※この作品はR-18です。

呪術師×呪術師   作:かりん2022

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理想と現実

 呪専に帰ると、悟と硝子は校門で待っていた。

 

「傑ー! 寂しかった!」

「私もだよ、悟」

「向こうはどうだった?」

「楽しかったよ。成人の儀も無事に終わった」

 

 そうして、悟達にお土産を渡す。

 お守りである。

 

「私が生まれた時に加護してくださった神様のお守りだよー。ご利益確実だから大事にしてね。硝子にはこっち」

 

 武神のお守りと医神のお守り。一ヶ月でよく頑張ったものだと思う、私!

 私がいろいろ勉強して作ったのだ。

 

「頑張って作ったんだ。私だと思って大事にしてね」

「おー」

「貰っとく」

 

 2人が受け取ってくれて、私は微笑む。本物のご利益があるお守りである。

 これで加護を受けて強くなってほしい。それから悟を誘って、一緒に奉納の演舞をするようにもなった。

 それからしばらくして。

 理子ちゃんの護衛依頼を受けた。

 理子ちゃんのお役目を果たさせてあげたかった。

 でも死なせてしまった。

 それまでも毎日祈りを捧げていたけれど、武神様と旅神様に何度も祈りを捧げる。

 私のご先祖様は、人々に呪われた魔物を生み出す魔王と罵倒され、蔑まれながらも命を賭して、人間である事を捨てて、世界を救ったという。魔王として、勇者である我が子に殺されることで穢れを祓って。

 理解していたつもりだった。全然理解でてなかった。

 無辜の民を救え。救え。救え。

 でも、私は……。理子ちゃんにはなれない。なれないよ。

 運命に従う強さも、運命に抗う強さも私にはなくて。

 なのに望むものばかり増えていく。

 

 

 

 

 

 悟は1人でどんどん強くなっていく。

 それでも知っている。その悟でも負けるのだと。

 私は置いて行かれてしまうのだろうか。嫌だ。嫌だ。嫌だ。

 

 10月。奉納の儀を受けに行ったら、友達が幾人か欠けていた。

 強い子達だった。向こうもこっちも甘い世界じゃないんだって思い知らされた。

 

 お守りは気合を入れて作った。

 

 でも灰原は死んだ。最後に呪霊を祓って死んだという。

 

 力が欲しい。力が欲しい。本当に?

 私の心はすでに折れていないだろうか。

 本当に望んでる事は逃げることなんじゃないか?

 

 そんな時、美々子と菜々子に出会った。

 神様に止められた気がして、凶行に出るのは思いとどまる事ができたが、もう限界だった。

 

 私は、悟の上に無理やり乗っかって。

 三ヶ月。無理やりひっついて子供に悟の呪力を流し込んだ。

 

 

 それから、孤児院に預けていた美々子と菜々子を攫って異世界に移住した。

 

 もうあわす顔なくなったから踏ん切りはついた。

 十年後、悟を助ける時まで、地球には行かないと決意した。

 

 

 




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