全てを白状して、夏油傑はのたまった。
「悟を助ける事ができたら、ずっと向こうで暮らそうかなって。本当は美々子と菜々子に探ってもらって、一年待って介入をするつもりだったんだけど」
「許すわけねーだろアホか。お前も子供も回収するわ。はぁ」
10年ぶりに、触れる。
「少し細くなったな、早く元に戻さないとな」
そして傑を押し倒す。
「悟? 無理に責任取らなくてもいいんだよ?」
「お前が責任取るんだよ、傑。体調戻って硝子のゴーサイン出たら、仕込むから」
そう言って、そっと腹を撫でる。
「今から産んでも来年の戦いに間に合わないよ? 私だってまた体調崩すかもだし、戦線離脱は嫌だなぁ」
「お前さ、何度も言うけど、もう、逃がさねぇから。散々人を振り回しやがって」
そうして、傑とキスをした。
正直、混乱すら許されなかった感じで、困惑は俺の中に確かにある。
男と付き合ってたはずなのに子供ができましたってなんだよ。
僕が2年後に死ぬからその対策ってなんだよ。その前に相談しろ。
しかもフラフラ逃げようとするから、考える暇すら与えてくれやしない。
本当に。ほんっとうに。
傑の。傑の。バーカ!!!
って言えないほどに、僕は傑に骨抜きなのを再確認して、10年ぶりに傑と肌を合わせた。
翌日。
問い合わせが山ほどきてやばい。
流石にこれは説明に行かないといけない。
と言うことで、京都に家族で行く事になった。
五条家に行って説明した後は御三家会議である。
五条家は、万一僕がやられても次世代がいるってことですんなり納得できた。
出来てしまった。
問題は御三家会議である。
名目上の題材は宿儺の動乱、僕の敗北について。
「ふむ……。この未来を覆す事自体には異論はない。伏黒恵が乗っ取られるのが問題ならば、宿儺の指に近づけさせなければいい。当家で恵を預かろう」
「逆でしょ。恵に乗っ取られる危険があるなら、僕が直接見張ったほうがいい」
「しかし、日本の未来が掛かっているのだからな。そうだ、交換条件がある。錬金腹を恵に使わせろ。夏油傑でも優でもいい」
「は?」
情報漏れ漏れじゃん。優が錬金腹なこともバレてるなんて。
「六眼は500年に一度しか出ない。それを覆す孕み袋、興味がある。見た所、2人とも呪力は五条以上ではないか。術式も二つ、全くもって羨ましい。2人目の六眼など、当主候補が2人いても面倒なだけだろう。譲れ」
「ふざけんなよ。傑は僕の子供量産してくれる事になってんの。それはそれ、これはこれだろ」
「あ、あの。直毘人さん? 悟? 前回の子作りから回復までに10年掛かっててさ」
「だが今は次の子を孕めるのだろう」
「次の子も僕が先約入れてんだよ」
「それを譲れと言ってる」
「私の意見は?」
「夏油「傑には聞いていない」」
「酷すぎない?」
なんとか要求を退けたけど、何か仕掛けてくる可能性もある。
早めに傑に仕込んでおかないといけなくなった。
傑と殴り合いの喧嘩になったけど、なんとか説得(物理)して寝所に連れ込み、5月には懐妊の知らせを受けたのだった。