生き物苦手女子◯生がブンブジナのお嫁さんになるお話 作:雨嵐
「回復薬もある、食料も持った、あと解毒薬も持っておけって言ってたな・・・」
ベースキャンプで準備を終え、アヤネは大社跡──モンスターによって荒れ果てた社の残骸が残る、小沢がせせらぎ木が生い茂る山岳地帯だ──に足を進めた。
初めての狩りの時はキャンプを出るまでに1時間ほども逡巡したものだが、今となっては景色を楽しむ余裕すら芽生えてきた。
クルル装備も、初めて使うとは思えないほど体にフィットして、軽さと強度と動きやすさを兼ね備えた良い防具のようだ。
初めて全身をきちんと揃えた防具、その試運転だ──アヤネは意気込んでいた。
繁殖期のビシュテンゴという凶暴なモンスターが潜んでいるとは思えないほど、エリアは静かで平和だった。
虫モンスターのブナハブラ、肉食竜のイズチ、小型の草食モンスターのブンブジナなどは見あたるが、いずれもアヤネの脅威にはならない。特にブンブジナなど、攻撃をしているところを一度も見たことがないほどだ。
「そういえば、初めて狩ったのはブンブジナだったっけ」
初めての討伐クエストでイズチを狩る前に、武器をちゃんと使えるかを確認するために少し撃ってみたのだ。
結果、なにも抵抗されることなく、ほんの数発で倒すことができ、拍子抜けしたことを覚えている。
「どちらかといえば、剥ぎ取りのほうがしんどかったな・・・」
さきほどまで生きていたモノに直接刃を突き立て、生暖かい体内に手を突っ込むのは、最初は本当に苦行だった。というか、未だになかなか慣れない。
その時、北西の方角でフクズク──モンスターの居場所を教えてくれる、ハンターの相棒のフクロウ──が旋回しているのが目に入った。あそこにビシュテンゴがいるらしい。アヤネは今から始まる狩りのために気持ちを切り替え、北西へと走った。
ビシュテンゴは極めて強敵だった。その体躯は4メートル前後で、人間を上回る膂力を持ち、飛膜を使った三次元的な動きは容易に狙いをつけられず、素早い動きで間合いを保ちにくい。加えて特殊な柿の投擲で遠距離戦もこなし、さらに閃光による目潰しまで行う。
(それに・・・)
アヤネは戦いながら、妙な違和感を感じていた。
ビシュテンゴが時折投げつける妙な柿。その柿は腐りかけのグズグズで、ぶつけられてもダメージはなく、さりとて毒性もないようだった。
アヤネは戦闘を通して何度も致命的な隙を晒したが、そのようなときにビシュテンゴが行うのは決まってこの妙な柿の投擲だった。
何が目的なのかわからず困惑しながらも、アヤネは戦闘を続けていた。
──その時、
つぅ、と
アヤネは、自分の内腿に一筋の液体が垂れてくるのを感じた。
(!?!?!?!?!?)
わけがわからなかった。自分は狩りの最中だ。命のやり取りのさなかに、自分は──、
股間を湿らせている、だなんて──。
──時に、モンスターがなぜ生存しているか。
彼らは戦うために生きているのか?そんなわけがない、彼らは生き物である。
種の存続のために生きているのである。
そんな彼らが、戦うために柿の投擲を習得したビシュテンゴが、戦闘のための毒柿の調合のみならず、繁殖のための柿の調合を行うことは、さほど不自然なことではなかった。
そう、アヤネが何度もぶつけられた腐りかけの柿は、
ビシュテンゴが繁殖期にのみ調合する、
マヒダケ、毒テングダケ、ドキドキノコの成分を配合した、
対象を性的に興奮させる発情柿だったのだ。
(からだが、あつい──。心臓の鼓動がすごくて、あたまが、ふわふわする──)
それは致命的な隙だった。
そして、ビシュテンゴがずっと待ち続けた隙でもあった。
臆病にして狡猾なビシュテンゴは、ここぞとばかりに麻痺柿を投げつけ、体の自由を奪った後に、口に直接発情柿を入れてきた。
(甘い──だめ、これ食べちゃ──)
朦朧とするなかで、判断こそ正しかったが、その柿を吐き出すような気力はなかった。
一口飲み下しただけで、お腹の下の方に熱が生まれる。
アヤネの肉壺は、もはや濡れそぼっていた。
ビシュテンゴは、アヤネの装備を一気に引き剥がした。
この雌は、なぜかとても小型で、体毛もないが──
白い肌は艶めかしくて、とても美しく、
頭部から長く伸びる黒い髪は細くてサラサラで、
とてもいい匂いのする、極上の雌だった。
たまらず、ビシュテンゴはアヤネの股ぐらに鼻先を突っ込み、その舌を這わせた。
「んんっ・・・!?」
雌はくぐもった、しかし色っぽい声を上げた。・・・どうやら発情しているらしい。繁殖適齢期の雌であることがハッキリとわかり、ビシュテンゴはさらに興奮して舌使いを荒くした。
「やめ・・・て・・・やだ、なめないで・・・」
ビシュテンゴの舌使いは乱暴ではあったが、体の隅まで発情柿の成分が行き渡ったアヤネには、その乱暴さすら興奮させる一因だった。
絶え間ない刺激に、アヤネの体も自然と反応する。
アヤネの肉芽は、自らさらなる刺激を求めるかのように、固く勃起していた。
(あたま、ふわふわなのに・・・からだがうごかないのに、アソコ、すごい敏感になって・・・っ)
そうこうしているうちに、アヤネは、ビシュテンゴのなめ方が変わってきているのを感じた。
アヤネが敏感に反応する箇所を把握しはじめたのだ。
それは遊びのような感覚だったのか、或いは彼なりの花嫁への気遣いなのか、それはともかく──、
ビシュテンゴは、舌先に当たる突起物──アヤネの肉芽を攻めることを学んだ。
「や・・・っ!?」
当然アヤネにとってはたまったものではない。ただでさえ昂ぶっている体の、弱点を、そんなに攻められたら、
(気持ちよく、なっちゃう──!)
自分の弱点をなんとか隠そうと、ビシュテンゴを睨みつけるアヤネ。
しかしその瞳は潤んでおり、傍からは、見つめ合っているようにすら見えるものだった。
もちろん、ビシュテンゴは意にも介さずひたすら舐め続ける。
ひとたび舐められるごとに、さらに昂ぶっていくアヤネの肉体。
もはや、限界は近かった。
「だ、だめ、もう、それ以上は、」
必死で拒絶の言葉を紡ぐアヤネ。両手でビシュテンゴの頭を引き剥がそうと試み、何度も殴りつける。だが、ビシュテンゴと比べて、その腕はあまりにも細く頼りなかった。そしてなにより──、
自らの脚が、まるで離すまいとビシュテンゴの頭を捕らえているのは──、
アヤネは、気づいているのだろうか──?
──そして、
「~~~~~~~~~~~~~!!!!」
声にならない声。しかし、それを見た誰もが同じことを理解するだろう。
即ち、
(イかされ、た──!!!)
肉壺が激しく収縮し、ビシュテンゴの舌をバキュームする。まるでなにかを欲しがるように・・・。
アヤネの肉体の準備が十分に整ったことを、ビシュテンゴは直感した。
ビシュテンゴの顔が股間から離れ、上へとずれていく。
そしてかわりに下から見えてきたものは、
赤く、熱く、激しく屹立した、
ビシュテンゴの、肉棒だった。
(──!?)
その大きさは、ビシュテンゴの体躯にふさわしく、アヤネの未だ未成熟な体には不釣り合いに巨大でグロテスクで、
それを自分の股間に突きつけられたアヤネの、その恐怖は、絶頂の余韻を吹き消すに十分だった。
(これ、を・・・入れられたら・・・!?)
「やだ、やだやだやだ──!!」
必死で後ずさろうとしながら、ビシュテンゴの体を押し返すアヤネ。
そこで、自分の体が動くようになっていることにようやく気づいた。
あまりにも上質な雌を見つけたビシュテンゴが、興奮しすぎて舐めすぎたことが、致命的なミスだった。
アヤネは辺りに散らばっていた矢を一掴み握り、ビシュテンゴが今まさにさらけ出している弱点に、思い切り叩きつけた。
「ヴ、ギィ・・・・・・~~~~~!!!」
次はビシュテンゴが声にならない声をあげる番だった。そしてそれが断末魔となった。
「終わっ、た・・・?」
ビシュテンゴが完全に動かなくなったことを確認して、アヤネは剥がされた装備を身に着け──頑丈なことが幸いして、故障はわずかで済んだ──ビシュテンゴ討伐の証のために、その素材を剥ぎ取った。
「ヤバかっ・・・た・・・」
あのまま続けられていたら、
それ以上は考えたくもなかった。
狩りを終え、帰途につくアヤネ。
その背後にひとつの影が近づいていることに、彼女は気づいていなかった。
つづく
舐めシーンだけで引き伸ばすのむずすぎ