゃあ私が上になるから」
「ありがとう瑞貴ちゃん。……ほわぁ、すっごく柔らかい……」
私は鬱之郷を右手で制止すると鬱之郷をベッドに寝転ばせ、そして彼の巨大なお腹の上にまたがった。
鬱之郷は両腕を伸ばすと私のDカップの乳房を優しく揉みほぐし始め、その柔らかさに快感の声を上げる。
「瑞貴ちゃん、おっぱい吸ってみてもいい? ずっとやってみたくて」
「もちろんいいわよ。えーと、こうすればいいかしら……?」
「め、目の前に瑞貴ちゃんのおっぱいが……はわわわわ……」
私は鬱之郷の求めに応じて自分の上半身を鬱之郷の顔面に近づけ、鬱之郷は両手で私の両肩をつかむと重力で垂れ下がった私の乳房に吸い付いた。
鬱之郷は大きな唇で私の乳首を必死に吸い、その必死な様子に私はかわいい、と率直に感じた。
それからは鬱之郷の全身にできる限りの奉仕をしてあげて、私はいよいよ彼に挿入をさせてあげることにした。
「それじゃあ挿れてみましょうか。体勢的に騎乗位しか無理そうだけど……」
「瑞貴ちゃん、コンドームあるけどここので入るかな。僕は結構大きくて……」
「いや、あんまり大きくないけどゴムは付けなくて大丈夫よ。私普段からピル飲んでるから」
「本当に!? じゃ、じゃあお願いします……」
先ほどからベッドに寝転んだままの鬱之郷は初体験にして生で挿入できるという話に歓喜し、わくわくした表情で私に身を委ねた。
鬱之郷のペニスはこれまで私が見てきた中ではそんなに大きくないものの、先ほどまでの前戯で既にこれ以上ないほど勃起していた。
彼のペニスを右手で優しく持ち上げると、私は騎乗位の体勢で自分の秘所にそれをゆっくりと差し込む。
「はあああぁぁぁぁ……瑞貴ちゃん、すっごく気持ちいいよ……」
「それはよかった。こっちで動くからそのまま楽しんでくれて大丈夫よ」
鬱之郷は挿入の快感で全身の力を脱力させていたが、それでもペニスは私の腟内で怒張し続けていた。
彼にできるだけ気持ちよく射精して貰おうと、私は彼の巨体の上で必死で腰を上下させる。
そして約30分後……
「はあ、はあ……あの、宇津田君。まだ出なさそう?」
「瑞貴ちゃん、すっごく気持ちいいんだけど全然出ないんだ……3日間我慢してきたんだけど……」
「それで出ないの!? あの、もしかして射精しにくい体質だったりする……?」
鬱之郷は私が休憩を挟みながら何度も騎乗位で挿入させてあげても一向に射精できず、へとへとに疲れた私は一旦彼のペニスを腟内から引き抜くと彼と並んでベッドに寝転んだ。
「うーん……すっごく言いにくいんだけど、僕実は糖尿病なんだ。プロの力士になってからしばらくして発症して、それからは今までずっとお薬を飲んでて……」
「ええっ!? ということは、もしかしてそのせいで神経が……?」
「お医者さんからは血糖コントロールはそこまで悪くないって言われてるんだけど、そのせいで射精しにくいのかも。本当にごめんね、瑞貴ちゃんのテクニックは本当に気持ちよかったんだ」
鬱之郷はせっかく私に生で挿入したのに射精できなかった悔しさから涙を流し始め、私はこれでは彼と個人的に付き合っていけるのかと不安になった。
今日はセックスをするのは諦めて鬱之郷とキスをしつつ胸を触らせてあげながら、私は彼にどうにか性的に自信をつけさせてあげたいと思った。